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第12章 戻ってから四度目の儀式
第311話 帰郷
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第一夫人のロザリーからメルヴィ、ロリ、パウリナに婚約者のシーラと、夫たるエルヴィーノが”特別な転移魔法”で戻って来たのは、ペンタガラマの郊外にある転移場所だった。
「私は一旦家族と会いに戻るけど、みんなはどうする?」
メルヴィから投げられた質問に答えたのはロザリーだ。
「私は一旦国に戻ります」
エルフ王に夕方には戻ると龍人のラソンと話していた結果になったので報告がてら宮殿で待っていると思われるエアハルトを迎えに行く予定を告げた。
「私もお姉様と一旦国に戻ります」
ロリはロザリーと今後の事を話したいと思い、一緒に行動する事にした。
パウリナは帰る場所がメルヴィと同じ階の種族別の居住区だから一緒に戻る事にしたので「シーラはどうする?」と聞いてみた。
本来の目的はシーラの成人になる為の試練だったが、見事に達成し龍人たちから褒めてもらったので、いつ戻っても良かったのだが初めて見聞きする新しい第二夫人が気になっていた。
「ちょっとパウリナお姉様の所に行こうな」
そう言われると手放しで喜ぶパウリナだ。
基本的に友達の居ないパウリナにとって唯一の義妹と言うよりも親友的で、シーラも最初に”身体を許した”女友達の意味合いが強い。
そのシーラが試練を乗り越えて休息がてら、一緒に新しい第二夫人の様子を伺おうと考えている事が即座に解かった。
もっとも、”今後の打ち合わせ”もしたいと考えている2人だ。
既にロザリーとロリ組に、パウリナとシーラ組に分かれているが最終的に四人で打ち合わせをするつもりで居るが、まずは”新参者”の様子を伺う2人だった。
「みんな、ちょっと良いかな」
個別行動する前にメルヴィが呼びかけた。
「今回の件だけど、シーラの事以外は極秘にして欲しいの。勿論全員の寿命が無くなる話と龍国の事だよ」
冷静に考えれば、ここに居る者達だけで他言する事は控えなければならない。
だが、神の国に行く事を許されて一番喜んでいるのは他ならぬロリだ。
その顔を見るだけで家族に話すのは容易に想像出来てしまうほどニヤけている。
「ロリ、解っているのか?」
「と、当然よ。誰にも話さないわよ」
「家族にも、教祖様にもだぞ」
「ええぇ家族にもぉ」
「当たり前だろぉ。あの人達が知ると又面倒な事になるからさ」
「何よぉ人の家族を何だと思っているのよ」
「一応俺の家族でも有るけどな」
「まぁそうだけど・・・」
ロリとエルヴイーノのやり取りを聞いてロザリーが口を出してきた。
「ロリにはチキンと納得させるから安心して」
「お姉様までぇ・・・」
ロザリーがそのように応えるならば安心だが、多少不満のロリだ。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
「じゃ、ペンタガラマを案内してね」
ロザリーとロリの転移を見送ると、パウリナとシーラの間に割り込む様に両腕を2人の肩に掛けて話しかけるメルヴィ。
気さくに話しかけるメルヴィに戸惑いながら受け答えするパウリナとシーラは勢いで案内する事となった。
当然だがブロエ・マルシベーゴォの運転者はエルヴィーノだ。
いつも映像で見ていたが頬を撫でる心地よい風が、いつもとは違い”戻って来た事”を体感し密かに感動しているメルヴィだった。
観光案内の順路を回り予定通りの声を上げるメルヴィに嬉しく思うエルヴィーノだ。
やはり”フィドキアのレリーフ”も自分の目で見ると特別な思いが込み上げてくるメルヴィ。
そして街の中に入って行くが”ペロ族の儀式”を済ませゆっくりと進んで行く。
途中”アレ”が食べたいと我が儘を言いだすが、女性三人分の肉串を買ってあげた。
「んん~美味しいぃ!」
「でしょう! 獣王国の肉串は肉質も味付けも最高なのよ」
大居張りで自慢するパウリナだ。
確かにその事に対しては納得しているエルヴィーノだ。
「まぁね。肉串だけは認めるわ」
そこに負けず嫌いのシーラが褒めながら否定して来る。
「へぇシーラの国に美味しい肉料理なんて有ったかなぁぁ?」
無言で肉串を頬張るシーラ。
「ねぇシーラったらぁ」
「有るわよぉ」
「本当ぉ今度食べさせてねぇ」
「・・・」
無言で咀嚼するシーラ。
「ねぇシーラァ」
「解かったわよ。今度ね・・・」
「絶対だよ」
肉食獣としては、食用肉に関して黙っていられないパウリナなのだ。
そんなやり取りをしている中でエルヴィーノは手紙をしたためていた。
送り先はリーゼロッテで、内容は
(シーラの試練から戻って来たけど、大切な人が一緒だからデイビットとオリビアに紹介したいので用意して待っていて欲しい。今は街を案内しているのでもう直ぐ戻るよ、母さん)
エマスコの着信で手紙を読むと、クスッと笑いオリビアを呼ぶリーゼロッテだった。
リーゼロッテ、デイビット、オリビアの三人はカスティリオ・エスピナに移住してから、とある問題提議をしていた。
それは特にオリビアとデイビットの強い要望だが、獣王国の国王となったエルヴィーノが立派な城を築いたのであれば、ダークエルフ族としての復興をリーゼロッテにお願いしていたのだ。
言わんとする事は理解できるが、現実に種族が五人しか居ないのでは国とは言えず、意味の無い物だと考えていたリーゼロッテ。
そこに他国で少数だが同族の生存が確認出来、しかも国土を分けて国と認め、後ろ盾になると言う好条件まで引き出したエルヴィーノを心強く思っている三人だ。
実際には各国や統治者の利害関係が有り、龍の召喚と言う切り札を小さな島国と言う隔離された世界で保護管理したい他国、特に魔王の思惑だ。
無論、それらも想定し対処や規則を考えながら自分達の立ち振る舞いを練っていたデイビットとオリビアだ。
2人の考えはエルヴィーノの考えも有りリーゼロッテの女王ありきで有る。
それ以外は話に聞くアルコンを代表とする一派に任せても良いとすら考えていた。
そんな訳でペンタガラマに移住してからと言うもの、昔の事を思いだして一族の事を書き出していた。
仕来たりや風習、戦闘方法、衣装に料理などを思いだして再現し、その時に備えて準備をする毎日だった。
「どうかされましたか?」オリビアがたずねる。
「ええ、あの子が又、大切な人を連れて来るらしいわ」リーゼロッテが答える。
「ハァ、又ですか・・・」溜息を付いてデイビットがぼやく。
子を成して一族を増やす事は大いに結構なのだが、他種族の女性が次々と増えるのは考え物だと思っている正常思考のデイビットだった。
「クスクスッ、今度は何処の種族の子かしらねぇ?」
「リーゼロッテ様!」
まるで他人事のように面白がるリーゼロッテに諫言したいが、それ以上言えないオリビアだ。
王族の一族直系はアロンソだけで、他は全て他国の王子王女なのだ。
その事で自分達に次の子を望んでいるが、デイビットの努力も虚しくオリビアからの吉報は無い。
その状態が百年以上も続けば、やる気も失せると言うものだ。
何しろ2人は未だに消息不明になった我が子の事が精神的に尾を引いているのだから・・・
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
(待っているわ。アロンソは友達と遊ぶと聞いているけど夜には帰って来るわよ。必要なら呼び戻すけど)
エマスコに届いたリーゼロッテの手紙を読んで納得するが、目の前では未だに肉串に頬張る女三人が、どこの店の味が旨いだのと激論していた。
エルヴィーノにとっては多少の味の違いだが、食べ歩き事態が醍醐味だと思っている。
いつもならば楽しい会話も女三人だと意見が激突するらしい。
しかし、メルヴィは初めての訪問にも関わらず良く話を合わせていると感心しながら様子を見ている仲間外れの夫だった。
すったもんだしながら城に着き予定を話すエルヴィーノだ。
「とりあえず俺達は種族の区域に行くから、パウリナはシーラの世話を頼むな」
「うん、任せて!」
「明日、改めてネル殿とアンドレアに挨拶しに行くから」
「解かった、そう言っとく」
「シーラも今日はゆっくり休んでくれ」
「ええ、パウリナお姉様に甘えちゃうわ」
そうして別行動をとり、エルヴィーノとメルヴィは居住区に行くが2人の考えは同じだった。
「ねぇ、みんなを驚かせちゃう?」
「いいのか?」
「連絡したでしょ?」
「ああ」
「多分新しい嫁候補だと思っているわよ」
「ええっ参ったなぁ」
「それはお兄ちゃんが次から次へと浮気ばっかりするからでしょぉ! 今夜タップリ癒してもらうからね」
勿論、望む所で居るエルヴィーノだ。
「じゃ廊下で待っているか?」
「うん、そうする」
居住区に着くと、区域専任の召使い達に簡単に説明した。
「この人は俺の大切な女性だ。詳しくは後日説明するが粗相の無いようにな」
「「「はい、畏まりました」」」
召使い達は無駄口を一切話さない。
だが、召使の部屋ではおしゃべりは可能だ。
当たり前だが、居住区以外での居住区内の話しは禁止となっている。
種族専用の居間に行き、三人を待つエルヴィーノ。
ソファに座り召使が呼びに行き待っていると次々に現れてそれぞれ専用のソファに座る。
「お疲れ様。どうだったのシーラさんの試練は?」
「ああ、なんとか終わったよ。それよりも四人に合わせたい人が居るんだ」
アロンソが帰っていない事を承知で話すエルヴィーノ。
「勿論、構わないわよ」
笑顔のリーゼロッテと、娘の夫だが呆れ顔のデイビットとオリビアは仕方なく頷いた。
「じゃ、呼んで来るよ」
☆
ご対面
「私は一旦家族と会いに戻るけど、みんなはどうする?」
メルヴィから投げられた質問に答えたのはロザリーだ。
「私は一旦国に戻ります」
エルフ王に夕方には戻ると龍人のラソンと話していた結果になったので報告がてら宮殿で待っていると思われるエアハルトを迎えに行く予定を告げた。
「私もお姉様と一旦国に戻ります」
ロリはロザリーと今後の事を話したいと思い、一緒に行動する事にした。
パウリナは帰る場所がメルヴィと同じ階の種族別の居住区だから一緒に戻る事にしたので「シーラはどうする?」と聞いてみた。
本来の目的はシーラの成人になる為の試練だったが、見事に達成し龍人たちから褒めてもらったので、いつ戻っても良かったのだが初めて見聞きする新しい第二夫人が気になっていた。
「ちょっとパウリナお姉様の所に行こうな」
そう言われると手放しで喜ぶパウリナだ。
基本的に友達の居ないパウリナにとって唯一の義妹と言うよりも親友的で、シーラも最初に”身体を許した”女友達の意味合いが強い。
そのシーラが試練を乗り越えて休息がてら、一緒に新しい第二夫人の様子を伺おうと考えている事が即座に解かった。
もっとも、”今後の打ち合わせ”もしたいと考えている2人だ。
既にロザリーとロリ組に、パウリナとシーラ組に分かれているが最終的に四人で打ち合わせをするつもりで居るが、まずは”新参者”の様子を伺う2人だった。
「みんな、ちょっと良いかな」
個別行動する前にメルヴィが呼びかけた。
「今回の件だけど、シーラの事以外は極秘にして欲しいの。勿論全員の寿命が無くなる話と龍国の事だよ」
冷静に考えれば、ここに居る者達だけで他言する事は控えなければならない。
だが、神の国に行く事を許されて一番喜んでいるのは他ならぬロリだ。
その顔を見るだけで家族に話すのは容易に想像出来てしまうほどニヤけている。
「ロリ、解っているのか?」
「と、当然よ。誰にも話さないわよ」
「家族にも、教祖様にもだぞ」
「ええぇ家族にもぉ」
「当たり前だろぉ。あの人達が知ると又面倒な事になるからさ」
「何よぉ人の家族を何だと思っているのよ」
「一応俺の家族でも有るけどな」
「まぁそうだけど・・・」
ロリとエルヴイーノのやり取りを聞いてロザリーが口を出してきた。
「ロリにはチキンと納得させるから安心して」
「お姉様までぇ・・・」
ロザリーがそのように応えるならば安心だが、多少不満のロリだ。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
「じゃ、ペンタガラマを案内してね」
ロザリーとロリの転移を見送ると、パウリナとシーラの間に割り込む様に両腕を2人の肩に掛けて話しかけるメルヴィ。
気さくに話しかけるメルヴィに戸惑いながら受け答えするパウリナとシーラは勢いで案内する事となった。
当然だがブロエ・マルシベーゴォの運転者はエルヴィーノだ。
いつも映像で見ていたが頬を撫でる心地よい風が、いつもとは違い”戻って来た事”を体感し密かに感動しているメルヴィだった。
観光案内の順路を回り予定通りの声を上げるメルヴィに嬉しく思うエルヴィーノだ。
やはり”フィドキアのレリーフ”も自分の目で見ると特別な思いが込み上げてくるメルヴィ。
そして街の中に入って行くが”ペロ族の儀式”を済ませゆっくりと進んで行く。
途中”アレ”が食べたいと我が儘を言いだすが、女性三人分の肉串を買ってあげた。
「んん~美味しいぃ!」
「でしょう! 獣王国の肉串は肉質も味付けも最高なのよ」
大居張りで自慢するパウリナだ。
確かにその事に対しては納得しているエルヴィーノだ。
「まぁね。肉串だけは認めるわ」
そこに負けず嫌いのシーラが褒めながら否定して来る。
「へぇシーラの国に美味しい肉料理なんて有ったかなぁぁ?」
無言で肉串を頬張るシーラ。
「ねぇシーラったらぁ」
「有るわよぉ」
「本当ぉ今度食べさせてねぇ」
「・・・」
無言で咀嚼するシーラ。
「ねぇシーラァ」
「解かったわよ。今度ね・・・」
「絶対だよ」
肉食獣としては、食用肉に関して黙っていられないパウリナなのだ。
そんなやり取りをしている中でエルヴィーノは手紙をしたためていた。
送り先はリーゼロッテで、内容は
(シーラの試練から戻って来たけど、大切な人が一緒だからデイビットとオリビアに紹介したいので用意して待っていて欲しい。今は街を案内しているのでもう直ぐ戻るよ、母さん)
エマスコの着信で手紙を読むと、クスッと笑いオリビアを呼ぶリーゼロッテだった。
リーゼロッテ、デイビット、オリビアの三人はカスティリオ・エスピナに移住してから、とある問題提議をしていた。
それは特にオリビアとデイビットの強い要望だが、獣王国の国王となったエルヴィーノが立派な城を築いたのであれば、ダークエルフ族としての復興をリーゼロッテにお願いしていたのだ。
言わんとする事は理解できるが、現実に種族が五人しか居ないのでは国とは言えず、意味の無い物だと考えていたリーゼロッテ。
そこに他国で少数だが同族の生存が確認出来、しかも国土を分けて国と認め、後ろ盾になると言う好条件まで引き出したエルヴィーノを心強く思っている三人だ。
実際には各国や統治者の利害関係が有り、龍の召喚と言う切り札を小さな島国と言う隔離された世界で保護管理したい他国、特に魔王の思惑だ。
無論、それらも想定し対処や規則を考えながら自分達の立ち振る舞いを練っていたデイビットとオリビアだ。
2人の考えはエルヴィーノの考えも有りリーゼロッテの女王ありきで有る。
それ以外は話に聞くアルコンを代表とする一派に任せても良いとすら考えていた。
そんな訳でペンタガラマに移住してからと言うもの、昔の事を思いだして一族の事を書き出していた。
仕来たりや風習、戦闘方法、衣装に料理などを思いだして再現し、その時に備えて準備をする毎日だった。
「どうかされましたか?」オリビアがたずねる。
「ええ、あの子が又、大切な人を連れて来るらしいわ」リーゼロッテが答える。
「ハァ、又ですか・・・」溜息を付いてデイビットがぼやく。
子を成して一族を増やす事は大いに結構なのだが、他種族の女性が次々と増えるのは考え物だと思っている正常思考のデイビットだった。
「クスクスッ、今度は何処の種族の子かしらねぇ?」
「リーゼロッテ様!」
まるで他人事のように面白がるリーゼロッテに諫言したいが、それ以上言えないオリビアだ。
王族の一族直系はアロンソだけで、他は全て他国の王子王女なのだ。
その事で自分達に次の子を望んでいるが、デイビットの努力も虚しくオリビアからの吉報は無い。
その状態が百年以上も続けば、やる気も失せると言うものだ。
何しろ2人は未だに消息不明になった我が子の事が精神的に尾を引いているのだから・・・
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
(待っているわ。アロンソは友達と遊ぶと聞いているけど夜には帰って来るわよ。必要なら呼び戻すけど)
エマスコに届いたリーゼロッテの手紙を読んで納得するが、目の前では未だに肉串に頬張る女三人が、どこの店の味が旨いだのと激論していた。
エルヴィーノにとっては多少の味の違いだが、食べ歩き事態が醍醐味だと思っている。
いつもならば楽しい会話も女三人だと意見が激突するらしい。
しかし、メルヴィは初めての訪問にも関わらず良く話を合わせていると感心しながら様子を見ている仲間外れの夫だった。
すったもんだしながら城に着き予定を話すエルヴィーノだ。
「とりあえず俺達は種族の区域に行くから、パウリナはシーラの世話を頼むな」
「うん、任せて!」
「明日、改めてネル殿とアンドレアに挨拶しに行くから」
「解かった、そう言っとく」
「シーラも今日はゆっくり休んでくれ」
「ええ、パウリナお姉様に甘えちゃうわ」
そうして別行動をとり、エルヴィーノとメルヴィは居住区に行くが2人の考えは同じだった。
「ねぇ、みんなを驚かせちゃう?」
「いいのか?」
「連絡したでしょ?」
「ああ」
「多分新しい嫁候補だと思っているわよ」
「ええっ参ったなぁ」
「それはお兄ちゃんが次から次へと浮気ばっかりするからでしょぉ! 今夜タップリ癒してもらうからね」
勿論、望む所で居るエルヴィーノだ。
「じゃ廊下で待っているか?」
「うん、そうする」
居住区に着くと、区域専任の召使い達に簡単に説明した。
「この人は俺の大切な女性だ。詳しくは後日説明するが粗相の無いようにな」
「「「はい、畏まりました」」」
召使い達は無駄口を一切話さない。
だが、召使の部屋ではおしゃべりは可能だ。
当たり前だが、居住区以外での居住区内の話しは禁止となっている。
種族専用の居間に行き、三人を待つエルヴィーノ。
ソファに座り召使が呼びに行き待っていると次々に現れてそれぞれ専用のソファに座る。
「お疲れ様。どうだったのシーラさんの試練は?」
「ああ、なんとか終わったよ。それよりも四人に合わせたい人が居るんだ」
アロンソが帰っていない事を承知で話すエルヴィーノ。
「勿論、構わないわよ」
笑顔のリーゼロッテと、娘の夫だが呆れ顔のデイビットとオリビアは仕方なく頷いた。
「じゃ、呼んで来るよ」
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