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第10章 冒険編
第293話 城塞6
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今日は山岳地帯を利用した難攻不落が自慢の城塞の見学だ。
遠くから見ると巨大な城塞に見えるが、渓谷に囲まれて山の斜面を利用した段々と上に積み重ねられているような作りだ。
そしてこの城塞は強固な城壁に守られ、城内から投擲する兵器も多数配備されている。
この城塞も籠城を想定して作られていて兵糧は二年分有ると言う。
今回視察した城塞の中では一番大規模な物だ。
例によって責任者の出迎えから始まり城内の施設を見て歩く一同。
しかし、今までの中で一番城塞らしく規律もしっかりとしていて悪目立ちする所は一切無かった。
責任者に魅力を使っても不満も出て来ず「しいて言えば力を発揮する機会が無いのが不満ですかな」と言う始末だ。
ここは一般的な木の生い茂る山では無く、ごつごつとした岩山だ。
元々そのような土地らしく、国境近くの防衛線として作られた城塞だ。
城塞は全て石と日干し煉瓦を積み重ねて作ってあり、城塞の中だけ人が沢山居るので隔離された世界の様に感じた一同だ。
全ての物資は定期的に馬車で送られて来ると言う。
言うまでもないが、贅沢品の類は一切ない。
酒精に関しても厳しく管理されていると言う。
非番の者、もしくは国や城塞で決められた時以外の酒精は禁止されている。
因みにイグレシアや地方都市から遠く離れた場所に有る大きな城塞にはゲレミオの娼館も完備してある。
やはり酒以外の”息抜き”も必要だとして試験的に設置したが、妻には内緒で婿仲間には報告してある。
また、娼館を利用する者達に関しては城塞の責任者から全員に二つの制約が言い渡されている。
1つは娼館を利用する際に酒精を帯びての出入りを禁止する事。
1つは娼館が原因で揉め事が起こった場合、いかなる理由が有ろうとも娼館は撤収し、二度と城塞に作る事は無い。
この規則が有るため、未だかつて娼館からの不満は一切無い。
流石はトラバオンとコンシャだと褒めていた記憶が有る国王だった。
そんな城塞の娼館も一体何ヵ所に配備されているのか見当もつかないがブルデールの事務所はいつも大忙しだと聞いている。
城塞の頂上に有る展望室に来た。
「ああぁぁ気持ちいい」
心地よい風が頬を撫でて妻達の髪が揺らいでいた。
「良い眺めだね」
確かに山頂とも言える城塞の一番上にある部屋からの眺めは全方向に眺めが良く、監視員が常時目を光らせている場所だ。
眺めは良い。
規律も十分だ。
鍛錬も抜かりない。
妻達からは食事に不満の声が出たが籠城を前提とするならば、普段から質素な食事でないと、いざという時に不満が出るからだと諭したのだ。
管理者からは各自の誕生日には多少豪華な食事が出ると教えられていたサンクタ・フェミナだった。
だが、エルヴィーノは疑問に思った。
人族が大勢いるのに問題が無い訳が無いと。
しかし管理者には魅力を使って嘘を付くなと言ったにもかかわらず、何も言ってこなかった。
疑念を抱いた国王はガンソを使い、城塞に兵士の諜報員を送るか現地の兵士に金を握らせて情報を聞きだすか指示した。
(畏まりました)と簡潔な返事だけが届き連絡を待つだけの国王だ。
そして翌日からは歩いての旅に戻るのだが、息抜きもしたので楽しそうにしている妻達だった。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
目指すは目的のモリーノ村だ。
数日は歩く事になるが、歩きながら自国の計画を話しだす三人だった。
ロリは国内の地方都市を廻り今回の様な旅をしたいと計画し、どの都市に行くかを話しかけてくる。
パウリナも全国に散らばる種族の街を訪れたいと言ってプテオサウラに乗り飛び回ろうと大きな霊峰を押し付けてくる。
そこに割り込んでくるのがシーラで、自国にもブロエ・マルシベーゴォを導入したいとロリに相談している様だ。
流石に兵器にも転用できる最新魔導具の導入は2人だけの口約束では駄目だと注意して、少なくともマルソ夫婦とジャンドール王に三兄弟も含めて交渉するように話した。
ブロエ・マルシベーゴォの販売に関しては、ダークエルフ一族の掛け替えの無い収入源であり、本体はクラベルが都市になるほどの生産基地となっているので簡単に他国との取引はしない様にしている。
厳密に言えば魔法陣も解読できるからだ。
元々の魔法陣はエルヴィーノが作った物だが、国外に販売される物に関しては王国の魔導師たちが、偽造防止や解読誤認させる処置を施してあり、簡単には真似の出来ない魔法陣に作り替えられている。
発動にも複雑な呪文に魔導具を同時使用しないと動かない仕組みだ。
戦略兵器にも転用する可能性は有るが、兵士を送る魔導具としては転移魔法陣と並び、最速かつ確実な方法として諸外国からの引き合いが多いのも事実だ。
現実に魔導機械が得意なアベストロース帝國が似たような乗り物を作ったと報告を受けている。
その知らせを聞いて、かの国にも本格的にゲレミオの参入を考えた常闇の帝王だった。
妻達の話しは数日間続き、今と同じような事を各国で妻達が入れ替わって行うと言う計画だ。
なんとも楽しそうに話すが、単に遊びに行きたいだけだろうとポロッと口から出ると、国の為、国民の為に隠密で調査する事だと真剣に抗議を受けたエルヴィーノだった。
笑って誤魔化したが三人を見ている限り建前は真剣その物だった。
もっとも冒険としての旅をしたいのも事実なのだろう。
城塞見学が終わってからはロリを挟む様にパウリナとシーラが歩き、後ろからエルヴィーノが付き従っている感じだ。
女が三人余れば、おしゃべりが止まる事が無いほど仲良く話している姿を後ろから見ていると、何となく幸せを感じるのだった。
そしていつの間にか昼食はエルヴィーノが作る様になっていて、食事の用意をしている間は三人で計画を紙に書きだしている。
日中は毎日その調子で、夜は第一夫人に計画の報告と同行予定を相談していた。
ロザリーも他国の情勢を含め非常に興味を引かれ、是非参加したいと話しているが不可能に近い事を説明していた。
ブリンクス伯爵家はシャイニング家、モンドラゴン家と違い親族が少なく、エルフ王から基本的に外出禁止を言い渡されている。
イグレシアの王城とカスティリオ・エスピナには専用の転移魔法陣が設置してあるから特別に許可が出ているが、他国領内を旅する事は出来ない可能性が高いと判断するエルフ国の内務大臣だ。
ロリ達もガッカリするが、土産話にお土産を沢山持ってくると言ってロザリーの機嫌を取っていた。
もっとも毎晩別荘に帰って来るのだから、義妹達が遠い異国で旅をしている感じが無いロザリーだ。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
そんなある日、景色を眺めながら歩いているとガンソからエマスコが有った。
例の難攻不落の城塞についてで、手紙の内容はこうだ。
基本的に内部の不正や人的差別は無かったと言う。
しかし、現地では解らなかった事が1つ有ったのだ。
それは兵士の同性愛だ。
そして軍の規律よりも恐ろしい規則が有り”暗黙の規則”だと言う。
その為、同性愛同士の問題は一切無く、お蔭で娼館を利用する者達に指導する事が同性愛者の隠れ蓑になっていると書いてあった。
エルヴィーノの表情が凍りついた。
(知らなかった事にしよう。あそこには二度と行かないぞぉ。待てよ、他の城塞もそうなのかなぁ。もう城塞見学は止めよぉ。本当にイディオタ族は・・・いや、まさか他の国でも・・・)
寒気がしたエルヴィーノは自らの頬を叩き妻達の後を付いて行くと目的の村が見えてきた。
☆
目的地到着か?
遠くから見ると巨大な城塞に見えるが、渓谷に囲まれて山の斜面を利用した段々と上に積み重ねられているような作りだ。
そしてこの城塞は強固な城壁に守られ、城内から投擲する兵器も多数配備されている。
この城塞も籠城を想定して作られていて兵糧は二年分有ると言う。
今回視察した城塞の中では一番大規模な物だ。
例によって責任者の出迎えから始まり城内の施設を見て歩く一同。
しかし、今までの中で一番城塞らしく規律もしっかりとしていて悪目立ちする所は一切無かった。
責任者に魅力を使っても不満も出て来ず「しいて言えば力を発揮する機会が無いのが不満ですかな」と言う始末だ。
ここは一般的な木の生い茂る山では無く、ごつごつとした岩山だ。
元々そのような土地らしく、国境近くの防衛線として作られた城塞だ。
城塞は全て石と日干し煉瓦を積み重ねて作ってあり、城塞の中だけ人が沢山居るので隔離された世界の様に感じた一同だ。
全ての物資は定期的に馬車で送られて来ると言う。
言うまでもないが、贅沢品の類は一切ない。
酒精に関しても厳しく管理されていると言う。
非番の者、もしくは国や城塞で決められた時以外の酒精は禁止されている。
因みにイグレシアや地方都市から遠く離れた場所に有る大きな城塞にはゲレミオの娼館も完備してある。
やはり酒以外の”息抜き”も必要だとして試験的に設置したが、妻には内緒で婿仲間には報告してある。
また、娼館を利用する者達に関しては城塞の責任者から全員に二つの制約が言い渡されている。
1つは娼館を利用する際に酒精を帯びての出入りを禁止する事。
1つは娼館が原因で揉め事が起こった場合、いかなる理由が有ろうとも娼館は撤収し、二度と城塞に作る事は無い。
この規則が有るため、未だかつて娼館からの不満は一切無い。
流石はトラバオンとコンシャだと褒めていた記憶が有る国王だった。
そんな城塞の娼館も一体何ヵ所に配備されているのか見当もつかないがブルデールの事務所はいつも大忙しだと聞いている。
城塞の頂上に有る展望室に来た。
「ああぁぁ気持ちいい」
心地よい風が頬を撫でて妻達の髪が揺らいでいた。
「良い眺めだね」
確かに山頂とも言える城塞の一番上にある部屋からの眺めは全方向に眺めが良く、監視員が常時目を光らせている場所だ。
眺めは良い。
規律も十分だ。
鍛錬も抜かりない。
妻達からは食事に不満の声が出たが籠城を前提とするならば、普段から質素な食事でないと、いざという時に不満が出るからだと諭したのだ。
管理者からは各自の誕生日には多少豪華な食事が出ると教えられていたサンクタ・フェミナだった。
だが、エルヴィーノは疑問に思った。
人族が大勢いるのに問題が無い訳が無いと。
しかし管理者には魅力を使って嘘を付くなと言ったにもかかわらず、何も言ってこなかった。
疑念を抱いた国王はガンソを使い、城塞に兵士の諜報員を送るか現地の兵士に金を握らせて情報を聞きだすか指示した。
(畏まりました)と簡潔な返事だけが届き連絡を待つだけの国王だ。
そして翌日からは歩いての旅に戻るのだが、息抜きもしたので楽しそうにしている妻達だった。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
目指すは目的のモリーノ村だ。
数日は歩く事になるが、歩きながら自国の計画を話しだす三人だった。
ロリは国内の地方都市を廻り今回の様な旅をしたいと計画し、どの都市に行くかを話しかけてくる。
パウリナも全国に散らばる種族の街を訪れたいと言ってプテオサウラに乗り飛び回ろうと大きな霊峰を押し付けてくる。
そこに割り込んでくるのがシーラで、自国にもブロエ・マルシベーゴォを導入したいとロリに相談している様だ。
流石に兵器にも転用できる最新魔導具の導入は2人だけの口約束では駄目だと注意して、少なくともマルソ夫婦とジャンドール王に三兄弟も含めて交渉するように話した。
ブロエ・マルシベーゴォの販売に関しては、ダークエルフ一族の掛け替えの無い収入源であり、本体はクラベルが都市になるほどの生産基地となっているので簡単に他国との取引はしない様にしている。
厳密に言えば魔法陣も解読できるからだ。
元々の魔法陣はエルヴィーノが作った物だが、国外に販売される物に関しては王国の魔導師たちが、偽造防止や解読誤認させる処置を施してあり、簡単には真似の出来ない魔法陣に作り替えられている。
発動にも複雑な呪文に魔導具を同時使用しないと動かない仕組みだ。
戦略兵器にも転用する可能性は有るが、兵士を送る魔導具としては転移魔法陣と並び、最速かつ確実な方法として諸外国からの引き合いが多いのも事実だ。
現実に魔導機械が得意なアベストロース帝國が似たような乗り物を作ったと報告を受けている。
その知らせを聞いて、かの国にも本格的にゲレミオの参入を考えた常闇の帝王だった。
妻達の話しは数日間続き、今と同じような事を各国で妻達が入れ替わって行うと言う計画だ。
なんとも楽しそうに話すが、単に遊びに行きたいだけだろうとポロッと口から出ると、国の為、国民の為に隠密で調査する事だと真剣に抗議を受けたエルヴィーノだった。
笑って誤魔化したが三人を見ている限り建前は真剣その物だった。
もっとも冒険としての旅をしたいのも事実なのだろう。
城塞見学が終わってからはロリを挟む様にパウリナとシーラが歩き、後ろからエルヴィーノが付き従っている感じだ。
女が三人余れば、おしゃべりが止まる事が無いほど仲良く話している姿を後ろから見ていると、何となく幸せを感じるのだった。
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日中は毎日その調子で、夜は第一夫人に計画の報告と同行予定を相談していた。
ロザリーも他国の情勢を含め非常に興味を引かれ、是非参加したいと話しているが不可能に近い事を説明していた。
ブリンクス伯爵家はシャイニング家、モンドラゴン家と違い親族が少なく、エルフ王から基本的に外出禁止を言い渡されている。
イグレシアの王城とカスティリオ・エスピナには専用の転移魔法陣が設置してあるから特別に許可が出ているが、他国領内を旅する事は出来ない可能性が高いと判断するエルフ国の内務大臣だ。
ロリ達もガッカリするが、土産話にお土産を沢山持ってくると言ってロザリーの機嫌を取っていた。
もっとも毎晩別荘に帰って来るのだから、義妹達が遠い異国で旅をしている感じが無いロザリーだ。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
そんなある日、景色を眺めながら歩いているとガンソからエマスコが有った。
例の難攻不落の城塞についてで、手紙の内容はこうだ。
基本的に内部の不正や人的差別は無かったと言う。
しかし、現地では解らなかった事が1つ有ったのだ。
それは兵士の同性愛だ。
そして軍の規律よりも恐ろしい規則が有り”暗黙の規則”だと言う。
その為、同性愛同士の問題は一切無く、お蔭で娼館を利用する者達に指導する事が同性愛者の隠れ蓑になっていると書いてあった。
エルヴィーノの表情が凍りついた。
(知らなかった事にしよう。あそこには二度と行かないぞぉ。待てよ、他の城塞もそうなのかなぁ。もう城塞見学は止めよぉ。本当にイディオタ族は・・・いや、まさか他の国でも・・・)
寒気がしたエルヴィーノは自らの頬を叩き妻達の後を付いて行くと目的の村が見えてきた。
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