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第8章 魔王国編
第229話 妻達の緊急会議
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「その国は古くからアルモニア教と敵対していてな、表ざたにはなっていないが密かに攻防を繰り広げていたのだ」
(よくもまぁ、そんな嘘八百が出て来るよなぁ。やはりマルソ殿は吟遊詩人の才能が有るなぁ)
感心するエルヴィーノだ。
「それで、我が国にどのような災いが来ると言うの?」
真剣な表情になったロザリーだ。
「その事に関しては国王が交渉をしているので今後に期待するしかないのだが、既にかの国の者を従者にしたらしくてな、教祖様みずからペンタガラマの大聖堂でお会いになられるそうだ」
話に信憑性が見えてきたがロザリーからの疑問が投げられた。
「なぜペンタガラマなの?」
「勿論アルモニアやメディテッラネウスでも無い理由が有る」
真剣な顔で聞いているロザリーに、ドキドキしているエルヴィーノだ。
「アルモニアは先ほど言ったように宗教上の敵対関係で国民のほとんどがその容姿を知っているからだ。そしてメディテッラネウスで無い理由は、その種族がダークエルフと同じ魔法を使うからだ」
「ええっ」
手を口に当てて驚くロザリー。
「だから唯一、寛容な獣王国の大聖堂で合う事となったのだよ」
(凄い。俺からの情報でここまで話を作り丸め込むとは、流石は吟遊詩人のマルソ)
エルヴィーノは心で称賛していた。
そしてとどめを刺すマルソ。
「その国と敵対している事はロリには伏せてあるから内密にな」
聖女の頂点に内密にする理由は1つしか無い。
第一、第二の序列は有ったとしても国が違えば考え方は違うのだと理解したロザリー。
「分かりました。ロリには内密にします。あなた、頑張ってね」
「ああ、ロザリーとロリには心配かけたくないけど、家族の意向だからね」
誰とは言わない家族の意向。
心配しているんだよ身重の嫁を。と遠回しに訴える。
するとロリと同じ様にエルヴィーノの頭を持ち耳元で(ロリと相談してお仕置きだらね)困った顔で誤魔化すのが精いっぱいの性奴隷だった。
話しが終わるエルフ王が口を出す。
「ロザリーよ、今はお腹の子を一番に考えよ。全てに優先させるのだぞ」
「ハイ、義父様」
ロザリーを納得させて、それぞれが戻る。
「パウリナ、今日はありがとう」
「じゃ今日はいっぱいしてね、旦那様❤」
最愛の夫にしか見せない淫靡な微笑みで催促して来る三番目の嫁に応えるべく、今宵は勤しむエルヴィーノだった。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
エルヴィーノ達が帰ってからのロザリーはロリとエマスコでやり取りした。
(ロリ、聞いたわ)
(お姉様、どう思います?)
(話し自体は本当だと思うけど・・・)
(けど?)
(女が絡んでいるわ)
(私もそう思った)
(ええ、直感よね)
(うん)
(ただ、何も言って来ないのは私達が妊娠しているからよ、きっと)
(そうね、パウリナの時と同じかしら)
(間違いないわ。私とあなたの出産の後に、どこかの女と結婚するだとか騒ぎ出すわよきっと)
(浮気者めぇ)
(ふふ、ロリィ、それはもう解っている事だから私達がしっかりと制御しなければいけないの)
(だけどお姉様)
(解っているわよ、タップリとお仕置きしなきゃね)
(ふふふっ)
(兎に角、いかなる時も親衛隊を側に付けさせてロリ)
(ええ、解かったわお姉様)
(出来れば相手の女を調べる事が出来ればいいけど)
(分かった、別大陸での付き纏う女の報告ね)
(あと、パウリナを交えて緊急会議をしましょう)
(そうね。どんなお仕置きをするのか考えなきゃ)
(ふふふっロリィ、産んだ後からだからね)
(ああ、まだ半年以上もあるわ)
(大丈夫、わたしが先に軽くお仕置きしておくから)
(ズルい! お姉様!)
(ふふっ)
(ふふふっ)
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
後日パウリナがロザリーに呼ばれ屋敷に訪れた。
「パウリナ、私達は妊娠しているから転移をしない様にしているのは知っているわね? 私と打ち合わせした内容をロリに伝えて欲しいの。ロリの意見も聞いて訂正する場合もあると思うから何度か往復する事になるけどお願いね」
「うん解かった」
パウリナには今回の事件には女が絡んでいると確定事項で説明するロザリー。
そして今後の対策を考えた内容を話しながらパウリナに説明するが。
「旦那様が、浮気したなんて・・・」
呆然とするパウリナを抱き寄せて優しく説き伏せるロザリー。
「私達は妻よ。ちょっと特殊だけどね。それぞれの国に妻が1人居るでしょ、だからかの国にも同じ存在が現れてもおかしく無いわ」
「だけど・・・」
「悔しいでしょ? 腹が立つでしょ?」
うなづくパウリナ。
「だから三人でお仕置きするの?」
「ええ、みんな同じ思いよ。だからお仕置きを決めるのよ」
優しく撫でてパウリナの機嫌を取りながらロザリーは考えて紙に書いた事を読み上げる。
この紙をロリに渡すのだが、エマスコよりもパウリナに持たせて話した方がロリもパウリナと話す事で連帯感を持ち、おしゃべりする事で多少の鬱憤が晴れると考えたのだ。
その内容だが、出産までは
1、毎晩戻ってパウリナと寝る事。
2、かの国に出向く際は、親衛隊を2人ないし3人を随行させる事。
3、一緒に居る事の証拠にパウリナからの確認エマスコを毎晩送る事。
出産後のお仕置きは
1、各妻から3日間の束縛を強要する。(細かなお仕置き内容は各自考える事)
2、2対1で2日間を三回。計6日の束縛を強要する。
3、3対1で2日の束縛を強要する。
4、各項は国の行事等は代行者を当てて、妻達への奉仕を最優先とする。
などだった。
「お姉様、お仕置きって具体的に何をするの?」
まだまだ純情なパウリナに魔性の笑みを浮かべて耳元で話したロザリー。
「あなたにもゆっくりと教えてあげるわ。”あの人の味わい方”をね」
「「ふふふっ」」
満更でもない様子のパウリナ。
気持ちを切り替えたロザリーが送り出す。
「さぁ、ロリの所に行ってきて。そして意見を聞くのよ」
「うん」
再びロリの私室へやって来たパウリナ。
「ロリ姉様」
ロザリーからもエマスコで連絡が有り、詳しくはパウリナと話して意見を伝えて欲しいと、遠回しなやり取りだが時間を持て余しているロリに取っては良い刺激になりパウリナとの会話も弾んでいた。
ロリが一番相性の良いのはロザリーだが、ドス・パラ・ドスの戦い以降はパウリナとも親密になっていた。
2人はお互いにとって一緒に戦える戦友で有り、何と言ってもフワフワでモフモフの体毛を独占したいロリなのだ。
これはロザリーに無いパウリナだけの魅力だ。
そんなロリが過激な事を言いだした。
ロザリーが書いたお仕置き予定を見ながら
「甘いわ、お姉様は。この倍の日数は必要よ。ねぇパウリナァ」
大きくなったお腹をさすりながら、どんなお仕置きをするか思案するロリはパウリナにもエルフ直伝のお仕置きを教えながら淫靡な世界に入って行った。
「本当にロリ姉様ってイヤラシイわ」
「あら、あなたもきっと喜ぶはずよ」
「「ふふふふっ」」
ロザリーへの連絡を忘れて2人だけの世界を楽しんでいた。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
ロザリーに納得してもらった後、アルモニアに戻りゲレミオに緊急招集をかけた。
「陛下、よくぞ御無事で」
真っ先に声をかけて来たのはガンソだった。
「みんな、心配かけたな。俺は大丈夫だから安心してくれ」
リカルドとフォーレに目を合わせて告げた。
「それよりも、ゲレミオの今後の方針、と言うよりも常闇の帝國として今後の指針を示そうと思う」
ガルガンダにポルトンも真剣な顔だ。
ラゴスタ、トバラオンにグラナダとリリオを含め幹部を一同にしてあの国の事を話すエルヴィーノだ。
「今後、帝國は可能な限り隣接する国に進出する」
「「「おおおおっ」」」
「ついに我が祖国にも」
歓喜のガンソだが、ガッカリする事を告げる。
「その前に諸君。避けては通れない国を先に進出しようと思う」
「陛下、その国はいずこでしょうか?」
全員が気にしているが、やはりガンソが聞いて来た。
「ああ、ノタルム国と言う」
ざわつく一同にざっくりと説明する。
「ノタルム国は、このアルモニアから遥か彼方にある国だが、バリエンテと同等の大きさの大陸だ」
ざわつく一同。
「かの国はバリエンテと似た考えが有って、強さこそ至上主義的な種族だ」
「陛下、そのノタルム国まではどうやって行くのですか?」
ガンソに取っては二度目の外国進出だから気になるのだろう。
「その国への移動手段は転移魔法陣だ。既に現地には設置してある」
「流石は陛下。準備万全ですな」
褒めてくれるガンソに出向させる種族を発表する。
「みんな聞いてくれ。まずは現地での活動は獣人族を考えている」
アルモニアの人族にエルフは難しいと思ったエルヴィーノ。
フォーレとガンソは国が違うから聞いて見ないと定かでないが、獣人族が一番妥当なのだ。
「何故、我々では無いのでしょうか?」
自分が参加出来ないのが不満なのかガンソが食いついて離れない。
「明確な理由は有る。が、今は言えない」
(魔族の国に乗り込むぞ、とは言えないだろう)
「リカルド」
「ハッ」
「この件は教祖様の許可を取ってある。この事を肝に銘じておけよ」
「ハッ畏まりました」
ノタルム国への進出が教祖様の許可が必要なのか疑問に思ったが、何かしらの意味が有るのだと考えたリカルドだ。
「私はどうすれば良い?」
フォーレの質問だ。
現地の活動が獣人族ならば妻のグラナダが出張る事になると思ったのだろう。
「ちょっと考えさせて欲しい。フォーレとガンソには個別に聞きたい事が有るからそのつもりで」
個別に魔族を聞いてどのような反応を見せるか確認しようと思ったエルヴィーノだ。
☆
シオンと合わせなきゃ。
(よくもまぁ、そんな嘘八百が出て来るよなぁ。やはりマルソ殿は吟遊詩人の才能が有るなぁ)
感心するエルヴィーノだ。
「それで、我が国にどのような災いが来ると言うの?」
真剣な表情になったロザリーだ。
「その事に関しては国王が交渉をしているので今後に期待するしかないのだが、既にかの国の者を従者にしたらしくてな、教祖様みずからペンタガラマの大聖堂でお会いになられるそうだ」
話に信憑性が見えてきたがロザリーからの疑問が投げられた。
「なぜペンタガラマなの?」
「勿論アルモニアやメディテッラネウスでも無い理由が有る」
真剣な顔で聞いているロザリーに、ドキドキしているエルヴィーノだ。
「アルモニアは先ほど言ったように宗教上の敵対関係で国民のほとんどがその容姿を知っているからだ。そしてメディテッラネウスで無い理由は、その種族がダークエルフと同じ魔法を使うからだ」
「ええっ」
手を口に当てて驚くロザリー。
「だから唯一、寛容な獣王国の大聖堂で合う事となったのだよ」
(凄い。俺からの情報でここまで話を作り丸め込むとは、流石は吟遊詩人のマルソ)
エルヴィーノは心で称賛していた。
そしてとどめを刺すマルソ。
「その国と敵対している事はロリには伏せてあるから内密にな」
聖女の頂点に内密にする理由は1つしか無い。
第一、第二の序列は有ったとしても国が違えば考え方は違うのだと理解したロザリー。
「分かりました。ロリには内密にします。あなた、頑張ってね」
「ああ、ロザリーとロリには心配かけたくないけど、家族の意向だからね」
誰とは言わない家族の意向。
心配しているんだよ身重の嫁を。と遠回しに訴える。
するとロリと同じ様にエルヴィーノの頭を持ち耳元で(ロリと相談してお仕置きだらね)困った顔で誤魔化すのが精いっぱいの性奴隷だった。
話しが終わるエルフ王が口を出す。
「ロザリーよ、今はお腹の子を一番に考えよ。全てに優先させるのだぞ」
「ハイ、義父様」
ロザリーを納得させて、それぞれが戻る。
「パウリナ、今日はありがとう」
「じゃ今日はいっぱいしてね、旦那様❤」
最愛の夫にしか見せない淫靡な微笑みで催促して来る三番目の嫁に応えるべく、今宵は勤しむエルヴィーノだった。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
エルヴィーノ達が帰ってからのロザリーはロリとエマスコでやり取りした。
(ロリ、聞いたわ)
(お姉様、どう思います?)
(話し自体は本当だと思うけど・・・)
(けど?)
(女が絡んでいるわ)
(私もそう思った)
(ええ、直感よね)
(うん)
(ただ、何も言って来ないのは私達が妊娠しているからよ、きっと)
(そうね、パウリナの時と同じかしら)
(間違いないわ。私とあなたの出産の後に、どこかの女と結婚するだとか騒ぎ出すわよきっと)
(浮気者めぇ)
(ふふ、ロリィ、それはもう解っている事だから私達がしっかりと制御しなければいけないの)
(だけどお姉様)
(解っているわよ、タップリとお仕置きしなきゃね)
(ふふふっ)
(兎に角、いかなる時も親衛隊を側に付けさせてロリ)
(ええ、解かったわお姉様)
(出来れば相手の女を調べる事が出来ればいいけど)
(分かった、別大陸での付き纏う女の報告ね)
(あと、パウリナを交えて緊急会議をしましょう)
(そうね。どんなお仕置きをするのか考えなきゃ)
(ふふふっロリィ、産んだ後からだからね)
(ああ、まだ半年以上もあるわ)
(大丈夫、わたしが先に軽くお仕置きしておくから)
(ズルい! お姉様!)
(ふふっ)
(ふふふっ)
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
後日パウリナがロザリーに呼ばれ屋敷に訪れた。
「パウリナ、私達は妊娠しているから転移をしない様にしているのは知っているわね? 私と打ち合わせした内容をロリに伝えて欲しいの。ロリの意見も聞いて訂正する場合もあると思うから何度か往復する事になるけどお願いね」
「うん解かった」
パウリナには今回の事件には女が絡んでいると確定事項で説明するロザリー。
そして今後の対策を考えた内容を話しながらパウリナに説明するが。
「旦那様が、浮気したなんて・・・」
呆然とするパウリナを抱き寄せて優しく説き伏せるロザリー。
「私達は妻よ。ちょっと特殊だけどね。それぞれの国に妻が1人居るでしょ、だからかの国にも同じ存在が現れてもおかしく無いわ」
「だけど・・・」
「悔しいでしょ? 腹が立つでしょ?」
うなづくパウリナ。
「だから三人でお仕置きするの?」
「ええ、みんな同じ思いよ。だからお仕置きを決めるのよ」
優しく撫でてパウリナの機嫌を取りながらロザリーは考えて紙に書いた事を読み上げる。
この紙をロリに渡すのだが、エマスコよりもパウリナに持たせて話した方がロリもパウリナと話す事で連帯感を持ち、おしゃべりする事で多少の鬱憤が晴れると考えたのだ。
その内容だが、出産までは
1、毎晩戻ってパウリナと寝る事。
2、かの国に出向く際は、親衛隊を2人ないし3人を随行させる事。
3、一緒に居る事の証拠にパウリナからの確認エマスコを毎晩送る事。
出産後のお仕置きは
1、各妻から3日間の束縛を強要する。(細かなお仕置き内容は各自考える事)
2、2対1で2日間を三回。計6日の束縛を強要する。
3、3対1で2日の束縛を強要する。
4、各項は国の行事等は代行者を当てて、妻達への奉仕を最優先とする。
などだった。
「お姉様、お仕置きって具体的に何をするの?」
まだまだ純情なパウリナに魔性の笑みを浮かべて耳元で話したロザリー。
「あなたにもゆっくりと教えてあげるわ。”あの人の味わい方”をね」
「「ふふふっ」」
満更でもない様子のパウリナ。
気持ちを切り替えたロザリーが送り出す。
「さぁ、ロリの所に行ってきて。そして意見を聞くのよ」
「うん」
再びロリの私室へやって来たパウリナ。
「ロリ姉様」
ロザリーからもエマスコで連絡が有り、詳しくはパウリナと話して意見を伝えて欲しいと、遠回しなやり取りだが時間を持て余しているロリに取っては良い刺激になりパウリナとの会話も弾んでいた。
ロリが一番相性の良いのはロザリーだが、ドス・パラ・ドスの戦い以降はパウリナとも親密になっていた。
2人はお互いにとって一緒に戦える戦友で有り、何と言ってもフワフワでモフモフの体毛を独占したいロリなのだ。
これはロザリーに無いパウリナだけの魅力だ。
そんなロリが過激な事を言いだした。
ロザリーが書いたお仕置き予定を見ながら
「甘いわ、お姉様は。この倍の日数は必要よ。ねぇパウリナァ」
大きくなったお腹をさすりながら、どんなお仕置きをするか思案するロリはパウリナにもエルフ直伝のお仕置きを教えながら淫靡な世界に入って行った。
「本当にロリ姉様ってイヤラシイわ」
「あら、あなたもきっと喜ぶはずよ」
「「ふふふふっ」」
ロザリーへの連絡を忘れて2人だけの世界を楽しんでいた。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
ロザリーに納得してもらった後、アルモニアに戻りゲレミオに緊急招集をかけた。
「陛下、よくぞ御無事で」
真っ先に声をかけて来たのはガンソだった。
「みんな、心配かけたな。俺は大丈夫だから安心してくれ」
リカルドとフォーレに目を合わせて告げた。
「それよりも、ゲレミオの今後の方針、と言うよりも常闇の帝國として今後の指針を示そうと思う」
ガルガンダにポルトンも真剣な顔だ。
ラゴスタ、トバラオンにグラナダとリリオを含め幹部を一同にしてあの国の事を話すエルヴィーノだ。
「今後、帝國は可能な限り隣接する国に進出する」
「「「おおおおっ」」」
「ついに我が祖国にも」
歓喜のガンソだが、ガッカリする事を告げる。
「その前に諸君。避けては通れない国を先に進出しようと思う」
「陛下、その国はいずこでしょうか?」
全員が気にしているが、やはりガンソが聞いて来た。
「ああ、ノタルム国と言う」
ざわつく一同にざっくりと説明する。
「ノタルム国は、このアルモニアから遥か彼方にある国だが、バリエンテと同等の大きさの大陸だ」
ざわつく一同。
「かの国はバリエンテと似た考えが有って、強さこそ至上主義的な種族だ」
「陛下、そのノタルム国まではどうやって行くのですか?」
ガンソに取っては二度目の外国進出だから気になるのだろう。
「その国への移動手段は転移魔法陣だ。既に現地には設置してある」
「流石は陛下。準備万全ですな」
褒めてくれるガンソに出向させる種族を発表する。
「みんな聞いてくれ。まずは現地での活動は獣人族を考えている」
アルモニアの人族にエルフは難しいと思ったエルヴィーノ。
フォーレとガンソは国が違うから聞いて見ないと定かでないが、獣人族が一番妥当なのだ。
「何故、我々では無いのでしょうか?」
自分が参加出来ないのが不満なのかガンソが食いついて離れない。
「明確な理由は有る。が、今は言えない」
(魔族の国に乗り込むぞ、とは言えないだろう)
「リカルド」
「ハッ」
「この件は教祖様の許可を取ってある。この事を肝に銘じておけよ」
「ハッ畏まりました」
ノタルム国への進出が教祖様の許可が必要なのか疑問に思ったが、何かしらの意味が有るのだと考えたリカルドだ。
「私はどうすれば良い?」
フォーレの質問だ。
現地の活動が獣人族ならば妻のグラナダが出張る事になると思ったのだろう。
「ちょっと考えさせて欲しい。フォーレとガンソには個別に聞きたい事が有るからそのつもりで」
個別に魔族を聞いてどのような反応を見せるか確認しようと思ったエルヴィーノだ。
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