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第8章 魔王国編
第227話 状況説明
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「エルヴィーノ、あなたの荷物を預かっているわ」
リーゼロッテから渡されたのは転移する前の衣服に専用のエマスコだった。
一目見てエマスコが恐ろしい状態になっていた。
エマスコは送られて来た紙でパンパンになっていて、大よその察しはついている。
おそらくあの2人だ。
(ううっ、見たくないなぁ)
とりあえずポケットに押し込んだ。
リーゼロッテと”家族”に同族が生き残っていた事を伝えて部屋を後にした。
新しい国を作る場所の候補地が見つかった事は言わなかった。
まだ不確定なのと、関係親族に現状の説明をしなければいけないので、事が落ち着いてから話そうと考えたエルヴィーノはパウリナとアンドレアに会いに行く。
同じ住居階の獣人族専用の応接室に出向くと、都合良くパウリナとアンドレアが子供達と寛いでいた。
「あなたっ!」
姿を見て駆け付けるパウリナ。
(可愛い奴だ)
「大丈夫だった?」
「ああ、心配かけたな」
抱きしめ合う夫婦の間に割って入るのは姑だ。
「黒龍王!」
何故か怒っている様に見えたエルヴィーノだ。
「マルソさんから大よその事は聞いていますが、説明してもらえますか?」
自分には一切落ち度は無く、逆に”良く無事で戻ってきた”と褒めて欲しいくらいだが、心配していたのも事実だろうから説明する。
「俺を召喚したのはノタルム国のジャンドール王で、いきなり召喚された俺がちょっと怒って臨戦態勢になったけど、なんとか話し合いで落ち着いたよ。今後の取り組みを双方で考えるとしてノタルム国にもゲレミオを導入するつもりだ。その為に信頼できるヤツを1人連れて来たから」
ざっとこんな感じだろうと、ダークエルフの島の件とシーラの件は話さなかった。
「ええっ連れてきているのですか!?」
「ああ、俺に忠誠を誓ったヤツだ」
怪訝な表情のアンドレア。
それはマルソから聞いている”魔族”だからだ。
「黒龍王、魔族ですよ」
「ああ、知ってるよ」
何か言いたそうな顔だ。
「・・・大丈夫なの?」
「勿論さ。俺が家族を危険な目に合わせる訳無いだろ?」
溜息を付いて呆れるアンドレアに、ソファに座っていたのだがベッタリと寄り添うパウリナと双子を抱いて言い切ったエルヴィーノだ。
「それで、どんな人なのですか? 何処で待たせているの?」
今日は旅館エスピナに泊まらせて明日の昼に合う事を話した。
「ネル殿よりも大きいですよ。元将軍ですからね」
獣人族には魔族の存在はほとんど知られていないが、その名は噂話で知れ渡っている。
主にアルモニア教の宗教上で使われる仮想の敵だからだ。
「戦争は起きないのですね?」
「大丈夫。俺がそんな事、させないよ」
「黒龍王がそう言ってくれるなら安心です」
「では、アルモニアの教祖様の所へ行って下さるかしら。マルソさんが戻ったら直ぐに会いに来るようにと託っているわ」
「分かりました。その前にロザリーとロリには何と言って有りますか?」
そう言ってポケットに入れた大量に送られて来た紙を出した。
「うわぁ全部お姉様達よ。・・・何か怒ってるみたい」
知りたくない情報を無邪気に教えてくれたパウリナだ。
「その事はマルソさんに聞いてくださいな。今回の件はマルソさんが情報管理していますから私達から余計な事を言わない様に指示が有ったの」
「では、教祖様に会ってきますがパウリナも一緒に来て欲しいな」
理由はエマスコを無視したのではないと証人なって欲しいからだ。
一応被害者だと思っているエルヴィーノは妻達の無茶振りを忘れていた。
原因や結果などは二の次で自分達を心配させ怒らせた事で罰を受けるのが当然だと考えている”あの2人”だ。
因みにペルフメとカメルシーは城勤めになっているが、住居階までは立ち入り出来ない。
まだそこまで信用されていないのかアンドレアが許可を出していない。
それは構わないが、他の獣人達が心配になってくる。
あの2人が城内をウロウロしたら何か問題が起こりそうで心配だが様子を見ることにした。
2人は一日二回、昼と午後に群青の聖戦士として伝説の神獣降臨を行なえるパウリナに謁見しに来る国民を、謁見の場で見張る役目が有るからだ。
態度や言動の悪い者や、不意に近づく無礼者を容赦無く石化するのが仕事だ。
今の所、そのような不埒者は居ないそうだ。
何故なら、謁見の前に控室で礼儀作法などを教えられるのだが、その片隅に獣人の石像が置いて有る。
精密な作りはとても石像とは思えない程の出来栄えだがポーズが変なのだ。
立ったまま何かを防御しそうな形をしている。
そして最後に教えられるのが無礼者の末路だった。
その話を聞き石像を触り、ごくりと息を飲むのがほとんどだ。
実際は死刑囚を石化しただけの物だが、一般獣人には効果的のようで未だかつて謁見の場で石化の魔法を使った事は無い。
また、謁見が終わると女性達はパウリナの事を話すが、男性達は両隣の女性が気になって仕方ないらしく、必ず種族名と名前を聞いて来るので極秘扱いにした。
だが、これも城の噂になっている様だ。
歳甲斐も無く、いや歳だから時間を持て余している年配の獣人男性がパウリナよりもペルフメとカメルシー見たさに並ぶと言う噂も耳にした。
(勝手にしろ)とあきれるエルヴィーノだ。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
マルソ殿にエマスコし、王城に向うと連絡した。
パウリナも同席する事を伝え、ロザリーとロリに説明するのに証言してもらう為と説明し、2人に合う時はマルソ殿にも一緒に付いて来てもらうよう依頼した。
それだけ後ろめたい事が有るからだが、今はまだ隠した方が良いと考えたエルヴィーノだ。
パウリナと2人で転移して王城の応接室に向った。
「国王、無事だったか」
応接室に入るなりマルソ殿が声を掛けてくれた。
すると夫を差置いてアブリルとプリマベラが国王に抱き着いて来た。
「国王、よく無事に戻ってきたわ」
「もう、どれだけ心配した事か。ねぇお母様」
「本当に良かったわ」
パウリナもたじたじで見ていたがエルヴィーノはお見通しだ。
義祖母と義母が作った秘密結社で影の魔法使いがエルヴィーノだからだ。
(俺が居なくなると二度と脂肪除去が出来なくなるからな。困った人達だ)
「教祖様がお待ちよ」と案内される。
「聖戦士殿には申し訳ないが席を外して頂けますかな」
マルソ殿が優しく拒んできた。
するとアブリルが優しく案内した。
「ごめんなさいね。今は私達聖女だけで話したいの。だからロリの所で待って居てもらえるかしら」
「分かりました。待ってるね、あなた」
笑顔で答えてロリの自室へとメイドに案内されて向うパウリナだ。
「では国王」
奥の聖女達専用の応接室に向った。
そこにはロリ以外の教祖直系聖女夫婦が待っていた。
母娘三代だ。
「皆さんにはご心配をかけましたが無事に帰還しました」
「おお、戻ったか国王。無事で何よりじゃ」
安心した教祖のエネロだ。
「ところで国王。我らは既に知っておるぞ。お主が魔族を統べ、魔族の女を娶る事をな」
(なんで? どうして知ってる? ヤバい、誤魔化して見るか?)
「ええっと何の事でしょうか?」
すっとぼけたフリをした。
「隠さんでも良い。我らは神の使者から直接お言葉を賜ったのじゃからのぉ」
(ん? 神の使者? 神、あっ! ラソンか。なんで告げ口するんだろ。フィドキアは念話も出来ないし、困ったなぁ)
「どうなんじゃ?」
「教祖様、龍人様は何と言われましたか?」
まさかラソンの存在を国王が知っているとは思わなかった教祖とアブリルだが、直ぐに理解したのはロリが教えたのだと勝手に解釈したのだ。
「知っておったか。重要なのはアルモニア教と魔族は敵対している事になっとる事じゃ」
「確かにそうですが、現実には魔族では無くてクエルノ族と言う種族です。そしてノタルム国と言う国が別の大陸に存在します」
「「「おおおっ」」」
おおよその見当は付いていたが”別の大陸”と言う場所を特定していなかったので驚いた一同だ。
「して、配下にしたのか?」
教祖が何を期待しているのか解らないが否定しておく事にした。
「いいえ、アルモニア教はノタルム国を配下にしたいのですか? 彼らは人族より遥かに強いですよ」
「いやなに、そうなる可能性が高いと聞いたからじゃ」
(確かに高い)
「もう大変だったんですからね」
「何がじゃ」
「人族が魔族と呼んでいる事ですよ。あわや戦争も辞さないと言う緊迫した事態でしたよ」
(嘘だけどぉ)
後日、両国は会う事になるから何か対策を取らなければと思案していたが、アルモニア教にノタルム国とクエルノ族を認めさせて、魔族を別の対象に替える提案をする予定だ。
そこでリアム殿が口を出してきた。
「それを何とかしたのが国王だろう?」
「確かにそうですけどね」
「その解決方法が魔族の、クエルノ族の嫁を貰う事か? どんな娘じゃ? 結婚の合意は出来ているのか?」
一番知りたかったのは四番目の素性だった一族だ。
次々に教祖から質問され答えるエルヴィーノ。
「嫁の候補とは合意を得てますよ。相手はノタルム国国王の娘です」
「「「うぅむ」」」
婿達は唸っている。
聖女達はやっぱりなって目で睨んでいる。
「あのぉ、この件はロリには」
「当たり前じゃ。お腹の子を産むまではここに居る者と、国王の両親に先代獣王夫婦だけじゃ」
☆
ふぅ安心したぜ。
リーゼロッテから渡されたのは転移する前の衣服に専用のエマスコだった。
一目見てエマスコが恐ろしい状態になっていた。
エマスコは送られて来た紙でパンパンになっていて、大よその察しはついている。
おそらくあの2人だ。
(ううっ、見たくないなぁ)
とりあえずポケットに押し込んだ。
リーゼロッテと”家族”に同族が生き残っていた事を伝えて部屋を後にした。
新しい国を作る場所の候補地が見つかった事は言わなかった。
まだ不確定なのと、関係親族に現状の説明をしなければいけないので、事が落ち着いてから話そうと考えたエルヴィーノはパウリナとアンドレアに会いに行く。
同じ住居階の獣人族専用の応接室に出向くと、都合良くパウリナとアンドレアが子供達と寛いでいた。
「あなたっ!」
姿を見て駆け付けるパウリナ。
(可愛い奴だ)
「大丈夫だった?」
「ああ、心配かけたな」
抱きしめ合う夫婦の間に割って入るのは姑だ。
「黒龍王!」
何故か怒っている様に見えたエルヴィーノだ。
「マルソさんから大よその事は聞いていますが、説明してもらえますか?」
自分には一切落ち度は無く、逆に”良く無事で戻ってきた”と褒めて欲しいくらいだが、心配していたのも事実だろうから説明する。
「俺を召喚したのはノタルム国のジャンドール王で、いきなり召喚された俺がちょっと怒って臨戦態勢になったけど、なんとか話し合いで落ち着いたよ。今後の取り組みを双方で考えるとしてノタルム国にもゲレミオを導入するつもりだ。その為に信頼できるヤツを1人連れて来たから」
ざっとこんな感じだろうと、ダークエルフの島の件とシーラの件は話さなかった。
「ええっ連れてきているのですか!?」
「ああ、俺に忠誠を誓ったヤツだ」
怪訝な表情のアンドレア。
それはマルソから聞いている”魔族”だからだ。
「黒龍王、魔族ですよ」
「ああ、知ってるよ」
何か言いたそうな顔だ。
「・・・大丈夫なの?」
「勿論さ。俺が家族を危険な目に合わせる訳無いだろ?」
溜息を付いて呆れるアンドレアに、ソファに座っていたのだがベッタリと寄り添うパウリナと双子を抱いて言い切ったエルヴィーノだ。
「それで、どんな人なのですか? 何処で待たせているの?」
今日は旅館エスピナに泊まらせて明日の昼に合う事を話した。
「ネル殿よりも大きいですよ。元将軍ですからね」
獣人族には魔族の存在はほとんど知られていないが、その名は噂話で知れ渡っている。
主にアルモニア教の宗教上で使われる仮想の敵だからだ。
「戦争は起きないのですね?」
「大丈夫。俺がそんな事、させないよ」
「黒龍王がそう言ってくれるなら安心です」
「では、アルモニアの教祖様の所へ行って下さるかしら。マルソさんが戻ったら直ぐに会いに来るようにと託っているわ」
「分かりました。その前にロザリーとロリには何と言って有りますか?」
そう言ってポケットに入れた大量に送られて来た紙を出した。
「うわぁ全部お姉様達よ。・・・何か怒ってるみたい」
知りたくない情報を無邪気に教えてくれたパウリナだ。
「その事はマルソさんに聞いてくださいな。今回の件はマルソさんが情報管理していますから私達から余計な事を言わない様に指示が有ったの」
「では、教祖様に会ってきますがパウリナも一緒に来て欲しいな」
理由はエマスコを無視したのではないと証人なって欲しいからだ。
一応被害者だと思っているエルヴィーノは妻達の無茶振りを忘れていた。
原因や結果などは二の次で自分達を心配させ怒らせた事で罰を受けるのが当然だと考えている”あの2人”だ。
因みにペルフメとカメルシーは城勤めになっているが、住居階までは立ち入り出来ない。
まだそこまで信用されていないのかアンドレアが許可を出していない。
それは構わないが、他の獣人達が心配になってくる。
あの2人が城内をウロウロしたら何か問題が起こりそうで心配だが様子を見ることにした。
2人は一日二回、昼と午後に群青の聖戦士として伝説の神獣降臨を行なえるパウリナに謁見しに来る国民を、謁見の場で見張る役目が有るからだ。
態度や言動の悪い者や、不意に近づく無礼者を容赦無く石化するのが仕事だ。
今の所、そのような不埒者は居ないそうだ。
何故なら、謁見の前に控室で礼儀作法などを教えられるのだが、その片隅に獣人の石像が置いて有る。
精密な作りはとても石像とは思えない程の出来栄えだがポーズが変なのだ。
立ったまま何かを防御しそうな形をしている。
そして最後に教えられるのが無礼者の末路だった。
その話を聞き石像を触り、ごくりと息を飲むのがほとんどだ。
実際は死刑囚を石化しただけの物だが、一般獣人には効果的のようで未だかつて謁見の場で石化の魔法を使った事は無い。
また、謁見が終わると女性達はパウリナの事を話すが、男性達は両隣の女性が気になって仕方ないらしく、必ず種族名と名前を聞いて来るので極秘扱いにした。
だが、これも城の噂になっている様だ。
歳甲斐も無く、いや歳だから時間を持て余している年配の獣人男性がパウリナよりもペルフメとカメルシー見たさに並ぶと言う噂も耳にした。
(勝手にしろ)とあきれるエルヴィーノだ。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
マルソ殿にエマスコし、王城に向うと連絡した。
パウリナも同席する事を伝え、ロザリーとロリに説明するのに証言してもらう為と説明し、2人に合う時はマルソ殿にも一緒に付いて来てもらうよう依頼した。
それだけ後ろめたい事が有るからだが、今はまだ隠した方が良いと考えたエルヴィーノだ。
パウリナと2人で転移して王城の応接室に向った。
「国王、無事だったか」
応接室に入るなりマルソ殿が声を掛けてくれた。
すると夫を差置いてアブリルとプリマベラが国王に抱き着いて来た。
「国王、よく無事に戻ってきたわ」
「もう、どれだけ心配した事か。ねぇお母様」
「本当に良かったわ」
パウリナもたじたじで見ていたがエルヴィーノはお見通しだ。
義祖母と義母が作った秘密結社で影の魔法使いがエルヴィーノだからだ。
(俺が居なくなると二度と脂肪除去が出来なくなるからな。困った人達だ)
「教祖様がお待ちよ」と案内される。
「聖戦士殿には申し訳ないが席を外して頂けますかな」
マルソ殿が優しく拒んできた。
するとアブリルが優しく案内した。
「ごめんなさいね。今は私達聖女だけで話したいの。だからロリの所で待って居てもらえるかしら」
「分かりました。待ってるね、あなた」
笑顔で答えてロリの自室へとメイドに案内されて向うパウリナだ。
「では国王」
奥の聖女達専用の応接室に向った。
そこにはロリ以外の教祖直系聖女夫婦が待っていた。
母娘三代だ。
「皆さんにはご心配をかけましたが無事に帰還しました」
「おお、戻ったか国王。無事で何よりじゃ」
安心した教祖のエネロだ。
「ところで国王。我らは既に知っておるぞ。お主が魔族を統べ、魔族の女を娶る事をな」
(なんで? どうして知ってる? ヤバい、誤魔化して見るか?)
「ええっと何の事でしょうか?」
すっとぼけたフリをした。
「隠さんでも良い。我らは神の使者から直接お言葉を賜ったのじゃからのぉ」
(ん? 神の使者? 神、あっ! ラソンか。なんで告げ口するんだろ。フィドキアは念話も出来ないし、困ったなぁ)
「どうなんじゃ?」
「教祖様、龍人様は何と言われましたか?」
まさかラソンの存在を国王が知っているとは思わなかった教祖とアブリルだが、直ぐに理解したのはロリが教えたのだと勝手に解釈したのだ。
「知っておったか。重要なのはアルモニア教と魔族は敵対している事になっとる事じゃ」
「確かにそうですが、現実には魔族では無くてクエルノ族と言う種族です。そしてノタルム国と言う国が別の大陸に存在します」
「「「おおおっ」」」
おおよその見当は付いていたが”別の大陸”と言う場所を特定していなかったので驚いた一同だ。
「して、配下にしたのか?」
教祖が何を期待しているのか解らないが否定しておく事にした。
「いいえ、アルモニア教はノタルム国を配下にしたいのですか? 彼らは人族より遥かに強いですよ」
「いやなに、そうなる可能性が高いと聞いたからじゃ」
(確かに高い)
「もう大変だったんですからね」
「何がじゃ」
「人族が魔族と呼んでいる事ですよ。あわや戦争も辞さないと言う緊迫した事態でしたよ」
(嘘だけどぉ)
後日、両国は会う事になるから何か対策を取らなければと思案していたが、アルモニア教にノタルム国とクエルノ族を認めさせて、魔族を別の対象に替える提案をする予定だ。
そこでリアム殿が口を出してきた。
「それを何とかしたのが国王だろう?」
「確かにそうですけどね」
「その解決方法が魔族の、クエルノ族の嫁を貰う事か? どんな娘じゃ? 結婚の合意は出来ているのか?」
一番知りたかったのは四番目の素性だった一族だ。
次々に教祖から質問され答えるエルヴィーノ。
「嫁の候補とは合意を得てますよ。相手はノタルム国国王の娘です」
「「「うぅむ」」」
婿達は唸っている。
聖女達はやっぱりなって目で睨んでいる。
「あのぉ、この件はロリには」
「当たり前じゃ。お腹の子を産むまではここに居る者と、国王の両親に先代獣王夫婦だけじゃ」
☆
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