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第4章 獣王国編2

第117話 龍王杯闘技大会

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軽く食事を済ませて王都のパウリナの私室へ2人で転移して戻ってきた。
何故ならばこの後で龍王杯闘技大会の開会式に出席するからだ。
部屋に用意してあった衣装に着替えて会場に向かったら、そこはパウリナの式典にも使われた場所だ。
とても大きな闘技場で戦う場所は三か所作ってあり、予選対戦は300人居るらしい。
しかもこの予選の前に予選の予選が有ったらしく2000人を越えていたらしいのだ。

どんなけ~と思いながらも10年も禁止されていたのだから鬱憤も溜まっていたのだろうと納得し会場を見ると、一体何人収容出来るのか聞いて無いが満席の闘技場に物凄い歓声が響いている。
会場には試合の説明などの解説が放送されていているが聞いているかは定かでない。

しばらくすると黒龍王が呼び出され司会進行役の隣に立って挨拶の一言を話す。

「獣王国の諸君。我が妻が攫われてから諸君らも禁止された闘技会が今日始まります。この10年の間、諸君らも我慢していたと思いますが、同じ思いを先代の獣王が味わっていたと理解してください。実際は戦う事と、奪われた者を取り返せなかった鬱憤です。ですが・・・」

静まり返る闘技場に声の音量を変える。
「今からは思いっきり戦って良いぞぉぉぉ! 今までの鬱憤を相手にぶつけろぉ! お前達獣人の力を俺に見せてくれぇぇぇ!」

「「「ウォー! ワーワーギャーギャー」」」

会場の盛り上がりが凄い。更に
「この大会で優勝した者には俺から取っておきの褒美を与えるからなぁ、存分に戦ってくれ」

そして始まる対戦だが、しばらく見ていたがパウリナに合図をして席を立つ。
そしてアンドレアに「ちょっと打ち合わせしたい件が有ります」と伝えて奥の部屋に向かう。
個室に入り説明する。

「これから話す内容はパウリナも知っている事です」
「あらあら、どうして私なのかしら?」
「リアム殿から伺っています。国の重要な事は義母さんに相談しろと」
「もうリアムさんったら」
何故照れるのか解らないが
「極秘で獣人族の選りすぐりの者を集めてもらいたいのです」
「あら何かするのかしら?」
魔法が使えない獣人族に更なる戦闘力を付ける為にプテオサウラ(翼竜)に騎乗する黒龍騎士と飛龍隊を提案した。


既にプテオサウラは手配済みで最初は少ないが、この国で繁殖させれば知識と技術が生まれ他国に無い強みが出来ると熱弁した。

「素晴らしいわ! それで私は何をすれば良いのかしら」
「とりあえずは飼育や管理を任せる人材と黒龍騎士候補です。さっき会場で俺が話した取っておきの褒美が黒龍騎士候補の事です」
「一応確認したいのだけど」
「はい何でしょう」
「夫に言わないで、何故私に教えたのかしら?」
「簡単です。ネル殿は自分こそが黒龍騎士の隊長に相応しいと絶対に言ってきますから、少し意地悪したいだけです」

ホホホホホホッと笑うアンドレア。

「その通りよ。良く解ったわねぇ」
「"家族”の事を理解したいと努力しただけですよ。それに義母さんの方が知略にけているでしょ」
「抜け目が無いのね黒竜王は」
「そんな事は無いですが、この事はしばらく秘密にしてくださいね」
「わかったわ、こちらで準備出来たら連絡するわ」
「お願いします」


「実はもう1つ重要な事が有りまして、これに関しても当分の間は俺とパウリナと義母さんだけの秘密にしてください」
「あらあら、まだそんなに重要な事があるの?」
「ハイ。パウリナが龍人から龍人の腕輪を授かりました」
「そっ、それって龍を召喚すると言う!」
「残念ですが違います。本来獣人は魔素を蓄える容量が少ない分、他種族よりも身体能力が高いですよね」
「ええ、そうよ」
「その事も有り違う力を授かっています」
「どんな力なのかしら?」

「その前にお尋ねしたいのですが、獣人の間には必殺技で獣神変化と言う奥義があると聞きましたが?」
「ええ、そうよ。それを扱える者が獣王の条件なのよ」
「では、その獣神変化よりも強い奥義は有りますか?」

思いだし考えるアンドレア。
「大昔の言い伝えで”神の力をその身に宿す”と言う曖昧な伝承は有るけど実際には”マユツバ”モノね」
「そうですか。パウリナに与えられたのは正にソレですよ。その名を神獣降臨と言います」
「ええええっ、パウリナがぁぁ!」
「はい。確認しましたが、凄まじい力でした。闘技場にいる獣人達を一撃で全滅させる程の魔法も使えますよ」

エルヴィーノの手をとってワクワク顔のアンドレアだ。
「凄いわ、流石に私の娘ね」確かにそうだ。

「最後に龍人から、今後パウリナの事は群青ぐんじょうの聖戦士と呼ぶようにと言われました」
「ぐっ、群青の聖戦士ですか!」
「ハイ、我妻はこの大陸一の強者つわものに成ってしまいました」
「それ程まで・・・」
肩書きも念を押して秘密にする事を言い聞かせて一先ずは部屋を出た。



闘技大会自体には興味が無かったので、大会が行われる間は別荘と監視室を行き来する予定だ。
いろんな諸問題を解決しつつ気が付くと夕方で大会の予選も終わっている時間だ。
無事にその日を終えて翌朝を迎える。

別荘で朝を迎えてしばらくするとフォーレから連絡が有った。
(かなり食べたね。何か言われると思うぞ)

献立表を全品五人分だからな。
仕方ないと思っていたが、お金の出入りを管理しているプリマベラからも連絡が有った。
(一体何人で食べたの?)
 (どうかしましたか?) 
(※※※※※※※と請求が来ているわよ)

 「ええっ!?」
ざっと計算したが100人分は有りそうな金額だった。

(別に良いけど説明してもらえると助かるわ) 
(分かりました) 
そう返信したが、まずは事情聴取だと思って監視室に乗り込む。

「オォォイ、フィドキアァ居るか~」
居間にはフィドキアとラソンだけだった。

「一体どれだけ食べたんだよ」
フィドキアに聞いたが答えたのはラソンだった。

「献立の全品五人前を五回頼んだわ」
「はぁぁぁ?!」
呆れた口が塞さがらなかった。

「酒は?」
「50本ほど・・・」深い溜息をつく。

「みんなはそれで満足して帰ったの」
「ええ、腹八文目で満足したわ。やはり量より質よね」
エルヴィーノは呆れた顔で2人を見ていた。

「そうそう、バレンティアから伝言が有るわ。数日考えてから築城に取り掛かるから事前に連絡するそうよ」
龍人達だけにした事を後悔しながら、彼らの胃袋の目安が解った事が今回の成果だと自分を納得させて戻る。



王都イグレシアのロリの部屋に転移してロリだけに事情を説明した。
それは、パウリナが別の龍人の末裔で、龍人の腕輪を授かった事。
龍の召喚は出来ないが、自らが神獣となって戦える事。
監視室には他の龍人や妖精などが増えている事。
龍人が築城に力を貸してくれる事。
視察で龍人達が王都イグレシアに来た事。
龍人の事はエルヴィーノとロリとパウリナの三人だけの秘密である事。


「ラソン様は?」
「一緒に来られた。プリマベラから聞かれたのは、その時の食事の費用なのさ」
「なんで、何で言ってくれなかったのよ」
「ごめんよ。あの時は急に予定が変更になってしまってさ」

プンプンのロリがそっぽ向いてしまった。

「分かったよ、今度三人で食べに行こう」
クルッとこちらに振り返るロリ。

「本当!? 絶対だよ。約束だからね」
「あっああ。だからラソン達が御忍びで来た事にしてくれ。聖女達を呼ばなかったのは”騒ぎになると静かに食事が出来ない”と言われたと伝えて欲しい」
(ああ、また言い逃れで、その場限りの適当な事を言ってしまった)

使い過ぎも無事に説明したし、闘技大会自体は特に問題も無く予選は順調に進んで行った。
三日目にはベストエイトが決まり大会も盛り上がっていたが、まったく興味が無かったので会場には行って無かった。



そして最終日。
準決勝の四人が朝から試合をして勝ち残った者が午後からの決勝で雌雄を決するのだ。
エルヴィーノはパウリナと共に王族の観覧席から見ていたが疑問に思う事が有った。

「オイ、あれって、もしかして・・・」
選手の4人の内2人が覆面をしているのだ。
だが、どうにも見た事のある体型の2人だ。
因縁の戦いが始まるとパウリナが教えてくれた。
準決勝の覆面達は別々の場所で戦い始めた。


人族の方はエスパーダ・リャーマ(炎の剣)とエスクード・リャーマ(炎の盾)を出して戦っている。
しかも真っ赤な覆面だ。
もう”あの人”しか居ない。

片やもう1人の茶色の覆面は、デカい図体に丸太のような腕と太ももだ。
獣人族には割といるが、その声はまさしく”あの人”だった。



この大会では魔法の使用が許可されている。
獣人達は補助魔法を駆使して闘っていた。
茶色の覆面の対戦相手は同じような体格のペロ族で、この場所からは遠すぎて良く見えていなかったが、どうなる事かワクワクしながら見ていたらほぼ同時に勝負が付いたのだ。


赤い覆面は魔法剣で相手を翻弄ほんろうし魔法の盾で相手の攻撃を寄せ付けない戦い方だ。
隙を見て放った一撃が相手を倒し、喉元に魔法剣を突き付けられて降参したのだ。

一方茶色の覆面は敵が放った渾身の一撃をカウンターで返り討ちにして沈めてしまったのだ。

「あのぉーパウリナさん。知っていたの?」
「ハイ、最初から見ていましたから」
「あの2人は一体何をしたいのだか」

エルヴィーノの立場は関係無く、会場はもの凄い盛り上がりだ。
昼食と休憩を挟んで午後から決勝が行われるが、あとで2人の控室を覗こうと思う。


エルヴィーノとパウリナとアンドレアで昼食をする事になったので聞いてみた。

「義母さんは知っていたのですか?」
「何かコソコソとしていたので、おかしいと思っていたのですが、あの人の姿を見て驚きました」
「へぇ、あんなに大勢いたのに良く解りましたねぇ」
「それはねぇ。夫ですから」

エルヴィーノは、覆面は絶対にやめようと心に誓ったのだ。

「それで、今回の参加は何かあるのですか?」
「大役も終わったし、ただ暴れたいだけでしょう」
「もう1人の覆面もご存知ですよね?」
「ふふふっ。あの2人、昔は一緒に冒険の旅をしていたのよ。でね、その前は敵同士だったらしいの」
嬉しそうに話すアンドレアだ。

「多分長年の決着をつけるつもりよ」
エルヴィーノには興味の無い話だが、結果次第でいろいろと補助が必要になるからな。
親子のおしゃべりに付き合ってから、それぞれの控室に顔を出しに行く。

まずは獣人の義父。
「まったく、立場を考えてください。貴男に何かあったら、どうするのですか」
「そんなに怒るな、黒竜王よ。絶対に優勝するから安心して見ていろ、ガハハハハッ」
「相手は剣の使い手ですからね」
「分かっておる”奴の癖”は全部知っているし、必殺技も有るからな」
獣神変化の事だと思ったが「兎に角、無理はしないで下さいよ」
そう言って部屋を出て、向うのは赤い覆面の控室だ。

コンコンッ
(どうぞ)
「失礼します。リアム殿。いったいどういう事ですか!」
「ヤツとの因縁に決着をつけようと思ってな」
「お互いに昔とは違うのですからね」
「解っておる。だが私には国王から貰ったこの肉体が有る」
駄肉のベルトを綺麗に取ったままの、割れた腹筋を維持していたリアム。

「しかし獣王の補助魔法は手強いですよ」
「私には魔法剣が使えるからな。それに”奴の癖”は全部知っておる」
似たような事を言いだす2人を呆れて見ていたが
「兎に角、無理はしないで下さいよ」
同じ言葉を掛けて観覧席に向う。



「さぁ、ついに第1回龍王杯闘技大会の決勝戦を迎えました。ルブルム・ディアボリス対エクソシズモ。どちらも今大会を勝ち抜いてきたツワモノです。片や圧倒的な魔法力を駆使して繰り出される炎の剣と盾を使い、対するはこちらも圧倒的な腕力と速さに格闘センスで対戦相手を退けてきました。どちらが勝ち残るでしょうか? 間もなく試合開始です」

場内放送が良く聴き取れないくらいの歓声が響いている。
しかしまぁ”昔の通り名”だと思うが赤い悪魔と悪魔祓いだなんて良く付けた名だ。
(恥ずかしく無いのかなぁ)と密かに思っていた。
アンドレアは落ち着いているが、パウリナは興奮しているようだ。

そして、試合開始と同時にルブルム・ディアボリスは炎の剣と盾を出して、補助魔法を使い始める。片やエクソシズモは補助魔法を使った後に叫び声がした。

「獣神変化ぁぁ!!」
すると見る見る内に身体が2倍の大きさになって行く。

「「「ワーワーギャーギャー」」」

観客の声援が凄い! 
(もしかしてバレたのか? まぁ良いけどね)
 そして激突する両者。
獣神変化した身体は魔法防御力が数段上がり炎の剣を腕で防いでいる。
そして速さも午前とは違い、あの図体で更に早くなっている。
圧倒的に優勢だと思われたエクソシズモだが、全ての攻撃を”いなして”受け流していたルブルム・ディアボリス。
はたら見るとエクソシズモが優勢で、防御一遍のルブルム・ディアボリスだが、何か考えが有るのだろうと思い見ていた。

激しい攻防が1時間以上続き、両社とも決め手となる攻撃が入らないが観客は釘づけだった。
すると、エクソシズモが距離を取ってあと身体が元に戻って行った。
それを見たルブルム・ディアボリスが盾を消し両手に炎の剣を出して走り出した。

「あれはっ!」

そう演舞で見た舞で戦っているのだ。
休む間もなく回転しながら切りつけられる炎の剣を何とか躱しているが何時まで耐えられるだろうか。
ふと、隣を見ると両手を握り、身を乗り出している母娘が居た。
そして攻防は続き、試合開始から2時間以上経っている。
エルヴィーノは既に飽きていて(早く終わらないかなぁ)と思っていた。


長時間の戦いに神経と肉体を使い2人は既に魔法は使っておらず肉弾戦になっていた。
片方に”良いの”が入ると、負けじと片方が”お返し”を出してくる。
既にお互いの顔は腫れ、ののしり合いドロドロの乱戦だ。
エルヴィーノは御撮おつまみを食べながら、だらけて見ていたが隣の母娘は懸命に応援していた。
そして・・・


エクソシズモが
「※●△※●△※●△(この一撃で決める!)」
するとルブルム・ディアボリスが
「※●△※●△(お前を倒す)」


腫れた顔で何を言っているのか解らないが、雌雄を決する時が来たようだ。
2人共肩で息するほどの疲労だが相手に向って走り出した。
間合いに入ったエクソシズモが渾身の力を込めて殴りかかると、その腕に絡みつき足蹴りを顔に飛ばすルブルム・ディアボリス。通常腕よりも足の力の方が強い。
しかし体格差が有るのでどちらにも分が有るがルブルム・ディアボリスの動きにキレが無く、エクソシズモの拳が顔をかすめる、と同時に体制を崩したルブルム・ディアボリスの蹴りがエクソシズモの横顔に当たる。
ルブルム・ディアボリスは地に落ち横たわっていて、エクソシズモもフラフラのまま倒れてしまった。

シーンと静まり返る場内。
審判が駆け寄ると、大きく手を振っている。
(良かった、良かった。一番望ましい終わり方だ)
心で微笑んで、2人の側に転移した。


「2人共引き分けで良いですね」
「※●△※●△※●△」(いいかげんくたばりやがれ)
「※●△※●△」(俺の勝ちだ)

何を言っているのか解らないが、四つん這いになって近づき、また殴り合いを始めた。
そんな2人に近づいて話しかけた。

「2人共どうでしょう、腕力は互角で良いのでは? 別の勝負で決めれば良いと思いますよ」
取っ組み合っている2人がエルヴィーノを見る。

「「△※●△※●△」」((一体どんな方法だ))

お互いの顔面は腫れあがり、原型が解らないくらいだ。

2人が言いたい事は何となく解るので「そうですよ。別の勝負でどちらの頭脳が優れているか勝負するのです」ルブルム・ディアボリスがうなづくと、負けじとエクソシズモもうなづいた。

「2人の同意を得ましたね」
確認の意味で聞くと2人共うなづいたのでトドス・マキシモ・クラール(全体に全回復)を唱えてあげた。

「「おおおおおっ」」
「ダメですよ、もう勝負はつきましたから」
「分かった、それでどんな勝負だ?」
「教えてくれ黒龍王」

ニッコリと微笑んで教えた。
「ブエロ・マシルベーゴォ (飛行魔導具)の競争です。規定は後で説明しますから、今は会場の観客を相手してください」
見つめ合う2人だったが、肩を組んで会場に手を振っていた。










あとがき
デキレースのような終わり方でしたが、ついにブエロ・マシルベーゴォのレースが始まりす。
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