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第2章 聖魔法王国編
第41話 武勇伝の噂と十日に一度の禊?
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後日その武勇伝の噂は、瞬く間に王国内外へ伝わって行った。
武勇伝。
そう・・・若き聖女が、街を襲ったオークの群れ200匹を奇跡の力を使って1度に倒したと。
いや、300匹らしいぞ。
俺が聞いたのは500匹だぞ。
いろんな噂が飛んでいるようだが、その聖女はギルドからもらった金を全部町に寄付したとか。
聖女を褒め称える噂で持ち切りになっていた。
聖魔法王国アルモニアの王都イグレシアでも、話題は若き聖女のオーク討伐の話が絶えなかった。
だが、一部の教会関係者は知っていた。
本当の事実を・・・
町の司祭リカルドから司教に連絡が行き、大司教、教祖、一族へと情報は流れて行った。
一族は喜んだ。
婿がそれほどの力を持った魔法使いだと。
更に自分は陰に居てロリを立てるような立ち振る舞い。
これが教祖直系の女性たちに好感を持たせたようだった。
しかも、占いの言葉を信じるが如く来月まで現地で待つなど、かなりの好感度になっていたが・・・
婿たちには余り良く思われていなかったみたいだ。
当然だろう。
皆同じ体験をしてきたが、このように褒められている場面を見たことが無いからだ。
教祖がつぶやいた。
「2人が来るのは来月過ぎてからかのぉ・・・」
「そうですね・・・早く会いたいですわ」
ロリの母親が同意する。
祖母のアヴリルが全員に指示を出す。
「そうね。私達は待っていましょう」
「ハイ」
期待する女達。
特にどうでも良い婿達。
大司教フェブレロが教祖エネロに問う。
「しかしエネロよ、ロリと結婚しても国王にならんとはどういう事かのぉ」
「さぁて、お前さん達とは毛色が違うみたいだのぉ。アヴリル。お前はどう思う」
祖母のアヴリルはエルヴィーノを想像する。
「報告を聞いた限りでは余り欲が無いように感じますが・・・信じていないのでは? 貴方の時はどうだったかしら?」
祖父のマルソに聞いて見た。
「ンッン~ッン。私の場合はともかく、会って見ない事には変わりかねますが、想像の範疇では本人は何か目的があるのでは?」
「目的とは?」
「それは分かりませんが、国王になると国から出る事は基本的に不可能になります」
「お前は良くエルフ国に転移しておったがのぉ・・・」
教祖に注意され口ごもるマルソだ。
“ゴホッゴホッ”
「その目的の為に国王にならんとは・・・よっぽどの意思じゃのぉ・・・国王リアムよ。どう思う」
「普通の者であれば国王の名に飛び付くところですが・・・・はてさて何を考えているのやら」
母であるプリマベラが答える。
「でもロリは付いて行くと言っているのでしょ? 私達にとって、お祖母様の占いで巡り合う男性は絶対よ。それとも国王は後悔しているのかしら?」
「私が後悔などしている訳がないだろう。美しく優しい妻に可愛い娘たち、尊敬する先輩達が居て、この聖魔法王国を収める仕事こそ私の天命だと思っているよ。それもこれも全てお祖母様の占いだと何時も感謝しているさ。私には国の運営よりも大切な事は解らないな・・・やはりマルソ殿の言われる通り会って話してみないと解らない事だ」
男達は親父、お父様、御爺様などとは呼ばないのだ。
フェブレロ殿、マルソ殿と呼び、リアムだけは国王と呼ばれる。
これは婿達のルールだった。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
前日戻るとロザリーに連絡してあった。
朝食を取り、ロリとリカルドに明後日の夕方に戻ると挨拶してエルヴィーノは転移した。
一瞬で辺りが変わると、目の前に居たのはロザリーだった。
(なんか怒っている顔? 焦る・・・)
思い当たる節が沢山あるからだ。
つかつかと近づくロザリーが挨拶する。
「お帰りなさい」
「あぁ、ただいま」
そして、エルヴィーノの手を掴み寝室へと急ぎ足で連行された。
即座に一糸纏わぬ姿にされるエルヴィーノ。
想定していたとはいえ、ロザリーの顔が真剣だ。
シャワー室に入り身体を洗おうとしたら、ロザリーが産まれたままの姿で入って来た。
2人でシャワーを浴びながら激しく求める唇と舌。
久しぶりにロザリーの双丘をこの手で揉みほぐし、ロザリーは臨戦態勢の相棒を握りしめている。
そして始まる終わりの無い戦闘・・・
結論から言わせてもらおう。
10日ごとに2日間、ロザリーの元に帰る決まり。
帰って即性奴隷に逆戻りのエルヴィーノは、その後ずっと”1つ”になっていた。
食事も忘れ寝る事も許されず、排泄の時だけ離れられた。
しかも便所の前で待ち構えている。
(どれだけしたいんだ!)
と思いながら・・・パンを連呼させていると
「たった二日間しか無いのよ。一分一秒でも1つになっていたいの」
目が座っている。
確かに以前はほぼ毎日していたのが10日ぶりなのでエルヴィーノも燃えた。
それはもう久しぶりのロザリーの体だ。
相棒も張り切った。
そして・・・帰る直前に離れエルヴィーノはシャワーを浴びる。
寝てないので目を瞑りながら体を洗う。
すると、ロザリーがシャワー室に入ってくるなり唇を重ねてくる。
眠いけど抱きしめる。
「ロザリー、もう行かないと」
「・・・分かったわ」
水滴を拭う間も唇は重ねたまま、大事そうに下着の中に相棒をしまう。
着替え終わり魔法陣の前に来ると、再び抱きしめ舌を絡め見つめ合う2人。
離した舌は糸を引き、また襲うロザリー。
そして、エルヴィーノはロザリーのお尻をポンポンと叩いた。
ようやく諦めたロザリーだが何か言いたそうだ。
「じゃ行って来るよ」
「気を付けてね・・・」
涙ぐむロザリー。
光る魔法陣。
スーっと消えるエルヴィーノ。
宿の部屋を確認して倒れるようにベッドに横になる。
それから二日ぶりの睡眠に入る。
あとがき
噂と肉体労働。
武勇伝。
そう・・・若き聖女が、街を襲ったオークの群れ200匹を奇跡の力を使って1度に倒したと。
いや、300匹らしいぞ。
俺が聞いたのは500匹だぞ。
いろんな噂が飛んでいるようだが、その聖女はギルドからもらった金を全部町に寄付したとか。
聖女を褒め称える噂で持ち切りになっていた。
聖魔法王国アルモニアの王都イグレシアでも、話題は若き聖女のオーク討伐の話が絶えなかった。
だが、一部の教会関係者は知っていた。
本当の事実を・・・
町の司祭リカルドから司教に連絡が行き、大司教、教祖、一族へと情報は流れて行った。
一族は喜んだ。
婿がそれほどの力を持った魔法使いだと。
更に自分は陰に居てロリを立てるような立ち振る舞い。
これが教祖直系の女性たちに好感を持たせたようだった。
しかも、占いの言葉を信じるが如く来月まで現地で待つなど、かなりの好感度になっていたが・・・
婿たちには余り良く思われていなかったみたいだ。
当然だろう。
皆同じ体験をしてきたが、このように褒められている場面を見たことが無いからだ。
教祖がつぶやいた。
「2人が来るのは来月過ぎてからかのぉ・・・」
「そうですね・・・早く会いたいですわ」
ロリの母親が同意する。
祖母のアヴリルが全員に指示を出す。
「そうね。私達は待っていましょう」
「ハイ」
期待する女達。
特にどうでも良い婿達。
大司教フェブレロが教祖エネロに問う。
「しかしエネロよ、ロリと結婚しても国王にならんとはどういう事かのぉ」
「さぁて、お前さん達とは毛色が違うみたいだのぉ。アヴリル。お前はどう思う」
祖母のアヴリルはエルヴィーノを想像する。
「報告を聞いた限りでは余り欲が無いように感じますが・・・信じていないのでは? 貴方の時はどうだったかしら?」
祖父のマルソに聞いて見た。
「ンッン~ッン。私の場合はともかく、会って見ない事には変わりかねますが、想像の範疇では本人は何か目的があるのでは?」
「目的とは?」
「それは分かりませんが、国王になると国から出る事は基本的に不可能になります」
「お前は良くエルフ国に転移しておったがのぉ・・・」
教祖に注意され口ごもるマルソだ。
“ゴホッゴホッ”
「その目的の為に国王にならんとは・・・よっぽどの意思じゃのぉ・・・国王リアムよ。どう思う」
「普通の者であれば国王の名に飛び付くところですが・・・・はてさて何を考えているのやら」
母であるプリマベラが答える。
「でもロリは付いて行くと言っているのでしょ? 私達にとって、お祖母様の占いで巡り合う男性は絶対よ。それとも国王は後悔しているのかしら?」
「私が後悔などしている訳がないだろう。美しく優しい妻に可愛い娘たち、尊敬する先輩達が居て、この聖魔法王国を収める仕事こそ私の天命だと思っているよ。それもこれも全てお祖母様の占いだと何時も感謝しているさ。私には国の運営よりも大切な事は解らないな・・・やはりマルソ殿の言われる通り会って話してみないと解らない事だ」
男達は親父、お父様、御爺様などとは呼ばないのだ。
フェブレロ殿、マルソ殿と呼び、リアムだけは国王と呼ばれる。
これは婿達のルールだった。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
前日戻るとロザリーに連絡してあった。
朝食を取り、ロリとリカルドに明後日の夕方に戻ると挨拶してエルヴィーノは転移した。
一瞬で辺りが変わると、目の前に居たのはロザリーだった。
(なんか怒っている顔? 焦る・・・)
思い当たる節が沢山あるからだ。
つかつかと近づくロザリーが挨拶する。
「お帰りなさい」
「あぁ、ただいま」
そして、エルヴィーノの手を掴み寝室へと急ぎ足で連行された。
即座に一糸纏わぬ姿にされるエルヴィーノ。
想定していたとはいえ、ロザリーの顔が真剣だ。
シャワー室に入り身体を洗おうとしたら、ロザリーが産まれたままの姿で入って来た。
2人でシャワーを浴びながら激しく求める唇と舌。
久しぶりにロザリーの双丘をこの手で揉みほぐし、ロザリーは臨戦態勢の相棒を握りしめている。
そして始まる終わりの無い戦闘・・・
結論から言わせてもらおう。
10日ごとに2日間、ロザリーの元に帰る決まり。
帰って即性奴隷に逆戻りのエルヴィーノは、その後ずっと”1つ”になっていた。
食事も忘れ寝る事も許されず、排泄の時だけ離れられた。
しかも便所の前で待ち構えている。
(どれだけしたいんだ!)
と思いながら・・・パンを連呼させていると
「たった二日間しか無いのよ。一分一秒でも1つになっていたいの」
目が座っている。
確かに以前はほぼ毎日していたのが10日ぶりなのでエルヴィーノも燃えた。
それはもう久しぶりのロザリーの体だ。
相棒も張り切った。
そして・・・帰る直前に離れエルヴィーノはシャワーを浴びる。
寝てないので目を瞑りながら体を洗う。
すると、ロザリーがシャワー室に入ってくるなり唇を重ねてくる。
眠いけど抱きしめる。
「ロザリー、もう行かないと」
「・・・分かったわ」
水滴を拭う間も唇は重ねたまま、大事そうに下着の中に相棒をしまう。
着替え終わり魔法陣の前に来ると、再び抱きしめ舌を絡め見つめ合う2人。
離した舌は糸を引き、また襲うロザリー。
そして、エルヴィーノはロザリーのお尻をポンポンと叩いた。
ようやく諦めたロザリーだが何か言いたそうだ。
「じゃ行って来るよ」
「気を付けてね・・・」
涙ぐむロザリー。
光る魔法陣。
スーっと消えるエルヴィーノ。
宿の部屋を確認して倒れるようにベッドに横になる。
それから二日ぶりの睡眠に入る。
あとがき
噂と肉体労働。
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