上 下
57 / 81

ロリストーカー 31

しおりを挟む
ウチの学校には、中学の時やった職場体験学習のようなものがある。
普通の企業ではなく、学校や保育園、幼稚園児や福祉施設の体験をする活動だ。

迷わず私は保育園を第一志望にした。
委員長は小学校だそうで、
委員長に「小学校じゃなくていいの?」と聞かれたが、流石に小学校でゆきと会うのは気まずい。


「えっ…保育園は…?」
先生から告げられた、満員だからと第三希望の小学校へ変更。

「ごめんね、保育園人気が高くって。第二志望の幼稚園もね…。」
先生は頭を下げた。

「そ、そんな…」
小学校…う…小学校かぁ…
クラスが同じにならない事を祈るよ…

「なんて言われたの?」
教室から出ると委員長が聞いてきた。

「…、保育園から小学校に変更って」
溜息をつく。
「委員長と同じだね」

「そうね、別にいいじゃない、ゆきちゃんとも話せるでしょ」

「いや、気まずいよ…」

「そういうものなの?」

「そういうものだよ」
3日後、1日だけだが我慢我慢。


ゆきにこの事を話そうかと思ったが、やめておいた。知って体験学習中に来られたら嫌だ。クラスが違えばずっと見つからない可能性だってあるのだから。

「そういえばキー子さん達の学校、会社の体験みたいな事するんでしょ?」
夕食を食べている時にゆきが言った。
ギクッとする。

「な、なんで知ってるの?」

「みかが言ってた。あのお姉ちゃんは小学校行くみたいだってね」
ゆきが言う
もしかして、私もバレてる…?
「キー子さんはどこ行くの?」

良かった、バレてない…
「保育園だよ」
なるべく平然と答える

「そっか」
「来てくれてもよかったのに」
少し寂しそうな顔をする。

行くんだけどね…
気まずいだろうな…。委員長からは何が気まずいのかと言われたが、とにかく私は恋してる人の元にいつもいたい、って思う人じゃないし。

あー、でも、
色々なプレイが楽しめるかもしれない。
リコーダーに体操服、家には無いゆきの物がいくつもある。

ってダメだ、こういう事しないためにも保育園を選んだんじゃない。小学校になっちゃったけど。
とにかく普通に、こっそりと…


次の日、割り当てが決められた。
私は…小学4年生、うわ、ゆきと同じ学年だ…。ゆきのクラスは分からないけど、とにかく違う事を願うよ…

委員長とは別のクラス、私のペアは佐々木さんという大人しい子だ。私はさっちんと呼んでいる。

まずいなー、もし委員長の担当するクラスがゆきとみかのいるクラスだったら、委員長口滑らせたりしないよね?心配…


当日、朝7時から小学校へ行き、職員室などの掃除、準備をしてからさっちんと教室に向かう。
「緊張してるの?」
さっちんが震えていたので声をかける

「う、うん…慣れてなくて」
おずおずと答えた

私は別の意味で緊張してるけどね…。
4年2組の戸を開ける。
先生が「おはようございます」と言った。

そして私とさっちんも続く

教室の窓際、見覚えのある顔が窓に顔を向けていた。
ま、まじで…!?
その顔が教室に入ってきた私達の方を見る。2人のうち私を確認すると驚いたような顔をして、ゆきは嬉しそうに笑った。

私はぎこちない笑みを浮かべた。
気まずいんだって…!
そんな顔で見ないでよ、動機がする…。

「今日は先生が2人来ています、では自己紹介をお願いします」
そう言って先生は私に促した。

「は、はいっ」
私は1歩前に出て、挨拶をした。
こんな形の整った挨拶を知人の前でするのはなんか気まずい…。

さっちんも挨拶をする
「さ、佐々木かすみです…っ!ふふつかものですがどうぞよろしくお願いします…」
少し足を震わせながら言った。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

13歳女子は男友達のためヌードモデルになる

矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。

真夏の温泉物語

矢木羽研
青春
山奥の温泉にのんびり浸かっていた俺の前に現れた謎の少女は何者……?ちょっとエッチ(R15)で切ない、真夏の白昼夢。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

痴漢列車に挑む痴漢Gメン女子高生レイコ

ムーワ
大衆娯楽
朝の通勤電車はラッシュ時はギュウギュウ詰めの混雑状態! その混雑を利用して女子高生を中心に若い女の子をターゲットに頻繁に痴漢を繰り返す謎の男。 実際に痴漢にあっても怖くて何もいえず、泣きながら鉄道警察隊に相談する女子高生もいて、何度か男性の鉄道警察隊員が変装をして捕まえようとするが捕まえることができず、痴漢被害は増加する一方。 そこで鉄道警察隊はエリート大卒新人のレイコ氏に相談すると、レイコはとんでもない秘策を思いついた。

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

妻がヌードモデルになる日

矢木羽研
大衆娯楽
男性画家のヌードモデルになりたい。妻にそう切り出された夫の動揺と受容を書いてみました。

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

処理中です...