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第一章 ~『剣術と回復魔法』~
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修行を開始してから体感時間で一カ月が経過した。実際には一秒に満たない時間しか経っていないのだろうが、当事者のアルクにとっては達成感を得るに十分な年月だった。
「回復魔法習得成功だ!」
「おめでとうございます! さすがは私のアルクくんですね♪」
最弱のランクFの魔法であるが、村人でも魔法を習得できたのだ。達成感でどうしても頬が緩んでしまう。
「でもランクFの魔法を一つ覚えるのに一カ月か。先が思いやられるな」
「心配せずとも、ランクFの別の魔法であれば、もっと短期間で習得できるようになっていると思いますよ」
「そうなのか?」
「ええ。魔導書を読む行為は魔法習得だけでなく、魔力の増加訓練にもなりますから。アルクくんの魔力はこの一カ月で随分と増えました。一度に読めるページ数も多くなっているはずです」
「それはありがたいな」
無限に等しい時間があるとはいえ、努力する期間が長ければ長いほど、精神的な苦痛は大きくなる。結果を出すのに一カ月かかる魔導書読了を何度も繰り返すのは、精神衛生的によろしくない。
「魔法を習得したんだ。丁度一回分の魔力は残っているし、人生初の魔法を使ってみるかな」
「楽しみですね、これでアルクくんも魔法使いデビューです♪」
アルクは自分の胸に手を当てると、回復魔法を発動させる。手が輝くと先ほどまで感じていた疲労感が嘘のように引いていく。
「よしっ! 疲労感が吹き飛んだし、回復魔法の発動は上手くいったみたいだな」
「おめでとうございます♪」
「それにランクFの回復魔法が傷ではなく疲れを癒す力だとの噂も本当のようだ」
魔法はランクごとに効果が変化する。ランクFは傷を癒すことができないが、肩こりや肉体への疲労を癒す力を有する。
温泉の効能と同じことしかできない最弱魔法。それこそがランクFの回復魔法に対する評価だった。
「私はランクFの魔法を使うことに不慣れですが、使いこなせば日常生活が便利になりそうですね」
「聖女だともっと上位の魔法を使うから不慣れなのか?」
「はい。聖女の派遣される仕事は、怪我人の治療が主でしたから。ランクDより上の等級を使用することが多いのです」
王国は魔物との争いが頻発しており、怪我人も多い。闘いでの負傷を癒す場合、外傷を治癒できるランクD以上の回復魔法が必要だ。
しかしランクDを超える回復魔法の使い手は王国内でも数えるほどしかおらず、引く手数多の状況だ。
その状況で聖女が疲れを癒すだけのランクF魔法を使う余裕があるはずもなく、実力に見合った仕事をしてきた彼女がランクFの回復魔法に不慣れなのも当然だった。
「ですが疲労感を癒すことができたとしても魔力は回復しません。修行できないのですから、回復する意味が薄いのでは?」
「いいや、そんなことはないさ。魔力を失っている間、俺は剣術の修行をするからな」
これこそアルクが回復魔法を最初の習得魔法に選んだ理由だった。
魔力がなくとも体力さえあれば剣を振るうことはできる。無限に近しい時間で剣を磨けば、いずれは剣聖の実力にも近づけるかもしれない。
それに何より魔法と剣、どちらも最強になれば、聖女の隣に立つことに異を唱える者はいなくなる。
だが剣術に否定的なクリスはムッとした表情を浮かべる。予想通りの反応だった。
「アルクくんは魔法使いなのですから。剣術に浮気しては駄目ですよ」
「でも俺が強くなればなるほど、クリスに相応しい男へと近づけるだろ。これは二人の幸せのためなんだ」
「二人の……幸せのため……」
「一秒でも早く結婚するためにも、剣術の修行を認めて欲しい」
「えへへ、仕方ないですね♪ 二人の幸せのためですから♪」
あまりのチョロさに心配になるが、そんな心配を他所に、クリスは笑みを浮かべて、収納魔法を発動させる。
取り出したのは一振りの剣だった。登り龍の拵えが刻まれた刀は一目で高価だと分かる。
「この剣をアルクにあげます」
「それはありがたいが……でもどうしてこんな剣を?」
「剣聖様から頂いたのです」
「剣聖が……でもどうしてクリスに?」
「この剣を口実に食事に誘うためでしょうね……あ、もちろん私は誘いに乗りませんでしたよ。安心してくださいね♪」
アルクはジッと剣を見つめる。
村娘へのプレゼントではない。聖女の心を射抜くために剣聖が渡したプレゼントだ。ただの剣なはずがない。鞘を抜いて波紋を観察する。吸い込まれるような美しさを放っていた。
「……この剣、凄く高価なんじゃないか?」
「剣聖様の使っている剣に引けを取らない、世界に三本しかない大業物の一つだそうですよ」
「小国を買えるほど高価な剣が世界には三本存在すると聞いたことがあるが、まさかこの剣が……」
「どうでしょうね……私は剣に疎いので、正確なことは分かりません」
剣の価値はピンからキリまで存在するが、その価値を最も左右するのが魔力伝導率という指標だ。剣士の込めた魔力に応じて刀を頑丈にしたり、切れ味を増したりすることのできる魔力伝導率は刀の価値そのものであり、業物の剣から放たれる一撃は山さえ切り裂くという。
「こんな高価な剣を貰うわけにはいかない」
「気にしないでください。私には邪魔にしかならないものですから」
「邪魔?」
「アルクくん以外のプレゼントなんて汚らわしいだけですから……ですがモノがモノなので、捨てられずに困っていたのです。処分すると思って、アルクくんが受け取ってください」
「ならありがたく頂戴するぞ……とはいっても今の俺ではただの棒切れと変わらないがな」
魔力伝導率の高い名刀も吸わせる魔力が少なければ意味がない。だがいつか剣を華麗に振るう姿を思い浮かべて、素振りを行う。努力するアルクの頑張りを、クリスは温かい眼差しで見つめるのだった。
「回復魔法習得成功だ!」
「おめでとうございます! さすがは私のアルクくんですね♪」
最弱のランクFの魔法であるが、村人でも魔法を習得できたのだ。達成感でどうしても頬が緩んでしまう。
「でもランクFの魔法を一つ覚えるのに一カ月か。先が思いやられるな」
「心配せずとも、ランクFの別の魔法であれば、もっと短期間で習得できるようになっていると思いますよ」
「そうなのか?」
「ええ。魔導書を読む行為は魔法習得だけでなく、魔力の増加訓練にもなりますから。アルクくんの魔力はこの一カ月で随分と増えました。一度に読めるページ数も多くなっているはずです」
「それはありがたいな」
無限に等しい時間があるとはいえ、努力する期間が長ければ長いほど、精神的な苦痛は大きくなる。結果を出すのに一カ月かかる魔導書読了を何度も繰り返すのは、精神衛生的によろしくない。
「魔法を習得したんだ。丁度一回分の魔力は残っているし、人生初の魔法を使ってみるかな」
「楽しみですね、これでアルクくんも魔法使いデビューです♪」
アルクは自分の胸に手を当てると、回復魔法を発動させる。手が輝くと先ほどまで感じていた疲労感が嘘のように引いていく。
「よしっ! 疲労感が吹き飛んだし、回復魔法の発動は上手くいったみたいだな」
「おめでとうございます♪」
「それにランクFの回復魔法が傷ではなく疲れを癒す力だとの噂も本当のようだ」
魔法はランクごとに効果が変化する。ランクFは傷を癒すことができないが、肩こりや肉体への疲労を癒す力を有する。
温泉の効能と同じことしかできない最弱魔法。それこそがランクFの回復魔法に対する評価だった。
「私はランクFの魔法を使うことに不慣れですが、使いこなせば日常生活が便利になりそうですね」
「聖女だともっと上位の魔法を使うから不慣れなのか?」
「はい。聖女の派遣される仕事は、怪我人の治療が主でしたから。ランクDより上の等級を使用することが多いのです」
王国は魔物との争いが頻発しており、怪我人も多い。闘いでの負傷を癒す場合、外傷を治癒できるランクD以上の回復魔法が必要だ。
しかしランクDを超える回復魔法の使い手は王国内でも数えるほどしかおらず、引く手数多の状況だ。
その状況で聖女が疲れを癒すだけのランクF魔法を使う余裕があるはずもなく、実力に見合った仕事をしてきた彼女がランクFの回復魔法に不慣れなのも当然だった。
「ですが疲労感を癒すことができたとしても魔力は回復しません。修行できないのですから、回復する意味が薄いのでは?」
「いいや、そんなことはないさ。魔力を失っている間、俺は剣術の修行をするからな」
これこそアルクが回復魔法を最初の習得魔法に選んだ理由だった。
魔力がなくとも体力さえあれば剣を振るうことはできる。無限に近しい時間で剣を磨けば、いずれは剣聖の実力にも近づけるかもしれない。
それに何より魔法と剣、どちらも最強になれば、聖女の隣に立つことに異を唱える者はいなくなる。
だが剣術に否定的なクリスはムッとした表情を浮かべる。予想通りの反応だった。
「アルクくんは魔法使いなのですから。剣術に浮気しては駄目ですよ」
「でも俺が強くなればなるほど、クリスに相応しい男へと近づけるだろ。これは二人の幸せのためなんだ」
「二人の……幸せのため……」
「一秒でも早く結婚するためにも、剣術の修行を認めて欲しい」
「えへへ、仕方ないですね♪ 二人の幸せのためですから♪」
あまりのチョロさに心配になるが、そんな心配を他所に、クリスは笑みを浮かべて、収納魔法を発動させる。
取り出したのは一振りの剣だった。登り龍の拵えが刻まれた刀は一目で高価だと分かる。
「この剣をアルクにあげます」
「それはありがたいが……でもどうしてこんな剣を?」
「剣聖様から頂いたのです」
「剣聖が……でもどうしてクリスに?」
「この剣を口実に食事に誘うためでしょうね……あ、もちろん私は誘いに乗りませんでしたよ。安心してくださいね♪」
アルクはジッと剣を見つめる。
村娘へのプレゼントではない。聖女の心を射抜くために剣聖が渡したプレゼントだ。ただの剣なはずがない。鞘を抜いて波紋を観察する。吸い込まれるような美しさを放っていた。
「……この剣、凄く高価なんじゃないか?」
「剣聖様の使っている剣に引けを取らない、世界に三本しかない大業物の一つだそうですよ」
「小国を買えるほど高価な剣が世界には三本存在すると聞いたことがあるが、まさかこの剣が……」
「どうでしょうね……私は剣に疎いので、正確なことは分かりません」
剣の価値はピンからキリまで存在するが、その価値を最も左右するのが魔力伝導率という指標だ。剣士の込めた魔力に応じて刀を頑丈にしたり、切れ味を増したりすることのできる魔力伝導率は刀の価値そのものであり、業物の剣から放たれる一撃は山さえ切り裂くという。
「こんな高価な剣を貰うわけにはいかない」
「気にしないでください。私には邪魔にしかならないものですから」
「邪魔?」
「アルクくん以外のプレゼントなんて汚らわしいだけですから……ですがモノがモノなので、捨てられずに困っていたのです。処分すると思って、アルクくんが受け取ってください」
「ならありがたく頂戴するぞ……とはいっても今の俺ではただの棒切れと変わらないがな」
魔力伝導率の高い名刀も吸わせる魔力が少なければ意味がない。だがいつか剣を華麗に振るう姿を思い浮かべて、素振りを行う。努力するアルクの頑張りを、クリスは温かい眼差しで見つめるのだった。
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