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37) レンとタツキの危機
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リオンは王都で俺(ニト)がダニーを訪ねた所から追ってきたようだ。
時化ですぐに俺はダンジョンに戻っていたので捕まえられ無かったらしい。
「姫様こんにちは。何か御用ですか?」
「フン、スライム王がマスターになるのを見届けるである。」
マジか、10年ストーカーする気か。
「そっか、では僕はダンジョンに戻るので。姫様 さようなら。」
「まてぃ! 貴様・・ニトは獣人国に行くのであるな? 案内するぞ。」
「あ、大丈夫です。」関わるのはごめんだ。
「帝国は人間嫌い、私に任せるである。」
「気持ちは嬉しいけど、船が時化で出ないんだ。」
「だから~ 私に任せるのだ!」
リオンの事は苦手だが何か情報を貰えるかもしれない。
「どこに行きたいのだ? どこでも案内するである。」
「姫さん、僕は獣人帝国城に行きたいんだけど。」
「リオンと呼ぶのを許すである。」
「・・・・・・有難き幸せ。」
「城か、ここからはまだ遠い。だが私にかかれば一瞬である。」
そう言って俺の腕に彼女の腕を絡ませると、本当に一瞬で景色が変わった。
こっそり リオンを<コピペ>する。
ーーーーーーーーーーーーーーー
リオン<ヴァンパイア>女
職業レベル 358
属性 基礎 闇 暗黒
特性スキル <蝙蝠化><精神身体異常無効>
シークレットスキル<テレポート>
ーーーーーーーーーーーーーーー
当然リオンは人間じゃないからペーストできない。
シークレットも見てしまったが、テレポートならいいよな。
リオンの事を知っていたなら、2日前に来城できたのにと悔やむ。
「ここには何用であるか?」
「渡り人がいると思うんだ。」そう話していると城門前で誰かが騒いでいる。
???「ここにレンとタツキがいるでしょう? 会わせて下さい。」
ドワーフの青年が門番に講義しているようだが、門番は無視だ。
???「兵士が連れ去ったのは分かってるんだ! なんでだよ、酷いじゃないか。」
「うるさい!ケガしたく無ければ去れ!」ドワーフは突き飛ばされ尻もちをつく。
俺はドワーフの青年に駆け寄ると「大丈夫? 渡り人の事ですか?」と尋ねた。
???「そうなんだ。怪我もしてるはずだ。助けてやらないと。」
ドワーフの青年と城門から少し離れ俺はニトと名乗った。
彼はロックと名乗り、レンとタツキの2人を保護していたのだが、薪割り中に2人の姿が消え、地面に血痕があったので調べ回ったら、獣人兵を見た者がいたそうで、拉致されたと思いここまで訪ねて来たという事だ。
「僕も2人は城に居ると思う。監禁されているだろうね。」
ロック「監禁?早く助けてやらないと。」
「うん、後は任せて。きっと助け出すから。」
「君のような子どもが、どうやって助けるんだい?」
ロックさん尤もな質問だぜ。
「面白そうであるな。私も強力してやらぬ、事も無い。」
胸を張るリオン。
「ヴァンパイア? そうかこの子が協力してくれるんだね。」
「任せられよ。すぐに助けて見せよう。」
「そ、そうなんです。だからロックさんは安心してドワーフの町に戻って下さい。」
「であるな。足手まといはいらぬ。」
「分かりました。2人を助けてやって下さい!」
見かけは同じ子どもなのに、ヴァンパイアに軍配が上がった。
ロックはリオンに頭を下げて去っていった。
親切なロックにレン達が出会っていた事で俺は救われた気がした。
「では、参ろうか。」
「いやいやリオンは待っててほしい。」
俺は<透明化>して城門に近づいていくと、小さな蝙蝠が1匹ヒラヒラと城内に進入していく。
振り返るとリオンの姿は消えていた。
城内に入って俺は高く飛んでいく蝙蝠を追い続けた。
(警備は厳重ではないな。)
追い続けていると蝙蝠は地下牢に続く道を見つけ階段を降りていく。
(警備兵がいない。おかしいな。)
階段下を日本語の声が響く。
〔おい、しっかりしろ! 誰か来てくれーーーー!〕
〔おーーーい、助けて! タツキがしんじゃうよーーーーーー!〕
〔くっそ、こんな所で死んでたまるかよ。出せ! 出せよーー!〕
急いで階段を下りると蝙蝠が少年に話しかけている。
「レンとタツキであるか?」
〔今、名前呼んだ? わかんないよ。蝙蝠獣人?ヘルプ ミー!〕
日本語なのでリオンも解らない。
〔タツキがずっと頭痛がすると言ってて、今朝意識が無くなったんだ!〕
早く保護しないと大変だ。俺は駆け寄ろうとすると・・・
「あれ~ 姫様じゃないですか。 どうしてこのような場所に?」
真っ青な髪をした細目の男が登場した。
「ギザではないか。貴様こそ何をしているのだ。」
ポンツ と蝙蝠からリオンに戻り、男に詰め寄る。
「予想外ですね。姫様お一人じゃないですよね。さもなきゃ地下牢なんか来ませんよね。」
ーーーーーーーーーーーーーーー
ギザ<大商人>ブルーフォックス・ハーフ 男
職業レベル 257
属性 基礎 水
特性スキル <聞き耳><媚><ストレージ(大)>
シークレットスキル<痺れる手>(触れるだけで気絶させる)
ーーーーーーーーーーーーーーー
獣人とブルーフォックスのハーフ。
(罠なのか? リオンの知り合いの様だ。どうする?)
いや、どうもこうも早くタツキとレンを助けなければ!
時化ですぐに俺はダンジョンに戻っていたので捕まえられ無かったらしい。
「姫様こんにちは。何か御用ですか?」
「フン、スライム王がマスターになるのを見届けるである。」
マジか、10年ストーカーする気か。
「そっか、では僕はダンジョンに戻るので。姫様 さようなら。」
「まてぃ! 貴様・・ニトは獣人国に行くのであるな? 案内するぞ。」
「あ、大丈夫です。」関わるのはごめんだ。
「帝国は人間嫌い、私に任せるである。」
「気持ちは嬉しいけど、船が時化で出ないんだ。」
「だから~ 私に任せるのだ!」
リオンの事は苦手だが何か情報を貰えるかもしれない。
「どこに行きたいのだ? どこでも案内するである。」
「姫さん、僕は獣人帝国城に行きたいんだけど。」
「リオンと呼ぶのを許すである。」
「・・・・・・有難き幸せ。」
「城か、ここからはまだ遠い。だが私にかかれば一瞬である。」
そう言って俺の腕に彼女の腕を絡ませると、本当に一瞬で景色が変わった。
こっそり リオンを<コピペ>する。
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リオン<ヴァンパイア>女
職業レベル 358
属性 基礎 闇 暗黒
特性スキル <蝙蝠化><精神身体異常無効>
シークレットスキル<テレポート>
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当然リオンは人間じゃないからペーストできない。
シークレットも見てしまったが、テレポートならいいよな。
リオンの事を知っていたなら、2日前に来城できたのにと悔やむ。
「ここには何用であるか?」
「渡り人がいると思うんだ。」そう話していると城門前で誰かが騒いでいる。
???「ここにレンとタツキがいるでしょう? 会わせて下さい。」
ドワーフの青年が門番に講義しているようだが、門番は無視だ。
???「兵士が連れ去ったのは分かってるんだ! なんでだよ、酷いじゃないか。」
「うるさい!ケガしたく無ければ去れ!」ドワーフは突き飛ばされ尻もちをつく。
俺はドワーフの青年に駆け寄ると「大丈夫? 渡り人の事ですか?」と尋ねた。
???「そうなんだ。怪我もしてるはずだ。助けてやらないと。」
ドワーフの青年と城門から少し離れ俺はニトと名乗った。
彼はロックと名乗り、レンとタツキの2人を保護していたのだが、薪割り中に2人の姿が消え、地面に血痕があったので調べ回ったら、獣人兵を見た者がいたそうで、拉致されたと思いここまで訪ねて来たという事だ。
「僕も2人は城に居ると思う。監禁されているだろうね。」
ロック「監禁?早く助けてやらないと。」
「うん、後は任せて。きっと助け出すから。」
「君のような子どもが、どうやって助けるんだい?」
ロックさん尤もな質問だぜ。
「面白そうであるな。私も強力してやらぬ、事も無い。」
胸を張るリオン。
「ヴァンパイア? そうかこの子が協力してくれるんだね。」
「任せられよ。すぐに助けて見せよう。」
「そ、そうなんです。だからロックさんは安心してドワーフの町に戻って下さい。」
「であるな。足手まといはいらぬ。」
「分かりました。2人を助けてやって下さい!」
見かけは同じ子どもなのに、ヴァンパイアに軍配が上がった。
ロックはリオンに頭を下げて去っていった。
親切なロックにレン達が出会っていた事で俺は救われた気がした。
「では、参ろうか。」
「いやいやリオンは待っててほしい。」
俺は<透明化>して城門に近づいていくと、小さな蝙蝠が1匹ヒラヒラと城内に進入していく。
振り返るとリオンの姿は消えていた。
城内に入って俺は高く飛んでいく蝙蝠を追い続けた。
(警備は厳重ではないな。)
追い続けていると蝙蝠は地下牢に続く道を見つけ階段を降りていく。
(警備兵がいない。おかしいな。)
階段下を日本語の声が響く。
〔おい、しっかりしろ! 誰か来てくれーーーー!〕
〔おーーーい、助けて! タツキがしんじゃうよーーーーーー!〕
〔くっそ、こんな所で死んでたまるかよ。出せ! 出せよーー!〕
急いで階段を下りると蝙蝠が少年に話しかけている。
「レンとタツキであるか?」
〔今、名前呼んだ? わかんないよ。蝙蝠獣人?ヘルプ ミー!〕
日本語なのでリオンも解らない。
〔タツキがずっと頭痛がすると言ってて、今朝意識が無くなったんだ!〕
早く保護しないと大変だ。俺は駆け寄ろうとすると・・・
「あれ~ 姫様じゃないですか。 どうしてこのような場所に?」
真っ青な髪をした細目の男が登場した。
「ギザではないか。貴様こそ何をしているのだ。」
ポンツ と蝙蝠からリオンに戻り、男に詰め寄る。
「予想外ですね。姫様お一人じゃないですよね。さもなきゃ地下牢なんか来ませんよね。」
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ギザ<大商人>ブルーフォックス・ハーフ 男
職業レベル 257
属性 基礎 水
特性スキル <聞き耳><媚><ストレージ(大)>
シークレットスキル<痺れる手>(触れるだけで気絶させる)
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獣人とブルーフォックスのハーフ。
(罠なのか? リオンの知り合いの様だ。どうする?)
いや、どうもこうも早くタツキとレンを助けなければ!
応援ありがとうございます!
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