腐男子友達と思ってたのは俺だけでした~親友からの溺愛に気付くのが遅すぎた

syouki

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16.カフェ・・・だよね?

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風間マネージャーから、オーダーの入力の仕方や、基本動作と言葉遣いをレクチャーしてもらった。

「基本はこれくらいです。言葉遣いですが、少々崩れても気にされるお客様はいらっしゃらいので、あまり畏まらなくても大丈夫です」
「「わかりました」」
「では、そろそろオープンですのでフロアで待機してください」
「「はい!」」

先輩三人が並ぶ最後尾に俺たちは待機する。

「この時間は奥様方が多いからなるべく丁寧にね」
「「はい」」

昴流さんが小さな声で助言してくれた。平日だから当たり前か。
ドキドキしてると、風間マネージャーが入り口の扉を開けた。

「お待たせ致しました。ようこそ、pour toujours へ」

開けた瞬間から、次々と女性客が入ってくる。

「風間さん、今日もお願いしますね」「いらっしゃいませ、菊池様」
「誠君、後でオーダーよろしくね」「かしこまりました、安藤様」
「昴流君は、こっちお願いね」「はい、山上様」
「あら、今日は隼人君もいるのね」「お久しぶりです、藤波様」

え~~~!?みなさん常連なの??しかし、奥様とはいえ、皆さんモデルさんみたいに綺麗な人ばっかり・・・。

「あら?新人さんね?」
「今日から入った快斗と樹です。不手際があるかと思いますがよろしくお願い致します」
「まあ、そうなのね。じゃあ快斗君、後でオーダーお願いね」
「私は樹君にお願いするわ」
「「かしこまりました」」

指名制とか聞いてないんですけど~!!

「樹君、こっちもお願いね」
「その後はこちらにお願いね」
「は、はい!かしこまりました!」
「ウフフ。可愛らしいこと」

俺、そんなに奥様受け良かったっけ~?

オーダーを取り注文の品を運ぶと、その後は特に話しかけられる事はなかった。お友達同士で話したり、お一人でゆっくり本を読んだり、お仕事中なのかパソコンを操作してたり。
小一時間程すると、一組、二組と帰り支度を始めた。

「樹君、頑張ってね」
「次にお会いしたときはお願いするわね」
「あ、ありがとうございます」
「フフ。風間さん、また良い子見つけたわね」
「全てオーナーのおかげです」
「お二人にもよろしくお伝えしておいて」
「かしこまりました」

奥様方が帰ると、今度はランチのお客様達が来店された。サービスランチがあるわけではないが、お客様は多い。美味しいそうな匂いが店中に広がる。お腹空いた。

「青野君、刑部君。今のうちに休憩入って下さい」
「「はい。ありがとうございます」」

奥の休憩室に入ると、並木さんがお昼ご飯を持ってきてくれた。

「はい、二人の今日のまかないだよ」
「「ありがとうございます」」

美味しそうなカツカレーとサラダのセットがトレイに乗っている。これ、まかないで食べていいの??

「休憩終わったら、食器は持ってきてね。ごゆっくり」
「「はい。ありがとうございます」」

並木さんが部屋から出ると、俺たちはさっそくスプーンでカレーを一口食べた。

「何これ?!うっま~~!!」
「ほんと、本格的なカレーだね。お客さんも多いわけだ」

カフェとは思えないカレーにびっくりした。他にも、軽食としてパスタやグラタン、サンドウィッチなどがある。種類も多いので毎日食べても飽きないだろう。
カフェの域を超えてないか?この店・・・。




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