腐男子友達と思ってたのは俺だけでした~親友からの溺愛に気付くのが遅すぎた

syouki

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11.男同士の恋バナ?

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「あ!ねぇ、快斗はバイトどうする?」

アイスを食べながら、俺は快斗に尋ねた。

「もちろんするよ。できれば書店がいいけど難しいだろうね」
「本屋さんてなかなか募集無いもんな~。でも、快斗ならカフェとか似合いそう!」

白シャツに黒のパンツにロングのギャルソンエプロン!
うわぁ~想像しただけでメチャメチャかっこいい!!快斗目当てのお客さんとか来そうだな~。

「カフェか~。樹は?」
「う~ん、何がいいかな~?」
「特にないなら、一緒にココ受けてみない?」

快斗のスマホに表示されていたのは、一軒のおしゃれなカフェだった。
白を基調としたログハウス風で、オープンテラスもあり最近オープンしたお店らしい。

「へ~カワイイお店だね!でも、俺受かるかな~?」
「大丈夫だって。応募してみようよ」
「じゃぁ、とりあえず応募だけでもしてみるか」

スマホで同じ画面を開き、必要事項を登録して応募する。とりあえず、面接の連絡待ちだな。

「でも、ここって女子ウケすごそうだね~。快斗めっちゃモテそう!」
「そんなことないよ」
「あるよ~!高校の時、すごかったじゃん!」
「あ、あれは、周りの奴らだよ~」

快斗は否定しているが、周りには派手目な奴が多く、俺からすればリア充の集まりだった。そして、その中心は快斗だった。
急に俺と仲良くなると、色々と詮索されそうだからと学校内では一緒に過ごす事はなかった。けど、快斗の隣にはいつもカワイイ女の子がいた。気が付くと、違う女の子に代わっていた。そして、文化祭になると、他校の女の子が快斗目当てにたくさん来ていた。さすがに三年間そんな状況を見てるのに、勘違いは無いだろう。

「でも、いっつもカワイイ彼女いてたじゃん!羨ましかったな~。ちなみに!今まで何人と付き合ったの?」
「あれは、勝手にくっついてきてただけで、俺、誰とも付き合ってないよ!」
(・・・・え~~~~~~?!)

思いもよらない発言に、大声で叫びそうになったのを必死で堪えた。

「う、嘘だろ?あんなに周りに女の子いたのに?」
「ほんとだって。何ていうか、恋愛にあんまり興味も無かったし、男同士で遊んでる方が面白かったんだ。それに、外見だけで寄ってくるのって信じられなくて・・・」
「・・・そっか・・・」

イケメン故の悩み!贅沢だぞ快斗!

「ほんとは、樹と友達になってからはあいつらともつるむの止めたかったんだけど、樹が言ったように詮索されて親友(好きな人)が白い目で見られるの嫌だったから、仕方なく卒業まで一緒にいたんだ・・・」

ドキッ!!

少し泣きそうな眉尻を下げた快斗の表情に俺の心臓はドキドキした。俺とは単なる『BL友達』で、勝手に俺が『親友』って言ってて、それに付き合ってくれてるだけだと思っていた。快斗も『親友』って思ってくれたんだ!!

「それなら言ってくれよ、親友なんだから!でも、まさか快斗が俺と一緒とか驚いたよ!」
「え?一緒って・・・?」
「その・・・快斗も童貞なんだろ?俺、二十歳までには脱童貞したいんだよな~。彼女出来るかな~」
「あ・・・うん・・一緒だね・・・」

童貞とか快斗に言って恥ずかし~~!まぁ、バレてはいただろうけど。
あれ?なんか、快斗が心なしか沈んで見えるけど気のせいかな?

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