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閑話:飯島 諒という男
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※閑話ゲリラ投稿です。
「よし、こんなもんかな?」
鏡に向かい、身だしなみをチェックする。髭もちゃんと剃ったし、髪の毛の寝ぐせもOK。白のジャケットと車のキーを手に取り、俺はマンションを出た。
「悠希、今日から夏休みだから会える日が増えるな~」
少し浮かれながら、自身が店長をするコンビニに着いた。車を裏に止めて、店の表から入る。
「いらっしゃいま・・あら店長。今日は早いのね」
「おはよう林さん。今日もよろしく~」
「伝票置いてますから、確認してくださいね」
「了解~」
ベテランパートの林さんに挨拶をして事務所に向かう。机の上の伝票を、注文数と確認しながらチェックする。次に在庫数をチェックしながら売れ筋の確認。そして注文数の予測を立てる。
オーナーである親父から任された店だが、それなりに黒字をたたき出している。従業員との関係も良好で、俺が店長をする前からのパートさんとも仲良しだ。店長になってからの採用は俺の独断だが、みんな真面目で良い子ばかりだ。その中でも、悠希は俺の特別だ。
一年前に面接に来た悠希。まだあどけなさの残る顔立ちで、第一印象は可愛らしい子だった。仕事ぶりは真面目で、パートさん達にも可愛がられた。俺の事も兄のように慕ってくれている。(と、思っている)まぁ、俺の方は弟とは思っていないけど。
たまたま街で遭遇した時に「店長」と呼ばれ、なぜか悲しくなり、店以外では「諒」と呼んでくれとお願いした。かなり拒まれたけど、店長は恥ずかしいと誤魔化し何とか了承を得た。「諒さん」と呼ばれるのが心地いい。いつかは呼び捨てになんて考えていたのに、悠希は幼馴染だというイケメンを連れて来た。明らかに悠希狙いだと分かるその態度。断ることもできたが、店にはプラスだと考え採用した。悠希の願いだしな。
慣れるまでは仕方ないので悠希と一緒にするが、その後は別々にしてやろう。俺と悠希の時間を減らしてなるものか。悪く思うなよ、間宮。
「よし、こんなもんかな?」
鏡に向かい、身だしなみをチェックする。髭もちゃんと剃ったし、髪の毛の寝ぐせもOK。白のジャケットと車のキーを手に取り、俺はマンションを出た。
「悠希、今日から夏休みだから会える日が増えるな~」
少し浮かれながら、自身が店長をするコンビニに着いた。車を裏に止めて、店の表から入る。
「いらっしゃいま・・あら店長。今日は早いのね」
「おはよう林さん。今日もよろしく~」
「伝票置いてますから、確認してくださいね」
「了解~」
ベテランパートの林さんに挨拶をして事務所に向かう。机の上の伝票を、注文数と確認しながらチェックする。次に在庫数をチェックしながら売れ筋の確認。そして注文数の予測を立てる。
オーナーである親父から任された店だが、それなりに黒字をたたき出している。従業員との関係も良好で、俺が店長をする前からのパートさんとも仲良しだ。店長になってからの採用は俺の独断だが、みんな真面目で良い子ばかりだ。その中でも、悠希は俺の特別だ。
一年前に面接に来た悠希。まだあどけなさの残る顔立ちで、第一印象は可愛らしい子だった。仕事ぶりは真面目で、パートさん達にも可愛がられた。俺の事も兄のように慕ってくれている。(と、思っている)まぁ、俺の方は弟とは思っていないけど。
たまたま街で遭遇した時に「店長」と呼ばれ、なぜか悲しくなり、店以外では「諒」と呼んでくれとお願いした。かなり拒まれたけど、店長は恥ずかしいと誤魔化し何とか了承を得た。「諒さん」と呼ばれるのが心地いい。いつかは呼び捨てになんて考えていたのに、悠希は幼馴染だというイケメンを連れて来た。明らかに悠希狙いだと分かるその態度。断ることもできたが、店にはプラスだと考え採用した。悠希の願いだしな。
慣れるまでは仕方ないので悠希と一緒にするが、その後は別々にしてやろう。俺と悠希の時間を減らしてなるものか。悪く思うなよ、間宮。
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