乙女ゲームのモブに転生したようですが、何故かBLの世界になってます~逆ハーなんて狙ってないのに攻略対象達が僕を溺愛してきます

syouki

文字の大きさ
上 下
52 / 56

50.僕がドキドキするのは…③

しおりを挟む
その後、みんなで楽しく夕食を食べお風呂に入ってパジャマに着替えてからの、パジャマパーティー!(男でも有かな?)って言っても、パジャマを着てるのは僕だけっだ。みんな、部屋着って言うか、Tシャツにハーフパンツなんだもん!

「なんか、僕だけお子ちゃま…」
「「「「「歩(君)はそれで良い(の)!!」」」」」
「あ、うん…」

何が良いのかわからないけど、パジャマで良いらしい。

みんなとの夜更かしは大きなベッドのある部屋で、床のカーペットにみんなで座って、ジュースとお菓子で楽しい時間を過ごした。どれくらい経ったのか、僕はあくびを我慢しながらも少しウトウトしていた。

「歩、ベッド使って良いよ?」
「まだ…へい…き……」

僕の意識はそこで途絶えた。



類「寝ちゃった」
圭「かなりはしゃいでたからな」
一「…だれが歩をベッドに運ぶ?」
5人「・・・・・じゃ~んけ~ん…ポン!」

類「っしゃ!」
那「…どさくさに紛れて変なとこ触っちゃダメだよ」
類「へ、変なって…!そ、そんな事するわけ無いだろ!」
風「し~。起きちゃう」
類「わ、悪い…」

みんなの視線に耐えながら、類はそ~っと歩を抱き上げ、ベッドの上に降ろし、寒くない様にきちんと布団を掛けた。

5人「お休み、歩」

――パチン――



「ん…」

目が覚めるとベッドの中で、部屋の電気は消されてサイドテーブルのライトがほんのりと灯っていた。

「僕、いつの間にか寝ちゃったんだ…」

大きな部屋の大きなベッドには僕しかいなかった。一人には慣れてるのに、キュッと心臓が痛かった。

「…喉、渇いたな…」

ベッドから降りて、キッチンへと向かう。みんな眠ってるのか、部屋の中はどこも静かで、僕の足音が耳に響く。
リビングの扉を開けると、開け放たれたカーテンから月明かりが部屋を照らしていた。そのカーテンの向こう…ベランダに彼はいた。途端に、僕の心臓の鼓動が速くなる。

(なんで、見ただけで心臓が…)

…いや、本当はわかってた。自分で気が付かない様にずっと誤魔化して過ごしてたこと。
彼が、僕の事を好きと言ってくれてから、ずっと意識してた。

(素直になっても…いいかな…)

僕は彼の背中を見つめながら、ベランダへの扉を開け彼の背中に抱き着いた。

「…好き」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢と同じ名前だけど、僕は男です。

みあき
BL
名前はティータイムがテーマ。主人公と婚約者の王子がいちゃいちゃする話。 男女共に子どもを産める世界です。容姿についての描写は敢えてしていません。 メインカプが男性同士のためBLジャンルに設定していますが、周辺は異性のカプも多いです。 奇数話が主人公視点、偶数話が婚約者の王子視点です。 pixivでは既に最終回まで投稿しています。

騎士団で一目惚れをした話

菫野
BL
ずっと側にいてくれた美形の幼馴染×主人公 憧れの騎士団に見習いとして入団した主人公は、ある日出会った年上の騎士に一目惚れをしてしまうが妻子がいたようで爆速で失恋する。

魔王様の瘴気を払った俺、何だかんだ愛されてます。

柴傘
BL
ごく普通の高校生東雲 叶太(しののめ かなた)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。 そこで初めて出会った大型の狼の獣に助けられ、その獣の瘴気を無意識に払ってしまう。 すると突然獣は大柄な男性へと姿を変え、この世界の魔王オリオンだと名乗る。そしてそのまま、叶太は魔王城へと連れて行かれてしまった。 「カナタ、君を私の伴侶として迎えたい」 そう真摯に告白する魔王の姿に、不覚にもときめいてしまい…。 魔王×高校生、ド天然攻め×絆され受け。 甘々ハピエン。

どこにでもある話と思ったら、まさか?

きりか
BL
ストロベリームーンとニュースで言われた月夜の晩に、リストラ対象になった俺は、アルコールによって現実逃避をし、異世界転生らしきこととなったが、あまりにありきたりな展開に笑いがこみ上げてきたところ、イケメンが2人現れて…。

非力な守護騎士は幻想料理で聖獣様をお支えします

muku
BL
聖なる山に住む聖獣のもとへ守護騎士として送られた、伯爵令息イリス。 非力で成人しているのに子供にしか見えないイリスは、前世の記憶と山の幻想的な食材を使い、食事を拒む聖獣セフィドリーフに料理を作ることに。 両親に疎まれて居場所がないながらも、健気に生きるイリスにセフィドリーフは心動かされ始めていた。 そして人間嫌いのセフィドリーフには隠された過去があることに、イリスは気づいていく。 非力な青年×人間嫌いの人外の、料理と癒しの物語。 ※全年齢向け作品です。

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

イケメンチート王子に転生した俺に待ち受けていたのは予想もしない試練でした

和泉臨音
BL
文武両道、容姿端麗な大国の第二皇子に転生したヴェルダードには黒髪黒目の婚約者エルレがいる。黒髪黒目は魔王になりやすいためこの世界では要注意人物として国家で保護する存在だが、元日本人のヴェルダードからすれば黒色など気にならない。努力家で真面目なエルレを幼い頃から純粋に愛しているのだが、最近ではなぜか二人の関係に壁を感じるようになった。 そんなある日、エルレの弟レイリーからエルレの不貞を告げられる。不安を感じたヴェルダードがエルレの屋敷に赴くと、屋敷から火の手があがっており……。 * 金髪青目イケメンチート転生者皇子 × 黒髪黒目平凡の魔力チート伯爵 * 一部流血シーンがあるので苦手な方はご注意ください

【完結】だから俺は主人公じゃない!

美兎
BL
ある日通り魔に殺された岬りおが、次に目を覚ましたら別の世界の人間になっていた。 しかもそれは腐男子な自分が好きなキャラクターがいるゲームの世界!? でも自分は名前も聞いた事もないモブキャラ。 そんなモブな自分に話しかけてきてくれた相手とは……。 主人公がいるはずなのに、攻略対象がことごとく自分に言い寄ってきて大混乱! だから、…俺は主人公じゃないんだってば!

処理中です...