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44.ドキドキ
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ピピピピッ……ピピピピッ……カチッ。
「ふぁ~…朝か~…」
いつの通りの目覚ましに目を覚まし、ベッドから降りる。
「あ、今日の分のデザート作ってない!」
約束してから初めてのお昼なのに僕ってば…。あっ!ホットケーキの素がたしかあったはず!
思い出した僕は、急いでキッチンへと向かい、お弁当のお米をセットしてホットケーキの素を探した。
「あった!」
玉子と牛乳は常備してある。よし!今日はクッキーにしようっと!
そうと決まれば、僕の行動は早い。ご飯が炊きあがるまでにお弁当のおかずを用意する。玉子焼き、作り置きのきんぴらごぼう、下味をつけて保存してある鮭の切り身を焼いておく。彩の為のブロッコリーとプチトマトはしっかり水を切って、温かい物は熱を取ってと。おかずが出来たところで、ご飯が炊きあがる。蒸らす間に、さっきのホットケーキの素で生地作り。
「あ、チョコレートあったかな?」
冷蔵庫の中を見ると、板チョコが一枚残っていた。良かった~。これでチョコチップクッキーも作れる!
プレーン、ココア、チョコチップと三つの生地を作り、一口サイズの大きさに分ける。後は、オーブンで焼くだけ!
「何とか間に合った~」
「おはよう~。朝からいい匂いね」
「母さんおはよう。うん、お弁当の時にお菓子持っていく約束してたのに、昨日作るの忘れちゃって…」
「あら?そんな約束してるの?」
「うん」
「…ほんと無自覚なのね…」
「何か言った?」
「ううん!無理しない程度にね!!」
「わかった。あ、朝ごはんすぐ用意するね」
「ありがと~。顔洗ってくるわね~」
無事にクッキーも出来上がり、母さんも仕事に出掛けた。
制服に着替えていると、携帯にLIMEが届いた。
”もうすぐ着くよ”
”わかった。下に降りるね”
なっ君からお迎えの連絡。鞄を手に取りマンションの下に行くと、なっ君とふう君がすでに待っていた。
「お待た…」
「「おはよう歩君」」
そこには、立派な車が停まっていた。
「歩君のお迎えに行くって言ったら、母さんが使えって」
「そ、そうなんだ…ありがとう…」
そうだよね…二人の家もお金持ちだよね…。
「乗って」
「あ、うん…」
なっ君が先に乗って、次に僕。最後にふう君と、いつも通り二人に挟まれる形で車に乗り込んだ。車の中は広いのに、二人は僕にピッタリとくっ付いている。僕に凭れるように二人の頭が横にあり、ふんわりとシャンプーなのか、甘い香りが鼻腔をくすぐる。心臓がバクバクとして、顔に熱がこもるのがわかる。
「歩君、顔赤いけど暑い?」
「窓開ける?」
「ううん!だ、大丈夫!」
「「そう?」」
はぁ~…美形二人と一緒にいるだけでドキドキするなんて。今更だけど、五人で過ごすなんて僕の心臓もつのかなぁ…。
「ふぁ~…朝か~…」
いつの通りの目覚ましに目を覚まし、ベッドから降りる。
「あ、今日の分のデザート作ってない!」
約束してから初めてのお昼なのに僕ってば…。あっ!ホットケーキの素がたしかあったはず!
思い出した僕は、急いでキッチンへと向かい、お弁当のお米をセットしてホットケーキの素を探した。
「あった!」
玉子と牛乳は常備してある。よし!今日はクッキーにしようっと!
そうと決まれば、僕の行動は早い。ご飯が炊きあがるまでにお弁当のおかずを用意する。玉子焼き、作り置きのきんぴらごぼう、下味をつけて保存してある鮭の切り身を焼いておく。彩の為のブロッコリーとプチトマトはしっかり水を切って、温かい物は熱を取ってと。おかずが出来たところで、ご飯が炊きあがる。蒸らす間に、さっきのホットケーキの素で生地作り。
「あ、チョコレートあったかな?」
冷蔵庫の中を見ると、板チョコが一枚残っていた。良かった~。これでチョコチップクッキーも作れる!
プレーン、ココア、チョコチップと三つの生地を作り、一口サイズの大きさに分ける。後は、オーブンで焼くだけ!
「何とか間に合った~」
「おはよう~。朝からいい匂いね」
「母さんおはよう。うん、お弁当の時にお菓子持っていく約束してたのに、昨日作るの忘れちゃって…」
「あら?そんな約束してるの?」
「うん」
「…ほんと無自覚なのね…」
「何か言った?」
「ううん!無理しない程度にね!!」
「わかった。あ、朝ごはんすぐ用意するね」
「ありがと~。顔洗ってくるわね~」
無事にクッキーも出来上がり、母さんも仕事に出掛けた。
制服に着替えていると、携帯にLIMEが届いた。
”もうすぐ着くよ”
”わかった。下に降りるね”
なっ君からお迎えの連絡。鞄を手に取りマンションの下に行くと、なっ君とふう君がすでに待っていた。
「お待た…」
「「おはよう歩君」」
そこには、立派な車が停まっていた。
「歩君のお迎えに行くって言ったら、母さんが使えって」
「そ、そうなんだ…ありがとう…」
そうだよね…二人の家もお金持ちだよね…。
「乗って」
「あ、うん…」
なっ君が先に乗って、次に僕。最後にふう君と、いつも通り二人に挟まれる形で車に乗り込んだ。車の中は広いのに、二人は僕にピッタリとくっ付いている。僕に凭れるように二人の頭が横にあり、ふんわりとシャンプーなのか、甘い香りが鼻腔をくすぐる。心臓がバクバクとして、顔に熱がこもるのがわかる。
「歩君、顔赤いけど暑い?」
「窓開ける?」
「ううん!だ、大丈夫!」
「「そう?」」
はぁ~…美形二人と一緒にいるだけでドキドキするなんて。今更だけど、五人で過ごすなんて僕の心臓もつのかなぁ…。
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