乙女ゲームのモブに転生したようですが、何故かBLの世界になってます~逆ハーなんて狙ってないのに攻略対象達が僕を溺愛してきます

syouki

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43.家族

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お食事会というか、顔合わせのようなパーティーも無事に終わり、僕と母さんは家に帰ってきた。

「はぁ~…楽しかったけど、ちょっと疲れちゃった…」
「まぁ、慣れないパーティーだったしね…。はい、お茶」
「ありがと。…う~ん、やっぱりお茶は落ち着くね~」
「ふふ。ほんと、歩は父さんにそっくりだわ」
「そうなの?」
「そうよ~ジジ臭いとこそっくり!」
「ジ、ジジ臭いって…」

父さん、そんなにジジ臭かったかなぁ…。僕の思い出の中ではそんな雰囲気無かったんだけど…。

「お父さん、歩の前ではカッコイイお父さんを演じてたのよ。歩が寝ると、緑茶飲みながら一息ついてたのよ」

クスクスと思い出し笑いをする母さん。今迄、僕の前で父さんの話をすることは無かった。

「ねえ、父さんの話、もっと聞かせてよ」
「そうね…」

そう言って母さんは、父さんの話を聞かせてくれた。…まぁ、半分は惚気だったんだけど…。


小さかった僕が知らなかったこと。それは、僕の両親とみんなの両親が親友だという事。一般家庭の両親が、ハイスペックなみんなの両親と親友なのかは謎に思ったけど、そこは父さんの人柄らしい。それと、父さんはすごいトレーダーだったらしく、株でひと財産を築いたらしい。その一つがこのマンション。後は秘密って言われた…。そんな父さんと母さんはみんなに祝福され結婚をして僕を授かった。そんな二人から生まれた僕は、みんなから愛されて育ったそうだ。それは、みんなの子供たちからもだったみたいで、その頃から母さんは何かを察知していたらしい。いや、まだ保育園児だよね…。
そんな日々の中、父さんが急に亡くなり僕は記憶を失ってしまう。ほんと、母さんには迷惑かけたよね…。なんて言ったら、”歩が父さんを失って辛い日々を送らなくて良かった”と、僕の事を気遣ってくれた。前世と今を合わせたら母さんより年上な僕。”今度は母さんを僕が守るね”と言ったら、笑いながら泣かれてしまった。…ちゃんと母さんを守るからね父さん。

そろそろ寝ようかと、コップを片付けようとした時、母さんがぶっこんできた。

「で、歩は5人の中で誰が好きなの?」
「はぁ?!」
「内緒にしとくから母さんには教えてよ~」
「み、みんなの事は友達としか思ってないよ!」
「そうなの~?でも、この先はわからないじゃない?その時はちゃんと教えてよ!じゃ、お休み~」
「…お休み」

ついこの間幼馴染って分ったばっかりなのに、いきなに恋愛対象に思えるわけ無いじゃないか。しかも僕もみんなも男なんだから。…でも、みんなに触れられても嫌じゃなかったし、むしろドキドキしかなかった。これはゲーム補正?それとも――――
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