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29.ゲームって怖い…
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衣装合わせとか髪型とか打ち合わせをしていたら、あっという間に体育祭当日を迎えた。
準備期間は、ヒロインからの突撃も無く穏やかに過ごしていた。
先輩達から出場種目を聞かれたけど、伊達君と那都君、風悠君が何と誤魔化してくれていた。結局バレちゃうから話しても良いんだけど、結構他のクラスも秘密主義で当日のお楽しみ感がすごい。なので、それにあやかって一切秘密にした。
そんな僕は、今、準備担当の女の子達と控室で準備をしている。控室と言っても、教室をパーテーションで仕切っているだけの簡単な控室。一応、女子と男子には別れてるけど。
「逢坂君、着替え終わった?」
「あ、うん…。これで良いのかな?」
カーテンを開けて女の子達の前に出ると、
「キャー!想像よりもカワイイ!!」
「足キレ―!ねっ、もう少し短くても良くない?」
「すっぴんでも良いかも!!」
僕の仮装は、”ギャルな女子高生”っていう設定に決まり、大きめのカーディガン、チェックのミニスカート、スカートお揃いのリボンタイ、少し明るめの髪色をしたロングヘアーのカツラに黒のハイソックス。
彼女達の声に、他のクラスの人も僕の方を見て驚いた顔をしていた。恥ずかしくて、手で顔を隠しているとやけに辺りが静かになった。
「逢坂君、無自覚だよね…?」
「やばっ…なんか守ってあげたくなるわ…」
「路線変える…?」
えっ?!えっ?!僕何かした??
「…っと、こうしてる場合じゃ無いわ!仕上げに掛からないと!!」
「「負けないわよ!」」
やる気になった彼女たちに椅子に座らされ、カツラとはいえ髪の毛をセットされ化粧を施された。
「「「完璧っ!!!」」」
達成感に浸っている彼女達を横目に、鏡の中の自分を見る。
「これ…僕…?」
そこには映っていたのは、サイドを編み込みにした髪の毛を後ろでリボンで留めて、くっきりとした二重に、長い睫毛。ほんのりピンク色をした頬に、ツヤツヤなプルンとした唇をした女の子だった。
いや、どうやったらこうなるの?男がこんなに違和感のない女の子になるなんておかしいよね?これは、ゲームの補正力なの??
「逢坂君の雰囲気から、ギャルから少しシフトチェンジしちゃった」
「カツラは変えれなかったからそのままだけどね」
「優勝狙えるんじゃない?」
「は、はは…」
この後の展開が全く読めず、僕は苦笑いをするしかなかった…。
準備期間は、ヒロインからの突撃も無く穏やかに過ごしていた。
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そんな僕は、今、準備担当の女の子達と控室で準備をしている。控室と言っても、教室をパーテーションで仕切っているだけの簡単な控室。一応、女子と男子には別れてるけど。
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いや、どうやったらこうなるの?男がこんなに違和感のない女の子になるなんておかしいよね?これは、ゲームの補正力なの??
「逢坂君の雰囲気から、ギャルから少しシフトチェンジしちゃった」
「カツラは変えれなかったからそのままだけどね」
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