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20.密会?
しおりを挟むお昼休みになり、僕はお弁当を持って教室を出た。ヒロインには見つからない方が良いかと思い、遠回りだけど反対側の階段から向かうことにした。ちなみに、伊達君とも別行動だ。一緒に行くと、また目立っちゃうしね。
(流石に、生徒会室の前にいるって事は無いよ…ね?)
廊下の端から、覗くように見る。
(良かった…大丈夫そう)
小走りでドアの前に移動し、ノック3回を2回繰り返す。そう伊達君のメモに書かれていた。
カチャッと扉が開き、目の前に類先輩が立っていた。
「早く入って」
「あ、はい!」
慌て中に入ると、ソファーには伊集院先輩、伊達君、那都君、風悠君がすでに座っていた。一体いつの間に来たのだろう…。
「ごめんね歩君。なんか巻き込んじゃって」
「い、いえ!僕も昨日は迷惑掛けてしまって…」
「いや、昨日のはむしろ…」
「えっ?」
「ううん、何でも無いよ。さ、座って」
「あ、はい」
ソファーの方を見ると、那都君と風悠君が二人の間をポンポン叩いている。
「おい、那都、風悠!お前達、昨日も一緒にいただろ?今日はダメだ」
「え~」
「横暴」
「何とでも言え。あゆ…逢坂、こっち」
伊集院先輩に呼ばれ、先輩と伊達君の間に座る。
テーブルには、皆のお弁当が置かれていた。今日は皆お弁当なんだ~。
「とりあえずお昼食べてから、これからの事話そうか」
「あ~腹減った。いただきます!」
伊集院先輩は待ってましたと、お弁当を食べ始めた。あ、僕が来るまで待ってたんだ。待たして申し訳ないな…。
「伊集院先輩、よかったらこれもどうぞ」
「あーん」
「へ?」
「あーん」
「あ、あーん?」
僕は困惑しながらも、玉子焼きを先輩の口に差し出した。パクっと口にして、ゆっくり咀嚼したあと、にっこりと笑って、
「うん、美味い」
と、言ってくれた。背景にキラキラが見えるくらい眩しい笑顔。そんな笑顔に少し見惚れていると、「ん、んん!」と咳払いが聞こえ、我に返った。
「「圭君、ずるい」」
「いや、お前らに言われたくないわ」
何がずるいのかわからないけど、この5人ってこんなに仲良かったっけ?
その後も、何かと言い合いながらもお弁当を食べ終わった。
「はい、食後のコーヒー」
「あ、ありがとうございます」
類先輩が、皆のコーヒーを入れてくれた。僕にはミルクたっぷりのカフェオレが渡された。…何で僕がカフェオレ好きなの知ってるんだろう?それに、他の皆のコーヒーもそれぞれ違っている。伊集院先輩、伊達君はブラック。那都君風悠君は紅茶。類先輩はエスプレッソ。類先輩、皆の好み把握している?
「さて、今から皆であの女の対策を考えよう」
(流石に、生徒会室の前にいるって事は無いよ…ね?)
廊下の端から、覗くように見る。
(良かった…大丈夫そう)
小走りでドアの前に移動し、ノック3回を2回繰り返す。そう伊達君のメモに書かれていた。
カチャッと扉が開き、目の前に類先輩が立っていた。
「早く入って」
「あ、はい!」
慌て中に入ると、ソファーには伊集院先輩、伊達君、那都君、風悠君がすでに座っていた。一体いつの間に来たのだろう…。
「ごめんね歩君。なんか巻き込んじゃって」
「い、いえ!僕も昨日は迷惑掛けてしまって…」
「いや、昨日のはむしろ…」
「えっ?」
「ううん、何でも無いよ。さ、座って」
「あ、はい」
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「おい、那都、風悠!お前達、昨日も一緒にいただろ?今日はダメだ」
「え~」
「横暴」
「何とでも言え。あゆ…逢坂、こっち」
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テーブルには、皆のお弁当が置かれていた。今日は皆お弁当なんだ~。
「とりあえずお昼食べてから、これからの事話そうか」
「あ~腹減った。いただきます!」
伊集院先輩は待ってましたと、お弁当を食べ始めた。あ、僕が来るまで待ってたんだ。待たして申し訳ないな…。
「伊集院先輩、よかったらこれもどうぞ」
「あーん」
「へ?」
「あーん」
「あ、あーん?」
僕は困惑しながらも、玉子焼きを先輩の口に差し出した。パクっと口にして、ゆっくり咀嚼したあと、にっこりと笑って、
「うん、美味い」
と、言ってくれた。背景にキラキラが見えるくらい眩しい笑顔。そんな笑顔に少し見惚れていると、「ん、んん!」と咳払いが聞こえ、我に返った。
「「圭君、ずるい」」
「いや、お前らに言われたくないわ」
何がずるいのかわからないけど、この5人ってこんなに仲良かったっけ?
その後も、何かと言い合いながらもお弁当を食べ終わった。
「はい、食後のコーヒー」
「あ、ありがとうございます」
類先輩が、皆のコーヒーを入れてくれた。僕にはミルクたっぷりのカフェオレが渡された。…何で僕がカフェオレ好きなの知ってるんだろう?それに、他の皆のコーヒーもそれぞれ違っている。伊集院先輩、伊達君はブラック。那都君風悠君は紅茶。類先輩はエスプレッソ。類先輩、皆の好み把握している?
「さて、今から皆であの女の対策を考えよう」
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