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17.記憶と新展開
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「完成~!さ、冷めないうちに食べよう!」
テーブルには3人分の夕食。…前世でも確か3人でテーブル囲んでたような…。曖昧な記憶に、ボヤけた顔の二人。きっと両親だと思っていたら、急に那都君と風悠君から抱きしめられた。
「え?な、何??」
「「歩先輩が泣いてるから」」
「あ…」
言われて頬を触ると、涙が頬をつたっていた。
「あ、目にゴミが入ったみたい…」
なんて、言い訳の定番みたいな言葉を咄嗟に口にした。すると、もっと二人にギュッと抱きしめられた。
「歩先輩がそう言うなら」
「そういう事にしとく」
両頬に流れた涙を指で拭われ、僕の髪の毛に顔を埋めた。男同士で年下なのに、僕の心臓は二人の行動にバクバクと鼓動が速くなる。
「は、ハンバーグ食べないなら、僕食べちゃうよ!」
「「ダメ」」
二人はゆっくりと僕から離れて、向かいの席に座り「いただきます」と、手を合わせてきたハンバーグを食べ始めた。
「「美味しい」」
「良かった」
美味しいと言ってもらい、僕もハンバーグを口にする。母さん以外の人と夕食を一緒にするのは記憶の中では初めてで、ハンバーグがいつもより美味しく感じた。
「うん、美味しいね」
にっこり笑うと、二人もふんわりと笑った。
「「「ごちそうさまでした」」」
三人で手をあわせて食事を終え、片付けは皆でした。
「手伝ってくれてありがとう」
「「歩先輩、また食べに来て良い?」」
「うん、また一緒に食べようね」
嬉しいのか、二人はまた僕をギュッと抱きしめてきた。那都君と風悠君のスキンシップはハグが多い。そういう家庭だからと聞いていたので、初めは戸惑ったけど今では慣れてきた。スチルも、ヒロインにハグするシーン多かったしね。けど、二人一緒ってあったかな…?ま、それだけ二人が仲良しって事だよね!でも、この間から二人のハグに少しドキドキする。それは…
「「歩先輩、また明日」」
玄関でいつものハグの後、ほっぺたをくっつけてくる。いや、海外の挨拶だって知ってるんだよ?知ってるけど、こんな美形にされたら、同性でもドキドキするでしょ?!
「うん、また明日」
バレないように、平静を装い笑顔で対応する。パタンと玄関のドアが閉まる、僕はその場に崩れ落ちる。
「今の、頬ずりじゃなくて、キスされた…?」
◇◇◇その頃の二人
那都「歩君のハンバーグ美味しかった」
風悠「うん、また食べたいね」
那都「風悠、歩君にキスした?」
風悠「うん、那都もした?」
那都「うん。そろそろわかってほしいよね」
風悠「そうだね」
那・風「俺達がどれだけ歩君に焦がれているか」
テーブルには3人分の夕食。…前世でも確か3人でテーブル囲んでたような…。曖昧な記憶に、ボヤけた顔の二人。きっと両親だと思っていたら、急に那都君と風悠君から抱きしめられた。
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「あ…」
言われて頬を触ると、涙が頬をつたっていた。
「あ、目にゴミが入ったみたい…」
なんて、言い訳の定番みたいな言葉を咄嗟に口にした。すると、もっと二人にギュッと抱きしめられた。
「歩先輩がそう言うなら」
「そういう事にしとく」
両頬に流れた涙を指で拭われ、僕の髪の毛に顔を埋めた。男同士で年下なのに、僕の心臓は二人の行動にバクバクと鼓動が速くなる。
「は、ハンバーグ食べないなら、僕食べちゃうよ!」
「「ダメ」」
二人はゆっくりと僕から離れて、向かいの席に座り「いただきます」と、手を合わせてきたハンバーグを食べ始めた。
「「美味しい」」
「良かった」
美味しいと言ってもらい、僕もハンバーグを口にする。母さん以外の人と夕食を一緒にするのは記憶の中では初めてで、ハンバーグがいつもより美味しく感じた。
「うん、美味しいね」
にっこり笑うと、二人もふんわりと笑った。
「「「ごちそうさまでした」」」
三人で手をあわせて食事を終え、片付けは皆でした。
「手伝ってくれてありがとう」
「「歩先輩、また食べに来て良い?」」
「うん、また一緒に食べようね」
嬉しいのか、二人はまた僕をギュッと抱きしめてきた。那都君と風悠君のスキンシップはハグが多い。そういう家庭だからと聞いていたので、初めは戸惑ったけど今では慣れてきた。スチルも、ヒロインにハグするシーン多かったしね。けど、二人一緒ってあったかな…?ま、それだけ二人が仲良しって事だよね!でも、この間から二人のハグに少しドキドキする。それは…
「「歩先輩、また明日」」
玄関でいつものハグの後、ほっぺたをくっつけてくる。いや、海外の挨拶だって知ってるんだよ?知ってるけど、こんな美形にされたら、同性でもドキドキするでしょ?!
「うん、また明日」
バレないように、平静を装い笑顔で対応する。パタンと玄関のドアが閉まる、僕はその場に崩れ落ちる。
「今の、頬ずりじゃなくて、キスされた…?」
◇◇◇その頃の二人
那都「歩君のハンバーグ美味しかった」
風悠「うん、また食べたいね」
那都「風悠、歩君にキスした?」
風悠「うん、那都もした?」
那都「うん。そろそろわかってほしいよね」
風悠「そうだね」
那・風「俺達がどれだけ歩君に焦がれているか」
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