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16.お家初披露だよね?
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放課後。
無事に午後の授業も終わり、僕は人目を避けるように学校を後にした。
(やっぱり、モブの僕が目立つ事しちゃったからこんなに大騒ぎになったんだろうな…)
とぼとぼと駅に向かって歩いていると、ピロンとLIMEの通知が鳴った。画面を見ると、お昼に連絡先の交換をした那都君からだった。
”今、どこ?”
文面でもぶっきらぼうな言葉にクスッと笑ってしまった。
”もうすぐ駅だよ”
”待ってて”
”わかった。待ってるね”
駅の前だと目立つので、改札の中に入って柱の影で二人を待つ事にした。
暫くすると、走ってきたのか息を切らした二人が改札前に現れた。こそっと柱から顔を出すと、風悠君と目が合った。那都君の肩を叩いて、二人で改札内に入ってきた。
「「歩先輩、お待たせ」」
「全然待って無いよ!そんなに走ってこなくても良かったのに」
額から汗が流れていたのでハンカチで拭いてあげると二人とも顔を赤くして。あ!また余計な事しちゃった…。
「あ…買い物して帰るんだけど、二人は食べたい物ある?」
「「ハンバーグ」」
考えることも無く、二人は声を揃えて僕に告げた。
「じゃ、ハンバーグにしよっか」
思ったよりもカワイイリクエストに頬が緩んでしまう。
最寄り駅に着いて、商店街で買い物をするために一緒に寄ってもらったけど、八百屋のおばさんや肉屋のおばさんが僕が友達(?)と一緒に来たのが珍しくてたくさんおまけをしてくれた。僕、そんなに友達いないって思われてたんだ…。まぁ、そうなんだけど…。
「ごめんね、荷物持ってもらって。もう少ししたら家に着くから」
二人は無言でコクコクと頷いて、両手にたくさんの荷物を抱えてくれている。う~ん、おばさんたちイケメンにサービスしすぎ。
「ここだよ。待ってね、エントランス開けるから」
暗証番号を押して、エントランスのロックを解除して三人でマンションに入る。
(あれ?二人とも僕の家知らないはずなのに驚かないんだ?)
そう。僕の家はちょっと郊外にあるタワーマンション。モブの家にしては高級で、僕自身びっくりした。しかも階は最上階の30階!けど、生活は普通に慎ましく暮らしてる。母さんにこれ以上無理させたくないからね!
「ここだよ~。さ、入って!」
「「お邪魔します」」
荷物をキッチンのカウンターに置いてもらい、ソファーで休んでもらった。
「出きるまでゆっくりしてて」
そう声を掛けたら、二人は立ち上がりキッチンの方に歩いてきた。
「「手伝う」」
「え?いや、お客様だし座ってて?」
「やだ」
「歩先輩のお手伝いしたい」
僕の両サイドに立ち、左右から僕のシャツの裾を掴む。あぁ~美形にこんな事されたら断れないじゃないか~!男の子相手なのに、お兄さんキュンキュンしちゃう!!
「仕方ないな~。怪我はしないように気をつけてね」
「「うん」」
ニッコリと笑う那都君と風悠君。
あれ?なんかこの場面見た事あるような…??
無事に午後の授業も終わり、僕は人目を避けるように学校を後にした。
(やっぱり、モブの僕が目立つ事しちゃったからこんなに大騒ぎになったんだろうな…)
とぼとぼと駅に向かって歩いていると、ピロンとLIMEの通知が鳴った。画面を見ると、お昼に連絡先の交換をした那都君からだった。
”今、どこ?”
文面でもぶっきらぼうな言葉にクスッと笑ってしまった。
”もうすぐ駅だよ”
”待ってて”
”わかった。待ってるね”
駅の前だと目立つので、改札の中に入って柱の影で二人を待つ事にした。
暫くすると、走ってきたのか息を切らした二人が改札前に現れた。こそっと柱から顔を出すと、風悠君と目が合った。那都君の肩を叩いて、二人で改札内に入ってきた。
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「全然待って無いよ!そんなに走ってこなくても良かったのに」
額から汗が流れていたのでハンカチで拭いてあげると二人とも顔を赤くして。あ!また余計な事しちゃった…。
「あ…買い物して帰るんだけど、二人は食べたい物ある?」
「「ハンバーグ」」
考えることも無く、二人は声を揃えて僕に告げた。
「じゃ、ハンバーグにしよっか」
思ったよりもカワイイリクエストに頬が緩んでしまう。
最寄り駅に着いて、商店街で買い物をするために一緒に寄ってもらったけど、八百屋のおばさんや肉屋のおばさんが僕が友達(?)と一緒に来たのが珍しくてたくさんおまけをしてくれた。僕、そんなに友達いないって思われてたんだ…。まぁ、そうなんだけど…。
「ごめんね、荷物持ってもらって。もう少ししたら家に着くから」
二人は無言でコクコクと頷いて、両手にたくさんの荷物を抱えてくれている。う~ん、おばさんたちイケメンにサービスしすぎ。
「ここだよ。待ってね、エントランス開けるから」
暗証番号を押して、エントランスのロックを解除して三人でマンションに入る。
(あれ?二人とも僕の家知らないはずなのに驚かないんだ?)
そう。僕の家はちょっと郊外にあるタワーマンション。モブの家にしては高級で、僕自身びっくりした。しかも階は最上階の30階!けど、生活は普通に慎ましく暮らしてる。母さんにこれ以上無理させたくないからね!
「ここだよ~。さ、入って!」
「「お邪魔します」」
荷物をキッチンのカウンターに置いてもらい、ソファーで休んでもらった。
「出きるまでゆっくりしてて」
そう声を掛けたら、二人は立ち上がりキッチンの方に歩いてきた。
「「手伝う」」
「え?いや、お客様だし座ってて?」
「やだ」
「歩先輩のお手伝いしたい」
僕の両サイドに立ち、左右から僕のシャツの裾を掴む。あぁ~美形にこんな事されたら断れないじゃないか~!男の子相手なのに、お兄さんキュンキュンしちゃう!!
「仕方ないな~。怪我はしないように気をつけてね」
「「うん」」
ニッコリと笑う那都君と風悠君。
あれ?なんかこの場面見た事あるような…??
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