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20.何だそれ?!
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「な、何に怒ってる…?」
ルキは恐る恐る俺に問いかけて来る。
「俺が城を出た日。ルキは何してた?」
「何って…。あっ…」
ルキの顔がさらに青ざめていく。あの日の事を思い出したのだろう。
「あの日、ルキは外出したはずだよね?」
「あ…いや…その…」
「出掛けてたんだよね?」
真っ青を通りこして白くなっていく顔に汗が流れ出ている。この目では見ていないけど、この耳ではしっかりと聞いたんだから、さっさと白状しろよな。
「出掛けて…ない…」
「うん、だよね。俺、あの部屋でルキとジークさんの声聞いたから」
「っ!!」
項垂れていた顔を上げたルキ。しかし、その顔は真っ赤になっていた。はぁ?
「…何その顔?俺にバレたくなかったら城の中でしないでくれる?」
「いや、城の中でないと…」
「はぁぁぁ?!」
「いや、あの、アレはジルが思ってるのとは違っていて…!」
「ふざけんな!あんなの、どう聞いても浮気の…!」
怒りで大声を出したところで、ジルに力いっぱい抱きしめられた。
「ちょっ!離せよ!!」
「違う、違うんだジル!あ、あれは…」
「あれは、魔物達に魔力供給してたんだ!!」
はぁ…???
ルキが言うには、この世界を征服するにあたり大量の魔物を送り出した。人々の恐れる気持ち、恐怖心が魔物達の糧になり魔力を補っていく予定だったんだけど、俺と言う番を手に入れ、その計画は無くなった。しかし、魔物達の糧となる恐怖心が無くなってしまったため、ルキがその魔力を送っていたのだという。ただ、ルキはその魔力を送るのが苦手で毎回ジークさんに怒られながらしていた為、俺に知られたくなくて、出掛けると嘘を言っていたとの事だ。
「嘘ついてごめてん…。ジルに情けない姿見せたくなくて」
「あの日、無理とかこれでもとか聞こえたんだけど、あれは?」
「あ、あれは…」
「あれは?」
「もう、魔力を抽出するのがしんどくて、ジークに無理って言ったら…」
「言ったら?」
「…ジ、ジルの…」
「俺の??」
「…ジルの入浴中の写真を出されて、頑張ったらくれるって言うから!!」
「はぁぁぁぁ?!」
何だそれ?しかも、いつそんなの撮ったんだ??てか、ジークさん盗撮じゃねぇ????
「それ、出して」
「い、嫌だ!俺の宝物だ!」
いや、本物毎日生で見てたのに写真いる?
「だ・し・て」
「うっ…」
しぶしぶ、ルキは服のポケットから今迄手にした俺の写真を出してきた。その数ざっと100枚。これって、ほぼ番になってからの日数と変わらないじゃん。どの写真も顔のアップや上半身だけだったので、一先ず安心したが、着替えや風呂なんていつ撮ったんだか…。
てか、ルキ俺の事好き過ぎだろ。
ルキは恐る恐る俺に問いかけて来る。
「俺が城を出た日。ルキは何してた?」
「何って…。あっ…」
ルキの顔がさらに青ざめていく。あの日の事を思い出したのだろう。
「あの日、ルキは外出したはずだよね?」
「あ…いや…その…」
「出掛けてたんだよね?」
真っ青を通りこして白くなっていく顔に汗が流れ出ている。この目では見ていないけど、この耳ではしっかりと聞いたんだから、さっさと白状しろよな。
「出掛けて…ない…」
「うん、だよね。俺、あの部屋でルキとジークさんの声聞いたから」
「っ!!」
項垂れていた顔を上げたルキ。しかし、その顔は真っ赤になっていた。はぁ?
「…何その顔?俺にバレたくなかったら城の中でしないでくれる?」
「いや、城の中でないと…」
「はぁぁぁ?!」
「いや、あの、アレはジルが思ってるのとは違っていて…!」
「ふざけんな!あんなの、どう聞いても浮気の…!」
怒りで大声を出したところで、ジルに力いっぱい抱きしめられた。
「ちょっ!離せよ!!」
「違う、違うんだジル!あ、あれは…」
「あれは、魔物達に魔力供給してたんだ!!」
はぁ…???
ルキが言うには、この世界を征服するにあたり大量の魔物を送り出した。人々の恐れる気持ち、恐怖心が魔物達の糧になり魔力を補っていく予定だったんだけど、俺と言う番を手に入れ、その計画は無くなった。しかし、魔物達の糧となる恐怖心が無くなってしまったため、ルキがその魔力を送っていたのだという。ただ、ルキはその魔力を送るのが苦手で毎回ジークさんに怒られながらしていた為、俺に知られたくなくて、出掛けると嘘を言っていたとの事だ。
「嘘ついてごめてん…。ジルに情けない姿見せたくなくて」
「あの日、無理とかこれでもとか聞こえたんだけど、あれは?」
「あ、あれは…」
「あれは?」
「もう、魔力を抽出するのがしんどくて、ジークに無理って言ったら…」
「言ったら?」
「…ジ、ジルの…」
「俺の??」
「…ジルの入浴中の写真を出されて、頑張ったらくれるって言うから!!」
「はぁぁぁぁ?!」
何だそれ?しかも、いつそんなの撮ったんだ??てか、ジークさん盗撮じゃねぇ????
「それ、出して」
「い、嫌だ!俺の宝物だ!」
いや、本物毎日生で見てたのに写真いる?
「だ・し・て」
「うっ…」
しぶしぶ、ルキは服のポケットから今迄手にした俺の写真を出してきた。その数ざっと100枚。これって、ほぼ番になってからの日数と変わらないじゃん。どの写真も顔のアップや上半身だけだったので、一先ず安心したが、着替えや風呂なんていつ撮ったんだか…。
てか、ルキ俺の事好き過ぎだろ。
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