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17.偶然は運命 side蒼生

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翔君と名前の交換が出来てからしばらくたった6月のある日。急な雨で雨宿りをしていると翔君がこっちへ走ってきた。濡れた翔君は色っぽくてドキドキしたけど、風邪でも引いたら大変だと思いタオルを渡した。すると、

「お前なぁ、人より自分の事優先しろよ」

そう言って僕の頭を拭き出した。しかし、タオルが眼鏡に引っかかってしまいずれてしまった。その後、半ば強引に眼鏡が奪われてしまった。早く眼鏡を返しもらわないと、僕の出てきてしまう。ちゃんと顔を見せたら返してくれると言うので、言うとおりにした。もしかしたら、翔君が僕の目の事を覚えてくれているかもと淡い期待もしたが、それは叶わなかった。やっぱり関わらない方が良かったかもと思い、一方的なさよならを告げた。

翌月、僕は仕事で秘書と歩いていた。今日の仕事は終わりと、別れた所で翔君に声を掛けられた。こんな場所で会うなんてなんてタイミングが悪いんだろう。おそらく翔君はセフレとのセックスの後だろうけど、僕は男性秘書といたから、きっとそういう仲だと思われただろう。往来で話すことでもないので、ホテルへと連れて行った。見た目は普通でも、ここはLGBT OKのホテルで人気がある。ま、知る人ぞ知るだけどね。

僕は眼鏡を外し、取り繕うのを止めた。セフレなんて嘘だし、なんなら処女童貞だし。なのに、翔君は僕を引き留めキスをしてきた。…ファーストキスだった。一瞬で僕の顔は真っ赤になった。そして、僕が口を滑らせた言葉を追及された。一目惚れは嘘ではないが、もう15年も前の事だ。ゲイを告白したのに、翔君は応えてくれた。面白半分かもしれない。後でみんなに話して笑い者になるかもしれない。けど、僕はその挑発にわざと乗った。ずっと想像してた翔君とセックス出来るかもしれないと期待をした。

その期待は現実となった。翔君は僕の思いのままだった。僕は経験豊富なフリをして、翔君に処女と童貞を捧げた。一度本物を味わってしまうと止まらなくなって、僕は狂ったように翔君を犯した。翔君も気持ちよさそうに、何度も吐精した。僕の恋は叶わなくてもいい。セフレの一人でもいい。翔君と繋がっていたい。少しでも長く翔君を独占したくて、僕は家に行こうと提案した。翔君は快諾してくれた。もう少し、翔君と一緒にいれるんだと、僕は嬉しくてたまらなかった。
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