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素材探し
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ブランさんから御伽話のような話を聞いた僕は、シトリーとユメとクロ、それからピュアを連れて奇跡を起こせる可能性のある素材を探しに城を出る。
目的地は深淵の樹海。
ブランさんは、聖天使ミラルエ様の羽は、世界を終焉に導こうとした相手と対峙した際、羽をツルギとして相手に刺し込んだことで、その相手の体に消えることなく羽が刺さり続けていると言っていたけど、カタストロフィ・ドラゴンの背中にそれらしき羽が刺さっていた記憶はない。
羽の大きさがどのくらいかわからないので、刺さっていたのかもしれないけど、あのドラゴンの口ぶりから世界を終わらせることを失敗するという考えはなかったように見えた。
記憶を無くしているという可能性もあるが、以前、世界に終焉をもたらせようとして聖天使ミラルエ様と戦ったのは別の何者かじゃないかな。
そうなると、聖天使ミラルエ様が自身の羽をツルギとして戦った話が真実だとしても、既に背中に羽を刺された何者かは死んでいる可能性がある。
相手が死んだ後も果たして羽は刺さり続けているのだろうか?
こんなにも特殊な羽なら、使命を果たしたら消滅するなんてことがあっても驚くことはない。
なんにせよ、あのドラゴンが何か事情を知っているかもしれないので深淵の樹海に向かいつつ、世界樹があるという世界の中心の情報も同時進行で集める。
覚悟していたことだけど、世界の中心がどこなのか情報は見つからなかった。
ユメにドリームを使ってもらって調べてもらったけど、こちらも残念ながらダメだった。
聖天使ミラルエ様の羽と七色の雫についてもユメのドリームでは何も手掛かりは得られなかったが、龍神王の涙については情報を得られた。
龍神王の居場所だ。
ただ、そこは帝国のさらに先にあるボーシュ共和国から海を渡った先にある島だった。
地図上では険しい岩肌の山があるだけのようだけど、ユメを信じるならそこに龍神王はいるらしい。
シンクに乗せてもらって行ったとしても時間が掛かり過ぎるので、有力な情報は手に入ったけど龍神王の涙は後回しにして、当初の目的地通り深淵の樹海に入る。
「カタストロフィ・ドラゴンさーん!ちょっと聞きたいことがあるんだけど!」
樹海に入りある程度奥に進んだところで、大きな声でカタストロフィ・ドラゴンを呼ぶ。
「…………聞こえていたとしてもここに来るまでに時間が掛かると思うから、少し休んで待ってようか」
僕の声が聞こえているのかわからないけど、返事はないので、とりあえず机と椅子を取り出して待つことにする。
「どこにいるのかわからないけど、奥に進んで探そうか」
三杯目のお茶を飲み干してもカタストロフィ・ドラゴンが現れる気配がないため、樹海のさらに奥に進むことにする。
「はい、お供します」
「こっちにゃ」
深淵の樹海に元々棲んでいたユメの案内で、最初に僕が飛ばされてきた所よりもさらに奥へと歩く。
進んでいる方向にカタストロフィ・ドラゴンがいるかどうかはわからないけど、今は進むしかない。
「ユメが来たことあるのはこの辺りまでにゃ」
しばらく進んだ所でユメに言われる。
「カタストロフィ・ドラゴンは全然いないね。この樹海を管理しているってだけで、他のところに住んでいたりするのかな」
「あれだけの巨体で禍々しいドラゴンが移動していたら、既に騒ぎになっていてもおかしくないと思いますけど……」
僕の疑問にシトリーが答える。
「そうだよね……。ユメがここまでしか来てなかったのには何か理由はあるの?」
「食べられるからにゃ。今のユメでも安全とは言えないにゃ」
能力が上がる球によってユメはだいぶ強くなっているはずだけど、それでも危険だということは、ここからは魔物の強さが急激に増すようだ
「クロとシトリーがいても危険かな?」
「わからないにゃ。でも、カース・ダークスライムを倒すために同士討ち覚悟で向かってくるかもしれないにゃ。群れる魔物は、ボスの言うことは絶対にゃ」
「自分が死ぬってわかってても向かってくるの?ここまでの魔物は群れててもクロから逃げてたよね?」
「気性が荒いにゃ。縄張りに入ってきた者は徹底的に排除にゃ。後退は許されないにゃ」
「うーん……、ここまで来たけど、他のところを先に探してから、また改めて来るのがいいかな」
前に入った時は探さなくてもカタストロフィ・ドラゴンの方からやってきた。
ここの管理をしていると言っていたので、探しても出会えないということは、今は会いたくないか、会えない理由があるのかもしれない。
「ひとつ疑問なんですが、なんでユメちゃんは入ったことのないこの先が危険だと知っているんですか?」
シトリーがユメに聞く。
魔物同士でコミュニケーションをとっているのかな。
「聞かれてみるとよくわからないにゃ」
「管理しているって言ってたし、あのドラゴンが何かしてるのかもしれないね。それか、生存本能が危険だと訴えているとか……。なんにせよ、危険を犯してまでこの先に進むのは今はやめておこうか」
「そうですね。遠いですが、龍神王に会いに行きますか?」
「そうだね。ボーシュ共和国で情報を集めてから、船に乗せてくれる人を探そうか」
目的地は深淵の樹海。
ブランさんは、聖天使ミラルエ様の羽は、世界を終焉に導こうとした相手と対峙した際、羽をツルギとして相手に刺し込んだことで、その相手の体に消えることなく羽が刺さり続けていると言っていたけど、カタストロフィ・ドラゴンの背中にそれらしき羽が刺さっていた記憶はない。
羽の大きさがどのくらいかわからないので、刺さっていたのかもしれないけど、あのドラゴンの口ぶりから世界を終わらせることを失敗するという考えはなかったように見えた。
記憶を無くしているという可能性もあるが、以前、世界に終焉をもたらせようとして聖天使ミラルエ様と戦ったのは別の何者かじゃないかな。
そうなると、聖天使ミラルエ様が自身の羽をツルギとして戦った話が真実だとしても、既に背中に羽を刺された何者かは死んでいる可能性がある。
相手が死んだ後も果たして羽は刺さり続けているのだろうか?
こんなにも特殊な羽なら、使命を果たしたら消滅するなんてことがあっても驚くことはない。
なんにせよ、あのドラゴンが何か事情を知っているかもしれないので深淵の樹海に向かいつつ、世界樹があるという世界の中心の情報も同時進行で集める。
覚悟していたことだけど、世界の中心がどこなのか情報は見つからなかった。
ユメにドリームを使ってもらって調べてもらったけど、こちらも残念ながらダメだった。
聖天使ミラルエ様の羽と七色の雫についてもユメのドリームでは何も手掛かりは得られなかったが、龍神王の涙については情報を得られた。
龍神王の居場所だ。
ただ、そこは帝国のさらに先にあるボーシュ共和国から海を渡った先にある島だった。
地図上では険しい岩肌の山があるだけのようだけど、ユメを信じるならそこに龍神王はいるらしい。
シンクに乗せてもらって行ったとしても時間が掛かり過ぎるので、有力な情報は手に入ったけど龍神王の涙は後回しにして、当初の目的地通り深淵の樹海に入る。
「カタストロフィ・ドラゴンさーん!ちょっと聞きたいことがあるんだけど!」
樹海に入りある程度奥に進んだところで、大きな声でカタストロフィ・ドラゴンを呼ぶ。
「…………聞こえていたとしてもここに来るまでに時間が掛かると思うから、少し休んで待ってようか」
僕の声が聞こえているのかわからないけど、返事はないので、とりあえず机と椅子を取り出して待つことにする。
「どこにいるのかわからないけど、奥に進んで探そうか」
三杯目のお茶を飲み干してもカタストロフィ・ドラゴンが現れる気配がないため、樹海のさらに奥に進むことにする。
「はい、お供します」
「こっちにゃ」
深淵の樹海に元々棲んでいたユメの案内で、最初に僕が飛ばされてきた所よりもさらに奥へと歩く。
進んでいる方向にカタストロフィ・ドラゴンがいるかどうかはわからないけど、今は進むしかない。
「ユメが来たことあるのはこの辺りまでにゃ」
しばらく進んだ所でユメに言われる。
「カタストロフィ・ドラゴンは全然いないね。この樹海を管理しているってだけで、他のところに住んでいたりするのかな」
「あれだけの巨体で禍々しいドラゴンが移動していたら、既に騒ぎになっていてもおかしくないと思いますけど……」
僕の疑問にシトリーが答える。
「そうだよね……。ユメがここまでしか来てなかったのには何か理由はあるの?」
「食べられるからにゃ。今のユメでも安全とは言えないにゃ」
能力が上がる球によってユメはだいぶ強くなっているはずだけど、それでも危険だということは、ここからは魔物の強さが急激に増すようだ
「クロとシトリーがいても危険かな?」
「わからないにゃ。でも、カース・ダークスライムを倒すために同士討ち覚悟で向かってくるかもしれないにゃ。群れる魔物は、ボスの言うことは絶対にゃ」
「自分が死ぬってわかってても向かってくるの?ここまでの魔物は群れててもクロから逃げてたよね?」
「気性が荒いにゃ。縄張りに入ってきた者は徹底的に排除にゃ。後退は許されないにゃ」
「うーん……、ここまで来たけど、他のところを先に探してから、また改めて来るのがいいかな」
前に入った時は探さなくてもカタストロフィ・ドラゴンの方からやってきた。
ここの管理をしていると言っていたので、探しても出会えないということは、今は会いたくないか、会えない理由があるのかもしれない。
「ひとつ疑問なんですが、なんでユメちゃんは入ったことのないこの先が危険だと知っているんですか?」
シトリーがユメに聞く。
魔物同士でコミュニケーションをとっているのかな。
「聞かれてみるとよくわからないにゃ」
「管理しているって言ってたし、あのドラゴンが何かしてるのかもしれないね。それか、生存本能が危険だと訴えているとか……。なんにせよ、危険を犯してまでこの先に進むのは今はやめておこうか」
「そうですね。遠いですが、龍神王に会いに行きますか?」
「そうだね。ボーシュ共和国で情報を集めてから、船に乗せてくれる人を探そうか」
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めちゃくちゃ面白くてやばいです