56 / 75
本音
しおりを挟む
「せっかくだから帝都を観光してから帰ろうか。出発は明日で、門の前に宿屋があったからそこに集合にしよう」
「宿であれば最高のものを探させます」
ルマンダさんに言われる。
「別に悪くなさそうだったから、あそこでいいよ。ルマンダさんが嫌だって話なら、別の宿に泊まってきてもいいよ。朝に集合だけ出来れば問題はないから」
「そんなことは言っておりません」
「そう、なら問題ないね。朝にあの宿屋の前に集合って事以外は自由ってことで好きに過ごしてて」
「……マ王様はどちらに行かれるのですか?」
「適当にブラつきながら買い物でもするよ。それじゃあ解散!」
僕は手を叩きルマンダさん達と分かれる。
「さて、無事帝国との戦を回避出来たね。何か買ってあげる約束だったけど、欲しい物は考えた?」
シトリーとの約束を守る為に僕はすぐに帰らずに、出発を明日にしたのだ。
「なんでもいいんですか?」
「大丈夫だよ。それで何が欲しいの?」
「ハラルドの街に着いてからでもいいですか?」
「……わかったよ。それじゃあ今日は僕の食べ歩きにでも付き合ってもらおうかな」
シトリーの顔を見て、欲しいものがわかってしまった。
多分あれだろう。
あれを僕が用意出来るとはすぐには言えない。
僕の覚悟の問題だ。
だから今は気づかなかったフリをして楽しもうと思う。
「お付き合いします」
「うん。シトリーも食べたいものがあったら遠慮なく言ってね」
「ありがとうございます」
僕はシトリーと大通りを少し離れて、屋台が並んでいる所に行く。
「やっぱり、かしこまった店じゃなくてこういうところの方がそそられるものがあるよね」
「そうですね」
2人で目に入った物を買って並んで座って食べる。
「この肉串、付けてあるタレが美味しいね」
「甘辛くておいしいです」
「まだそんなに時間は経ってないはずなのに懐かしく感じるよ。シトリーと初めて会った頃にもこうやって並んで座って食べたよね。あの時はパンだったっけ?」
「懐かしいです。まだマオ様のことをよく知らない時ですね。あの通りからはいつも美味しそうなスープの匂いがしていて、美味しそうだなっていつも思っていたんです。そしたらマオ様が買ってくれました。あの頃はなんで魔族の私にこんなに優しくしてくれるのかなって不思議でした。感謝しながらも、夢なんじゃないかとか、何か騙されてるんじゃないかとか、そんなことを実は思ってた頃です」
「そんなこと思ってたんだね。全然知らなかったよ」
「幸せ過ぎたんです。魔族だとバレて、何も悪いことなんてしてないのに悪人を見るような目で見られて、庇ってくれたオーナーは不幸になっていって……。私なんていない方がみんな幸せなんだって、でも死ぬ勇気もなくて、意味のない毎日を過ごしていた時にマオ様に優しくされたから、こんな幸せあるわけないって思ったんです」
「そっか」
「でも、これが神様のくれた最後のチャンスなんだって思うことにしてマオ様を信じて付いてきたら、こうして幸せになりました」
「シトリーは今幸せなんだね?」
「はい、もちろんです」
「僕はね、あの頃に戻りたいなって思うんだよ」
「えっ?」
「別に今が不幸だとか言うつもりはないんだよ。だけど、なんだかいつの間にか王ってことになっててさ。名ばかりかもしれないけど、なったからには責任を持ってやらないとって頑張ったよ。でも王になりたくてなったわけではないから、ただただプレッシャーを感じるだけなんだよ」
僕はずっと思っていたけど言えなかったことをシトリーに吐き出してしまった。
「それでもマオ様は立派に……いえ、すみません。そういうことじゃないですよね」
「……うん。さっきも皇帝にあんなことしたけど、正直帝国との関係なんてどうでもいいと思っちゃうんだよ。僕がやりたいことって、王国から友達達を助けることであって、国を作ることじゃないんだよ。友達が無理矢理戦わされそうになったから、それが嫌で横槍を入れたら、いつの間にか王国じゃなくて、帝国を相手にしないといけなくなってた。なんでかな。なんでこんなことになってるのかな。シトリーと出会ったあの頃はもっと自由に動けてたと思うんだ。友達を助ける為に国を作る必要なんてなかったんじゃないかな。どこで間違えたのかな」
どこで間違えたか。そんなことわかってる。
国なんて作ったからだ。
覚悟もなく、場の流れに流されて王様になんてなったからこんなことになった。
ルマンダさんに内乱を起こさせないようにするだけで、そのまま戻ってこればよかった。
確かにあの時はフェレスさんの言っていることも間違っていないと思ったけど、それはこの世界の事を考えるならばだ。
明人達を救出することを最優先にして考えるなら、国を作る選択なんてするべきではなかった。
「……全て投げ出して逃げてしまいますか?私はマオ様がどんな決断をしても付いていきますよ」
「……ごめん。シトリーならそう言ってくれると思って甘えてしまっただけだよ。もう今更やめるなんて言えないことはわかってる。誰かに聞いてほしかっただけ」
「無理して溜め込まないでください。私でよければいつでも聞きますので、一人で抱え込まないでください」
「ありがとう。少し心が軽くなったよ。さて、次は何を食べようかな」
「……私はあれが食べてみたいです。甘くて美味しそうです」
シトリーが僕に気を使って言ってくれているのだとわかる。
「本当だ。美味しそうだから僕も食べようかな」
情けないなと思いながらも、僕は甘えることにする。
その後も買い食いをしたり、雑貨屋に入ったりして過ごした後、宿に泊まって、翌日ハラルドの街へと向かう。
「ルマンダさん、僕は少しやる事があるので、ハラルドの街に滞在します。ルマンダさん達は先に戻っていてください。護衛はシトリーに残ってもらうので不要です」
僕が言ったことで、ルマンダさんだけでなく、シトリーも驚く。
「……何をなされるのですか?」
ルマンダさんに聞かれる。
「私用があるんです。一月くらいしたら戻ります」
「では私も残ります」
「ルマンダさんは国のことをお願いします。商業ギルドのこともあります。他にもやることは溜まっているでしょうから、それを頼みます」
「……何をするのか私には教えてくださらないということでしょうか?」
「そうだね。でもルマンダさんを信用してないとかそういうことじゃないから、それは勘違いしないでね」
ルマンダさんが聞けば止めるだろう。それがわかっているから言わないだけだ。
「かしこまりました。深くは聞きません」
「留守の間のことは頼んだからね」
「お任せください」
さて、覚悟を決めないとな……。
「宿であれば最高のものを探させます」
ルマンダさんに言われる。
「別に悪くなさそうだったから、あそこでいいよ。ルマンダさんが嫌だって話なら、別の宿に泊まってきてもいいよ。朝に集合だけ出来れば問題はないから」
「そんなことは言っておりません」
「そう、なら問題ないね。朝にあの宿屋の前に集合って事以外は自由ってことで好きに過ごしてて」
「……マ王様はどちらに行かれるのですか?」
「適当にブラつきながら買い物でもするよ。それじゃあ解散!」
僕は手を叩きルマンダさん達と分かれる。
「さて、無事帝国との戦を回避出来たね。何か買ってあげる約束だったけど、欲しい物は考えた?」
シトリーとの約束を守る為に僕はすぐに帰らずに、出発を明日にしたのだ。
「なんでもいいんですか?」
「大丈夫だよ。それで何が欲しいの?」
「ハラルドの街に着いてからでもいいですか?」
「……わかったよ。それじゃあ今日は僕の食べ歩きにでも付き合ってもらおうかな」
シトリーの顔を見て、欲しいものがわかってしまった。
多分あれだろう。
あれを僕が用意出来るとはすぐには言えない。
僕の覚悟の問題だ。
だから今は気づかなかったフリをして楽しもうと思う。
「お付き合いします」
「うん。シトリーも食べたいものがあったら遠慮なく言ってね」
「ありがとうございます」
僕はシトリーと大通りを少し離れて、屋台が並んでいる所に行く。
「やっぱり、かしこまった店じゃなくてこういうところの方がそそられるものがあるよね」
「そうですね」
2人で目に入った物を買って並んで座って食べる。
「この肉串、付けてあるタレが美味しいね」
「甘辛くておいしいです」
「まだそんなに時間は経ってないはずなのに懐かしく感じるよ。シトリーと初めて会った頃にもこうやって並んで座って食べたよね。あの時はパンだったっけ?」
「懐かしいです。まだマオ様のことをよく知らない時ですね。あの通りからはいつも美味しそうなスープの匂いがしていて、美味しそうだなっていつも思っていたんです。そしたらマオ様が買ってくれました。あの頃はなんで魔族の私にこんなに優しくしてくれるのかなって不思議でした。感謝しながらも、夢なんじゃないかとか、何か騙されてるんじゃないかとか、そんなことを実は思ってた頃です」
「そんなこと思ってたんだね。全然知らなかったよ」
「幸せ過ぎたんです。魔族だとバレて、何も悪いことなんてしてないのに悪人を見るような目で見られて、庇ってくれたオーナーは不幸になっていって……。私なんていない方がみんな幸せなんだって、でも死ぬ勇気もなくて、意味のない毎日を過ごしていた時にマオ様に優しくされたから、こんな幸せあるわけないって思ったんです」
「そっか」
「でも、これが神様のくれた最後のチャンスなんだって思うことにしてマオ様を信じて付いてきたら、こうして幸せになりました」
「シトリーは今幸せなんだね?」
「はい、もちろんです」
「僕はね、あの頃に戻りたいなって思うんだよ」
「えっ?」
「別に今が不幸だとか言うつもりはないんだよ。だけど、なんだかいつの間にか王ってことになっててさ。名ばかりかもしれないけど、なったからには責任を持ってやらないとって頑張ったよ。でも王になりたくてなったわけではないから、ただただプレッシャーを感じるだけなんだよ」
僕はずっと思っていたけど言えなかったことをシトリーに吐き出してしまった。
「それでもマオ様は立派に……いえ、すみません。そういうことじゃないですよね」
「……うん。さっきも皇帝にあんなことしたけど、正直帝国との関係なんてどうでもいいと思っちゃうんだよ。僕がやりたいことって、王国から友達達を助けることであって、国を作ることじゃないんだよ。友達が無理矢理戦わされそうになったから、それが嫌で横槍を入れたら、いつの間にか王国じゃなくて、帝国を相手にしないといけなくなってた。なんでかな。なんでこんなことになってるのかな。シトリーと出会ったあの頃はもっと自由に動けてたと思うんだ。友達を助ける為に国を作る必要なんてなかったんじゃないかな。どこで間違えたのかな」
どこで間違えたか。そんなことわかってる。
国なんて作ったからだ。
覚悟もなく、場の流れに流されて王様になんてなったからこんなことになった。
ルマンダさんに内乱を起こさせないようにするだけで、そのまま戻ってこればよかった。
確かにあの時はフェレスさんの言っていることも間違っていないと思ったけど、それはこの世界の事を考えるならばだ。
明人達を救出することを最優先にして考えるなら、国を作る選択なんてするべきではなかった。
「……全て投げ出して逃げてしまいますか?私はマオ様がどんな決断をしても付いていきますよ」
「……ごめん。シトリーならそう言ってくれると思って甘えてしまっただけだよ。もう今更やめるなんて言えないことはわかってる。誰かに聞いてほしかっただけ」
「無理して溜め込まないでください。私でよければいつでも聞きますので、一人で抱え込まないでください」
「ありがとう。少し心が軽くなったよ。さて、次は何を食べようかな」
「……私はあれが食べてみたいです。甘くて美味しそうです」
シトリーが僕に気を使って言ってくれているのだとわかる。
「本当だ。美味しそうだから僕も食べようかな」
情けないなと思いながらも、僕は甘えることにする。
その後も買い食いをしたり、雑貨屋に入ったりして過ごした後、宿に泊まって、翌日ハラルドの街へと向かう。
「ルマンダさん、僕は少しやる事があるので、ハラルドの街に滞在します。ルマンダさん達は先に戻っていてください。護衛はシトリーに残ってもらうので不要です」
僕が言ったことで、ルマンダさんだけでなく、シトリーも驚く。
「……何をなされるのですか?」
ルマンダさんに聞かれる。
「私用があるんです。一月くらいしたら戻ります」
「では私も残ります」
「ルマンダさんは国のことをお願いします。商業ギルドのこともあります。他にもやることは溜まっているでしょうから、それを頼みます」
「……何をするのか私には教えてくださらないということでしょうか?」
「そうだね。でもルマンダさんを信用してないとかそういうことじゃないから、それは勘違いしないでね」
ルマンダさんが聞けば止めるだろう。それがわかっているから言わないだけだ。
「かしこまりました。深くは聞きません」
「留守の間のことは頼んだからね」
「お任せください」
さて、覚悟を決めないとな……。
1
あなたにおすすめの小説
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~
カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。
気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。
だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう――
――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。
俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?
くまの香
ファンタジー
いつもの朝、だったはずが突然地球を襲う謎の現象。27歳引きニートと27歳サラリーマンが貰ったスキル。これ、チートじゃないよね?頑張りたくないニートとどうでもいいサラリーマンが流されながら生きていく話。現実って厳しいね。
パワハラで会社を辞めた俺、スキル【万能造船】で自由な船旅に出る~現代知識とチート船で水上交易してたら、いつの間にか国家予算レベルの大金を稼い
☆ほしい
ファンタジー
過労とパワハラで心身ともに限界だった俺、佐伯湊(さえきみなと)は、ある日異世界に転移してしまった。神様から与えられたのは【万能造船】というユニークスキル。それは、設計図さえあれば、どんな船でも素材を消費して作り出せるという能力だった。
「もう誰にも縛られない、自由な生活を送るんだ」
そう決意した俺は、手始めに小さな川舟を作り、水上での生活をスタートさせる。前世の知識を活かして、この世界にはない調味料や保存食、便利な日用品を自作して港町で売ってみると、これがまさかの大当たり。
スキルで船をどんどん豪華客船並みに拡張し、快適な船上生活を送りながら、行く先々の港町で特産品を仕入れては別の町で売る。そんな気ままな水上交易を続けているうちに、俺の資産はいつの間にか小国の国家予算を軽く超えていた。
これは、社畜だった俺が、チートな船でのんびりスローライフを送りながら、世界一の商人になるまでの物語。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる