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side エルク
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「そんなに表情に出てたかな?」
出発して、少し気持ちが落ち着いてからお姉ちゃんに聞く。
「ずっと出てたわよ」
「そっか」
お姉ちゃんと別れるのは寂しいと思っていたけど、一緒に僕も行きたいという自覚はなかった。
でも、お姉ちゃんに手を差し出されて嬉しくて、迷わず返事をしたということは、本心から一緒に行きたいと思っていたということだ。
「寒くなってきたわね。エルク、毛布を取ってくれる?」
お姉ちゃんに毛布を頼まれる。
同じ外でも石壁に囲まれている街中と街道では、寒さが一味違う。
ホロ付きの荷馬車の荷台に乗っている僕でも寒いので、御者台で操舵しているお姉ちゃんはもっと寒いはずだ。
「はい。リーナさんもどうぞ」
僕は毛布をアイテムボックスから取り出してお姉ちゃんとリーナさんに渡す。
「ありがとう」
毛布があっても寒いものは寒いので、新しくスキルを創ることにする。
身体の周りに温かい空気の膜を張る『防寒魔法』を創った。
まずは自分に掛けてみて、問題がないか、熱すぎたりしないか確認する。
あ……。これはダメだ。ぬくい。温すぎる。
こたつで寝てしまう時のような気持ちよさがある。
お姉ちゃんに掛ける前に、眠くならないようにしないと危ないな。
「寒さを防ぐ魔法を掛けるね」
声を掛けてから、防寒魔法と防眠魔法をお姉ちゃんとリーナさんに掛ける。
睡眠魔法も創ったので、魔法の効果が夜になっても切れずに寝れなくなるという心配はないはずだ。
「あ~。あったかい。ありがとう」
「妹から聞いてたけど、エルク君は本当に多才ね」
ラクネが僕のことをなんて言っているのか気になる。
「へくちっ!」
寒さ対策もしてさらに進んでいると、足元からくしゃみをする声が聞こえる。
「付いて来ちゃったの?」
リーナさんが声の主へと声を掛ける。
対面に座っているリーナさんからは、誰がいるのか見えているようだ。
足元を覗くと、ラクネが隠れていた。
「止まって」
リーナさんがお姉ちゃんに言って、馬車を止める。
「どうかしたの?……あれ、ラクネちゃん。なんでいるの?」
お姉ちゃんが荷台を見て、不思議そうな顔をする。
「隠れて付いて来てたのよ。悪いけど戻ってくれる?」
「……。」
ラクネは俯いたまま、落ち込んでいる。
「戻るのはいいけど、ラクネちゃんも一緒に行きたかったなら、私は一緒でもいいわよ」
お姉ちゃんがラクネに助け舟を出す。
「ラクネは付いて来たいだけで、これがやりたいわけじゃないのよ。それに、お母さんもラクネがいなくなって心配しているはずだから」
「お父さんとお母さんには言ってきたよ……」
知らなかったのはリーナさんだけだったようだ。
「リーナの心配もわかるけど、ラクネちゃんはリーナと別れたくなかったってことでしょ?エルクと同じよ。嬉しいことじゃない」
「嬉しいよ。でも、安全な旅じゃない。ただでさえ魔物や賊に出会う危険があるのに、今は雪も降ってて、これからもっと厳しくなる。自衛出来ないラクネは危険よ」
「私も訓練して戦えるようになったよ」
ラクネが頑張っているのは僕も知っている。
ここ最近は特に自主訓練に励んでいた。
「それは中等部での話でしょ?ラクネが思っている程、易しくないの」
反対されるのをわかっていたから、ラクネは隠れて付いて来たのだろう。
本当は引き返せない所まで隠れ続けるつもりだったのだと思う。
「お姉ちゃんには敵わないけど、自衛出来るくらいにはなったよ。私はお姉ちゃんと別れるのは寂しい。お姉ちゃんは寂しくないの?」
「もちろん寂しいわよ。でも、これはそういう話じゃないの」
「……。」
リーナさんの賛成が得られず、ラクネはまた俯く。
「ラクネのことは僕が守ります。だから賛成してあげてください。2度もお姉ちゃんと別れるのは辛いです」
「……ちゃんとお母さんには言って来たのよね?」
「うん」
「反対してなかった?」
「うん。引き止めて私が行かなかったとしても、後悔させるだけだからって」
「私の時はあんなに反対したのに……。ちゃんと言うことを聞くのよ」
「うん!ありがとう」
「妹のことよろしくね」
「エルクって学院ではどんな感じなの?」
リーナさんに御者を代わったお姉ちゃんが、ラクネに僕のことを聞く。
出来ればそういう話は僕が御者の時にしてほしい。
「エルク君はおとなしいよ。恥ずかしいのか、自分から話しかけているのはあんまり見たことないかな」
「そうなのね。他には?何かエルクの面白い話はない?」
ギィィ……
僕の恥ずかしい過去が暴露されているのを我慢して聞いていると、馬車が止まった。
「雪に車輪が嵌まったわ。普通に走れるのはここまでね」
リーナさんが荷台に来て言う。
「わかってたけど、思ったより早かったね。それじゃあここからは雪を溶かしながら進むしかないか。大変だけどよろしく。御者は代わるわ」
「魔力の回復は任せたわ」
本来ならこれ以上馬車を使って進むことは出来ないから、ここで馬と馬車を切り離して馬に乗って進むか、引き返すしかない。でも、お姉ちゃんとリーナさんで対処法は考えてあるようだ。
僕とラクネも外に出て、どうやって対処するのか見ると、リーナさんが雪を火魔法で溶かして馬車が通れるようにした。
火力が弱ければ雪が溶けるのに時間が掛かり、進むペースはかなり遅くなる。
しかし、火力が強すぎると、今度は地面が熱くなりすぎて、そこを通る馬にダメージを与えてしまうだろう。
リーナさんはそのちょうどいいレベルに火力を調整して火魔法を発動している。
しかし、作戦は失敗する。
確かに雪は溶けて、馬車は動くようになった。
しかし、急激に溶かされた雪は霧のように蒸発して広がり、視界を奪ってしまった。
流石にこのままでは進めない。
予定していた対処がうまくいかず、お姉ちゃんとリーナさんはどうするか相談しているが、良い方法を思いつかないようだ。
ここは僕の出番かな。
「私が土魔法で雪の上に道を作るよ」
そう思っていたら、先にラクネが案を提案する。
試しにラクネが作った道の上に馬車を走らせてみる。
雪の上に土の板を乗っけている状態で、ギュッ、ギュッと圧雪しながら問題なく進めた。
問題は大量の魔力を消費することだけど、ラクネの魔力はお姉ちゃんが回復させて、お姉ちゃんの魔力が無くなったら僕が土魔法を発動すれば問題ない。
他にもっと良いやり方があるかもしれないけど、とりあえずはこの方法で進んでいく。
ラクネと代わり、僕が道を作りながら進んでいると、あと少しで最初の村だというところで異変が起きる。
急に体がダルくなってきた。
体の中の魔力が一定を切ると急にダルくなり、更に使い続けると気持ち悪くなり、地獄のような苦しみが待っているという。
今までどれだけ魔力を消費させても僕に無縁のことだったけど……。
もしかしたら、魔力の使いすぎ以外の理由でダルくなっているのかな。
そう思いながらも魔力回復ポーションを飲んだら、ダルいのがなくなった。
あと少しなので、魔力回復ポーションを飲みながら村まで進み、到着したところで前に学院長から聞いた話を参考に、新しいスキルを創造する。
『魔力タンク』というスキルだ。
名前のとおり、体の中に魔力を保管するタンクをつくるスキルだ。
学院長も同じようなことをすることで、体調を崩すのを回避していると言っていた。
これで、タンクの中に魔力を貯めて使わないようにしておけば、魔力が無くなってからさらに魔力を使っても地獄を味合わなくてもよくなるはずだ。
しかし、なんで急にダルくなったんだろう。
学院長は僕のスキルのどれかがタンクの役割をしていると言っていたけど、まだ創造のスキルは使えるし、今まで魔力タンクとしての役割を果たしていた僕の知らないなにかが、何かをきっかけに無くなったということなのかな……?
出発して、少し気持ちが落ち着いてからお姉ちゃんに聞く。
「ずっと出てたわよ」
「そっか」
お姉ちゃんと別れるのは寂しいと思っていたけど、一緒に僕も行きたいという自覚はなかった。
でも、お姉ちゃんに手を差し出されて嬉しくて、迷わず返事をしたということは、本心から一緒に行きたいと思っていたということだ。
「寒くなってきたわね。エルク、毛布を取ってくれる?」
お姉ちゃんに毛布を頼まれる。
同じ外でも石壁に囲まれている街中と街道では、寒さが一味違う。
ホロ付きの荷馬車の荷台に乗っている僕でも寒いので、御者台で操舵しているお姉ちゃんはもっと寒いはずだ。
「はい。リーナさんもどうぞ」
僕は毛布をアイテムボックスから取り出してお姉ちゃんとリーナさんに渡す。
「ありがとう」
毛布があっても寒いものは寒いので、新しくスキルを創ることにする。
身体の周りに温かい空気の膜を張る『防寒魔法』を創った。
まずは自分に掛けてみて、問題がないか、熱すぎたりしないか確認する。
あ……。これはダメだ。ぬくい。温すぎる。
こたつで寝てしまう時のような気持ちよさがある。
お姉ちゃんに掛ける前に、眠くならないようにしないと危ないな。
「寒さを防ぐ魔法を掛けるね」
声を掛けてから、防寒魔法と防眠魔法をお姉ちゃんとリーナさんに掛ける。
睡眠魔法も創ったので、魔法の効果が夜になっても切れずに寝れなくなるという心配はないはずだ。
「あ~。あったかい。ありがとう」
「妹から聞いてたけど、エルク君は本当に多才ね」
ラクネが僕のことをなんて言っているのか気になる。
「へくちっ!」
寒さ対策もしてさらに進んでいると、足元からくしゃみをする声が聞こえる。
「付いて来ちゃったの?」
リーナさんが声の主へと声を掛ける。
対面に座っているリーナさんからは、誰がいるのか見えているようだ。
足元を覗くと、ラクネが隠れていた。
「止まって」
リーナさんがお姉ちゃんに言って、馬車を止める。
「どうかしたの?……あれ、ラクネちゃん。なんでいるの?」
お姉ちゃんが荷台を見て、不思議そうな顔をする。
「隠れて付いて来てたのよ。悪いけど戻ってくれる?」
「……。」
ラクネは俯いたまま、落ち込んでいる。
「戻るのはいいけど、ラクネちゃんも一緒に行きたかったなら、私は一緒でもいいわよ」
お姉ちゃんがラクネに助け舟を出す。
「ラクネは付いて来たいだけで、これがやりたいわけじゃないのよ。それに、お母さんもラクネがいなくなって心配しているはずだから」
「お父さんとお母さんには言ってきたよ……」
知らなかったのはリーナさんだけだったようだ。
「リーナの心配もわかるけど、ラクネちゃんはリーナと別れたくなかったってことでしょ?エルクと同じよ。嬉しいことじゃない」
「嬉しいよ。でも、安全な旅じゃない。ただでさえ魔物や賊に出会う危険があるのに、今は雪も降ってて、これからもっと厳しくなる。自衛出来ないラクネは危険よ」
「私も訓練して戦えるようになったよ」
ラクネが頑張っているのは僕も知っている。
ここ最近は特に自主訓練に励んでいた。
「それは中等部での話でしょ?ラクネが思っている程、易しくないの」
反対されるのをわかっていたから、ラクネは隠れて付いて来たのだろう。
本当は引き返せない所まで隠れ続けるつもりだったのだと思う。
「お姉ちゃんには敵わないけど、自衛出来るくらいにはなったよ。私はお姉ちゃんと別れるのは寂しい。お姉ちゃんは寂しくないの?」
「もちろん寂しいわよ。でも、これはそういう話じゃないの」
「……。」
リーナさんの賛成が得られず、ラクネはまた俯く。
「ラクネのことは僕が守ります。だから賛成してあげてください。2度もお姉ちゃんと別れるのは辛いです」
「……ちゃんとお母さんには言って来たのよね?」
「うん」
「反対してなかった?」
「うん。引き止めて私が行かなかったとしても、後悔させるだけだからって」
「私の時はあんなに反対したのに……。ちゃんと言うことを聞くのよ」
「うん!ありがとう」
「妹のことよろしくね」
「エルクって学院ではどんな感じなの?」
リーナさんに御者を代わったお姉ちゃんが、ラクネに僕のことを聞く。
出来ればそういう話は僕が御者の時にしてほしい。
「エルク君はおとなしいよ。恥ずかしいのか、自分から話しかけているのはあんまり見たことないかな」
「そうなのね。他には?何かエルクの面白い話はない?」
ギィィ……
僕の恥ずかしい過去が暴露されているのを我慢して聞いていると、馬車が止まった。
「雪に車輪が嵌まったわ。普通に走れるのはここまでね」
リーナさんが荷台に来て言う。
「わかってたけど、思ったより早かったね。それじゃあここからは雪を溶かしながら進むしかないか。大変だけどよろしく。御者は代わるわ」
「魔力の回復は任せたわ」
本来ならこれ以上馬車を使って進むことは出来ないから、ここで馬と馬車を切り離して馬に乗って進むか、引き返すしかない。でも、お姉ちゃんとリーナさんで対処法は考えてあるようだ。
僕とラクネも外に出て、どうやって対処するのか見ると、リーナさんが雪を火魔法で溶かして馬車が通れるようにした。
火力が弱ければ雪が溶けるのに時間が掛かり、進むペースはかなり遅くなる。
しかし、火力が強すぎると、今度は地面が熱くなりすぎて、そこを通る馬にダメージを与えてしまうだろう。
リーナさんはそのちょうどいいレベルに火力を調整して火魔法を発動している。
しかし、作戦は失敗する。
確かに雪は溶けて、馬車は動くようになった。
しかし、急激に溶かされた雪は霧のように蒸発して広がり、視界を奪ってしまった。
流石にこのままでは進めない。
予定していた対処がうまくいかず、お姉ちゃんとリーナさんはどうするか相談しているが、良い方法を思いつかないようだ。
ここは僕の出番かな。
「私が土魔法で雪の上に道を作るよ」
そう思っていたら、先にラクネが案を提案する。
試しにラクネが作った道の上に馬車を走らせてみる。
雪の上に土の板を乗っけている状態で、ギュッ、ギュッと圧雪しながら問題なく進めた。
問題は大量の魔力を消費することだけど、ラクネの魔力はお姉ちゃんが回復させて、お姉ちゃんの魔力が無くなったら僕が土魔法を発動すれば問題ない。
他にもっと良いやり方があるかもしれないけど、とりあえずはこの方法で進んでいく。
ラクネと代わり、僕が道を作りながら進んでいると、あと少しで最初の村だというところで異変が起きる。
急に体がダルくなってきた。
体の中の魔力が一定を切ると急にダルくなり、更に使い続けると気持ち悪くなり、地獄のような苦しみが待っているという。
今までどれだけ魔力を消費させても僕に無縁のことだったけど……。
もしかしたら、魔力の使いすぎ以外の理由でダルくなっているのかな。
そう思いながらも魔力回復ポーションを飲んだら、ダルいのがなくなった。
あと少しなので、魔力回復ポーションを飲みながら村まで進み、到着したところで前に学院長から聞いた話を参考に、新しいスキルを創造する。
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学院長も同じようなことをすることで、体調を崩すのを回避していると言っていた。
これで、タンクの中に魔力を貯めて使わないようにしておけば、魔力が無くなってからさらに魔力を使っても地獄を味合わなくてもよくなるはずだ。
しかし、なんで急にダルくなったんだろう。
学院長は僕のスキルのどれかがタンクの役割をしていると言っていたけど、まだ創造のスキルは使えるし、今まで魔力タンクとしての役割を果たしていた僕の知らないなにかが、何かをきっかけに無くなったということなのかな……?
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