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聖女のランク
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お姉ちゃんとダンジョンに入ることになった。
今はその為にギルドに向かっている。
ダンジョンに入る時はギルドに一声掛けるように言われているからだ。
ギルドに向かいながら僕は気になっていた事をお姉ちゃんに聞く。
「お姉ちゃんは自分の力が化け物みたいに思えて塞ぎ込んだんだよね?どうやって立ち直ったの?言いたくなければいいけど……」
「そんなに大した話じゃないわよ。エルクは覚えてないかな?私が村で病気になったこと」
「覚えてない」
「私も微かに覚えてるくらいだからエルクは忘れててもしょうがないか…。私の病気は神父様が治してくれたの。その時に私は神父様みたいに誰かを助けれるようになりたいって思ったの。ずっと忘れてたけどね…。たまたま重症の人を治すことになってね。その時にお礼を言われて思い出したのよ。それからはせっかく力があるんだから誰かの役に立つように使おうって思ったってだけ。教会のお手伝いをしているのもそういう理由よ」
「そうたったんだ。やっぱりお姉ちゃんはスゴイね」
「そんな事ないよ。まだ見習いだし、学ぶ事もまだまだいっぱいあるからね」
「そっか、頑張ってね」
話しながら歩いていたらギルドに着いた
「僕はクラリスさんっていう受付の人が担当なんだけど、お姉ちゃんは?」
「私は担当はいないから、そのクラリスさんに会いに行きましょ」
「うん」
僕達はクラリスさんがいる列に並び、少しして順番が回ってきた
「クラリスさん、お久しぶりです」
「エルクくん久しぶりね。そっちの子は……せ、聖女様!……え?なんでエルクくんが水の聖女様と一緒にいるの?」
「水の聖女?」
僕は呟きながらお姉ちゃんを見る
「忘れて。勝手に誰かが呼び始めただけだから」
「そうなんだ。クラリスさん、この人は僕のお姉ちゃんだよ」
「え…!そうなの?」
「うん、それで今日はお姉ちゃんとダンジョンに潜ることにしたから報告に来たんだ」
「そうなのね。どこのダンジョンに行くの?」
僕は知らないので、お姉ちゃんを見る
「ルインダンジョンに行くわ」
お姉ちゃんが答える。
「……奥の部屋で待っててくれる?ギルマスを呼んでくるわ」
クラリスさんには許可が出せないらしい。危険なダンジョンなのだろうか……
お姉ちゃんは僕の力を試しにいく的な事を言ってたけど、わざわざ危険を冒したいわけではない
奥の部屋で待っているとギルドマスターとカッシュさんが入ってきた
「エレナちゃん、久しぶりだね。ギルドとしてはEランクの冒険者をあのダンジョンに行かせるわけにはいかないんだが…?」
「エルクなら大丈夫よ。それに私も一緒に行くから危険はないわ。そんなに深くにいくつもりもないし」
お姉ちゃんが答える
「……そういうことでいいのかな?」
ギルドマスターが確認するように言った
「はい、エルクにはさっき話しました。エルクが力試しに行くだけです」
この感じだとギルドマスター達も僕の魔力の事には気づいていたってことか
「それなら行かせてもいいか。エレナちゃんがいれば危険もないしな」
ギルドマスターはすんなりと許可を出した
「それじゃあ行ってくるわね。エルク行くわよ」
「う、うん」
なんだかカッシュさんの視線が気になったけど、僕はお姉ちゃんに連れられて外に出る
「ルインダンジョンってどんな所なの?」
僕はお姉ちゃんに聞く
「20階層までしか攻略出来ていないダンジョンよ。1階層降りるごとに、他のダンジョンだと5階くらい降りるくらい敵が一気に強くなるのが特徴よ」
なんだかやばそうなダンジョンに聞こえる
「それって大丈夫なの?」
「大丈夫よ。とりあえず20階層まで降りましょう」
そんなに深くまで行くつもりはないって言ったのに攻略されている最深部までいくつもりのようだ
「う、うん。とりあえず支援魔法掛けとくね」
僕は自分とお姉ちゃんに支援魔法を色々と掛ける
「何したの?急に体が軽くなったのは分かったけど」
「えっと、防護魔法と身体強化、魔法威力強化。後は脚力強化と腕力強化、それから思考加速に隠密だよ」
「やりすぎよ。何を相手にするつもり?1人で国を相手にするわけでもないのに……」
「そんなこと言っても、急に僕の魔力は桁違いって言われても不安ではあるよ」
「まあ、いいわ。それよりも魔法の発動がいくらなんでも早すぎない?」
「えっとストックってスキルと複合ってスキルがあってね。前もってストックのスキルに、さっき言った支援魔法を複合スキルで同時に効果が出るようにしたやつを入れておいたんだよ。そうすると実際に使う時はストックのスキルを使うだけでいいから楽なんだ。何個かパターンを作ってあって、いつもは防護魔法と身体強化だけのやつを使うよ。暇な時にストックを貯めてるんだ」
僕は説明する
「エルク、簡単そうに言ってるけど、普通はこんな事出来ないわよ」
「それはわかってるよ。ストックも複合も創造で創ったスキルだからね。他の人は持ってないスキルかもね」
「聞いたことないし、獲得してる人がいたとしても、両方とも獲得してるなんてことはないよ」
「創造のスキルはみんなに隠してるからね。使う時はバレないように気をつけるよ」
「スキルがつくれるスキルなんて知られたらどうなるかわからないわ。他のスキルも気をつけた方がいいけど、そのスキルだけは絶対に知られたら駄目よ」
「うん、わかった」
お姉ちゃんの認識でもこのスキルはヤバいらしい。
「ダンジョンまではどうやって行くの?近いの?」
「馬車で行くわよ。2時間くらいで着くからそこまで遠くはないわよ」
「乗り合い馬車?」
「ルインダンジョンに行く乗り合い馬車はないから、馬車を借りるわよ」
「そうなんだね。僕そんなにお金持ってないよ」
「大丈夫よ、ギルド証を見せればタダで貸してくれるから」
「そうなの?僕そんな説明聞かなかったけど……」
「エルクはまだEランクでしょ?上位ランクには特典が色々とあるのよ。そのひとつが馬車よ」
「そうなんだ。ちなみにお姉ちゃんのランクって?」
「Bランクよ。ギルドマスターからAランクの昇格試験は受けて良いって言われてるけど、試験内容が私1人だと辛いから放置してるの」
お姉ちゃんはBランクだった。しかもAランクに近いBランクだ
「スゴいね。Bランクだと馬車がタダなの?」
「制限があるけどね。1月に5日まて借りる事が出来るのよ。Aランクなら10日、Sランクなら制限なしに借りれるわね」
「お得だね。僕もランク上げようかな…」
「ランクを上げても、下のランクの依頼は受けることが出来るから、上げれるなら上げた方がいいわよ。こういう時に便利だから」
「少しずつ上げることにするよ」
僕達は馬車を借りてルインダンジョンに向かった
今はその為にギルドに向かっている。
ダンジョンに入る時はギルドに一声掛けるように言われているからだ。
ギルドに向かいながら僕は気になっていた事をお姉ちゃんに聞く。
「お姉ちゃんは自分の力が化け物みたいに思えて塞ぎ込んだんだよね?どうやって立ち直ったの?言いたくなければいいけど……」
「そんなに大した話じゃないわよ。エルクは覚えてないかな?私が村で病気になったこと」
「覚えてない」
「私も微かに覚えてるくらいだからエルクは忘れててもしょうがないか…。私の病気は神父様が治してくれたの。その時に私は神父様みたいに誰かを助けれるようになりたいって思ったの。ずっと忘れてたけどね…。たまたま重症の人を治すことになってね。その時にお礼を言われて思い出したのよ。それからはせっかく力があるんだから誰かの役に立つように使おうって思ったってだけ。教会のお手伝いをしているのもそういう理由よ」
「そうたったんだ。やっぱりお姉ちゃんはスゴイね」
「そんな事ないよ。まだ見習いだし、学ぶ事もまだまだいっぱいあるからね」
「そっか、頑張ってね」
話しながら歩いていたらギルドに着いた
「僕はクラリスさんっていう受付の人が担当なんだけど、お姉ちゃんは?」
「私は担当はいないから、そのクラリスさんに会いに行きましょ」
「うん」
僕達はクラリスさんがいる列に並び、少しして順番が回ってきた
「クラリスさん、お久しぶりです」
「エルクくん久しぶりね。そっちの子は……せ、聖女様!……え?なんでエルクくんが水の聖女様と一緒にいるの?」
「水の聖女?」
僕は呟きながらお姉ちゃんを見る
「忘れて。勝手に誰かが呼び始めただけだから」
「そうなんだ。クラリスさん、この人は僕のお姉ちゃんだよ」
「え…!そうなの?」
「うん、それで今日はお姉ちゃんとダンジョンに潜ることにしたから報告に来たんだ」
「そうなのね。どこのダンジョンに行くの?」
僕は知らないので、お姉ちゃんを見る
「ルインダンジョンに行くわ」
お姉ちゃんが答える。
「……奥の部屋で待っててくれる?ギルマスを呼んでくるわ」
クラリスさんには許可が出せないらしい。危険なダンジョンなのだろうか……
お姉ちゃんは僕の力を試しにいく的な事を言ってたけど、わざわざ危険を冒したいわけではない
奥の部屋で待っているとギルドマスターとカッシュさんが入ってきた
「エレナちゃん、久しぶりだね。ギルドとしてはEランクの冒険者をあのダンジョンに行かせるわけにはいかないんだが…?」
「エルクなら大丈夫よ。それに私も一緒に行くから危険はないわ。そんなに深くにいくつもりもないし」
お姉ちゃんが答える
「……そういうことでいいのかな?」
ギルドマスターが確認するように言った
「はい、エルクにはさっき話しました。エルクが力試しに行くだけです」
この感じだとギルドマスター達も僕の魔力の事には気づいていたってことか
「それなら行かせてもいいか。エレナちゃんがいれば危険もないしな」
ギルドマスターはすんなりと許可を出した
「それじゃあ行ってくるわね。エルク行くわよ」
「う、うん」
なんだかカッシュさんの視線が気になったけど、僕はお姉ちゃんに連れられて外に出る
「ルインダンジョンってどんな所なの?」
僕はお姉ちゃんに聞く
「20階層までしか攻略出来ていないダンジョンよ。1階層降りるごとに、他のダンジョンだと5階くらい降りるくらい敵が一気に強くなるのが特徴よ」
なんだかやばそうなダンジョンに聞こえる
「それって大丈夫なの?」
「大丈夫よ。とりあえず20階層まで降りましょう」
そんなに深くまで行くつもりはないって言ったのに攻略されている最深部までいくつもりのようだ
「う、うん。とりあえず支援魔法掛けとくね」
僕は自分とお姉ちゃんに支援魔法を色々と掛ける
「何したの?急に体が軽くなったのは分かったけど」
「えっと、防護魔法と身体強化、魔法威力強化。後は脚力強化と腕力強化、それから思考加速に隠密だよ」
「やりすぎよ。何を相手にするつもり?1人で国を相手にするわけでもないのに……」
「そんなこと言っても、急に僕の魔力は桁違いって言われても不安ではあるよ」
「まあ、いいわ。それよりも魔法の発動がいくらなんでも早すぎない?」
「えっとストックってスキルと複合ってスキルがあってね。前もってストックのスキルに、さっき言った支援魔法を複合スキルで同時に効果が出るようにしたやつを入れておいたんだよ。そうすると実際に使う時はストックのスキルを使うだけでいいから楽なんだ。何個かパターンを作ってあって、いつもは防護魔法と身体強化だけのやつを使うよ。暇な時にストックを貯めてるんだ」
僕は説明する
「エルク、簡単そうに言ってるけど、普通はこんな事出来ないわよ」
「それはわかってるよ。ストックも複合も創造で創ったスキルだからね。他の人は持ってないスキルかもね」
「聞いたことないし、獲得してる人がいたとしても、両方とも獲得してるなんてことはないよ」
「創造のスキルはみんなに隠してるからね。使う時はバレないように気をつけるよ」
「スキルがつくれるスキルなんて知られたらどうなるかわからないわ。他のスキルも気をつけた方がいいけど、そのスキルだけは絶対に知られたら駄目よ」
「うん、わかった」
お姉ちゃんの認識でもこのスキルはヤバいらしい。
「ダンジョンまではどうやって行くの?近いの?」
「馬車で行くわよ。2時間くらいで着くからそこまで遠くはないわよ」
「乗り合い馬車?」
「ルインダンジョンに行く乗り合い馬車はないから、馬車を借りるわよ」
「そうなんだね。僕そんなにお金持ってないよ」
「大丈夫よ、ギルド証を見せればタダで貸してくれるから」
「そうなの?僕そんな説明聞かなかったけど……」
「エルクはまだEランクでしょ?上位ランクには特典が色々とあるのよ。そのひとつが馬車よ」
「そうなんだ。ちなみにお姉ちゃんのランクって?」
「Bランクよ。ギルドマスターからAランクの昇格試験は受けて良いって言われてるけど、試験内容が私1人だと辛いから放置してるの」
お姉ちゃんはBランクだった。しかもAランクに近いBランクだ
「スゴいね。Bランクだと馬車がタダなの?」
「制限があるけどね。1月に5日まて借りる事が出来るのよ。Aランクなら10日、Sランクなら制限なしに借りれるわね」
「お得だね。僕もランク上げようかな…」
「ランクを上げても、下のランクの依頼は受けることが出来るから、上げれるなら上げた方がいいわよ。こういう時に便利だから」
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