イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で最強に・・・(旧:学園最強に・・・)

こたろう文庫

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失ったもの

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短く感じた長期休暇が終わり、学院が始まった。

講堂で学院長の話を聞いた後、教室に戻ってくる。
あれ?僕は教室で先生を待っている時に何か違和感を感じた。

違和感の正体が判明しないうちに担任の先生が入ってきた

「はい、席座れ。後ろから課題集めるように」
先生は入ってきてすぐに宿題を集めだした。

そして僕達は先生に叱られている
僕達というのは、僕とアメリである。

アメリが叱られている理由は宿題をやっていないからである。まったくやっていなかったどころか、宿題の問題が書かれているプリントは教室の机に入ったままだった。

僕が叱られている理由も宿題が終わっていなかったから……ではなく、宿題を写したことがバレたからである。
なんでバレたかは不明だ。ダイスくんが先生にチクるなんて事はないはずなので、わからない。
算術は丸写ししたけど、歴史は僕がわかる所しか写していない。魔法学と薬学に関しては白紙なので関係ないだろう。謎だ。

今日は午前中で授業は終わり、午後は自主訓練の時間だったが、僕とアメリは反省室で補習を受けることになった

前回のラクネとの件もあるので、アメリとはちゃんと部屋を分ける

「少し前に同じテントで寝てたんだから気にしなくていいだろ」
とアメリは言っていたけど、
「あの時はテントがもう無かったからしょうがなくだよ」
と答えた

反省室に入る。補習といっても先生が追加で授業をしてくれるわけではない。
課題が終わるか3日経つまでは、授業以外で反省室から出る事が出来ないのだ。
課題の量は頑張れば数時間で終わる量だと先生は言っていた。頑張り次第では夜になる前には寮に帰れるということだ。

僕は先生にお願いして課題は算術にしてもらった。
普通は4つ全部あるけど、残りの3つは「頑張った所で何時間あってもわかりません」と正直に言った。
そしたら4倍の量の算術の課題をやるならいいと言われ、課題は反省室まで持っていくと言われた

算術だけでいいが、量は減らさんぞ!ということだろう

十分ありがたい

僕が反省室で待っていると、先生がやってきて課題を置いていった

僕はパッパと終わらせて帰る為に机に向かう。
そして、アイテムボックスからペンを出す………………出せない。

あれ?

もう一度アイテムボックスからペンを出そうとする。……出せない。
ペン入れてなかったかな?現実逃避してみる

僕は一度深呼吸した。

僕はアイテムボックスからクッキーを出……せない。

やっぱりアイテムボックスが使えなくなってる

……もしかして他のスキルも使えなくなってるのかな?
僕の額を冷や汗が伝う

僕は火魔法を使う。
指の先から火が出た。

他のスキルも試してみたけど、マップなどのここでは使えないスキル以外は問題なく使えることが確認できた。

なんでアイテムボックスだけ使えないのかがわからないけど、使えないのは不便だし中の物が取り出せないので創り直すことにした。

創造のスキルに魔力を注ぐけど、もちろんすぐには創れない。あの頃よりも大分魔力量増えたけど、アイテムボックスは必要魔力が他のスキルに比べて桁違いに多いのでしょうがない。

とりあえず魔力が回復するまではどうしようもないので、課題を進めることにする。

……そうだった。ペンがないんだ。
僕はアメリにペンを借りにいくことにする

「アメリ、ちょっといいかな?」
僕は反省室の外からアメリを呼ぶ

「うーん、なんだ?」
アメリは目を擦っている

「もしかして寝てた?」

「ああ、まだ先は長いからな。他に娯楽もないし寝るしかない」
アメリは今日中に反省室を出る事は諦めているようだ

「寝てた所ごめんね。ペン忘れちゃって、貸してもらえないかな?」

「持ってない」

「え?」

「だから、持ってないって言ったんだ」

「余分に持ってないってこと?」

「いや、1本も持ってない」
アメリは堂々と言い切った

「アメリはペン無しで課題どうするつもりなの?」
僕は予想がついたけど、聞くことにする

「やらないから関係ない」
アメリは3日間反省室で過ごすことを決めているようだ

「……そうなんだ。それじゃあね」
僕はアメリに別れを告げる

反省室に入っている以上、教室に行って誰かに借りることも出来ないので、先生の所に借りに向かう

「反省室から出て何してる?」
向かっている最中に担任の先生に出会った

「課題をやろうと思ったんですけど、ペンを忘れてしまって先生に貸してもらおうと思って、教員室に向かってました」

「そうか、付いてこい」
僕は先生に付いていき、ペンを借りる

「授業がない日でもペンくらいは持ち歩けよ」

「はい、ありがとうございます」
アイテムボックスが急に使えなくなったとは言えないのでしょうがない

ペンを借りることが出来たので、反省室に戻り課題を進める

結構量があり、大変だ。
僕はいつもの癖でアイテムボックスから飲み物とお菓子を出そうとして、出せなくて落ち込む

長時間集中することが出来ず、ベットに横たわったりしながら課題を進めていたので終わったのは結局夜になってしまった。

ぐー。

お腹が鳴る。

反省室に入っていてもご飯は食べれるけど、とても質素である。わざと質素にしているので、味が薄くて美味しくはない。

昼ごはんも食べていないのでペコペコだ。

反省室に入る前に食堂で反省室用の食事を摂るように言われたけど、アイテムボックスのご飯を食べればいいやと食べていなかった。

僕は慌てて先生に課題を提出しに行く

「先生、終わりました。帰っていいですか?」

「…………ああ、終わってるな。帰っていいぞ」

学院の食堂はこの時間はもうやっておらず、食べれるのは反省室にいる人だけだ。もちろん質素な食事になる。

なので、慌てて寮に帰る。

そして、夕食には間に合わなかった。

食べれないとわかった瞬間に空腹が限界になった。
これも全てアイテムボックスが使えなくなったからだ。

「あー、お腹すいた」

村にいた時を思い出す。村にいた時はもっと空腹だった。
そう思ったらまだ全然大丈夫な気がしてきた。
それに朝になったら、ご飯が食べれるのが確定しているのだ。

寝て空腹は忘れよう。

なんとか空腹を耐えて寝て、起きて朝食を食べる。
いつもよりも美味しい気がした

アイテムボックスはまだまだ創り終えないので、今まではダミーとして使っていたバッグに教科書を入れて学院に行く。

教科書はアイテムボックスに入れずに、寮の机にしまっていて助かった。
流石に教科書を全部失くしましたとは言えない。

僕は今までは軽かった重いバッグを持って学院に向かう。
重いので身体強化魔法を途中で使った

魔力が回復したら創造スキルに魔力を込めるを繰り返すこと数日、やっとアイテムボックスを創りなおすことが出来た。

「ふぅ。なんとか戻ってきてくれてよかった」
僕はアイテムボックスからジュースを取り出そうとして失敗する。

目の前にあるノートを出し入れすることは出来るので、失敗した理由は一つしか考えられない。
この結果を考えないようにして魔力を込め続けていたけど、今までアイテムボックスに入れていたものは、スキルを創りなおしても戻ってはこないようだ。

中に入っていた物を思い出す…………中に入っていたのは食料関係ばかりだった気がする。残念だけど、取り返しのつかない物はなかったかな……
もしかしたら思い出せていないものも多々あると思うけど、思い出せないってことは大事なものではないはずだ。多分。

また、少しずつ創るしかないようだ。

うーん、なんでアイテムボックスは急に使えなくなったんだろう。
もしかしたら創造で創ったスキルとか物は時間経過とかで消えるとかあるのかな……
考えてもわからないし、消えて無くなる可能性があるなら大事なものはアイテムボックスには入れないことにしよう
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