イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で最強に・・・(旧:学園最強に・・・)

こたろう文庫

文字の大きさ
上 下
47 / 201

面白い依頼

しおりを挟む
高等部での模擬戦観戦をした翌日、僕は冒険者ギルドに来ていた。

ギルドに入るとローザ達は既に来ており、依頼を物色していた

「お待たせ。何かいい依頼あった?」

「うーん、無いわね。前と同じでゴブリンの討伐か薬草の採取しかないわね。どうせなら新しいことをやりたいわ」
ローザはつまらなそうに言う

「クラリスさんに何か依頼がないか聞いてみる?」

「そうね。そうしましょう」

僕達はクラリスさんに何か面白そうな依頼がないか聞きに行く

「おはようございます、クラリスさん」

「おはよう、エルクくん。ローちゃん達も久しぶりね」

「今日はパーティで依頼を受けたいんですけど、何か面白そうな依頼ないですか?貼ってあるのだと受けれるのはゴブリン討伐と薬草採取しかなくて……」
僕はクラリスさんにお願いする

「うーん、まだ達成数も少ないしつまらなくても簡単な依頼を受けて実績を積んだ方がいいと思うんだけどね……ゴブリンとか薬草って新人育成の為にも報酬は難度の割には良いのよ。」
クラリスさんは堅実に依頼を受けて欲しいようだ

「僕は違いますけど、3人はお金には困ってないですよ。お貴族様ですよ」

「エルク、そうゆう言い方はあまり好まないわ。貴族には貴族なりにお金に苦労しているものよ」
ローザに怒られる

「ご、ごめん」
僕は謝る

「今回は許すけど、エルクはもう少し言葉を選んで話をした方がいいわ。私達は気にしないけど、相手によっては庶民のエルクは気分で処刑されるわよ」
怖っ!貴族怖っ!

「うん、気をつけるよ」
ローザは僕を心配して叱ってくれたようだ

「それでいいわ。クラリスさん、待たせてしまってごめんなさいね。エルクにはこう言ったけど、実際にお金に困ってはないのよ。……子供が稼げる程度の報酬を気にする程にはってことね。報酬は少なくてもいいから面白そうな依頼はないかしら?」
やっぱりお金に困ってはないらしい。
僕は欲しいものを我慢しているというのに……。

僕はお金を貯めてショーケースの中を充実させたいのだ。
あの木彫りのフィギュア、地味に高いんだよなぁ……
行くたびに新しいのが増えてるし、欲しいと思ってた物は次に行くと無くなってるし……。
あー、お金が欲しい。創造のスキルを使えば簡単に稼げると思うけど、それで手に入れたお金で買うよりも頑張って貯めて買った方が嬉しさが大きいと思うんだ。

「エルクくん、何を唸っているの?」
クラリスさんに聞かれる
僕は無意識に唸っていたようだ

「なんでもないよ」

「そう、それで面白そうな依頼よね。面白いかは別として変わった依頼なら3つあるわよ」

「教えてください」
ローザは乗り気だ。
依頼が貼り出されていなくて、変わった依頼なんて面倒事の予感がする

「なんでその依頼が貼られていないのか教えて下さい」
僕はローザが依頼を受けてしまう前に確認する

「1つはさっき受注したばかりだからよ。残りの2つは労力に対して報酬が安くて緊急性が低いからあなた達みたいな少数派の冒険者に依頼する為に貼ってないだけ」
聞く限りだと問題はなさそうだ

「何心配してるのか知らないけれども、とりあえず聞きましょうよ。面白い依頼かもしれないわよ」
僕はとりあえず聞くことにする

「まず1つ目は迷子の子猫探しよ。この依頼は本当は他の冒険者にお願いしようと思ってたけど、受けてくれるなら助かるわ。依頼主は子供だから報酬はないわ。強いて言うなら依頼達成の成果だけね。」

「お願いするつもりだった冒険者って?」
僕は気になったので聞く

「前線からは降りた冒険者の人でね。子供好きだから、報酬無しで進んで引き受けるのよ。笑顔が報酬だって言ってたわ」

「その人にお願いしなくていいの?」

「今は他の依頼で街を離れているのよ。子供の護衛依頼よ。……報酬どころか馬車代とかも負担してるわ」
ボランティア感覚なのだろう

「優しい人がいるんですね」

「その人はみんなから好かれているわよ。話を戻すわね、2つ目はスマスラ遺跡の調査よ。これはエルクくんが先日失敗したやつね。まだ依頼を受ける人が見つかっていないわ。時間が掛かるのと、パーティで受けるなら高確率で赤字になるわ」
僕の恥ずかしい過去だ。

「エルク、依頼失敗してたの?あんなに休んでたのに……」
ローザに聞かれる

「……恥ずかしいから聞かないで」
遺跡に着いてすらいないなんて言えない

「言いたくないなら聞かないけど……この依頼はやめときましょうか」
ローザは僕に気を使ってくれたようだ

「エルクくんが黙ってて欲しいなら私もこれ以上言わないわ。それで3つ目ね、さっき受注したばかりの依頼でこれが一番面白いかもしれないわ。」
クラリスさんはこれがオススメらしい

「何をするの?」
ローザも食いつく

「昨日、高等部で模擬戦の公開試合があったのは知ってるかしら?」

「私達も授業で見に行っていたわ。エルクとは別行動だったけど」

「僕もちゃんと行ってたよ」

「そうなのね、なら丁度いいかも。かなり無理難題な依頼だけど、もしかしたら達成出来るかもしれないわ」
相当難しい依頼のようだ

「そんなに難しい依頼なんですか?」

「高等部の教官からの依頼でイタズラの犯人を探して欲しいってことなんだけど、手掛かりを見つけないといけないから難しいのよ」

「イタズラ?」
なんだろう?昨日変なことあったかな?

「試合会場の観客席を凍らせた人がいるらしいの。片付けをしていた教官が滑って転んで怪我をしたわ。大した怪我ではなかったけど、こんな事をしでかした犯人を見つけて教育してやるって言って依頼を出したわ。もしかしたら見つかるかもしれないって依頼を出したようだから、受けて犯人が見つからなくても依頼失敗は付かないわ。」

これ、僕の事だ。僕が自首したら依頼達成だ。

「面白そうね、これにしましょうよ」
ローザはこれを受けたいようだ。

「いいんじゃない?面白そうだし」
フレイも同意する

「私はなんでもいい」
アメリはどれも惹かれなかったようだ

これはまずい。この依頼は受けるべきではない。犯人が犯人を探すって笑えない。

「僕は子猫を探したいなぁ。子供も困ってるみたいだし」
僕は子猫探しを推す

「それでもいいけど、イタズラの犯人を探す方が面白そうじゃない?もし見つかったらなんでそんなイタズラをしようとしたか聞きたいし」
それは暑かったからです。

「あんなに人がいたんだし犯人なんて見つからないよ。そんな無理なことするよりも人助けした方がいいよ」

「そ、そうね。エルクがそこまで言うならそうしましょうか。フレイとアメリもいい?」

「私は子猫でもいいよ。猫好きだし。」
「私はなんでもいい」

なんとか誤魔化せたようだ。

「それでは子猫探しで依頼を受注処理します。詳しいことはこの家にいる女の子に聞いて下さい」
クラリスさんは地図を出して家の場所を説明する

「それじゃあ行きましょうか」
僕達は女の子がいる家に向かうことにする

「エルクくんは話があるからちょっと待っててね」

「わかりました」
なんだろうか……

「エルク、先に行って話を聞いておくわ」

「うん、よろしく」
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *無断転載、無断翻訳を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる

けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ  俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる  だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。

処理中です...