23 / 201
反省会
しおりを挟む
僕達はサウス先生からの指摘を受けて、反省会を始める。
「……すまない。俺の作戦は良くなかったみたいだ。」
男の子がいきなり謝りだした。
多分、サウス先生が言った問題点の真意に気づいていないのだろう。
サウス先生は今回、実際の戦いについては何も触れていない。
初めてのダンジョンを使った訓練だから、今回の授業をおこなったのだろう。
「そうじゃなくて、サウス先生が言いたかったの…「エルク、少し来てくれ」」
僕が3人に正解を伝えようとしたらサウス先生に呼ばれてしまった。
「なんでしょうか?」
「少し向こうで話がある」
サウス先生に人が近くにいないところまで連れてかれる
なんだろう?訓練中何もしなかったから個人的に怒られるのだろうか?
「エルクはさっきの訓練で何がいけなかったのか、もうわかったのか?」
「ええ、わかりました」
多分、前世で平和な生活をしていたからこそすぐに正解がわかったのだと思う。
「流石だな、答えを聞いていいか?」
「はい、相手が格上ならばまず逃げるべきでした。戦うにしても、逃げることが出来ない事を確認してからやむ終えずなら0点ではなかったのでしょう」
「正解だ。状況にもよるが、わざわざ危険を犯す必要はないからな。まずは勝てる相手か見極める事が大事だ」
「そうですね。それでなんで僕を呼んだんですか?」
「これは、よく考えて正解に辿り着いて欲しいからな。あんなにすぐに正解をバラされては困るから止めたんだ。戻ってもらうけど、3人には黙っててくれ」
なるほど、確かに言われるよりも自分で気づいた方が良いかもしれない
「わかりました」
僕は3人のところに戻る
「エルク、サウス先生はなんだったんだ?」
「あー、うん。個人的なことだったよ」
「そっか、エルクは何が駄目だったと思う?」
「ちょっとわからないかな」
「そうだよな。何がいけなかったんだろう」
3人はまだわかってないようだ。
「リーダーについては何か話したの?」
僕はまず1つ目の問題点について、離れている間に何か話したのか確認する。
「そっちはまだ話してないよ」
「だったら、まずはそっちから話し合わない?時間も限られてるしさ」
「そうだな。そうするか」
逃げる判断が出来なかったのは、リーダーを決めてなかったのも要因ではあると思う。
最終判断をする人間は大事だ
「確かにリーダーは決めておくべきだったな。」
「リーダーはカナルくんだと思ってたよ」
セイラが言う通り、僕も勝手にそう思ってた。
そしてついに名前がわかった。カナルくんだったのか。
「僕もそう思ってたよ」
「ラクネは?」
「え、なに?」
「リーダー決めてなかった話。みんな俺がリーダーだと思ってたって言うんだけど…」
「あー、うん。私もそう思ってたよ」
ラクネの様子が少しおかしい。
心ここにあらずって感じだ。
「そうか、俺はそんなつもりなかったけどなんでだ?」
「今もだけど、作戦立ててる時も話を仕切ってたからよ」
セイラがカナルくんに教える
「そうか、確かに勝手に俺が仕切ってたな」
「私はそうゆうの苦手だから助かったわ」
「僕も」
「……わ、私も」
やっぱり、ラクネの様子がおかしい
先生に酷評されて落ち込んでしまったのかな?
「だったら指揮も俺がとればよかったって事か?」
「そう…だね」
セイラが同意するけど僕は違う認識だった
「個人の向き、不向きはわからないけど、指揮は後衛だった僕かラクネさんがとるのが良かったと思うよ。戦闘時以外はカナルくんでもいいと思うけど、近接戦しながらは難しかったんじゃないかな?」
「確かに俺には出来ないと思う」
カナルくん自身もそう思うようだ
「これでサウス先生から言われた一つ目の問題点は解決ね。先にリーダーはカナルくん。指揮は役割としてはエルクくんがとることにしておく必要があったってことね」
セイラの言う通り、このメンバーでの指揮は回復専門だった僕が適任かもしれない。
実際に僕が指揮をとれるかは技量の話なので別問題だけど…
「よし、じゃあ本題に戻るか。なんで今回の訓練が0点なのか?」
カナルとセイラは悩むけど、答えは出ないようだ。
どう戦えば良かったのか話してるから、答えが出たとしても先生の求める答えでは無いだろう。
ラクネは変わらず他に気になることがあるようで、心ここに在らずのまま。
僕はサウス先生に言われたことを踏まえて、正解を知ってる事をバラすことにする
「ゴメン。実はなんで今回の訓練が0点だったのか僕わかってるんだ。でも、さっき言おうとしたら先生に黙ってるように言われちゃったから言えないんだ。さっき呼ばれたのはこの件だよ」
「…教えるなって事か」
「うん。自分で気づいて欲しいみたいだよ。でもヒントくらいは出してもいいと思う」
「頼む」
僕がいくつかヒントを出した結果、正解に辿り着くことが出来た
「なるほどな。訓練だから戦わないといけないと思ってたけど、今回の訓練は危険な時はまずは逃げろって事を教える為だったんだな」
「そうだね。実際には相手の力量を見極める必要があったり、逃げれない状況だったりするかもだけど、訓練でその判断が出来なければ、実際に起きた時に咄嗟に動く事は出来ないよね」
「だな。よし!サウス先生に報告して帰るか」
僕達はサウス先生に話し合いの結果を伝えて解散になった。
「エルクくん!お願いがあるの」
帰ろうとした僕をラクネが引き留めた
「……すまない。俺の作戦は良くなかったみたいだ。」
男の子がいきなり謝りだした。
多分、サウス先生が言った問題点の真意に気づいていないのだろう。
サウス先生は今回、実際の戦いについては何も触れていない。
初めてのダンジョンを使った訓練だから、今回の授業をおこなったのだろう。
「そうじゃなくて、サウス先生が言いたかったの…「エルク、少し来てくれ」」
僕が3人に正解を伝えようとしたらサウス先生に呼ばれてしまった。
「なんでしょうか?」
「少し向こうで話がある」
サウス先生に人が近くにいないところまで連れてかれる
なんだろう?訓練中何もしなかったから個人的に怒られるのだろうか?
「エルクはさっきの訓練で何がいけなかったのか、もうわかったのか?」
「ええ、わかりました」
多分、前世で平和な生活をしていたからこそすぐに正解がわかったのだと思う。
「流石だな、答えを聞いていいか?」
「はい、相手が格上ならばまず逃げるべきでした。戦うにしても、逃げることが出来ない事を確認してからやむ終えずなら0点ではなかったのでしょう」
「正解だ。状況にもよるが、わざわざ危険を犯す必要はないからな。まずは勝てる相手か見極める事が大事だ」
「そうですね。それでなんで僕を呼んだんですか?」
「これは、よく考えて正解に辿り着いて欲しいからな。あんなにすぐに正解をバラされては困るから止めたんだ。戻ってもらうけど、3人には黙っててくれ」
なるほど、確かに言われるよりも自分で気づいた方が良いかもしれない
「わかりました」
僕は3人のところに戻る
「エルク、サウス先生はなんだったんだ?」
「あー、うん。個人的なことだったよ」
「そっか、エルクは何が駄目だったと思う?」
「ちょっとわからないかな」
「そうだよな。何がいけなかったんだろう」
3人はまだわかってないようだ。
「リーダーについては何か話したの?」
僕はまず1つ目の問題点について、離れている間に何か話したのか確認する。
「そっちはまだ話してないよ」
「だったら、まずはそっちから話し合わない?時間も限られてるしさ」
「そうだな。そうするか」
逃げる判断が出来なかったのは、リーダーを決めてなかったのも要因ではあると思う。
最終判断をする人間は大事だ
「確かにリーダーは決めておくべきだったな。」
「リーダーはカナルくんだと思ってたよ」
セイラが言う通り、僕も勝手にそう思ってた。
そしてついに名前がわかった。カナルくんだったのか。
「僕もそう思ってたよ」
「ラクネは?」
「え、なに?」
「リーダー決めてなかった話。みんな俺がリーダーだと思ってたって言うんだけど…」
「あー、うん。私もそう思ってたよ」
ラクネの様子が少しおかしい。
心ここにあらずって感じだ。
「そうか、俺はそんなつもりなかったけどなんでだ?」
「今もだけど、作戦立ててる時も話を仕切ってたからよ」
セイラがカナルくんに教える
「そうか、確かに勝手に俺が仕切ってたな」
「私はそうゆうの苦手だから助かったわ」
「僕も」
「……わ、私も」
やっぱり、ラクネの様子がおかしい
先生に酷評されて落ち込んでしまったのかな?
「だったら指揮も俺がとればよかったって事か?」
「そう…だね」
セイラが同意するけど僕は違う認識だった
「個人の向き、不向きはわからないけど、指揮は後衛だった僕かラクネさんがとるのが良かったと思うよ。戦闘時以外はカナルくんでもいいと思うけど、近接戦しながらは難しかったんじゃないかな?」
「確かに俺には出来ないと思う」
カナルくん自身もそう思うようだ
「これでサウス先生から言われた一つ目の問題点は解決ね。先にリーダーはカナルくん。指揮は役割としてはエルクくんがとることにしておく必要があったってことね」
セイラの言う通り、このメンバーでの指揮は回復専門だった僕が適任かもしれない。
実際に僕が指揮をとれるかは技量の話なので別問題だけど…
「よし、じゃあ本題に戻るか。なんで今回の訓練が0点なのか?」
カナルとセイラは悩むけど、答えは出ないようだ。
どう戦えば良かったのか話してるから、答えが出たとしても先生の求める答えでは無いだろう。
ラクネは変わらず他に気になることがあるようで、心ここに在らずのまま。
僕はサウス先生に言われたことを踏まえて、正解を知ってる事をバラすことにする
「ゴメン。実はなんで今回の訓練が0点だったのか僕わかってるんだ。でも、さっき言おうとしたら先生に黙ってるように言われちゃったから言えないんだ。さっき呼ばれたのはこの件だよ」
「…教えるなって事か」
「うん。自分で気づいて欲しいみたいだよ。でもヒントくらいは出してもいいと思う」
「頼む」
僕がいくつかヒントを出した結果、正解に辿り着くことが出来た
「なるほどな。訓練だから戦わないといけないと思ってたけど、今回の訓練は危険な時はまずは逃げろって事を教える為だったんだな」
「そうだね。実際には相手の力量を見極める必要があったり、逃げれない状況だったりするかもだけど、訓練でその判断が出来なければ、実際に起きた時に咄嗟に動く事は出来ないよね」
「だな。よし!サウス先生に報告して帰るか」
僕達はサウス先生に話し合いの結果を伝えて解散になった。
「エルクくん!お願いがあるの」
帰ろうとした僕をラクネが引き留めた
8
お気に入りに追加
549
あなたにおすすめの小説
チートな転生幼女の無双生活 ~そこまで言うなら無双してあげようじゃないか~
ふゆ
ファンタジー
私は死んだ。
はずだったんだけど、
「君は時空の帯から落ちてしまったんだ」
神様たちのミスでみんなと同じような輪廻転生ができなくなり、特別に記憶を持ったまま転生させてもらえることになった私、シエル。
なんと幼女になっちゃいました。
まだ転生もしないうちに神様と友達になるし、転生直後から神獣が付いたりと、チート万歳!
エーレスと呼ばれるこの世界で、シエルはどう生きるのか?
*不定期更新になります
*誤字脱字、ストーリー案があればぜひコメントしてください!
*ところどころほのぼのしてます( ^ω^ )
*小説家になろう様にも投稿させていただいています
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
ゴミスキルでもたくさん集めればチートになるのかもしれない
兎屋亀吉
ファンタジー
底辺冒険者クロードは転生者である。しかしチートはなにひとつ持たない。だが救いがないわけじゃなかった。その世界にはスキルと呼ばれる力を後天的に手に入れる手段があったのだ。迷宮の宝箱から出るスキルオーブ。それがあればスキル無双できると知ったクロードはチートスキルを手に入れるために、今日も薬草を摘むのであった。
死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
仲良しな天然双子は、王族に転生しても仲良しで最強です♪
桐生桜月姫
ファンタジー
愛良と晶は仲良しで有名な双子だった。
いつも一緒で、いつも同じ行動をしていた。
好き好みもとても似ていて、常に仲良しだった。
そして、一緒に事故で亡くなった。
そんな2人は転生して目が覚めても、またしても双子でしかも王族だった!?
アイリスとアキレスそれが転生後の双子の名前だ。
相変わらずそっくりで仲良しなハイエルフと人間族とのハーフの双子は異世界知識を使って楽しくチートする!!
「わたしたち、」「ぼくたち、」
「「転生しても〜超仲良し!!」」
最強な天然双子は今日もとっても仲良しです!!
1枚の金貨から変わる俺の異世界生活。26個の神の奇跡は俺をチート野郎にしてくれるはず‼
ベルピー
ファンタジー
この世界は5歳で全ての住民が神より神の祝福を得られる。そんな中、カインが授かった祝福は『アルファベット』という見た事も聞いた事もない祝福だった。
祝福を授かった時に現れる光は前代未聞の虹色⁉周りから多いに期待されるが、期待とは裏腹に、どんな祝福かもわからないまま、5年間を何事もなく過ごした。
10歳で冒険者になった時には、『無能の祝福』と呼ばれるようになった。
『無能の祝福』、『最低な能力値』、『最低な成長率』・・・
そんな中、カインは腐る事なく日々冒険者としてできる事を毎日こなしていた。
『おつかいクエスト』、『街の清掃』、『薬草採取』、『荷物持ち』、カインのできる内容は日銭を稼ぐだけで精一杯だったが、そんな時に1枚の金貨を手に入れたカインはそこから人生が変わった。
教会で1枚の金貨を寄付した事が始まりだった。前世の記憶を取り戻したカインは、神の奇跡を手に入れる為にお金を稼ぐ。お金を稼ぐ。お金を稼ぐ。
『戦闘民族君』、『未来の猫ロボット君』、『美少女戦士君』、『天空の城ラ君』、『風の谷君』などなど、様々な神の奇跡を手に入れる為、カインの冒険が始まった。
異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる