27 / 40
【開業前Side Story】探偵になりたい英雄の極めて不本意な日常
第1話 探偵≠何でも屋≠冒険者
しおりを挟む
「有難うございました!この積荷はどうしても奪われる訳にはいかなかったんです!本当に感謝しております……!」
護衛を引き受けていた商人は、最終目的地である街の門の前でそう言って何度も頭を下げた。
「いや、まあ……こちらも仕事だ、そこまで過剰な礼はしなくても良い」
冒険者ギルドに出していた依頼書に、完了署名をして貰う。それが全てだ。
店に寄って行けとか食事を奢るとか宿を世話するとか、鵜呑みにすると大抵ロクな事にならない。
専属にしたい、娘の婿にしたい……等々、面倒なコトこの上ない。
だから街に入る門の前で完了署名を貰って、契約を終わらせる。
それが一番平和だ。
「じゃあ、リクルまで戻るか」
イタイ独り言、と言う訳ではない。
「ギャオッ」
背後に居た白い竜の短い嘶きに、遥か向こうに居る門番たちが、ビクリと身体を震わせた。
人と竜が共存をしている国ではあるが、さすがに国に一頭しか存在しない白い竜となると、畏怖が先に立つのかも知れない。
街中には入らないよ、と言う意味もこめて軽く片手を上げて、竜の背に乗ろうと片足を上げる。
「――ちょおっと待ったぁっっ‼」
「あ⁉」
その瞬間、いきなり頭上から大声が降り注いで、それと同時に風塵が舞い上がった。
ギュイィィッ! などと言う、目の前の白い竜からではない咆哮も耳に入ってくる。
「面倒くさいのが来たなぁ……〝白竜〟?」
「ギュ……」
ホントにな、と目の前の白い竜も答えたような気がした。
.゜*。:゜ .゜*。:゜ .゜*。:゜ .゜*。:゜.゜*。:゜ .゜*。:゜
別名を「竜の国」とも言われるデュルファー王国において、人々の間では主に六種類の竜がよく知られている。
四つの騎獣軍と王家がそれぞれ抱える竜に加えて、一般市民がよく利用をする大人しめの竜――と言う意味での六種類だ。
四つの騎獣軍は、東西南北の国境それぞれに配されている辺境伯家がその監督責任を背負っている。
各辺境伯家は、遥か昔の建国時に、各家の初代が配下に置いた竜種を、それぞれの騎獣軍の象徴として乗りこなしているらしい。
火竜(リントヴルム)―― 東のザイフリート辺境伯家
風竜(ワイバーン)―― 西のメルハウザー辺境伯家
水竜(ガルグイユ)―― 南のティトルーズ辺境伯家
地竜(クエレヴレ)―― 北のオクレール辺境伯家
そして近衛騎士団や王族の専用竜となる宝石竜と、主に民間の移動や運搬に使われる首長竜が、国内で知られた竜と言えるだろう。
もちろん、それ以外にも他の魔獣や竜種はいる。
目の前のこの白い竜などは〝白竜〟と呼ばれる希少種に分類される竜だ。
今この国には、目の前のこの一体しかいないと耳にしている。
いずれにせよデュルファー王国は、人と竜とが共存している国なのだ。
「待てリュート! 行くなよ? 今から下りるから、そのままいろよ⁉」
空から降り立とうしている竜の羽音で、何を言っているのかほとんど聞こえない。
まあ、ゼスチャーで動くなと言っているのは理解出来るが。
「火竜……」
結局門番は慄いてるのだろうなと、乾いた笑いを止める事が出来ない。
せっかくのこちらの気遣いが台無しだ。
火竜は東のザイフリート辺境伯家が抱える軍用竜で、色も〝白竜〟とは違い、ワインレッドにも似た色なのですぐに判別がつく。
「喜べ! 何でも屋に依頼を持って来てやったぞ!」
距離が近くなり、聞こえて来た声に眉を顰める。
「……アレ、叩き落としてやろうか? なあ〝白竜〟……」
「ギュ……」
ホントにな、とやはり気の所為ではなく眼前の白い竜が答えた気がする。
一般的に人と竜との間では、竜に認められての使役は出来ても、会話までは不可能だと言われている。ただ軍用竜の乗り手など、より竜と接する機会の多い者の中には、何となくだが竜の感情が理解出来る者も多いと言われていた。
冒険者としての依頼をこなしていた間に、自分も理解出来る側の人間になったと言うことなんだろうか。
ともかくも、今はそれよりも声を大にして言いたいことがある。
「――誰が『何でも屋』だ! 帰れ、馬鹿野郎っ‼︎」
S級冒険者リュート。
冒険者ギルド内に限って言えば、それでも名前を知る者は多くいる。
だが〝竜を堕とす者〟との二つ名が付くとなると、その名前は更に飛躍的に認知度を上げる。
かつて災害級に指定されていた黒邪竜を討伐したとして、その名前はただの冒険者として以上に、デュルファー王国中に知れ渡っていると言っても良い状態だ。
本来であれば「凉代琉斗」と言う名前があった筈なのだが、この国ではロクに発音も出来ないようで、諦めて「リュート」と呼ばれるのを受け入れてから、果たして何年になるのか。
「カタいこと言うなよ、親友!」
そして目の前では、その「リュート」呼びを始めた張本人が、地に降りた火竜からヒラリと降り立って、裏があるとしか見えない笑みを浮かべながら、片手を上げた。
「どうせリクルで依頼達成報告をして、カーハンに帰るだけだったんだろう? だったら、ちょっと手を貸してくれ!」
「……ギルフォード」
手を「貸してくれ」ではなく「貸せ」ではないのかと思いながらジト目で睨んでやったが、相手はまるで怯む様子はない。
「どのみち辺境伯軍の上層部が冒険者ギルド経由で指名依頼かけるつもりでいるから、一足先に声をかけに来ただけだ。その方が条件もつり上げられるだろう?」
自称・親友はそう言って、ニヤリと口元を歪めて見せた。
護衛を引き受けていた商人は、最終目的地である街の門の前でそう言って何度も頭を下げた。
「いや、まあ……こちらも仕事だ、そこまで過剰な礼はしなくても良い」
冒険者ギルドに出していた依頼書に、完了署名をして貰う。それが全てだ。
店に寄って行けとか食事を奢るとか宿を世話するとか、鵜呑みにすると大抵ロクな事にならない。
専属にしたい、娘の婿にしたい……等々、面倒なコトこの上ない。
だから街に入る門の前で完了署名を貰って、契約を終わらせる。
それが一番平和だ。
「じゃあ、リクルまで戻るか」
イタイ独り言、と言う訳ではない。
「ギャオッ」
背後に居た白い竜の短い嘶きに、遥か向こうに居る門番たちが、ビクリと身体を震わせた。
人と竜が共存をしている国ではあるが、さすがに国に一頭しか存在しない白い竜となると、畏怖が先に立つのかも知れない。
街中には入らないよ、と言う意味もこめて軽く片手を上げて、竜の背に乗ろうと片足を上げる。
「――ちょおっと待ったぁっっ‼」
「あ⁉」
その瞬間、いきなり頭上から大声が降り注いで、それと同時に風塵が舞い上がった。
ギュイィィッ! などと言う、目の前の白い竜からではない咆哮も耳に入ってくる。
「面倒くさいのが来たなぁ……〝白竜〟?」
「ギュ……」
ホントにな、と目の前の白い竜も答えたような気がした。
.゜*。:゜ .゜*。:゜ .゜*。:゜ .゜*。:゜.゜*。:゜ .゜*。:゜
別名を「竜の国」とも言われるデュルファー王国において、人々の間では主に六種類の竜がよく知られている。
四つの騎獣軍と王家がそれぞれ抱える竜に加えて、一般市民がよく利用をする大人しめの竜――と言う意味での六種類だ。
四つの騎獣軍は、東西南北の国境それぞれに配されている辺境伯家がその監督責任を背負っている。
各辺境伯家は、遥か昔の建国時に、各家の初代が配下に置いた竜種を、それぞれの騎獣軍の象徴として乗りこなしているらしい。
火竜(リントヴルム)―― 東のザイフリート辺境伯家
風竜(ワイバーン)―― 西のメルハウザー辺境伯家
水竜(ガルグイユ)―― 南のティトルーズ辺境伯家
地竜(クエレヴレ)―― 北のオクレール辺境伯家
そして近衛騎士団や王族の専用竜となる宝石竜と、主に民間の移動や運搬に使われる首長竜が、国内で知られた竜と言えるだろう。
もちろん、それ以外にも他の魔獣や竜種はいる。
目の前のこの白い竜などは〝白竜〟と呼ばれる希少種に分類される竜だ。
今この国には、目の前のこの一体しかいないと耳にしている。
いずれにせよデュルファー王国は、人と竜とが共存している国なのだ。
「待てリュート! 行くなよ? 今から下りるから、そのままいろよ⁉」
空から降り立とうしている竜の羽音で、何を言っているのかほとんど聞こえない。
まあ、ゼスチャーで動くなと言っているのは理解出来るが。
「火竜……」
結局門番は慄いてるのだろうなと、乾いた笑いを止める事が出来ない。
せっかくのこちらの気遣いが台無しだ。
火竜は東のザイフリート辺境伯家が抱える軍用竜で、色も〝白竜〟とは違い、ワインレッドにも似た色なのですぐに判別がつく。
「喜べ! 何でも屋に依頼を持って来てやったぞ!」
距離が近くなり、聞こえて来た声に眉を顰める。
「……アレ、叩き落としてやろうか? なあ〝白竜〟……」
「ギュ……」
ホントにな、とやはり気の所為ではなく眼前の白い竜が答えた気がする。
一般的に人と竜との間では、竜に認められての使役は出来ても、会話までは不可能だと言われている。ただ軍用竜の乗り手など、より竜と接する機会の多い者の中には、何となくだが竜の感情が理解出来る者も多いと言われていた。
冒険者としての依頼をこなしていた間に、自分も理解出来る側の人間になったと言うことなんだろうか。
ともかくも、今はそれよりも声を大にして言いたいことがある。
「――誰が『何でも屋』だ! 帰れ、馬鹿野郎っ‼︎」
S級冒険者リュート。
冒険者ギルド内に限って言えば、それでも名前を知る者は多くいる。
だが〝竜を堕とす者〟との二つ名が付くとなると、その名前は更に飛躍的に認知度を上げる。
かつて災害級に指定されていた黒邪竜を討伐したとして、その名前はただの冒険者として以上に、デュルファー王国中に知れ渡っていると言っても良い状態だ。
本来であれば「凉代琉斗」と言う名前があった筈なのだが、この国ではロクに発音も出来ないようで、諦めて「リュート」と呼ばれるのを受け入れてから、果たして何年になるのか。
「カタいこと言うなよ、親友!」
そして目の前では、その「リュート」呼びを始めた張本人が、地に降りた火竜からヒラリと降り立って、裏があるとしか見えない笑みを浮かべながら、片手を上げた。
「どうせリクルで依頼達成報告をして、カーハンに帰るだけだったんだろう? だったら、ちょっと手を貸してくれ!」
「……ギルフォード」
手を「貸してくれ」ではなく「貸せ」ではないのかと思いながらジト目で睨んでやったが、相手はまるで怯む様子はない。
「どのみち辺境伯軍の上層部が冒険者ギルド経由で指名依頼かけるつもりでいるから、一足先に声をかけに来ただけだ。その方が条件もつり上げられるだろう?」
自称・親友はそう言って、ニヤリと口元を歪めて見せた。
0
お気に入りに追加
350
あなたにおすすめの小説

Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~
味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。
しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。
彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。
故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。
そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。
これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

「魔王のいない世界には勇者は必要ない」と王家に追い出されたので自由に旅をしながら可愛い嫁を探すことにしました
夢幻の翼
ファンタジー
「魔王軍も壊滅したし、もう勇者いらないよね」
命をかけて戦った俺(勇者)に対して魔王討伐の報酬を出し渋る横暴な扱いをする国王。
本当ならばその場で暴れてやりたかったが今後の事を考えて必死に自制心を保ちながら会見を終えた。
元勇者として通常では信じられないほどの能力を習得していた僕は腐った国王を持つ国に見切りをつけて他国へ亡命することを決意する。
その際に思いついた嫌がらせを国王にした俺はスッキリした気持ちで隣町まで駆け抜けた。
しかし、気持ちの整理はついたが懐の寒かった俺は冒険者として生計をたてるために冒険者ギルドを訪れたがもともと勇者として経験値を爆あげしていた僕は無事にランクを認められ、それを期に国外へと向かう訳あり商人の護衛として旅にでることになった。
といった序盤ストーリーとなっております。
追放あり、プチだけどざまぁあり、バトルにほのぼの、感動と恋愛までを詰め込んだ物語となる予定です。
5月30日までは毎日2回更新を予定しています。
それ以降はストック尽きるまで毎日1回更新となります。
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる