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第三部 宰相閣下の婚約者
761 宝石に骸はあるか(前)
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私はまず、採掘した鉱石から銀なり銅なり、目当ての金属を取り出した後の屑石や、使った水をそのまま川に流したり山に放置したりすると、ゆっくりと時間をかけて、人体にとっての猛毒に変貌をしていくんだと――鉱毒の意味を、そう説明した。
直接的な毒とは違って、汚染された飲食物を口にし続けた結果、年月を経て症状が出てくるのだと。
「どんな症状なのかは、今となっては私が口で説明するよりも、王宮の医局でカトル・アルノシュト伯爵令息と会われる方がいいんじゃないかと思います」
既に勘当されたらしいアルノシュト伯爵令息だけれど、今更「平民のカトル」を力説したところで、アルノシュト伯爵家とは無関係では通せないだろう。
だから実際のところはともかくとして「伯爵令息」と私は言い、この場の誰も、それを咎めだてなかった。
私とて、まだアルノシュト伯爵令息と面と向かって会っていない。
けれどフィトが、ファルコのお姉さんが罹患したであろう症状と「似ている」と言っていたのだ。
間違いなく公害病の患者だろうと確信していた。
「……今、一部分だけでも聞けるかな?」
難しい顔をしているイル義父様に、私はすぐに言葉を返せなかった。
ショックを与えることなく説明をすることは、多分無理だ。
そう思ったのが顔に出ていたはずだけど、イル義父様は引かなかった。
「ヤーデルード鉱山でも起こり得ることかも知れないんだろう? フォルシアン公爵領を統べる者として、聞かなければならない話じゃないかな」
「それは……」
シュタムの街の鉱山は貴金属がメイン。
ヤーデルード鉱山や宝「石」がメイン。
採掘や精製の過程で流れ出る水や屑石が、同じ影響を及ぼすとは限らないのだけれど。
それでも、絶対に同じことが起きないなんて誰にも言い切れない。
私は覚悟を決めて、イル義父様たちに伝えるよりほかはなかった。
「骨が折れやすくなってきた。いつまでたっても治らない。そのうち起き上がれなくなる。ただ呼吸をしているだけなのに、身体中にヒビが入ったかのような激痛が走って、食事も満足に摂れなくなる。薬は効かない――」
そこまで言ったところで、既にエリィ義母様やレンナルト卿の顔色は変わっていた。
イル義父様や、教科書で学んだことのあるシャルリーヌなんかは、眉根を寄せて厳しい表情を見せているだけだけれど、思うところがないわけじゃないだろう。
「原因が分からないから、その内に、呪いだ伝染病だと、噂が出始める事になった。呪いと信じ、病の発生すら、認めようとしなかった村がいくつも出た。結果、それらの村は……存在そのものが、なかった事にされた。不作、人口減による、村の合併と言う話だけなら、とりたてて珍しいことではなかったから何年も気付かれずに、死の村が静かに広がっていったんです」
「それが……アルノシュト伯爵領だったと?」
「はい、イル義父様。あの広間でやり取りがあった通り、アルノシュト伯爵は息子さんの存在すらなかったものとして、全てに目を瞑っていたんです」
息子よりも妻を取った。
ただそれだけだとするには、あまりに広がった被害は大きすぎた。
「じゃあ、軍神の間で振る舞われた……あの料理と水は……」
私はイル義父様に、頷いて肯定することしか出来なかった。
「そうか……だからエドヴァルドは……」
率先して乾杯の水に口をつけた、その時のエドヴァルドを思い出したのだろうイル義父様の表情は暗く、重い。
「あ、あのっ、さっきも言いましたけど、鉱毒は長年の積み重ねによって人体に害になりますから、あの広間で少し口にしたくらいでは何も起きません」
「あの……では、まさか……」
震える声を発したのは、イル義父様ではなくレンナルト卿だ。
口調から、イル義父様に聞いているのかとそちらを見れば、イル義父様も頷いて会話を引き受けてくれた。
「陛下主催の『茶会』で振る舞われた料理にも、出された水にも、アルノシュト伯爵領から汲み上げてきた水が使われていた。紅茶にいたっては、今回の事件の発端となった〝痺れ茶〟を使われる有様だ。水の方は即効性がないと言う話だが、茶葉は違う。主にそちらが原因で、ダリアン侯爵――ユーホルト殿もしばらく痺れが残っていたようだよ」
どうやら説明に困ったらしいル〇バ型魔道具の話は、この場では言わないことに決めたようだったけど、そこまでだけでも充分なインパクトをレンナルト卿に与えていた。
「貴方やイデオン公は……いえ、お兄様は大丈夫ですの?」
心配と言うよりは唖然としているらしいエリィ義母様に、イル義父様は苦笑しながら片手を振った。
「どうやら医局の方で茶葉に手を加えていたらしくてね、犯した罪の大きさで濃度を変えていたらしい。立ち上がれないほどのことになっていたのは、ナルディーニ侯爵父子だよ。レイフ殿下でさえ手を痺れさせていたのだから、まあ陛下の娯楽も徹底していたと言うべきだろうね」
私はこの通り、とイル義父様はエリィ義母様を安心させようとしてか、手を勢いよく開いたり閉じたりして見せていた。
多分、エドヴァルド含めて二人にも多少の薬は入っていたのだろうけど、既に抜けているくらいの量だったんだろう。
……ちょっとコンティオラ公爵の具合は気になるけど。
「ユーホルト殿はまあ……私よりは少々濃いめだったかも知れないが、そのうち治まるはずだよ。鉱毒に汚染された飲食物とは違って、既に対処法は知られたものでもあるからね」
「陛下は相変わらずでいらっしゃいますのね……」
王都にいて、多少なりとサイコパス陛下に耐性のあるエリィ義母様はそう言ってため息を吐き出したけど、恐らくはそう慣れてはいないだろうレンナルト卿は「姉上……?」と、ちょっと目を白黒とさせていた。
「普段から声を荒げて話をされることがないようだから、近頃記憶も薄れつつある貴族が出てきているようだけれど、本来の陛下はとても苛烈な方。情で説き伏せることが決して出来ない方なのよ」
エリィ義母様のフィルバート評と言うのもちょっと珍しくて、当のレンナルト卿だけじゃなく、私も思わず聞き入ってしまっていた。
「アナタだって、即位前後の争いを知らないわけじゃないでしょう?」
「それは……」
「決して大げさな噂ではない。アナタもこれから帰ってお兄様の職務を代行するのであれば、誰の、何を優先すべきなのか……間違えちゃダメよ?」
「……はい……」
他ならぬ姉の言葉だからか、頷いて下を向くレンナルト卿の頭の上に、エリィ義母様がふわりと片手を乗せた。
「…………」
ピキリとイル義父様のこめかみに青筋が立ったのは、絶対に気のせいじゃない。
こう言うところが、エドヴァルドも影響を受けているのかと、私は一瞬遠い目になりかけてしまった。
「姉上……私はもう、頭を撫でられるような年齢じゃありませんよ……」
「あら、今回のことを思えば、まだまだだと自分でも思わなくて?」
「それは……まあ……」
「戻ったら、もう一度領の現状を正確に確認して、私の娘に報告してくれるわよね?」
「そ、それはもちろん」
一気に畳みかけるエリィ義母様に、レンナルト卿もたじたじだ。
「姉上に来ていただくまでに、少しでも状況確認を進めておきます」
「そうしてちょうだい」
迎えに行くの止めさせようか――って、聞こえてますよイル義父様!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
いつも読んでいただいて、応援&エールありがとうございます……!
さて本日いよいよ2巻が発売になります!
(フライングで置いて下さってる書店さんも多数あります)
それに伴い、午前中をめどに書籍化部分がアルファポリスのサイトより引き上げとなります。
前後して、レジーナブックスサイト内特別番外編も読めるようになるはずですが、また近況ボードで改めて告知させて頂きますm(_ _)m
楽天ブックス 19-20日ライトノベル部門ランキングや、24-25日honto女性向け通販ランキングで1位をいただきました!
2巻が売れないと、甘塩コメコ先生にリファちゃんを永遠に描いていただけません(;'∀')
応援ぜひぜひ宜しくお願いします……!m(_ _)m
※なお電子書籍については5月下旬頃と言われておりますので、そちらも分かり次第近況ボード等で別途告知させて頂きます!
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「それは……」
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