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第三部 宰相閣下の婚約者
737 断罪の茶会(13)
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驚きのあまり声も出ない私の隣で「……は?」と、淑女らしからぬ声を発してしまっているのはシャルリーヌだ。
「な……ん……壁……人……」
もしかして、角度的にマトヴェイ外交部長がナルディーニ侯爵令息の背中を思い切り押した姿は見えておらず、壁からいきなり侯爵令息の姿が現われるとか言う、ホラーな展開だったんだろうか。
天井を見上げたまま、口が半開きになっている者が複数いる様子からすれば、何だかそれが正解であるかのように思えてきた。
「おー……いや、姉君、確かに害獣と人間との違いなどないも同然だな。何なら害獣の方が重い場合もあるのだから当たり前か。目から鱗とはこのことだな」
目から鱗。そんな言い回しがアンジェスにあるのかは知らない。
あくまで私の中でそう翻訳されただけであって、きっと何かそれに近いことを陛下は言ったと言うことなんだろう。
……じゃ、なくて!
そこで私に振るの止めて下さい⁉
私はそこまでのことは言ってませんけど⁉
右手を額に乗せながら、天井を眺める仕種を見せる国王陛下は、ゴキゲンだ。
後々ウルリック副長から「すみません、私が言ったかも知れません」と謝られることにはなるのだけれど、この時の私は思わぬ濡れ衣に、冤罪を主張しそうになっていた。
「ヴェンツェン、そろそろ落ちるぞ」
私の反論、文句など最初から聞く気もないとばかりに、上を見上げたまま、いっそ呑気に陛下はそんなことを言っている。
どうやら壁から射出されたかの如く見えた放物線は、天井にぶつかることはなく、高さのピークに達したと言うことなんだろう。
国王陛下のそのセリフに前後するかのように「うわぁぁぁっっ⁉」とも「ぎゃぁぁぁっっ⁉」とも、とにかく形容のしがたい声が「軍神の間」に響き渡った。
どうやら害獣駆除の罠から勢いよく放たれた風の魔力によって空中に放り出された瞬間は、ナルディーニ侯爵令息も自分の身に何が起きているのかが分からず、声も出せずにいたのだと思われた。
そうして重力に従って落下する段階になって初めて、己の身が置かれた状況に気が付いてパニックになったのだ。
「――承知しました、陛下」
落ちるぞ、と声をかけられたからと言ってヴェンツェン管理部長もどうするのだろうと思って、思わず私は落ちて来る物体よりも管理部長の方に視線を向けてしまった。
見ればヴェンツェン管理部長は手にしていた木片をマトヴェイ外交部長に預けて、交代をして貰っているようだった。
そのまま、スッと膝をついて屈みこんだ管理部長が、魔道具に向かって手を伸ばしている。
「?」
それと並行して、気付けば陛下の専属侍従であるマクシムやコティペルト支配人らがいつの間にか素早く複数のテーブルに付いていて、全てではないにしろいくつかのテーブルにある大皿料理をあっと言う間にテーブルからティーワゴンの方へと避難させていた。
さすがプロの給仕者と王に仕える侍従は、空気を読むのも仕事も早いと言うべきなのか。
いや、多分あれは茶会の前からタイミングを図るよう指示を受けていたのだとしか思えなかった。
まさかテーブルの上にアレが落ちるコトを予測してのことだろうかと思っていると、そんな私の予想は平々凡々だとばかりに、ヴェンツェン管理部長が更に予測不可能な動きをそこで見せた。
害獣駆除の魔道具は、値段によって複数回の稼働が可能だと言い、そのためにも決まった角度から手を伸ばすと風が発生しないように設定されているのだと聞く。
ヴェンツェン管理部長が手を伸ばしているのは、認識阻害の魔道具の力を遮った時と同じ角度からであり、今、床に置かれている害獣駆除用の魔道具に触れようとしてるのは既に明らかだった。
伸ばした手が、そっと魔道具の上に置かれる。
「…………は?」
そして私もうっかりシャルリーヌ同様に、淑女はどこへとエリィ義母様に叱られそうな声をそこで出してしまった。
「レイナ?」
どうしたと言わんばかりに私の方を向いたシャルリーヌに、目の前の出来事を説明するヒマもなかった。
ぽん、と魔道具を軽く叩いたヴェンツェン管理部長が、何を思ったのか今度はそれを勢いよく床の上、それもナルディーニ侯爵令息が落ちて来る方角に向かって滑らせるようにその手を振りぬいたのだ。
「え⁉」
管理部長がその手で魔道具を床に滑らせた瞬間、恐らく管理部長自身の手が魔道具を稼働させたんだろう。
こうなると、何が起きているのかと驚いているシャルリーヌどころか、居合わせている多くの人間にだって見えているはずだ。
――床の上から小さな竜巻が巻き起こった状態のまま、魔道具がまるで意志があるかの如く、落下してくるナルディーニ侯爵令息へと勢いよく突進していく様が。
「※$#%¥×⁉」
続けて響いたのは、言葉にもならない、もはや意味すら不明な叫び声。
「「…………マジか」」
私とシャルリーヌの、もはや淑女教育を遠くの棚に放り投げた呟きが、期せずして被る。
マジ、なんて単語はきっと説明しないと通じないだろうから、ここにいないエリィ義母様、許して下さい。
ともかく続けて何が起きたのかと言えば、ヴェンツェン管理部長がまるで池での石投げのごとく床を滑らせていった魔道具が、ナルディーニ侯爵令息がまさに床と激突しようとしたジャストタイミングで、床と彼との間に滑り込んだのだ。
結果、何が起きたのかと言えば――再び彼は跳ね飛ばされることになり、しかも今度は低空飛行の状態で斜めに高速浮遊する格好となり――レイフ殿下、ナルディーニ侯爵、エモニエ侯爵にダリアン侯爵がいたテーブルの脚に、最後激突していた。
ヴェンツェン管理部長、アレは意外と投球練習したんじゃないだろうか。
しかもその魔道具の稼働はそこでストップをせず、恐らくはナルディーニ侯爵令息の身体が接触しかかったその反動で、床を滑っていた方向が変わったのだ。
「殿下、失礼を」
テーブルの脚が壊れる音に紛れて、王宮護衛騎士であるトーカレヴァの声が聞こえた気がした。
もう一人はノーイェルだろうか。
ともかくもレイフ殿下とダリアン侯爵、二人は騎士に抱えられる形でテーブルからあっと言う間に遠ざけられていた。
ナルディーニ侯爵父子とエモニエ侯爵に手を貸す者がいないと、気付いたところでどうしようもないそのタイミングで、何と方向転換をした魔道具が、脚が壊れて傾いたテーブルの下に滑り込んでいった。
……何だかネズミや黒くてカサカサと動くアレのような、予測不可能な動きに見えたのは私だけじゃないはずだ。
「なっ……⁉」
果たして息子みたく「うわぁぁぁっっ⁉」とか、言語にならない声を上げなかっただけ、根性があるんだろうか。
成り行きについていけない周囲の驚愕をよそに、脚の折れたテーブルと、ナルディーニ侯爵父子が思い切りよく宙を舞い――エモニエ侯爵は、宙こそ舞わなかったものの、別方向、アルノシュト伯爵らがいるテーブルのすぐ近くまで吹き飛ばされて、身体が床を勢いよく滑っていた。
いいのか、伯爵子爵らよりも先に侯爵や侯爵家関係者を吹き飛ばしてしまって……!
「…………レイナ、アレ、なに」
呆然と天井を見上げる私をよそに、さすがのシャルリーヌも言語機能が瞬間停止していたらしかった。
「んー……なんだろうね?」
私にしたって、まさしく「何あれ」なんだけど。
ただの風魔法で害獣を吹き飛ばすだけの罠のはずが、どうして全自動お掃除ロボ高速版みたく床を動き回ったのか。
と言うかむしろ、対象めがけて突っ込んでいってやしないか。
ナルディーニ侯爵令息にいたっては、一人で三回も飛ばされている有様だ。
「……人がトランポリンもないのに頭上に飛ぶのって、どうなのよ」
「トランポリンかぁ……私はむしろ打ち上げ花火かと思ったんだけど」
「ああ……」
そうじゃないだろう、と二人ともが内心で互いをツッコんでいたものの、それが言語化されることはなかった。
「ははっ、いい眺めだな!」
ハイテンションに拍手をしている国王陛下の隣でエドヴァルドが頭を抱え、イル義父様が片手で顔を覆っていた。
「いやぁ、さすがヴェン。既存の魔道具を上手く改造したな……!」
そしてまるで自分の功績であるかのように友人(?)の管理部長を褒めちぎるガールシン医局長。
二人だけがこのカオスな空間の中で完全に浮いている気がした。
「な……ん……壁……人……」
もしかして、角度的にマトヴェイ外交部長がナルディーニ侯爵令息の背中を思い切り押した姿は見えておらず、壁からいきなり侯爵令息の姿が現われるとか言う、ホラーな展開だったんだろうか。
天井を見上げたまま、口が半開きになっている者が複数いる様子からすれば、何だかそれが正解であるかのように思えてきた。
「おー……いや、姉君、確かに害獣と人間との違いなどないも同然だな。何なら害獣の方が重い場合もあるのだから当たり前か。目から鱗とはこのことだな」
目から鱗。そんな言い回しがアンジェスにあるのかは知らない。
あくまで私の中でそう翻訳されただけであって、きっと何かそれに近いことを陛下は言ったと言うことなんだろう。
……じゃ、なくて!
そこで私に振るの止めて下さい⁉
私はそこまでのことは言ってませんけど⁉
右手を額に乗せながら、天井を眺める仕種を見せる国王陛下は、ゴキゲンだ。
後々ウルリック副長から「すみません、私が言ったかも知れません」と謝られることにはなるのだけれど、この時の私は思わぬ濡れ衣に、冤罪を主張しそうになっていた。
「ヴェンツェン、そろそろ落ちるぞ」
私の反論、文句など最初から聞く気もないとばかりに、上を見上げたまま、いっそ呑気に陛下はそんなことを言っている。
どうやら壁から射出されたかの如く見えた放物線は、天井にぶつかることはなく、高さのピークに達したと言うことなんだろう。
国王陛下のそのセリフに前後するかのように「うわぁぁぁっっ⁉」とも「ぎゃぁぁぁっっ⁉」とも、とにかく形容のしがたい声が「軍神の間」に響き渡った。
どうやら害獣駆除の罠から勢いよく放たれた風の魔力によって空中に放り出された瞬間は、ナルディーニ侯爵令息も自分の身に何が起きているのかが分からず、声も出せずにいたのだと思われた。
そうして重力に従って落下する段階になって初めて、己の身が置かれた状況に気が付いてパニックになったのだ。
「――承知しました、陛下」
落ちるぞ、と声をかけられたからと言ってヴェンツェン管理部長もどうするのだろうと思って、思わず私は落ちて来る物体よりも管理部長の方に視線を向けてしまった。
見ればヴェンツェン管理部長は手にしていた木片をマトヴェイ外交部長に預けて、交代をして貰っているようだった。
そのまま、スッと膝をついて屈みこんだ管理部長が、魔道具に向かって手を伸ばしている。
「?」
それと並行して、気付けば陛下の専属侍従であるマクシムやコティペルト支配人らがいつの間にか素早く複数のテーブルに付いていて、全てではないにしろいくつかのテーブルにある大皿料理をあっと言う間にテーブルからティーワゴンの方へと避難させていた。
さすがプロの給仕者と王に仕える侍従は、空気を読むのも仕事も早いと言うべきなのか。
いや、多分あれは茶会の前からタイミングを図るよう指示を受けていたのだとしか思えなかった。
まさかテーブルの上にアレが落ちるコトを予測してのことだろうかと思っていると、そんな私の予想は平々凡々だとばかりに、ヴェンツェン管理部長が更に予測不可能な動きをそこで見せた。
害獣駆除の魔道具は、値段によって複数回の稼働が可能だと言い、そのためにも決まった角度から手を伸ばすと風が発生しないように設定されているのだと聞く。
ヴェンツェン管理部長が手を伸ばしているのは、認識阻害の魔道具の力を遮った時と同じ角度からであり、今、床に置かれている害獣駆除用の魔道具に触れようとしてるのは既に明らかだった。
伸ばした手が、そっと魔道具の上に置かれる。
「…………は?」
そして私もうっかりシャルリーヌ同様に、淑女はどこへとエリィ義母様に叱られそうな声をそこで出してしまった。
「レイナ?」
どうしたと言わんばかりに私の方を向いたシャルリーヌに、目の前の出来事を説明するヒマもなかった。
ぽん、と魔道具を軽く叩いたヴェンツェン管理部長が、何を思ったのか今度はそれを勢いよく床の上、それもナルディーニ侯爵令息が落ちて来る方角に向かって滑らせるようにその手を振りぬいたのだ。
「え⁉」
管理部長がその手で魔道具を床に滑らせた瞬間、恐らく管理部長自身の手が魔道具を稼働させたんだろう。
こうなると、何が起きているのかと驚いているシャルリーヌどころか、居合わせている多くの人間にだって見えているはずだ。
――床の上から小さな竜巻が巻き起こった状態のまま、魔道具がまるで意志があるかの如く、落下してくるナルディーニ侯爵令息へと勢いよく突進していく様が。
「※$#%¥×⁉」
続けて響いたのは、言葉にもならない、もはや意味すら不明な叫び声。
「「…………マジか」」
私とシャルリーヌの、もはや淑女教育を遠くの棚に放り投げた呟きが、期せずして被る。
マジ、なんて単語はきっと説明しないと通じないだろうから、ここにいないエリィ義母様、許して下さい。
ともかく続けて何が起きたのかと言えば、ヴェンツェン管理部長がまるで池での石投げのごとく床を滑らせていった魔道具が、ナルディーニ侯爵令息がまさに床と激突しようとしたジャストタイミングで、床と彼との間に滑り込んだのだ。
結果、何が起きたのかと言えば――再び彼は跳ね飛ばされることになり、しかも今度は低空飛行の状態で斜めに高速浮遊する格好となり――レイフ殿下、ナルディーニ侯爵、エモニエ侯爵にダリアン侯爵がいたテーブルの脚に、最後激突していた。
ヴェンツェン管理部長、アレは意外と投球練習したんじゃないだろうか。
しかもその魔道具の稼働はそこでストップをせず、恐らくはナルディーニ侯爵令息の身体が接触しかかったその反動で、床を滑っていた方向が変わったのだ。
「殿下、失礼を」
テーブルの脚が壊れる音に紛れて、王宮護衛騎士であるトーカレヴァの声が聞こえた気がした。
もう一人はノーイェルだろうか。
ともかくもレイフ殿下とダリアン侯爵、二人は騎士に抱えられる形でテーブルからあっと言う間に遠ざけられていた。
ナルディーニ侯爵父子とエモニエ侯爵に手を貸す者がいないと、気付いたところでどうしようもないそのタイミングで、何と方向転換をした魔道具が、脚が壊れて傾いたテーブルの下に滑り込んでいった。
……何だかネズミや黒くてカサカサと動くアレのような、予測不可能な動きに見えたのは私だけじゃないはずだ。
「なっ……⁉」
果たして息子みたく「うわぁぁぁっっ⁉」とか、言語にならない声を上げなかっただけ、根性があるんだろうか。
成り行きについていけない周囲の驚愕をよそに、脚の折れたテーブルと、ナルディーニ侯爵父子が思い切りよく宙を舞い――エモニエ侯爵は、宙こそ舞わなかったものの、別方向、アルノシュト伯爵らがいるテーブルのすぐ近くまで吹き飛ばされて、身体が床を勢いよく滑っていた。
いいのか、伯爵子爵らよりも先に侯爵や侯爵家関係者を吹き飛ばしてしまって……!
「…………レイナ、アレ、なに」
呆然と天井を見上げる私をよそに、さすがのシャルリーヌも言語機能が瞬間停止していたらしかった。
「んー……なんだろうね?」
私にしたって、まさしく「何あれ」なんだけど。
ただの風魔法で害獣を吹き飛ばすだけの罠のはずが、どうして全自動お掃除ロボ高速版みたく床を動き回ったのか。
と言うかむしろ、対象めがけて突っ込んでいってやしないか。
ナルディーニ侯爵令息にいたっては、一人で三回も飛ばされている有様だ。
「……人がトランポリンもないのに頭上に飛ぶのって、どうなのよ」
「トランポリンかぁ……私はむしろ打ち上げ花火かと思ったんだけど」
「ああ……」
そうじゃないだろう、と二人ともが内心で互いをツッコんでいたものの、それが言語化されることはなかった。
「ははっ、いい眺めだな!」
ハイテンションに拍手をしている国王陛下の隣でエドヴァルドが頭を抱え、イル義父様が片手で顔を覆っていた。
「いやぁ、さすがヴェン。既存の魔道具を上手く改造したな……!」
そしてまるで自分の功績であるかのように友人(?)の管理部長を褒めちぎるガールシン医局長。
二人だけがこのカオスな空間の中で完全に浮いている気がした。
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