721 / 803
第三部 宰相閣下の婚約者
730 断罪の茶会(6)
しおりを挟む
いや、わざわざ隅のテーブルにいる人間に話を振らないで下さい⁉
陛下に何を答えればいいものやら私が逡巡していると、そこに救いの手を差し伸べてくれたのは、イル義父様だった。
「陛下、恐れながら私はこの水のことを詳しくは知りません。ですが、このままでは可愛い義理の娘に『情けない義父』だと思われてしまいます。どうかイデオン宰相に追従することをお許し下さい」
そう言ったイル義父様が、まさにエドヴァルドよろしく手にしていたグラスの中身を飲み干したのだ。
「――我らが陛下の穏やかなる御世のために」
そうして空になったグラスを掲げながら軽く目礼をしていた。
『あ、穏やかならざる――じゃないのね』
なんて超小声で囁かないで、シャーリー⁉
日本語かアンジェス語かはともかく、陛下が表情読んじゃったらどうするの!
と言うか、うっかり頷きそうになった私の方がヤバイのかもだけど。
「ほう……」
「「⁉」」
まさか本当に空気が伝わったのか、国王陛下の視線が一瞬こちらを向いていて、私とシャルリーヌは思わず全力で視線をホタテに落とした。
「つ、つぎの料理をいただきませんこと、シャルリーヌ嬢?」
「そ、そうですわね、レイナ嬢!」
エドヴァルドの残念な子を見る視線や、イル義父様の生温かい視線も無視です、無視!
「まあ……いい。今日は姉君やボードリエ伯爵令嬢を構って楽しむ会ではないからな」
いや、どんな会⁉ あっても謹んでご辞退申し上げます……‼
そんな私とシャルリーヌの内心はさておいて、国王陛下はいつの間にか視線をこちらからイル義父様へと戻していた。
「責任の話から言えば、宰相はその水を飲めば贖罪になろうかと思っていた。だがフォルシアン公爵やコンティオラ公爵は……もう一声二声、欲しいところではあるな」
「……如何様にも。陛下のご意志に従います」
そう言って頭を下げたのは、イル義父様だ。
一方のコンティオラ公爵は、こちらからは斜め方向に背中が見えているだけで、表情が見えない。
けれど両手がテーブルの下、腿の上に置かれていて、拳が強く握りしめられているのだけは視界の端に映っていた。
「陛下……これはどう言った水なのかを伺っても……? それによっては、私が最も責任を負わねばならぬ立場なのではないでしょうか……」
さすがに同じ円卓内であればコンティオラ公爵との会話も成立するのだろうか。
「ふむ。故なく水を飲むのはご免被る、と?」
「いえ……」
国王陛下の問いかけに数度首を横に振ると、コンティオラ公爵はそこから何を言うでもなく、やはりグラスの中の液体を一気飲みした。
アルノシュト伯爵領から汲まれてきた水と言われても、今のところイル義父様やコンティオラ公爵には「それが何だ」と言う話だろう。それでもただの水ではないと言うことは、少なくとも分かるのだろう。
ここはエドヴァルドに倣っておくのが妥当との判断なのかも知れなかった。
「……お見苦しいところをお見せしました」
「……私は誰にも一言も一気に飲み干せとは言っていないんだが……まあ、構わん。これでようやく公爵連中が開始線にたったか? さて全員、まずは飲んで食せ。何度言えば理解をする? 何も皿を空にせよとまでは言わん。自国の産物をその舌で理解すること。話はそれからだ」
自国の産物をその舌で理解する。
言っていることは、まともだ。ものすごくまともだ。
鉱毒の混じる水と、その水で調理されたホタテ料理が置かれていなければ。
しかもまだ〝痺れ茶〟がこの後どこかのタイミングで出されるはず。
ただ、水とホタテとお茶。この三つの全てが頭の中で繋がっているのは、エドヴァルドと私だけのはずだ。
水に関して国王陛下は多分、この短期間で〝草〟あるいは護衛騎士から聞かされたであろう一部分しか知らないはず。
レイフ殿下はアルノシュト伯爵の「飼い主」であるとは言え、銀山の弊害をどこまで知らされているのかは定かじゃない。
とは言え、アルノシュト伯爵邸にいたと言う「病人」の情報は、むしろこちらの方が後手。
結局のところ、この場の誰一人として「食べない」「飲まない」と言う選択肢が存在しないことを思い知らされただけだとも言えた。
「!」
静寂の中、カチャリと食器とお皿が触れ合う音が響いた。
音の主は二人。
さっきから既にナイフとフォークを手にしていたエドヴァルドと――レイフ殿下だった。
「何がやりたいのかは知らんが、死にはしないのだろう?」
「叔父上」
「いちいち動揺しておまえを喜ばす義理もなければ、これ以上の茶番に付き合っていられるほどヒマでもない。さっさと飲み食いをして、公務に戻らせて貰う」
黙々と肉厚ホタテを切って口に運ぶエドヴァルドとは対照的に、レイフ殿下は吐き捨てるようにそう言うと、別のホタテ料理にさくっとナイフを入れたのだ。
「叔父上……まあ、そう仰らず」
レイフ殿下の厭味にはまったく堪えていない風の国王陛下が微笑う。
「料理の後にもお楽しみがあるので、ぜひお付き合いを」
ふんっ……と言いながらもホタテを口に運ぶレイフ殿下に、イル義父様やコンティオラ公爵も続くようにフォークとナイフを手にしている。
こうなると、残り全員彼らよりも身分は下。
恐る恐る水と料理に手を出さざるを得ない状況がそこに出来上がっていた。
『え……実は何も入ってない……わけではなさそう、うん』
ハッタリか脅迫かとシャルリーヌが思うのも無理からぬことで、さすがに鉱毒とその被害の情報は、イデオン公爵領の外にはほとんど知られていなかったのだ。
『ああ、うん、あの水は実は――』
鉱毒の混じる水。
私が公害病の話をシャルリーヌにしようと思ったその矢先、別方向から扉の開く音が私の耳に飛び込んで来た。
「え……」
衝立の向こうと言うことは、この広間のこちら側で見えているのは私だけと言うことになる。
思い切り視線を横に向けながら様子を見ていると、知らない間に向こう側にも椅子とテーブルと料理が置かれていることに気が付いた。
あんな、誰にも見えないところで誰が飲み食いをするんだろう……。
護衛騎士や給仕中の使用人の分だろうか。
そう思ってそのまま様子を窺っていると、何と後ろ手に縛られて猿轡を嚙まされたままの男たちが複数、護衛騎士に引きずられるようにして中へと引っ張りこまれて来るのが見えた。
「⁉」
えっ、何あれ⁉
ポカンと口を開けて壁をガン見――しているように、周囲からは見えただろう。
「ああ……来たか」
「え」
しかも私の反応に気が付いたヴェンツェン管理部長が、待っていたとばかりに椅子から立ち上がっていた。
「実のところ多少懐疑的ではあったんだが、認識阻害の魔道具が効かないと言うのは真実だったか……それも興味深いところではあるが、先に仕込みを済ませなくてはな。貴女の反応で動くよう陛下からは言われていたのだ。申し訳ないがこの場を少し外させて貰う」
そう言ったヴェンツェン管理部長は国王陛下に向かって一礼すると、くるりと身を翻して「軍神の間」から退出をしてしまった。
「……仕込みって?」
「さあ……」
シャルリーヌに問われた私は正直に首を傾げたけれど、その仕種が終わらないうちに、更に意味不明の状況に陥ってしまった。
「な……っ」
「レイナ?」
見えるのが私だけ、その中で騒ぎださずにいることがこれほど難しいことだとは思っていなかった。
何故なら、一度退出したはずのヴェンツェン管理部長が、衝立の向こう側の空間にすぐさま姿を現していたからだ。
恐らくは害獣駆除の罠が稼働する範囲からは絶妙に外れる位置を、真っすぐに中央に向かって、彼は歩いていた――。
陛下に何を答えればいいものやら私が逡巡していると、そこに救いの手を差し伸べてくれたのは、イル義父様だった。
「陛下、恐れながら私はこの水のことを詳しくは知りません。ですが、このままでは可愛い義理の娘に『情けない義父』だと思われてしまいます。どうかイデオン宰相に追従することをお許し下さい」
そう言ったイル義父様が、まさにエドヴァルドよろしく手にしていたグラスの中身を飲み干したのだ。
「――我らが陛下の穏やかなる御世のために」
そうして空になったグラスを掲げながら軽く目礼をしていた。
『あ、穏やかならざる――じゃないのね』
なんて超小声で囁かないで、シャーリー⁉
日本語かアンジェス語かはともかく、陛下が表情読んじゃったらどうするの!
と言うか、うっかり頷きそうになった私の方がヤバイのかもだけど。
「ほう……」
「「⁉」」
まさか本当に空気が伝わったのか、国王陛下の視線が一瞬こちらを向いていて、私とシャルリーヌは思わず全力で視線をホタテに落とした。
「つ、つぎの料理をいただきませんこと、シャルリーヌ嬢?」
「そ、そうですわね、レイナ嬢!」
エドヴァルドの残念な子を見る視線や、イル義父様の生温かい視線も無視です、無視!
「まあ……いい。今日は姉君やボードリエ伯爵令嬢を構って楽しむ会ではないからな」
いや、どんな会⁉ あっても謹んでご辞退申し上げます……‼
そんな私とシャルリーヌの内心はさておいて、国王陛下はいつの間にか視線をこちらからイル義父様へと戻していた。
「責任の話から言えば、宰相はその水を飲めば贖罪になろうかと思っていた。だがフォルシアン公爵やコンティオラ公爵は……もう一声二声、欲しいところではあるな」
「……如何様にも。陛下のご意志に従います」
そう言って頭を下げたのは、イル義父様だ。
一方のコンティオラ公爵は、こちらからは斜め方向に背中が見えているだけで、表情が見えない。
けれど両手がテーブルの下、腿の上に置かれていて、拳が強く握りしめられているのだけは視界の端に映っていた。
「陛下……これはどう言った水なのかを伺っても……? それによっては、私が最も責任を負わねばならぬ立場なのではないでしょうか……」
さすがに同じ円卓内であればコンティオラ公爵との会話も成立するのだろうか。
「ふむ。故なく水を飲むのはご免被る、と?」
「いえ……」
国王陛下の問いかけに数度首を横に振ると、コンティオラ公爵はそこから何を言うでもなく、やはりグラスの中の液体を一気飲みした。
アルノシュト伯爵領から汲まれてきた水と言われても、今のところイル義父様やコンティオラ公爵には「それが何だ」と言う話だろう。それでもただの水ではないと言うことは、少なくとも分かるのだろう。
ここはエドヴァルドに倣っておくのが妥当との判断なのかも知れなかった。
「……お見苦しいところをお見せしました」
「……私は誰にも一言も一気に飲み干せとは言っていないんだが……まあ、構わん。これでようやく公爵連中が開始線にたったか? さて全員、まずは飲んで食せ。何度言えば理解をする? 何も皿を空にせよとまでは言わん。自国の産物をその舌で理解すること。話はそれからだ」
自国の産物をその舌で理解する。
言っていることは、まともだ。ものすごくまともだ。
鉱毒の混じる水と、その水で調理されたホタテ料理が置かれていなければ。
しかもまだ〝痺れ茶〟がこの後どこかのタイミングで出されるはず。
ただ、水とホタテとお茶。この三つの全てが頭の中で繋がっているのは、エドヴァルドと私だけのはずだ。
水に関して国王陛下は多分、この短期間で〝草〟あるいは護衛騎士から聞かされたであろう一部分しか知らないはず。
レイフ殿下はアルノシュト伯爵の「飼い主」であるとは言え、銀山の弊害をどこまで知らされているのかは定かじゃない。
とは言え、アルノシュト伯爵邸にいたと言う「病人」の情報は、むしろこちらの方が後手。
結局のところ、この場の誰一人として「食べない」「飲まない」と言う選択肢が存在しないことを思い知らされただけだとも言えた。
「!」
静寂の中、カチャリと食器とお皿が触れ合う音が響いた。
音の主は二人。
さっきから既にナイフとフォークを手にしていたエドヴァルドと――レイフ殿下だった。
「何がやりたいのかは知らんが、死にはしないのだろう?」
「叔父上」
「いちいち動揺しておまえを喜ばす義理もなければ、これ以上の茶番に付き合っていられるほどヒマでもない。さっさと飲み食いをして、公務に戻らせて貰う」
黙々と肉厚ホタテを切って口に運ぶエドヴァルドとは対照的に、レイフ殿下は吐き捨てるようにそう言うと、別のホタテ料理にさくっとナイフを入れたのだ。
「叔父上……まあ、そう仰らず」
レイフ殿下の厭味にはまったく堪えていない風の国王陛下が微笑う。
「料理の後にもお楽しみがあるので、ぜひお付き合いを」
ふんっ……と言いながらもホタテを口に運ぶレイフ殿下に、イル義父様やコンティオラ公爵も続くようにフォークとナイフを手にしている。
こうなると、残り全員彼らよりも身分は下。
恐る恐る水と料理に手を出さざるを得ない状況がそこに出来上がっていた。
『え……実は何も入ってない……わけではなさそう、うん』
ハッタリか脅迫かとシャルリーヌが思うのも無理からぬことで、さすがに鉱毒とその被害の情報は、イデオン公爵領の外にはほとんど知られていなかったのだ。
『ああ、うん、あの水は実は――』
鉱毒の混じる水。
私が公害病の話をシャルリーヌにしようと思ったその矢先、別方向から扉の開く音が私の耳に飛び込んで来た。
「え……」
衝立の向こうと言うことは、この広間のこちら側で見えているのは私だけと言うことになる。
思い切り視線を横に向けながら様子を見ていると、知らない間に向こう側にも椅子とテーブルと料理が置かれていることに気が付いた。
あんな、誰にも見えないところで誰が飲み食いをするんだろう……。
護衛騎士や給仕中の使用人の分だろうか。
そう思ってそのまま様子を窺っていると、何と後ろ手に縛られて猿轡を嚙まされたままの男たちが複数、護衛騎士に引きずられるようにして中へと引っ張りこまれて来るのが見えた。
「⁉」
えっ、何あれ⁉
ポカンと口を開けて壁をガン見――しているように、周囲からは見えただろう。
「ああ……来たか」
「え」
しかも私の反応に気が付いたヴェンツェン管理部長が、待っていたとばかりに椅子から立ち上がっていた。
「実のところ多少懐疑的ではあったんだが、認識阻害の魔道具が効かないと言うのは真実だったか……それも興味深いところではあるが、先に仕込みを済ませなくてはな。貴女の反応で動くよう陛下からは言われていたのだ。申し訳ないがこの場を少し外させて貰う」
そう言ったヴェンツェン管理部長は国王陛下に向かって一礼すると、くるりと身を翻して「軍神の間」から退出をしてしまった。
「……仕込みって?」
「さあ……」
シャルリーヌに問われた私は正直に首を傾げたけれど、その仕種が終わらないうちに、更に意味不明の状況に陥ってしまった。
「な……っ」
「レイナ?」
見えるのが私だけ、その中で騒ぎださずにいることがこれほど難しいことだとは思っていなかった。
何故なら、一度退出したはずのヴェンツェン管理部長が、衝立の向こう側の空間にすぐさま姿を現していたからだ。
恐らくは害獣駆除の罠が稼働する範囲からは絶妙に外れる位置を、真っすぐに中央に向かって、彼は歩いていた――。
750
685 忘れじの膝枕 とも連動!
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
お気に入りに追加
12,979
あなたにおすすめの小説

今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)

完結 穀潰しと言われたので家を出ます
音爽(ネソウ)
恋愛
ファーレン子爵家は姉が必死で守って来た。だが父親が他界すると家から追い出された。
「お姉様は出て行って!この穀潰し!私にはわかっているのよ遺産をいいように使おうだなんて」
遺産などほとんど残っていないのにそのような事を言う。
こうして腹黒な妹は母を騙して家を乗っ取ったのだ。
その後、収入のない妹夫婦は母の財を喰い物にするばかりで……

山に捨てられた令嬢! 私のスキルは結界なのに、王都がどうなっても、もう知りません!
甘い秋空
恋愛
婚約を破棄されて、山に捨てられました! 私のスキルは結界なので、私を王都の外に出せば、王都は結界が無くなりますよ? もう、どうなっても知りませんから! え? 助けに来たのは・・・

お前のせいで不幸になったと姉が乗り込んできました、ご自分から彼を奪っておいて何なの?
coco
恋愛
お前のせいで不幸になった、責任取りなさいと、姉が押しかけてきました。
ご自分から彼を奪っておいて、一体何なの─?
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます

【完】お義母様そんなに嫁がお嫌いですか?でも安心してください、もう会う事はありませんから
咲貴
恋愛
見初められ伯爵夫人となった元子爵令嬢のアニカは、夫のフィリベルトの義母に嫌われており、嫌がらせを受ける日々。
そんな中、義父の誕生日を祝うため、とびきりのプレゼントを用意する。
しかし、義母と二人きりになった時、事件は起こった……。

【完結】王女と駆け落ちした元旦那が二年後に帰ってきた〜謝罪すると思いきや、聖女になったお前と僕らの赤ん坊を育てたい?こんなに馬鹿だったかしら
冬月光輝
恋愛
侯爵家の令嬢、エリスの夫であるロバートは伯爵家の長男にして、デルバニア王国の第二王女アイリーンの幼馴染だった。
アイリーンは隣国の王子であるアルフォンスと婚約しているが、婚姻の儀式の当日にロバートと共に行方を眩ませてしまう。
国際規模の婚約破棄事件の裏で失意に沈むエリスだったが、同じ境遇のアルフォンスとお互いに励まし合い、元々魔法の素養があったので環境を変えようと修行をして聖女となり、王国でも重宝される存在となった。
ロバートたちが蒸発して二年後のある日、突然エリスの前に元夫が現れる。
エリスは激怒して謝罪を求めたが、彼は「アイリーンと自分の赤子を三人で育てよう」と斜め上のことを言い出した。
うたた寝している間に運命が変わりました。
gacchi
恋愛
優柔不断な第三王子フレディ様の婚約者として、幼いころから色々と苦労してきたけど、最近はもう呆れてしまって放置気味。そんな中、お義姉様がフレディ様の子を身ごもった?私との婚約は解消?私は学園を卒業したら修道院へ入れられることに。…だったはずなのに、カフェテリアでうたた寝していたら、私の運命は変わってしまったようです。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。