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第三部 宰相閣下の婚約者
723 ヒロインは巻き込まれる
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『そう言えば、この前のエリサベト様との紅茶勉強会で、何かいわくがあるような話してたものね……日本語で愚痴らせろ、とか……』
私とシャルリーヌの向かいの空席二席、その内の一席を占めたヴェンツェン管理部長は既にこちらを見ておらず、手元で書記だかなんだか準備を始めている。
とは言えここでは「淑女の仮面」も必要と、シャルリーヌは手にしていた扇を広げて口元を軽く覆いながら口を開いていた。
『そもそも、このお茶会の参加者の招待基準ってなぁに? 私とレイナとが、ちょっとしたにぎやかしだって言うのは、まあ何となく分かるんだけど』
敢えて日本語、を強調したところで、恐らくは切り替えてくれているのだろうと思った私は、念のためヴェンツェン管理部長をチラ見した後、言葉を返した。
『んー……端的に言えば「やらかした人」と「やらかした人を消極的でも見逃しちゃった人」……になるのかな?』
『……なにそれ』
『認可前の品をバリエンダールから密輸入したのが一件、存在しない漁場を使っての投資詐欺事件が一件、あとは密輸入した品を持っていた家が実は鉱毒の被害も隠蔽していました――みたいな?』
『……はい?』
『要はお白洲、これからお奉行様のお裁きがござーい……的な?』
『は――』
思わず「はい⁉」と、右○さんもかくやと言う声をあげかけて、ここが当のお白洲……もとい、断罪の場であることに気が付いたシャルリーヌが、慌てて自分の声を落としていた。
『なにそれ⁉ じゃあ何、ここに集まってる貴族諸氏はこれから「お裁き」受ける人たちってコトなの⁉』
普通招く⁉ ……って、私に言われても。
『え……って言うか何で私たち一緒に放り込まれてるの⁉ 往生際の悪い悪役が暴れ出さない保証なくない⁉』
『いやぁ、まあ、私はね? ユングベリ商会として無関係じゃないから、証人的な意味でもいなきゃいけないかな、って言うのはあるんだけど……シャーリーは、ほら、あの人たち呼ぶのに〝転移扉〟の余計なメンテが必要になったんでしょう? 申し訳ないからせめてイイモノ飲み喰いして帰って貰おうって言う、陛下の気遣いなんじゃないの――?』
『えっ、ズレてない? なんかそれ、気遣いの方向ずれてない?』
『それは陛下に言ってよね? そもそも、私の予想の話だし』
『お茶会がイイモノ? 普通はお茶と軽食だよ?』
『いや、だから――』
あの陛下の考えることなんて、いったい誰が理解しきれると言うのか。
幼馴染であるはずのエドヴァルドすら、ちょいちょい振り回されていると言うのに。
『と、ともかく! その往生際の悪い輩が暴れたらどうするのか、って言うその答えがあの壁と害獣駆除用の罠なのよ』
『……もうちょっと分かりやすくお願い』
落ち着いて! と、私が目線で威嚇をしたからか、コホンと小さな咳払いをしたシャルリーヌのトーンが少しだけ落ちた。
『あの壁は認識阻害の魔道具が作り出した幻覚、更に幻覚の壁があるから誰も気付いてないんだろうけど、足元には害獣駆除用の罠が設置されていて、うっかり間合いに入りでもしたら、竜巻もどきな風が巻き起こって吹っ飛ばされる寸法』
『害獣……』
『畑を荒らす鹿もどき猪もどき向けに対応しているらしいから、人間だって余裕みたいだよ? ギーレン王宮で効果実証済みらしいし』
『いや、誰に効果⁉』
『まあ、そのあたりはいいじゃない。要はそれくらいの威力がある装置がそこら辺の足元には設置されているから気を付けてねって話よ。で、どこかの管理部長は誰かが罠に引っかかることをむしろ楽しみにしながら、そこでレポートの準備をしている――と』
『ええぇ……って、さっきもう一人そこの空席に来るって話じゃなかった……?』
思い切り半目になって眉間に皺が寄っているシャルリーヌに、私はさらに爆弾を投げ付けないといけなかった。
『あぁ……顔は知らないけど、医局長って言ってた? うん、いや、その密輸入された「ご禁制の品」って言うのが、いわゆる工芸茶の中、内側に痺れ薬を仕込んだ通称〝痺れ茶〟でね? バリエンダール製で解毒薬がどうなっているのかもアヤシイから……やらかした関係者全員実験台にするつもりなのかも……?』
『……大してイケメンでもイケオジでもない、しかもやらかした貴族たちが、自分たちが密輸入しようとしたお茶を逆に飲まされて悶え苦しむのを眺めろ、と』
『シャーリー、言い方』
とは言え、シャルリーヌの言いたいことは分からなくもない。
何が悲しくてそんなモノを見させられなくてはならないのか、と言う話だ。
多少軽食が豪華だったとして、お釣りも出まい。
そしてちょうど入口の扉が開いて、また一人明らかに高位貴族と思しき身なりの壮年男性が肩を怒らせながら中に入って来た。
顔面偏差値の基準がエドヴァルド、イル義父様、陛下となっているような状況下では「その他大勢」はどうしたって霞んで見える。
たとえ整えられた口ひげが特徴的な、世間一般の基準からすると「中の上」なオジサンだったとしても、だ。
「――ああ」
どうやら到着した人物には何か思うところがあったのか、ついさっきまで手元の資料に集中していたはずのヴェンツェン管理部長が、気付けば資料から顔を上げていた。
「ようやくナルディーニ侯爵がお越しのようだ」
「!」
え、あれがおかっぱワカメの父⁉
私は思わず二度見をしてしまった。
コジモ・ナルディーニ侯爵。
ツーブロックのショート七三分け。短めの前髪。顎のラインは素肌のまま、口ひげが無駄にに威厳を主張している、と取れなくもない。
……マトヴェイ部長、見た目も中身もソックリだと言っていた気はするけれど。
いや、いい歳をしてまでおかっぱワカメにだったらそっちの方が気持ちが悪い。
全体的な顔の造りってコトなのかな。中身はまだ分からないし。
そんなことを思っている間にも、ナルディーニ侯爵はこちらのテーブルには見向きもせず、エドヴァルドやイル義父様の居るテーブルに向かって一直線に歩いている。
もちろん、侯爵の席はそこにはないにも関わらず、だ。
不穏な空気を感じ取った周囲の護衛騎士が殺気立ちはじめ、ナルディーニ侯爵の動きを止めようと数名が動きかけたところで――更なる声、いっそ冷静に過ぎるほどのマクシムの声がそこに割って入った。
「――皆さま、陛下がお越しになられました」
しん、とその場が静まり返った。
私とシャルリーヌの向かいの空席二席、その内の一席を占めたヴェンツェン管理部長は既にこちらを見ておらず、手元で書記だかなんだか準備を始めている。
とは言えここでは「淑女の仮面」も必要と、シャルリーヌは手にしていた扇を広げて口元を軽く覆いながら口を開いていた。
『そもそも、このお茶会の参加者の招待基準ってなぁに? 私とレイナとが、ちょっとしたにぎやかしだって言うのは、まあ何となく分かるんだけど』
敢えて日本語、を強調したところで、恐らくは切り替えてくれているのだろうと思った私は、念のためヴェンツェン管理部長をチラ見した後、言葉を返した。
『んー……端的に言えば「やらかした人」と「やらかした人を消極的でも見逃しちゃった人」……になるのかな?』
『……なにそれ』
『認可前の品をバリエンダールから密輸入したのが一件、存在しない漁場を使っての投資詐欺事件が一件、あとは密輸入した品を持っていた家が実は鉱毒の被害も隠蔽していました――みたいな?』
『……はい?』
『要はお白洲、これからお奉行様のお裁きがござーい……的な?』
『は――』
思わず「はい⁉」と、右○さんもかくやと言う声をあげかけて、ここが当のお白洲……もとい、断罪の場であることに気が付いたシャルリーヌが、慌てて自分の声を落としていた。
『なにそれ⁉ じゃあ何、ここに集まってる貴族諸氏はこれから「お裁き」受ける人たちってコトなの⁉』
普通招く⁉ ……って、私に言われても。
『え……って言うか何で私たち一緒に放り込まれてるの⁉ 往生際の悪い悪役が暴れ出さない保証なくない⁉』
『いやぁ、まあ、私はね? ユングベリ商会として無関係じゃないから、証人的な意味でもいなきゃいけないかな、って言うのはあるんだけど……シャーリーは、ほら、あの人たち呼ぶのに〝転移扉〟の余計なメンテが必要になったんでしょう? 申し訳ないからせめてイイモノ飲み喰いして帰って貰おうって言う、陛下の気遣いなんじゃないの――?』
『えっ、ズレてない? なんかそれ、気遣いの方向ずれてない?』
『それは陛下に言ってよね? そもそも、私の予想の話だし』
『お茶会がイイモノ? 普通はお茶と軽食だよ?』
『いや、だから――』
あの陛下の考えることなんて、いったい誰が理解しきれると言うのか。
幼馴染であるはずのエドヴァルドすら、ちょいちょい振り回されていると言うのに。
『と、ともかく! その往生際の悪い輩が暴れたらどうするのか、って言うその答えがあの壁と害獣駆除用の罠なのよ』
『……もうちょっと分かりやすくお願い』
落ち着いて! と、私が目線で威嚇をしたからか、コホンと小さな咳払いをしたシャルリーヌのトーンが少しだけ落ちた。
『あの壁は認識阻害の魔道具が作り出した幻覚、更に幻覚の壁があるから誰も気付いてないんだろうけど、足元には害獣駆除用の罠が設置されていて、うっかり間合いに入りでもしたら、竜巻もどきな風が巻き起こって吹っ飛ばされる寸法』
『害獣……』
『畑を荒らす鹿もどき猪もどき向けに対応しているらしいから、人間だって余裕みたいだよ? ギーレン王宮で効果実証済みらしいし』
『いや、誰に効果⁉』
『まあ、そのあたりはいいじゃない。要はそれくらいの威力がある装置がそこら辺の足元には設置されているから気を付けてねって話よ。で、どこかの管理部長は誰かが罠に引っかかることをむしろ楽しみにしながら、そこでレポートの準備をしている――と』
『ええぇ……って、さっきもう一人そこの空席に来るって話じゃなかった……?』
思い切り半目になって眉間に皺が寄っているシャルリーヌに、私はさらに爆弾を投げ付けないといけなかった。
『あぁ……顔は知らないけど、医局長って言ってた? うん、いや、その密輸入された「ご禁制の品」って言うのが、いわゆる工芸茶の中、内側に痺れ薬を仕込んだ通称〝痺れ茶〟でね? バリエンダール製で解毒薬がどうなっているのかもアヤシイから……やらかした関係者全員実験台にするつもりなのかも……?』
『……大してイケメンでもイケオジでもない、しかもやらかした貴族たちが、自分たちが密輸入しようとしたお茶を逆に飲まされて悶え苦しむのを眺めろ、と』
『シャーリー、言い方』
とは言え、シャルリーヌの言いたいことは分からなくもない。
何が悲しくてそんなモノを見させられなくてはならないのか、と言う話だ。
多少軽食が豪華だったとして、お釣りも出まい。
そしてちょうど入口の扉が開いて、また一人明らかに高位貴族と思しき身なりの壮年男性が肩を怒らせながら中に入って来た。
顔面偏差値の基準がエドヴァルド、イル義父様、陛下となっているような状況下では「その他大勢」はどうしたって霞んで見える。
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685 忘れじの膝枕 とも連動!
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
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