704 / 803
第三部 宰相閣下の婚約者
713 伯父と叔父
しおりを挟む
王宮主催の夜会あるいは使用人の福利厚生を目的として開かれる屋内市場〝ロッピア〟は、大抵は「軍神の間」と呼ばれる大広間で開催される。
王が個人的に人を招いて食事会を開くとなれば、それよりも規模の小さい「誓約の間」が使われる。
そして今回は――となった時に、どうやら「軍神の間」だと広すぎ「誓約の間」だと狭すぎると言う微妙な参加人数だったようだ。
変に閑散とした風に見えるだろう「軍神の間」を使用するか、本来は食事を振る舞う場ではない、そこそこの広さの部屋を今回限りとして使用するかが考えられたその時、国王陛下の鶴の一声があったらしい。
「認識阻害の魔道具を少しアレンジして「軍神の間」を狭く見せるのはどうだ?」
と。
何でもサレステーデのドロテア王女がお義兄様を閉じ込めて引きこもろうとしていた経緯を思い出して、別の使い方が出来るのでは? と思い至ったらしい。
ホテルの大宴会場を可動式の壁で仕切る感覚で、参加者の感覚を阻害して部屋を狭く見せようと思い立ったようなのだ。
「本来食事をするための部屋ではないところから、家具を入れ替えたり掃除をしたりする手間を考えれば、皆が準備に勤しんでいる間に管理部が魔道具の数を揃えて調整する方がよほど効率的だろう」
確かに管理部はお茶会とは全くの無関係。
まして元々扉を壁に偽装していた認識阻害の魔道具をアレンジして「軍神の間」の仕切りにしてみようと言う斬新な発想に、飛びつかないわけがない。
成果を期待している、と声をかけられた管理部はそもそもが「徹夜上等」な社畜の集まり。
ドロテア王女が(クヴィスト公爵家なのかサレステーデ・ベイエルス公爵家からの融通かは知らないが)持ち込んでいた魔道具の解析と、アンジェスにもともとある魔道具との性能を比較したり実験するなりで、なんと扉サイズの認識阻害だった魔道具を天井まで届く壁の画像として認識するように改良することに成功したと言う。
「――多分貴女には、広間の三分の一ほどが妙に広く空いた空間として見えることになるのだろうが、皆の認識ではその前に壁があるのだと思っていて欲しい」
ダリアン侯爵兄弟を紹介するからとイル義父様に言われて、イル義父様の執務室から参加者控室とされている「月神の間」に移動しながら、私はエドヴァルドからそんな説明を受けていた。
恐るべし管理部。
「陛下としては『姉君の目には不自然に映るだろうが、今回の主賓ではないからそこは見逃して貰いたい』――と言うことらしい」
なるほど。
主賓でもない、魔力ナシの私の目におかしなレイアウトとして映ったとしても、今回は無視することにしたんだろう。
何だろう。時間のない中で使用人の準備の手間を気遣ったと言うべきか、管理部と自分の好奇心を絶妙に満たしたと言うべきか。
「じゃあ私、歩く時には気を付けないとダメですね」
うっかりすれば、そうと知らずに壁を通り抜けるホラーな姿を晒してしまうと思い、私がそうエドヴァルドに声をかければ、それが伝わったのか苦笑いぎみに「そうだな」と言われてしまった。
「茶会のテーブルにつく時には、さりげなく場所は説明するようにしておこう」
「お願いします」
前を歩いていたイル義父様が、何の話だとばかりにこちらを振り向いたので、ここはエドヴァルドの方が「うっかり認識阻害の魔道具を無効化しないよう、場所を教えておくと言っていた」と、フォローを入れてくれた。
お義兄様の救出劇に関しては、魔力のない私に認識阻害そのものが効かなかったと説明するよりも、認識阻害の魔道具を無効化した、とする方が皆の理解もスムーズだとの話になっていたからだ。
フォルシアン公爵邸に住まうようになって、今でこそその時の真相をイル義父様は分かっているけれど、公共の廊下を歩いているので、そこはエドヴァルドの言い方に合わせておく必要があった。
ああ、確かに……と頷いたイル義父様は、それ以上の疑問はどうやら持っていなかったようで、納得するとすぐに前を向いていた。
「恐らくある程度は集まっているだろうが、今はとりあえずレイナちゃんを二人に紹介するだけだからね。終わったらボードリエ伯爵令嬢と歓談していてくれて構わないよ」
そう言い終わる頃には、既に「月神の間」の扉の前まで辿り着いていて、扉の側に控えていた王宮護衛騎士の一人が、ノックと共に扉を開いた。
半分だけ開かれた扉から、さっと中を一瞥した騎士が「問題ない」と言うように一歩下がって、部屋の中を指し示す。
イル義父様は鷹揚にそれに頷きながら、先陣を切って部屋の中へと入って行った。
それにエドヴァルドが続き、私が入ったところで扉が再び閉められる。
――中には見覚えのある人やらない人やら、既に十数人がバラバラに立っている状態だった。
「ユーホルト殿、レンナルト殿」
ここは控えの間。
まだ固い口調でなくとも良いと、イル義父様が判断したのかもしくは既に思惑があるのか。
その一角に向かって声をかけるイル義父様の声で、振り返った二人の男性がいた。
「フォルシアン公」
内一人がそう言って軽く胸元当てながら頭を下げた。
ああ、と思わず声を溢しそうになったのは、かなり線が細そうな雰囲気ではあるけれど、エリィ義母様の面影を確かに感じたからだ。
多分こちらが現ダリアン侯爵なんだろう。
公爵邸で予めレクチャーを受けたところによると、見た目通りに線の細い人で、自分は侯爵を名乗るのには向いていないとエリィ義母様に婿を取ることを提案していた時期すらあったらしい。
そんなこと、私が認めるはずがないじゃないか……と、笑顔で教えてくれたイル義父様が、その時はちょっと黒くて怖かった。
イル義父様の方こそ婿には出られなかったわけだから、それはもうあの手この手でエリィ義母様を公爵家に招いて、その兄を領主につけたに違いなかった。
そしてその隣にいた男性は、少し若く見える上に、隣に倣うような礼を見せたところから、恐らくはこちらが「弟」さんだと思われた。
確かエリィ義母様の実の母が亡くなった後に迎えた後妻の子で、少し年齢が離れているとかどうとか。
その分エリィ義母様も自身の結婚までは可愛がっていたようだと、ちょっと拗ねた様子でイル義父様が言っていたのも記憶している。
この弟を兄の補佐に育てると言う約束でエリィ義母様はフォルシアン家に嫁いだそうなんだけど、最近はさすがに兄である侯爵もいい年齢なんだからと、弟の方は子爵家男爵家のどこかに収まるか、市井に降りるか……と、ここ最近はエリィ義母様に相談をしていたんだそうだ。
「後でまたゆっくり話す時間は取ろう。とりあえず今は、同じ参加者として紹介をさせて貰う。エドヴァルド・イデオン公爵との婚姻に関係して、我がフォルシアン公爵家の養女となったレイナ嬢だ。二人にとっては義理の姪となるな。宜しく頼むよ」
イル義父様の声は大きくも小さくもなかったけれど、この「月神の間」にいた面子の注目を集めるには充分だ。
視線を受けて、私は居心地悪く身体をふるわせてしまった。
王が個人的に人を招いて食事会を開くとなれば、それよりも規模の小さい「誓約の間」が使われる。
そして今回は――となった時に、どうやら「軍神の間」だと広すぎ「誓約の間」だと狭すぎると言う微妙な参加人数だったようだ。
変に閑散とした風に見えるだろう「軍神の間」を使用するか、本来は食事を振る舞う場ではない、そこそこの広さの部屋を今回限りとして使用するかが考えられたその時、国王陛下の鶴の一声があったらしい。
「認識阻害の魔道具を少しアレンジして「軍神の間」を狭く見せるのはどうだ?」
と。
何でもサレステーデのドロテア王女がお義兄様を閉じ込めて引きこもろうとしていた経緯を思い出して、別の使い方が出来るのでは? と思い至ったらしい。
ホテルの大宴会場を可動式の壁で仕切る感覚で、参加者の感覚を阻害して部屋を狭く見せようと思い立ったようなのだ。
「本来食事をするための部屋ではないところから、家具を入れ替えたり掃除をしたりする手間を考えれば、皆が準備に勤しんでいる間に管理部が魔道具の数を揃えて調整する方がよほど効率的だろう」
確かに管理部はお茶会とは全くの無関係。
まして元々扉を壁に偽装していた認識阻害の魔道具をアレンジして「軍神の間」の仕切りにしてみようと言う斬新な発想に、飛びつかないわけがない。
成果を期待している、と声をかけられた管理部はそもそもが「徹夜上等」な社畜の集まり。
ドロテア王女が(クヴィスト公爵家なのかサレステーデ・ベイエルス公爵家からの融通かは知らないが)持ち込んでいた魔道具の解析と、アンジェスにもともとある魔道具との性能を比較したり実験するなりで、なんと扉サイズの認識阻害だった魔道具を天井まで届く壁の画像として認識するように改良することに成功したと言う。
「――多分貴女には、広間の三分の一ほどが妙に広く空いた空間として見えることになるのだろうが、皆の認識ではその前に壁があるのだと思っていて欲しい」
ダリアン侯爵兄弟を紹介するからとイル義父様に言われて、イル義父様の執務室から参加者控室とされている「月神の間」に移動しながら、私はエドヴァルドからそんな説明を受けていた。
恐るべし管理部。
「陛下としては『姉君の目には不自然に映るだろうが、今回の主賓ではないからそこは見逃して貰いたい』――と言うことらしい」
なるほど。
主賓でもない、魔力ナシの私の目におかしなレイアウトとして映ったとしても、今回は無視することにしたんだろう。
何だろう。時間のない中で使用人の準備の手間を気遣ったと言うべきか、管理部と自分の好奇心を絶妙に満たしたと言うべきか。
「じゃあ私、歩く時には気を付けないとダメですね」
うっかりすれば、そうと知らずに壁を通り抜けるホラーな姿を晒してしまうと思い、私がそうエドヴァルドに声をかければ、それが伝わったのか苦笑いぎみに「そうだな」と言われてしまった。
「茶会のテーブルにつく時には、さりげなく場所は説明するようにしておこう」
「お願いします」
前を歩いていたイル義父様が、何の話だとばかりにこちらを振り向いたので、ここはエドヴァルドの方が「うっかり認識阻害の魔道具を無効化しないよう、場所を教えておくと言っていた」と、フォローを入れてくれた。
お義兄様の救出劇に関しては、魔力のない私に認識阻害そのものが効かなかったと説明するよりも、認識阻害の魔道具を無効化した、とする方が皆の理解もスムーズだとの話になっていたからだ。
フォルシアン公爵邸に住まうようになって、今でこそその時の真相をイル義父様は分かっているけれど、公共の廊下を歩いているので、そこはエドヴァルドの言い方に合わせておく必要があった。
ああ、確かに……と頷いたイル義父様は、それ以上の疑問はどうやら持っていなかったようで、納得するとすぐに前を向いていた。
「恐らくある程度は集まっているだろうが、今はとりあえずレイナちゃんを二人に紹介するだけだからね。終わったらボードリエ伯爵令嬢と歓談していてくれて構わないよ」
そう言い終わる頃には、既に「月神の間」の扉の前まで辿り着いていて、扉の側に控えていた王宮護衛騎士の一人が、ノックと共に扉を開いた。
半分だけ開かれた扉から、さっと中を一瞥した騎士が「問題ない」と言うように一歩下がって、部屋の中を指し示す。
イル義父様は鷹揚にそれに頷きながら、先陣を切って部屋の中へと入って行った。
それにエドヴァルドが続き、私が入ったところで扉が再び閉められる。
――中には見覚えのある人やらない人やら、既に十数人がバラバラに立っている状態だった。
「ユーホルト殿、レンナルト殿」
ここは控えの間。
まだ固い口調でなくとも良いと、イル義父様が判断したのかもしくは既に思惑があるのか。
その一角に向かって声をかけるイル義父様の声で、振り返った二人の男性がいた。
「フォルシアン公」
内一人がそう言って軽く胸元当てながら頭を下げた。
ああ、と思わず声を溢しそうになったのは、かなり線が細そうな雰囲気ではあるけれど、エリィ義母様の面影を確かに感じたからだ。
多分こちらが現ダリアン侯爵なんだろう。
公爵邸で予めレクチャーを受けたところによると、見た目通りに線の細い人で、自分は侯爵を名乗るのには向いていないとエリィ義母様に婿を取ることを提案していた時期すらあったらしい。
そんなこと、私が認めるはずがないじゃないか……と、笑顔で教えてくれたイル義父様が、その時はちょっと黒くて怖かった。
イル義父様の方こそ婿には出られなかったわけだから、それはもうあの手この手でエリィ義母様を公爵家に招いて、その兄を領主につけたに違いなかった。
そしてその隣にいた男性は、少し若く見える上に、隣に倣うような礼を見せたところから、恐らくはこちらが「弟」さんだと思われた。
確かエリィ義母様の実の母が亡くなった後に迎えた後妻の子で、少し年齢が離れているとかどうとか。
その分エリィ義母様も自身の結婚までは可愛がっていたようだと、ちょっと拗ねた様子でイル義父様が言っていたのも記憶している。
この弟を兄の補佐に育てると言う約束でエリィ義母様はフォルシアン家に嫁いだそうなんだけど、最近はさすがに兄である侯爵もいい年齢なんだからと、弟の方は子爵家男爵家のどこかに収まるか、市井に降りるか……と、ここ最近はエリィ義母様に相談をしていたんだそうだ。
「後でまたゆっくり話す時間は取ろう。とりあえず今は、同じ参加者として紹介をさせて貰う。エドヴァルド・イデオン公爵との婚姻に関係して、我がフォルシアン公爵家の養女となったレイナ嬢だ。二人にとっては義理の姪となるな。宜しく頼むよ」
イル義父様の声は大きくも小さくもなかったけれど、この「月神の間」にいた面子の注目を集めるには充分だ。
視線を受けて、私は居心地悪く身体をふるわせてしまった。
749
685 忘れじの膝枕 とも連動!
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
お気に入りに追加
12,979
あなたにおすすめの小説

今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)

完結 穀潰しと言われたので家を出ます
音爽(ネソウ)
恋愛
ファーレン子爵家は姉が必死で守って来た。だが父親が他界すると家から追い出された。
「お姉様は出て行って!この穀潰し!私にはわかっているのよ遺産をいいように使おうだなんて」
遺産などほとんど残っていないのにそのような事を言う。
こうして腹黒な妹は母を騙して家を乗っ取ったのだ。
その後、収入のない妹夫婦は母の財を喰い物にするばかりで……

【完結】王女と駆け落ちした元旦那が二年後に帰ってきた〜謝罪すると思いきや、聖女になったお前と僕らの赤ん坊を育てたい?こんなに馬鹿だったかしら
冬月光輝
恋愛
侯爵家の令嬢、エリスの夫であるロバートは伯爵家の長男にして、デルバニア王国の第二王女アイリーンの幼馴染だった。
アイリーンは隣国の王子であるアルフォンスと婚約しているが、婚姻の儀式の当日にロバートと共に行方を眩ませてしまう。
国際規模の婚約破棄事件の裏で失意に沈むエリスだったが、同じ境遇のアルフォンスとお互いに励まし合い、元々魔法の素養があったので環境を変えようと修行をして聖女となり、王国でも重宝される存在となった。
ロバートたちが蒸発して二年後のある日、突然エリスの前に元夫が現れる。
エリスは激怒して謝罪を求めたが、彼は「アイリーンと自分の赤子を三人で育てよう」と斜め上のことを言い出した。

お前のせいで不幸になったと姉が乗り込んできました、ご自分から彼を奪っておいて何なの?
coco
恋愛
お前のせいで不幸になった、責任取りなさいと、姉が押しかけてきました。
ご自分から彼を奪っておいて、一体何なの─?

山に捨てられた令嬢! 私のスキルは結界なのに、王都がどうなっても、もう知りません!
甘い秋空
恋愛
婚約を破棄されて、山に捨てられました! 私のスキルは結界なので、私を王都の外に出せば、王都は結界が無くなりますよ? もう、どうなっても知りませんから! え? 助けに来たのは・・・

【完】お義母様そんなに嫁がお嫌いですか?でも安心してください、もう会う事はありませんから
咲貴
恋愛
見初められ伯爵夫人となった元子爵令嬢のアニカは、夫のフィリベルトの義母に嫌われており、嫌がらせを受ける日々。
そんな中、義父の誕生日を祝うため、とびきりのプレゼントを用意する。
しかし、義母と二人きりになった時、事件は起こった……。

【完結】略奪されるような王子なんていりません! こんな国から出ていきます!
かとるり
恋愛
王子であるグレアムは聖女であるマーガレットと婚約関係にあったが、彼が選んだのはマーガレットの妹のミランダだった。
婚約者に裏切られ、家族からも裏切られたマーガレットは国を見限った。
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。