686 / 802
第三部 宰相閣下の婚約者
696 お茶会にまつわるエトセトラ
しおりを挟む
成形したクッキーとフィナンシェの生地を厨房に持って行って貰ったところで、今度は入れ違いにボウルが運び込まれた。
「レイナ、これは?」
「ああ、うん。前日煮沸しておいて貰った水を使って、花びらをそこに入れて火にかけて貰ってたの。沸騰したら30分ほど弱火で煮沸してね、ってお願いしておいたから、それが済んで粗熱も取れたってことかな」
左様でございます、とセルヴァンが頷いている。
「ここにいても香りが溢れているわね」
エリィ義母様がそう言いながら、ある程度しなった花びらを覗き込んでいる。
私はエリィ義母様ではなくシーグに、やや細長く平べったい棒を「はい」と渡した。
「使うのは水だけだから、花びらは取り覗いてね? その後はろ過して細かいゴミも取り除きましょう」
そう言った私は、木製の小さな茶こしを手にとった。
「……え、その『でんでん太鼓』から紐と玉を外したみたいなの、それ濾し器なの?」
私の手元に視線を向けたシャルリーヌが、驚いた様に目を瞠っている。
でんでん太鼓もどき――言い得て妙かも知れない。
ただ、どう考えても日本独自であろう「でんでん太鼓」に、そもそも単語を聞き取りそびれたとばかりにエリィ義母様とシーグがポカンとしている。
私の国の子供向けの玩具の名前です、と一応断りを入れながらも、私は先にこの木製茶濾し器の出所をシャルリーヌに説明した。
「木製の子供向けの玩具を作っている領地で作られているらしいわよ? 厨房の料理人の故郷で作られてるとかで、個人で使ってたヤツをちょっと借りたの。ティーポットに最初から濾し器代わりの穴を開けている方が一般的だけど、磁器を買えない、あるいは割ってしまった時の一時しのぎとして、これはこれで需要ありそうよね」
今のところは王都で取引をされるまでには至っておらず、イデオン家と同様に使用人たちの間でひっそりと使われているケースが多いらしい。
「面白ーい……」
本当なら花びらだって、菜箸でもあれば取り出しやすい――と思うのは、恐らく私とシャルリーヌだけだろうから、ちょっと平べったい木の板で掬い上げて貰う手段を採ったのだ。
「で、花びらを全部取り出したら、この簡易型の漉し器で漉して、こっちも煮沸消毒済みのガラス容器に入れる……と。紅茶は飲んだらおしまいだけど、こっちは寝具を香らせたり、頭髪洗浄の出来ない時に、髪を綺麗にする効果もあったりするから、紅茶よりは長く香りを留めておけるんじゃないかな」
シャンプーにすると言うよりは、目の粗い布をこのローズウォーターに浸して、それを櫛に刺した状態で髪をとくと言うスタイルだ。布に汚れが付着するため、綺麗になった上に髪に香りも付着すると言うわけだ。
これにはシャルリーヌどころかエリィ義母様も、ちょっと喰いついていた。
私も「ロゼーシャ」の水を作ろうかしら……などと言っているのが聞こえた気がする。
本当は化粧水もあったはずだけど、さすがに化粧水は学校の文化祭では作らないし、そこまでは作り方も知らない。
誰かがリネンウォーターから発展させるのなら、それはそれで良いし、自分からは手を広げなくても良い気がしていた。
いや、いずれシーカサーリ王立植物園でシーグに研究して貰うのもアリかと、そこは現段階ではアイデア止まりにしておこうと内心で思っていた。
「どう、イオタ? ひと通り作ってみたけど、分からないところとかあった?」
「いえ。多分大丈夫です」
「まあでも、この香り付きの水も持続は二週間くらいだって聞いたことあるし、もちろんお菓子類の賞味期限はもっと短いわけだから、旬の時期以外はなるべく乾燥させた花びらの状態で保存しておくのが良いんじゃないかな」
「あ……なるほど、そうですね」
リネンウォーターを瓶詰めしている間に、クッキーとフィナンシェが焼き上がったらしく、それぞれが食堂に運び込まれてきた。
ローズティーにローズクッキーにローズフィナンシェ。
結果的に「ローズなお茶会」となって、最後締めくくられようとしていた。
これはこれで、ユングベリ商会が本格開業した後、待ち時間なんかに店舗で楽しんで貰っても良さそうに思うのだけれど、その辺りはエリィ義母様が「これらもレイナちゃんのお茶会の名物にすればどう?」と提案をしてくれたため、三国会談が片付いたところでエドヴァルドとイル義父様に相談をしてみようと、ここは預かり案件になった。
その後せっかくだから……とのエリィ義母様の一言で、出来上がったモノはシーグだけでなくヨンナたちにもその場で振る舞われることになり、皆がワイワイと感想を言い合うなか、シャルリーヌがこっそり私の傍へと近付いてきた。
『……ちょっと日本語で聞くんだけど』
『うん』
『近々、妙なお茶会に招待されてない?』
『――っ』
日本語にせよ、ド直球ストレートな質問をいきなりぶつけられた私は、その場で思わずクッキーを喉に詰まらせそうになってしまった。
皆の大丈夫か? と言う視線を、お茶を流し込んで慌てて躱しながら、私もシャルリーヌの方へと、より近づく。
『シャーリーは、誰からそれを?』
『…………陛下』
もの凄く言いにくそうになったところをツッコんで聞いてみれば、少し前に「近々多くの国内貴族や国外の賓客を王宮に招く予定がある」と聞かされて〝転移扉〟の稼働確認と魔力の補充を頼まれて、王宮に赴いたと言うのだ。
『招待状は改めて送ると言われているんだけど、レイナも呼ぶから安心して良い、みたいなことを仄めかされたものだから、一応聞いておこうかと』
『うわぁ……』
そもそも、国王名での招待と言う時点で拒否権など存在しない。
シャルリーヌとしても、自身の精神安定上の問題として聞いておきたかったに違いなかった。
とは言え私も条件反射的に顔を顰めてしまい、シャルリーヌの表情筋も不安げに痙攣らざるを得なかった。
『やっぱり何かあるのよね⁉ おかしいと思ったのよ! 正妃どころか婚約者もいない陛下主催の、夜会でも晩餐会でもない「お茶会」って! 具体的な何か聞いてるのね⁉』
『違う、違う! 私もそこまで具体的には聞いてないから! ただ政略的な目論見が何かしらあるみたいで、単に陛下がそこに観客を欲しているだけなのよ!』
『……それって「だけ」で済ませられる話なの……?』
全くもってその通りだけれど、私ごときが何を言えようはずもない。
そして〝痺れ茶〟茶会などと、この場で言えるはずもなかった。
『もう、そのお茶会にまつわるエトセトラは当日日本語で愚痴らせてよ……』
『当日、って言うことはやっぱりレイナも参加なのね?』
『…………』
察してくれ、と無言になることしか私には出来なかったけど、勘のいいシャルリーヌにはそれで十分だった。
黙り込んだシャルリーヌに代わって、いったい何語で何を話しているのか気になりだしたらしいエリィ義母様の意識が、どうやらこちらに向いた。
なので私としてはそれ以上を話しづらくなったのも、無言になった理由としては大きかった。
「それはひょっとして、レイナちゃんの故郷の言葉?」
「えー…あー……はい。シャルリーヌ嬢も話せるので、時々」
「まあ!」
シャルリーヌが知っている、と言うところに主にエリィ義母様は驚いていたものの、意外なことに「教えて欲しい」とは言われなかった。
「ふふ。確かに知りたくないと言ってしまったら嘘になるけれど、気兼ねなく話せる環境も相手も必要でしょうから、私は聞かないでおくわね?」
「エリィ義母様……」
私の悪口でないと良いのだけれど、と片目を閉じるエリィ義母様がとても輝いて見えました。はい。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【年末年始休載について】
いつも読んで頂いてありがとうございますm(_ _)m
話数が多くなってきている弊害なのかも知れませんが、一部登場人物の行動や性格について厳しいご指摘を頂いております。(その部分は申し訳ありませんが非公開とさせて下さい)
あまり完璧に何もかもこなしてしまうよりはと思ったのですが、ご指摘そのものはひとえに筆者の表現力、実力の不足もあろうかと思います。
とは言え正直なところ、少し折れてしまったところもあり……この年末年始をいい機会と思って、明日から少し連載をお休みさせて頂きたく思います(._.)
12/28は連載開始から丸二年の記念となりますので、1本閑話を入れたいと思いますが、通常連載の部分は1/4~5あたりまでお休みさせて下さいm(_ _)m
なるべくそれまでに浮上出来るよう自分でも再度読み直しながら、もしかしたら小さな修正はかけるかも知れませんが、エタるつもりはもちろんありません。
ただただ、少しだけお時間下さい。
どうか引き続き宜しくお願いしますm(_ _)m
「レイナ、これは?」
「ああ、うん。前日煮沸しておいて貰った水を使って、花びらをそこに入れて火にかけて貰ってたの。沸騰したら30分ほど弱火で煮沸してね、ってお願いしておいたから、それが済んで粗熱も取れたってことかな」
左様でございます、とセルヴァンが頷いている。
「ここにいても香りが溢れているわね」
エリィ義母様がそう言いながら、ある程度しなった花びらを覗き込んでいる。
私はエリィ義母様ではなくシーグに、やや細長く平べったい棒を「はい」と渡した。
「使うのは水だけだから、花びらは取り覗いてね? その後はろ過して細かいゴミも取り除きましょう」
そう言った私は、木製の小さな茶こしを手にとった。
「……え、その『でんでん太鼓』から紐と玉を外したみたいなの、それ濾し器なの?」
私の手元に視線を向けたシャルリーヌが、驚いた様に目を瞠っている。
でんでん太鼓もどき――言い得て妙かも知れない。
ただ、どう考えても日本独自であろう「でんでん太鼓」に、そもそも単語を聞き取りそびれたとばかりにエリィ義母様とシーグがポカンとしている。
私の国の子供向けの玩具の名前です、と一応断りを入れながらも、私は先にこの木製茶濾し器の出所をシャルリーヌに説明した。
「木製の子供向けの玩具を作っている領地で作られているらしいわよ? 厨房の料理人の故郷で作られてるとかで、個人で使ってたヤツをちょっと借りたの。ティーポットに最初から濾し器代わりの穴を開けている方が一般的だけど、磁器を買えない、あるいは割ってしまった時の一時しのぎとして、これはこれで需要ありそうよね」
今のところは王都で取引をされるまでには至っておらず、イデオン家と同様に使用人たちの間でひっそりと使われているケースが多いらしい。
「面白ーい……」
本当なら花びらだって、菜箸でもあれば取り出しやすい――と思うのは、恐らく私とシャルリーヌだけだろうから、ちょっと平べったい木の板で掬い上げて貰う手段を採ったのだ。
「で、花びらを全部取り出したら、この簡易型の漉し器で漉して、こっちも煮沸消毒済みのガラス容器に入れる……と。紅茶は飲んだらおしまいだけど、こっちは寝具を香らせたり、頭髪洗浄の出来ない時に、髪を綺麗にする効果もあったりするから、紅茶よりは長く香りを留めておけるんじゃないかな」
シャンプーにすると言うよりは、目の粗い布をこのローズウォーターに浸して、それを櫛に刺した状態で髪をとくと言うスタイルだ。布に汚れが付着するため、綺麗になった上に髪に香りも付着すると言うわけだ。
これにはシャルリーヌどころかエリィ義母様も、ちょっと喰いついていた。
私も「ロゼーシャ」の水を作ろうかしら……などと言っているのが聞こえた気がする。
本当は化粧水もあったはずだけど、さすがに化粧水は学校の文化祭では作らないし、そこまでは作り方も知らない。
誰かがリネンウォーターから発展させるのなら、それはそれで良いし、自分からは手を広げなくても良い気がしていた。
いや、いずれシーカサーリ王立植物園でシーグに研究して貰うのもアリかと、そこは現段階ではアイデア止まりにしておこうと内心で思っていた。
「どう、イオタ? ひと通り作ってみたけど、分からないところとかあった?」
「いえ。多分大丈夫です」
「まあでも、この香り付きの水も持続は二週間くらいだって聞いたことあるし、もちろんお菓子類の賞味期限はもっと短いわけだから、旬の時期以外はなるべく乾燥させた花びらの状態で保存しておくのが良いんじゃないかな」
「あ……なるほど、そうですね」
リネンウォーターを瓶詰めしている間に、クッキーとフィナンシェが焼き上がったらしく、それぞれが食堂に運び込まれてきた。
ローズティーにローズクッキーにローズフィナンシェ。
結果的に「ローズなお茶会」となって、最後締めくくられようとしていた。
これはこれで、ユングベリ商会が本格開業した後、待ち時間なんかに店舗で楽しんで貰っても良さそうに思うのだけれど、その辺りはエリィ義母様が「これらもレイナちゃんのお茶会の名物にすればどう?」と提案をしてくれたため、三国会談が片付いたところでエドヴァルドとイル義父様に相談をしてみようと、ここは預かり案件になった。
その後せっかくだから……とのエリィ義母様の一言で、出来上がったモノはシーグだけでなくヨンナたちにもその場で振る舞われることになり、皆がワイワイと感想を言い合うなか、シャルリーヌがこっそり私の傍へと近付いてきた。
『……ちょっと日本語で聞くんだけど』
『うん』
『近々、妙なお茶会に招待されてない?』
『――っ』
日本語にせよ、ド直球ストレートな質問をいきなりぶつけられた私は、その場で思わずクッキーを喉に詰まらせそうになってしまった。
皆の大丈夫か? と言う視線を、お茶を流し込んで慌てて躱しながら、私もシャルリーヌの方へと、より近づく。
『シャーリーは、誰からそれを?』
『…………陛下』
もの凄く言いにくそうになったところをツッコんで聞いてみれば、少し前に「近々多くの国内貴族や国外の賓客を王宮に招く予定がある」と聞かされて〝転移扉〟の稼働確認と魔力の補充を頼まれて、王宮に赴いたと言うのだ。
『招待状は改めて送ると言われているんだけど、レイナも呼ぶから安心して良い、みたいなことを仄めかされたものだから、一応聞いておこうかと』
『うわぁ……』
そもそも、国王名での招待と言う時点で拒否権など存在しない。
シャルリーヌとしても、自身の精神安定上の問題として聞いておきたかったに違いなかった。
とは言え私も条件反射的に顔を顰めてしまい、シャルリーヌの表情筋も不安げに痙攣らざるを得なかった。
『やっぱり何かあるのよね⁉ おかしいと思ったのよ! 正妃どころか婚約者もいない陛下主催の、夜会でも晩餐会でもない「お茶会」って! 具体的な何か聞いてるのね⁉』
『違う、違う! 私もそこまで具体的には聞いてないから! ただ政略的な目論見が何かしらあるみたいで、単に陛下がそこに観客を欲しているだけなのよ!』
『……それって「だけ」で済ませられる話なの……?』
全くもってその通りだけれど、私ごときが何を言えようはずもない。
そして〝痺れ茶〟茶会などと、この場で言えるはずもなかった。
『もう、そのお茶会にまつわるエトセトラは当日日本語で愚痴らせてよ……』
『当日、って言うことはやっぱりレイナも参加なのね?』
『…………』
察してくれ、と無言になることしか私には出来なかったけど、勘のいいシャルリーヌにはそれで十分だった。
黙り込んだシャルリーヌに代わって、いったい何語で何を話しているのか気になりだしたらしいエリィ義母様の意識が、どうやらこちらに向いた。
なので私としてはそれ以上を話しづらくなったのも、無言になった理由としては大きかった。
「それはひょっとして、レイナちゃんの故郷の言葉?」
「えー…あー……はい。シャルリーヌ嬢も話せるので、時々」
「まあ!」
シャルリーヌが知っている、と言うところに主にエリィ義母様は驚いていたものの、意外なことに「教えて欲しい」とは言われなかった。
「ふふ。確かに知りたくないと言ってしまったら嘘になるけれど、気兼ねなく話せる環境も相手も必要でしょうから、私は聞かないでおくわね?」
「エリィ義母様……」
私の悪口でないと良いのだけれど、と片目を閉じるエリィ義母様がとても輝いて見えました。はい。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【年末年始休載について】
いつも読んで頂いてありがとうございますm(_ _)m
話数が多くなってきている弊害なのかも知れませんが、一部登場人物の行動や性格について厳しいご指摘を頂いております。(その部分は申し訳ありませんが非公開とさせて下さい)
あまり完璧に何もかもこなしてしまうよりはと思ったのですが、ご指摘そのものはひとえに筆者の表現力、実力の不足もあろうかと思います。
とは言え正直なところ、少し折れてしまったところもあり……この年末年始をいい機会と思って、明日から少し連載をお休みさせて頂きたく思います(._.)
12/28は連載開始から丸二年の記念となりますので、1本閑話を入れたいと思いますが、通常連載の部分は1/4~5あたりまでお休みさせて下さいm(_ _)m
なるべくそれまでに浮上出来るよう自分でも再度読み直しながら、もしかしたら小さな修正はかけるかも知れませんが、エタるつもりはもちろんありません。
ただただ、少しだけお時間下さい。
どうか引き続き宜しくお願いしますm(_ _)m
746
685 忘れじの膝枕 とも連動!
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
お気に入りに追加
12,978
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
冤罪から逃れるために全てを捨てた。
四折 柊
恋愛
王太子の婚約者だったオリビアは冤罪をかけられ捕縛されそうになり全てを捨てて家族と逃げた。そして以前留学していた国の恩師を頼り、新しい名前と身分を手に入れ幸せに過ごす。1年が過ぎ今が幸せだからこそ思い出してしまう。捨ててきた国や自分を陥れた人達が今どうしているのかを。(視点が何度も変わります)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
結婚記念日をスルーされたので、離婚しても良いですか?
秋月一花
恋愛
本日、結婚記念日を迎えた。三周年のお祝いに、料理長が腕を振るってくれた。私は夫であるマハロを待っていた。……いつまで経っても帰ってこない、彼を。
……結婚記念日を過ぎてから帰って来た彼は、私との結婚記念日を覚えていないようだった。身体が弱いという幼馴染の見舞いに行って、そのまま食事をして戻って来たみたいだ。
彼と結婚してからずっとそう。私がデートをしてみたい、と言えば了承してくれるものの、当日幼馴染の女性が体調を崩して「後で埋め合わせするから」と彼女の元へ向かってしまう。埋め合わせなんて、この三年一度もされたことがありませんが?
もう我慢の限界というものです。
「離婚してください」
「一体何を言っているんだ、君は……そんなこと、出来るはずないだろう?」
白い結婚のため、可能ですよ? 知らないのですか?
あなたと離婚して、私は第二の人生を歩みます。
※カクヨム様にも投稿しています。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
妹のことを長年、放置していた両親があっさりと勘当したことには理由があったようですが、両親の思惑とは違う方に進んだようです
珠宮さくら
恋愛
シェイラは、妹のわがままに振り回される日々を送っていた。そんな妹を長年、放置していた両親があっさりと妹を勘当したことを不思議に思っていたら、ちゃんと理由があったようだ。
※全3話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完】お義母様そんなに嫁がお嫌いですか?でも安心してください、もう会う事はありませんから
咲貴
恋愛
見初められ伯爵夫人となった元子爵令嬢のアニカは、夫のフィリベルトの義母に嫌われており、嫌がらせを受ける日々。
そんな中、義父の誕生日を祝うため、とびきりのプレゼントを用意する。
しかし、義母と二人きりになった時、事件は起こった……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【7話完結】婚約破棄?妹の方が優秀?あぁそうですか・・・。じゃあ、もう教えなくていいですよね?
西東友一
恋愛
昔、昔。氷河期の頃、人々が魔法を使えた時のお話。魔法教師をしていた私はファンゼル王子と婚約していたのだけれど、妹の方が優秀だからそちらと結婚したいということ。妹もそう思っているみたいだし、もう教えなくてもいいよね?
7話完結のショートストーリー。
1日1話。1週間で完結する予定です。
うたた寝している間に運命が変わりました。
gacchi
恋愛
優柔不断な第三王子フレディ様の婚約者として、幼いころから色々と苦労してきたけど、最近はもう呆れてしまって放置気味。そんな中、お義姉様がフレディ様の子を身ごもった?私との婚約は解消?私は学園を卒業したら修道院へ入れられることに。…だったはずなのに、カフェテリアでうたた寝していたら、私の運命は変わってしまったようです。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。