634 / 801
第三部 宰相閣下の婚約者
656 悪役令嬢はどっち?(後)
しおりを挟む
「さっき、弟さんも仰ってましたよね?コンティオラ公爵家も投資をした――この一言で、この家は詐欺の片棒を担ぐことになる、と」
「片棒……って……」
資金を出しているのだから、むしろ被害者。
そう言いたげなマリセラ嬢を、私は一瞥した。
五公爵家の家名が抱える影響力の大きさが、社交界以外のところではピンとこないのかも知れなかった。
「世間一般、まさか天下の公爵家が騙された側だとは考えない。むしろ積極的な出資者だと判断をする。コンティオラ公爵家が資金を出しているような所ならと、我も我もと資金を出すかも――と言うか、出させようとしているんです」
金額の大小は二の次だ。
重要なのは「コンティオラ公爵家が資金を出した」、その事実だけだ。
「実際に資金を出したのが誰であろうと、世間は『コンティオラ公爵が認めたこと』と判断をする。ドレスや宝石だってそうですよ?選んだのがコンティオラ公爵令嬢であっても、店側からは『コンティオラ公爵家御用達』となる。私のお小遣いで何をしようと――が通用するのは、労働の対価として得たお金だけです。お小遣いは公爵家のお金です」
細かいことを言えば、当主本人は「私のお金」論法が振り回せるかも知れない。
領政とて立派な「経営」と言う労働だ。
ただ、それをやったら家が傾く自覚を持っていない筈がない。
どこにでも例外はいるだろうけど、少なくともエドヴァルドやイル義父様は違う。
コンティオラ公爵とて、公爵家当主としての責任感はあるように見える。
つまりは自分がお金を使うことで、周りにどう言った影響を及ぼすのかを、考えないまま買い物をすると言うことはないのだ。
「……公爵家を名乗る者に、私的な資金など存在しないと言うわけですね……」
そう呟いたのは、マリセラ嬢ではなくヒース君だ。
もしかしたら、学園内、お小遣いで買うものにまではその意識はなかったのかも知れない。
「ふふ……学園内で一度よく耳を澄まされてみると良いですよ?コンティオラ公爵令息が好んで食べているものだ!とか、家を継がない立場の令息や出入りの商人なんかが話をしていることがあるかも」
家を継ぐ立場の者や学園内の従業員、教師なんかは己の立場を自覚して、迂闊なことは口にしないだろう。
ただ、自活の道を模索しなければならない生徒や出入りの商人は別だ。
自分の食い扶持に繋がるのだから、むしろ情報収集には積極的な筈だ。
「たとえば学園内の食堂、食事は一種類じゃないですよね?時間のある時に厨房か先生かに尋ねてみられると良いですよ。各領地に配慮された献立に、必ずなっている筈ですから」
学食の話を、学園理事であるボードリエ伯爵としてみようとシャルリーヌと話をした時に言っていたのだ。
逆にどこかの領地に偏った献立が出れば、その時点で不正が明るみに出る――と。
作る方も作る方なら、選ぶ方も選ぶ方。
まったく気にしない子息もいれば、対立派閥に気を遣った献立を選ぶ子息もいると言う。
気にしない方が悪いと言う訳ではなく、各家庭の環境にもよるために、どちらでも差しさわりのないように考えられているのだと言う。
なるほどそれなら、献立が頭打ちにならないためにも、ボードリエ伯爵もこちらの話に耳を傾けてくれる余地はあるだろうと納得したのだ。
「私はこの国に来た時からイデオン公爵家でお世話になっていますから、私が自由にして良いお金があるなどとは今でも思っていませんよ?必要な時は、使い道を説明して、ちゃんと許可は貰ってます」
たまに渋い表情をしていたり、部屋の温度を下げていたりすることはあるけれど、だからと言って説明を省くようなことはしないし、出来ない。
「たとえ自由にして良いと言われようとも、です。逆に、だからこそ、そのお金に責任が乗っていることを理解しなくちゃいけない。成功してから報告しようとか、一番やってはいけないことです。そもそも、楽して儲かるような稼ぎ方なんて存在しないんですから」
「「……っ」」
私の言葉は、姉と弟それぞれに刺さる何かがあったらしい。
ヒース君もヒース君で、明日から学食のメニューに悩みまくりそうだ。
「私が……何も考えていないと仰るのね……」
「そこまで言うつもりはありませんでしたけど、結果的にそうなった、と言うことです。強いて言えば考えが足りなかった」
「どうして貴女にそこまで言われなくては……っ」
「誰かが言わなくちゃいけなかったことです、コンティオラ公爵令嬢」
私はチラッとヒース君を見ながら、そう言った。
私にはヨンナがいて、ドレスや宝石に興味がないなりに、だからこそ余計に適当な注文をしてはいけないと説明をしてくれた。
場合によってはエドヴァルドの王宮内での立場に影響するかも知れない、と。
もしも誰かが――たとえばコンティオラ公爵が忙しいのであればヒルダ夫人が、それに近いことを教えていれば、たとえ品物が漁場の開発権に変わろうと、迂闊に資金を出すようなことはしなかっただろう。
「その通りです、フォルシアン公爵令嬢。我々家族の責任です」
そこまで言わずとも、私の言いたいことを察したらしいヒース君が、そう言って唇を嚙みしめた。
女主人不在のイデオン家であればこそヨンナが教えてくれたものの、ヒルダ夫人がいる状況では、コンティオラ公爵家の侍女長や使用人たちはイデオン家のような接し方はしないだろう。
家族の責任。
イデオン家の内情を知らずとも、ヒース君はそう言うしかないのだ。
日頃からヒルダ夫人がマリセラ嬢を甘やかしていたと、断言していたのはヒース君自身なのだから。
「ヒース……っ」
「深く考えずに資金を出した姉はもちろん、日ごろの姉にほとんど注意をしなかった母にも責はあるし、母に丸投げ状態だった父にも責はあるし、あれこれ言うのを諦めて学園に引きこもっていた僕にも責はある。姉上、今、実際に何が起きていると思います?どうして『詐欺の片棒』などと言われなくてはならないのか」
「まあ……資金を渡したことで、相手は味を占めて次の詐欺を計画しようとする。それもある意味片棒ですけどね」
私の言葉をフォローと受け取ったのか、ヒース君は「フォルシアン公爵令嬢はお優しい方ですね」と口元を綻ばせた。
いえいえ幻想です。
どこかのヤンネさんみたいな実害が少ないからです。
「いえいえ。イデオン公爵閣下へ、もっと具体的な実害が及ぶようになれば、態度も変わるかも知れませんし」
「…………」
私は正直なところを口にしたつもりだけれど、ヒース君もマリセラ嬢も、それぞれが無言で表情を痙攣らせた。
ヒース君は何だか生温かい雰囲気すら感じたけれど、マリセラ嬢の方は「それが片棒なら、それで良いじゃないか」とでも言いたげな雰囲気すら漂っていた。
「……私から説明しましょうか?」
「いえ、次期コンティオラ公爵として、僕――私が今、ここで話をします。もしかしたら私は次期を名乗れなくなるのかも知れませんが、それでも、この件でフォルシアン公爵令嬢に矛先が向くのは、それは違うと思いますから」
どうやら未だ頑ななままのマリセラ嬢に、私がこれ以上嫌な役を引き受ける必要はないと、ヒース君が名乗りを上げる形で、顔を上げた。
さっきまでの大噴火で、少なからずのガスが抜けて改めて冷静になったと言うことなんだろう。
「――レイナ様」
そこへ静かに、私の背後に近付いてきたルヴェックが、そっと声をかけてきた。
曰く「門の外、全員捕まったようですよ」――と。
「片棒……って……」
資金を出しているのだから、むしろ被害者。
そう言いたげなマリセラ嬢を、私は一瞥した。
五公爵家の家名が抱える影響力の大きさが、社交界以外のところではピンとこないのかも知れなかった。
「世間一般、まさか天下の公爵家が騙された側だとは考えない。むしろ積極的な出資者だと判断をする。コンティオラ公爵家が資金を出しているような所ならと、我も我もと資金を出すかも――と言うか、出させようとしているんです」
金額の大小は二の次だ。
重要なのは「コンティオラ公爵家が資金を出した」、その事実だけだ。
「実際に資金を出したのが誰であろうと、世間は『コンティオラ公爵が認めたこと』と判断をする。ドレスや宝石だってそうですよ?選んだのがコンティオラ公爵令嬢であっても、店側からは『コンティオラ公爵家御用達』となる。私のお小遣いで何をしようと――が通用するのは、労働の対価として得たお金だけです。お小遣いは公爵家のお金です」
細かいことを言えば、当主本人は「私のお金」論法が振り回せるかも知れない。
領政とて立派な「経営」と言う労働だ。
ただ、それをやったら家が傾く自覚を持っていない筈がない。
どこにでも例外はいるだろうけど、少なくともエドヴァルドやイル義父様は違う。
コンティオラ公爵とて、公爵家当主としての責任感はあるように見える。
つまりは自分がお金を使うことで、周りにどう言った影響を及ぼすのかを、考えないまま買い物をすると言うことはないのだ。
「……公爵家を名乗る者に、私的な資金など存在しないと言うわけですね……」
そう呟いたのは、マリセラ嬢ではなくヒース君だ。
もしかしたら、学園内、お小遣いで買うものにまではその意識はなかったのかも知れない。
「ふふ……学園内で一度よく耳を澄まされてみると良いですよ?コンティオラ公爵令息が好んで食べているものだ!とか、家を継がない立場の令息や出入りの商人なんかが話をしていることがあるかも」
家を継ぐ立場の者や学園内の従業員、教師なんかは己の立場を自覚して、迂闊なことは口にしないだろう。
ただ、自活の道を模索しなければならない生徒や出入りの商人は別だ。
自分の食い扶持に繋がるのだから、むしろ情報収集には積極的な筈だ。
「たとえば学園内の食堂、食事は一種類じゃないですよね?時間のある時に厨房か先生かに尋ねてみられると良いですよ。各領地に配慮された献立に、必ずなっている筈ですから」
学食の話を、学園理事であるボードリエ伯爵としてみようとシャルリーヌと話をした時に言っていたのだ。
逆にどこかの領地に偏った献立が出れば、その時点で不正が明るみに出る――と。
作る方も作る方なら、選ぶ方も選ぶ方。
まったく気にしない子息もいれば、対立派閥に気を遣った献立を選ぶ子息もいると言う。
気にしない方が悪いと言う訳ではなく、各家庭の環境にもよるために、どちらでも差しさわりのないように考えられているのだと言う。
なるほどそれなら、献立が頭打ちにならないためにも、ボードリエ伯爵もこちらの話に耳を傾けてくれる余地はあるだろうと納得したのだ。
「私はこの国に来た時からイデオン公爵家でお世話になっていますから、私が自由にして良いお金があるなどとは今でも思っていませんよ?必要な時は、使い道を説明して、ちゃんと許可は貰ってます」
たまに渋い表情をしていたり、部屋の温度を下げていたりすることはあるけれど、だからと言って説明を省くようなことはしないし、出来ない。
「たとえ自由にして良いと言われようとも、です。逆に、だからこそ、そのお金に責任が乗っていることを理解しなくちゃいけない。成功してから報告しようとか、一番やってはいけないことです。そもそも、楽して儲かるような稼ぎ方なんて存在しないんですから」
「「……っ」」
私の言葉は、姉と弟それぞれに刺さる何かがあったらしい。
ヒース君もヒース君で、明日から学食のメニューに悩みまくりそうだ。
「私が……何も考えていないと仰るのね……」
「そこまで言うつもりはありませんでしたけど、結果的にそうなった、と言うことです。強いて言えば考えが足りなかった」
「どうして貴女にそこまで言われなくては……っ」
「誰かが言わなくちゃいけなかったことです、コンティオラ公爵令嬢」
私はチラッとヒース君を見ながら、そう言った。
私にはヨンナがいて、ドレスや宝石に興味がないなりに、だからこそ余計に適当な注文をしてはいけないと説明をしてくれた。
場合によってはエドヴァルドの王宮内での立場に影響するかも知れない、と。
もしも誰かが――たとえばコンティオラ公爵が忙しいのであればヒルダ夫人が、それに近いことを教えていれば、たとえ品物が漁場の開発権に変わろうと、迂闊に資金を出すようなことはしなかっただろう。
「その通りです、フォルシアン公爵令嬢。我々家族の責任です」
そこまで言わずとも、私の言いたいことを察したらしいヒース君が、そう言って唇を嚙みしめた。
女主人不在のイデオン家であればこそヨンナが教えてくれたものの、ヒルダ夫人がいる状況では、コンティオラ公爵家の侍女長や使用人たちはイデオン家のような接し方はしないだろう。
家族の責任。
イデオン家の内情を知らずとも、ヒース君はそう言うしかないのだ。
日頃からヒルダ夫人がマリセラ嬢を甘やかしていたと、断言していたのはヒース君自身なのだから。
「ヒース……っ」
「深く考えずに資金を出した姉はもちろん、日ごろの姉にほとんど注意をしなかった母にも責はあるし、母に丸投げ状態だった父にも責はあるし、あれこれ言うのを諦めて学園に引きこもっていた僕にも責はある。姉上、今、実際に何が起きていると思います?どうして『詐欺の片棒』などと言われなくてはならないのか」
「まあ……資金を渡したことで、相手は味を占めて次の詐欺を計画しようとする。それもある意味片棒ですけどね」
私の言葉をフォローと受け取ったのか、ヒース君は「フォルシアン公爵令嬢はお優しい方ですね」と口元を綻ばせた。
いえいえ幻想です。
どこかのヤンネさんみたいな実害が少ないからです。
「いえいえ。イデオン公爵閣下へ、もっと具体的な実害が及ぶようになれば、態度も変わるかも知れませんし」
「…………」
私は正直なところを口にしたつもりだけれど、ヒース君もマリセラ嬢も、それぞれが無言で表情を痙攣らせた。
ヒース君は何だか生温かい雰囲気すら感じたけれど、マリセラ嬢の方は「それが片棒なら、それで良いじゃないか」とでも言いたげな雰囲気すら漂っていた。
「……私から説明しましょうか?」
「いえ、次期コンティオラ公爵として、僕――私が今、ここで話をします。もしかしたら私は次期を名乗れなくなるのかも知れませんが、それでも、この件でフォルシアン公爵令嬢に矛先が向くのは、それは違うと思いますから」
どうやら未だ頑ななままのマリセラ嬢に、私がこれ以上嫌な役を引き受ける必要はないと、ヒース君が名乗りを上げる形で、顔を上げた。
さっきまでの大噴火で、少なからずのガスが抜けて改めて冷静になったと言うことなんだろう。
「――レイナ様」
そこへ静かに、私の背後に近付いてきたルヴェックが、そっと声をかけてきた。
曰く「門の外、全員捕まったようですよ」――と。
766
お気に入りに追加
12,966
あなたにおすすめの小説
山に捨てられた令嬢! 私のスキルは結界なのに、王都がどうなっても、もう知りません!
甘い秋空
恋愛
婚約を破棄されて、山に捨てられました! 私のスキルは結界なので、私を王都の外に出せば、王都は結界が無くなりますよ? もう、どうなっても知りませんから! え? 助けに来たのは・・・
【完結】返してください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと我慢をしてきた。
私が愛されていない事は感じていた。
だけど、信じたくなかった。
いつかは私を見てくれると思っていた。
妹は私から全てを奪って行った。
なにもかも、、、、信じていたあの人まで、、、
母から信じられない事実を告げられ、遂に私は家から追い出された。
もういい。
もう諦めた。
貴方達は私の家族じゃない。
私が相応しくないとしても、大事な物を取り返したい。
だから、、、、
私に全てを、、、
返してください。
平民の娘だから婚約者を譲れって? 別にいいですけど本当によろしいのですか?
和泉 凪紗
恋愛
「お父様。私、アルフレッド様と結婚したいです。お姉様より私の方がお似合いだと思いませんか?」
腹違いの妹のマリアは私の婚約者と結婚したいそうだ。私は平民の娘だから譲るのが当然らしい。
マリアと義母は私のことを『平民の娘』だといつも見下し、嫌がらせばかり。
婚約者には何の思い入れもないので別にいいですけど、本当によろしいのですか?
うたた寝している間に運命が変わりました。
gacchi
恋愛
優柔不断な第三王子フレディ様の婚約者として、幼いころから色々と苦労してきたけど、最近はもう呆れてしまって放置気味。そんな中、お義姉様がフレディ様の子を身ごもった?私との婚約は解消?私は学園を卒業したら修道院へ入れられることに。…だったはずなのに、カフェテリアでうたた寝していたら、私の運命は変わってしまったようです。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます
私が出て行った後、旦那様から後悔の手紙がもたらされました
新野乃花(大舟)
恋愛
ルナとルーク伯爵は婚約関係にあったが、その関係は伯爵の妹であるリリアによって壊される。伯爵はルナの事よりもリリアの事ばかりを優先するためだ。そんな日々が繰り返される中で、ルナは伯爵の元から姿を消す。最初こそ何とも思っていなかった伯爵であったが、その後あるきっかけをもとに、ルナの元に後悔の手紙を送ることとなるのだった…。
我慢するだけの日々はもう終わりにします
風見ゆうみ
恋愛
「レンウィル公爵も素敵だけれど、あなたの婚約者も素敵ね」伯爵の爵位を持つ父の後妻の連れ子であるロザンヌは、私、アリカ・ルージーの婚約者シーロンをうっとりとした目で見つめて言った――。
学園でのパーティーに出席した際、シーロンからパーティー会場の入口で「今日はロザンヌと出席するから、君は1人で中に入ってほしい」と言われた挙げ句、ロザンヌからは「あなたにはお似合いの相手を用意しておいた」と言われ、複数人の男子生徒にどこかへ連れ去られそうになってしまう。
そんな私を助けてくれたのは、ロザンヌが想いを寄せている相手、若き公爵ギルバート・レンウィルだった。
※本編完結しましたが、番外編を更新中です。
※史実とは関係なく、設定もゆるい、ご都合主義です。
※独特の世界観です。
※中世〜近世ヨーロッパ風で貴族制度はありますが、法律、武器、食べ物など、その他諸々は現代風です。話を進めるにあたり、都合の良い世界観となっています。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。