617 / 819
第三部 宰相閣下の婚約者
620 絶対零度の晩餐会~団欒の間①~
しおりを挟む
「ようこそ、コンティオラ公爵令息でいらして?学園の入学祝いの晩餐会でお目にかかって以来かしら?男の子の成長は早くて驚きですわね。卒業は来年でしたかしら?」
貴族子弟の社交界デビューは18歳だそうだけど、これは令息たちが13歳から5年間通った学園を卒業して、本格的にそれぞれの進路に就くのに合わせて、明け透けに言えば「婚活」出来るようにと言うのがあるらしい。
卒業式の後、王宮内で王の祝辞と晩餐会が開かれ、それが事実上の社交界デビューとなるらしい。
ただ令息たちの側は、貴族の子弟として洩れなく学園入学が義務付けられている以上は、13歳の時点で全員王都にいるワケだから――と、学園の入学式の後でも、国王による祝辞と学園内でのささやかな食事会があるそうだ。
こちらは純粋な食事のみ、王と五公爵家のみが参加をして、基本的には自領の当主夫妻に、五公爵家は他の公爵家当主夫妻に、五年間の学園在籍を報告して顔見せを行う――令息たちにとっては、ここからが公に家名と名前を知られる、言わば「政治デビュー」とも言える場になると言う。
逆に13歳となる年齢上、その場に学生の親が娘を同伴させたりするのは禁止されているらしい。
せいぜい親同士で「18歳になったら……」と言ったような軽い口約束が黙認されている程度だとか。
まあ、ロリコンと言う単語はないにせよ、社会通念上、少女趣味・幼女趣味は嫌悪されていると言うことで良いんだろう。
つまりは、ヒース・コンティオラ公爵令息に限って言えば、学園入学時にエリィ義母様は、彼から挨拶を受けたことがあると言う話だ。
卒業は来年、つまり今は学園の四年生か。
エリィ義母様の言葉からそう推測していると、コンティオラ公爵夫人のすぐ近くにいた少年が、エリィ義母様に向かって優雅な〝ボウアンドスクレープ〟を披露した。
「お久しぶりにございます、フォルシアン公爵夫人。ヒース・コンティオラ、お招きによりこの場にまかり越しましてございます」
おお、話し声がちゃんと聞こえる!
それに確かに、先に聞いていた通りにコンティオラ公爵を若くして、クマをとったらこんな感じ――と言った容貌だ。
変に感動した私をよそに、ヒース君の挨拶をエリィ義母様は鷹揚に受け止めていた。
「今日は急な話でごめんなさいね?貴族の作法として、褒められたものではないことは承知していてよ?けれど、どうしても貴方と夫人の協力が必要な話があって、お招きしたの」
「……協力、ですか。馬車の事故があったと聞きましたが、それがなにか――」
戸惑うヒース君に、エリィ義母様は「ふふ」と淑女の笑みを閃かせた。
このあたりは、ギーレンで王妃教育を受けたシャルリーヌなんかも完璧にこなせる「微笑み」だ。
私には圧倒的に経験が足りない。
「とりあえず、立ってする話でもないから座ってちょうだい?ああ、その前に娘を紹介させて貰おうかしら。多分この先、貴方は無関係ではいられないでしょうから」
エリィ義母様にそっと背中を押された私は、戸惑ったままのヒース君に挨拶をした。
「初めまして。レイナ・フォルシアンと申します。どうか宜しくお見知りおきのほどを」
「……ご丁寧な挨拶を痛み入ります。コンティオラ公爵家嫡男のヒースです」
そうしてエリィ義母様にしたのと同じ、社交辞令全開の〝ボウアンドスクレープ〟を見せたヒース君は、戸惑ったままの視線をエリィ義母様に戻していた。
「ふふ……コンティオラ家のご子息はとても素直なお育ちでいらっしゃいますわね、夫人」
「フォルシアン公爵夫人……」
「ああ、悪い意味には捉えないで下さいませね?我が家の愚息は、もうこの頃には成績はともかく、周囲の空気を読むような余裕はなくなっていましたから、きっとご子息は将来大物になられましてよ?」
なるほど。
ヒース君、割とまだ考えていることが顔に出るとは思うけど、義兄は学生時代から既に神経質な一面が顔を覗かせていたのかも知れない。
答えに困るコンティオラ家の親子を見ながら、エリィ義母様はいつの間にかヒース君の方へと向き直っていた。
「貴方が今考えていたことは、杞憂だと言っておくわね?まだ知っている貴族はそれほど多くないけれど、義娘はイデオン公爵閣下と婚約をしたの。そう言う意味で貴方に紹介したなんて受け取られてしまったら、フォルシアン公爵家が潰されてしまうわ」
「えっ」
「……っ」
エリィ義母様の言葉に、ヒース君は目を丸くしていて、私は私でヒース君が戸惑っていた理由に気付いて、目を見開いていた。
「すっ、すみません!てっきり、この後会うナルディーニ侯爵家の令嬢よりも先に紹介しておきたいと、母が余計な気を回したのかと――」
そう言えば、学園の見学に来たと言うナルディーニ侯爵家の当主の弟一家、学園に入る本人以外に、母と妹がついて来ていると言っていた気がする。
「……そのご令嬢がお嫌いなんですか?」
うっかり聞いてみれば、ヒース君は思わぬことを聞かれた、と言った表情をこちらへと向けた。
「僕――いえ、私自身は好きも嫌いもないですよ。それを判断出来るほど、会って会話をしたこともありませんから。ただ、コンティオラ公爵家にとってナルディーニ侯爵家は不俱戴天の仇。いくらクレト様が人格者だと言っても、侯爵家の血をコンティオラ公爵家に入れることだけは死んでもしないだろうと思っているので……要は、縁組を避けるためなら何でもやるだろうと思っていたんですよ。姉に限らず、私の縁組を考えた時にも」
「あら、じゃあ我がフォルシアン公爵家は、ナルディーニ侯爵家よりは信を置いて貰えているのね?」
ヒース君の発言に、エリィ義母様はちょっと面白そうに笑っていた。
「もちろんです。比べることさえおこがましいと思っています」
どうやら、むやみに媚びているわけではないらしい。
これまで交流がほとんどなかったとしても、ナルディーニ侯爵家のまだ小さな令嬢との縁談に発展させるよりはと、フォルシアン公爵家との縁組をねじこんできた――と言う展開の方がおかしくはないと、彼の中では判断されていたのだ。
ここまで、どれほどナルディーニ侯爵家絡みの攻防があったのかと思ってしまう。
「ですが、イデオン公爵閣下とご婚約されていらっしゃるとは、大変失礼致しました。なるほど、確かに今後も長く関わるであろう方となりますね」
そう言ったヒース君は、再度こちらを見ながら軽く一礼をした。
「とは言え、今日は顔合わせが目的だったとは思えないのですが……」
ヒース、と窘める母を息子はチラと一瞥している。
「――お座りになって下さいな?」
そんな親子に、エリィ義母様がとっておきの笑みを張り付かせて着席を促した。
貴族子弟の社交界デビューは18歳だそうだけど、これは令息たちが13歳から5年間通った学園を卒業して、本格的にそれぞれの進路に就くのに合わせて、明け透けに言えば「婚活」出来るようにと言うのがあるらしい。
卒業式の後、王宮内で王の祝辞と晩餐会が開かれ、それが事実上の社交界デビューとなるらしい。
ただ令息たちの側は、貴族の子弟として洩れなく学園入学が義務付けられている以上は、13歳の時点で全員王都にいるワケだから――と、学園の入学式の後でも、国王による祝辞と学園内でのささやかな食事会があるそうだ。
こちらは純粋な食事のみ、王と五公爵家のみが参加をして、基本的には自領の当主夫妻に、五公爵家は他の公爵家当主夫妻に、五年間の学園在籍を報告して顔見せを行う――令息たちにとっては、ここからが公に家名と名前を知られる、言わば「政治デビュー」とも言える場になると言う。
逆に13歳となる年齢上、その場に学生の親が娘を同伴させたりするのは禁止されているらしい。
せいぜい親同士で「18歳になったら……」と言ったような軽い口約束が黙認されている程度だとか。
まあ、ロリコンと言う単語はないにせよ、社会通念上、少女趣味・幼女趣味は嫌悪されていると言うことで良いんだろう。
つまりは、ヒース・コンティオラ公爵令息に限って言えば、学園入学時にエリィ義母様は、彼から挨拶を受けたことがあると言う話だ。
卒業は来年、つまり今は学園の四年生か。
エリィ義母様の言葉からそう推測していると、コンティオラ公爵夫人のすぐ近くにいた少年が、エリィ義母様に向かって優雅な〝ボウアンドスクレープ〟を披露した。
「お久しぶりにございます、フォルシアン公爵夫人。ヒース・コンティオラ、お招きによりこの場にまかり越しましてございます」
おお、話し声がちゃんと聞こえる!
それに確かに、先に聞いていた通りにコンティオラ公爵を若くして、クマをとったらこんな感じ――と言った容貌だ。
変に感動した私をよそに、ヒース君の挨拶をエリィ義母様は鷹揚に受け止めていた。
「今日は急な話でごめんなさいね?貴族の作法として、褒められたものではないことは承知していてよ?けれど、どうしても貴方と夫人の協力が必要な話があって、お招きしたの」
「……協力、ですか。馬車の事故があったと聞きましたが、それがなにか――」
戸惑うヒース君に、エリィ義母様は「ふふ」と淑女の笑みを閃かせた。
このあたりは、ギーレンで王妃教育を受けたシャルリーヌなんかも完璧にこなせる「微笑み」だ。
私には圧倒的に経験が足りない。
「とりあえず、立ってする話でもないから座ってちょうだい?ああ、その前に娘を紹介させて貰おうかしら。多分この先、貴方は無関係ではいられないでしょうから」
エリィ義母様にそっと背中を押された私は、戸惑ったままのヒース君に挨拶をした。
「初めまして。レイナ・フォルシアンと申します。どうか宜しくお見知りおきのほどを」
「……ご丁寧な挨拶を痛み入ります。コンティオラ公爵家嫡男のヒースです」
そうしてエリィ義母様にしたのと同じ、社交辞令全開の〝ボウアンドスクレープ〟を見せたヒース君は、戸惑ったままの視線をエリィ義母様に戻していた。
「ふふ……コンティオラ家のご子息はとても素直なお育ちでいらっしゃいますわね、夫人」
「フォルシアン公爵夫人……」
「ああ、悪い意味には捉えないで下さいませね?我が家の愚息は、もうこの頃には成績はともかく、周囲の空気を読むような余裕はなくなっていましたから、きっとご子息は将来大物になられましてよ?」
なるほど。
ヒース君、割とまだ考えていることが顔に出るとは思うけど、義兄は学生時代から既に神経質な一面が顔を覗かせていたのかも知れない。
答えに困るコンティオラ家の親子を見ながら、エリィ義母様はいつの間にかヒース君の方へと向き直っていた。
「貴方が今考えていたことは、杞憂だと言っておくわね?まだ知っている貴族はそれほど多くないけれど、義娘はイデオン公爵閣下と婚約をしたの。そう言う意味で貴方に紹介したなんて受け取られてしまったら、フォルシアン公爵家が潰されてしまうわ」
「えっ」
「……っ」
エリィ義母様の言葉に、ヒース君は目を丸くしていて、私は私でヒース君が戸惑っていた理由に気付いて、目を見開いていた。
「すっ、すみません!てっきり、この後会うナルディーニ侯爵家の令嬢よりも先に紹介しておきたいと、母が余計な気を回したのかと――」
そう言えば、学園の見学に来たと言うナルディーニ侯爵家の当主の弟一家、学園に入る本人以外に、母と妹がついて来ていると言っていた気がする。
「……そのご令嬢がお嫌いなんですか?」
うっかり聞いてみれば、ヒース君は思わぬことを聞かれた、と言った表情をこちらへと向けた。
「僕――いえ、私自身は好きも嫌いもないですよ。それを判断出来るほど、会って会話をしたこともありませんから。ただ、コンティオラ公爵家にとってナルディーニ侯爵家は不俱戴天の仇。いくらクレト様が人格者だと言っても、侯爵家の血をコンティオラ公爵家に入れることだけは死んでもしないだろうと思っているので……要は、縁組を避けるためなら何でもやるだろうと思っていたんですよ。姉に限らず、私の縁組を考えた時にも」
「あら、じゃあ我がフォルシアン公爵家は、ナルディーニ侯爵家よりは信を置いて貰えているのね?」
ヒース君の発言に、エリィ義母様はちょっと面白そうに笑っていた。
「もちろんです。比べることさえおこがましいと思っています」
どうやら、むやみに媚びているわけではないらしい。
これまで交流がほとんどなかったとしても、ナルディーニ侯爵家のまだ小さな令嬢との縁談に発展させるよりはと、フォルシアン公爵家との縁組をねじこんできた――と言う展開の方がおかしくはないと、彼の中では判断されていたのだ。
ここまで、どれほどナルディーニ侯爵家絡みの攻防があったのかと思ってしまう。
「ですが、イデオン公爵閣下とご婚約されていらっしゃるとは、大変失礼致しました。なるほど、確かに今後も長く関わるであろう方となりますね」
そう言ったヒース君は、再度こちらを見ながら軽く一礼をした。
「とは言え、今日は顔合わせが目的だったとは思えないのですが……」
ヒース、と窘める母を息子はチラと一瞥している。
「――お座りになって下さいな?」
そんな親子に、エリィ義母様がとっておきの笑みを張り付かせて着席を促した。
690
お気に入りに追加
12,955
あなたにおすすめの小説
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
離婚する両親のどちらと暮らすか……娘が選んだのは夫の方だった。
しゃーりん
恋愛
夫の愛人に子供ができた。夫は私と離婚して愛人と再婚したいという。
私たち夫婦には娘が1人。
愛人との再婚に娘は邪魔になるかもしれないと思い、自分と一緒に連れ出すつもりだった。
だけど娘が選んだのは夫の方だった。
失意のまま実家に戻り、再婚した私が数年後に耳にしたのは、娘が冷遇されているのではないかという話。
事実ならば娘を引き取りたいと思い、元夫の家を訪れた。
再び娘が選ぶのは父か母か?というお話です。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
結婚して5年、冷たい夫に離縁を申し立てたらみんなに止められています。
真田どんぐり
恋愛
ー5年前、ストレイ伯爵家の美しい令嬢、アルヴィラ・ストレイはアレンベル侯爵家の侯爵、ダリウス・アレンベルと結婚してアルヴィラ・アレンベルへとなった。
親同士に決められた政略結婚だったが、アルヴィラは旦那様とちゃんと愛し合ってやっていこうと決意していたのに……。
そんな決意を打ち砕くかのように旦那様の態度はずっと冷たかった。
(しかも私にだけ!!)
社交界に行っても、使用人の前でもどんな時でも冷たい態度を取られた私は周りの噂の恰好の的。
最初こそ我慢していたが、ある日、偶然旦那様とその幼馴染の不倫疑惑を耳にする。
(((こんな仕打ち、あんまりよーー!!)))
旦那様の態度にとうとう耐えられなくなった私は、ついに離縁を決意したーーーー。
【完結】初めて嫁ぎ先に行ってみたら、私と同名の妻と嫡男がいました。さて、どうしましょうか?
との
恋愛
「なんかさぁ、おかしな噂聞いたんだけど」
結婚式の時から一度もあった事のない私の夫には、最近子供が産まれたらしい。
夫のストマック辺境伯から領地には来るなと言われていたアナベルだが、流石に放っておくわけにもいかず訪ねてみると、
えっ? アナベルって奥様がここに住んでる。
どう言う事? しかも私が毎月支援していたお金はどこに?
ーーーーーー
完結、予約投稿済みです。
R15は、今回も念の為
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
意地を張っていたら6年もたってしまいました
Hkei
恋愛
「セドリック様が悪いのですわ!」
「そうか?」
婚約者である私の誕生日パーティーで他の令嬢ばかり褒めて、そんなに私のことが嫌いですか!
「もう…セドリック様なんて大嫌いです!!」
その後意地を張っていたら6年もたってしまっていた二人の話。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。