567 / 803
第三部 宰相閣下の婚約者
597 淑女の微笑みふたたび
しおりを挟む
「まぁ……」
王都中心街を少し歩いて、旧〝ツェツィ・オンペル〟の空き店舗の前に立った時、エリィ義母様は扇で口元を覆うようにしながら、目を輝かせて店舗を見上げていた。
うん。
シャレースタイルのホテルって、異世界や身分に関係なく、割と女性に好まれるスタイルだと思う。
飾り彫刻やバルコニー、そこに飾られた花なんかは特徴的だし、木の枠組みは素朴で暖かな雰囲気満載だ。
「エリィ義母様、この前イル義父様とも話していた、宿泊施設付のレストランなんですけど、ちょうどこんなイメージなんです。湖畔沿いとか景色の良いところで建てたら、旅の疲れも癒えそうな気がしませんか?」
王都ならともかく、誰も旅の途中の宿にそこまでの豪華さは求めていない筈。
例えば最上階を少し広くして、調度品を整えて、それなりの値段設定にしておけば充分だと思うのだ。
中間層市民でも奮発したければ利用すれば良いし、予算を押さえたい人たちは二階で一階レストランの喧騒を感じながら休めば良い。
「そうね……良いかも知れないわね。建てるのなら、アムレアン侯爵領への道中のどこかが良いと思うし、ユティラが帰って来たら、夫も交えて話し合ってみましょうか」
カカオのチョコレート商品以外の使い道を模索中だと言う、レクセル・アムレアン侯爵令息と婚約中のユティラ嬢。
どうやら先代公爵夫人の血を色濃く引いていそうなユティラ嬢は、本来の後継者であるユセフ青年よりも、フォルシアン公爵領内の経営に関わっているらしかった。
長男が社交を忌避して高等法院での職務に没頭しているせいか、早くに夫を亡くしたために積極的に領地経営に関わっていた先代夫人を見ていたせいか、イル義父様はユティラ嬢を淑女教育だけに縛り付けるようなことはせず、先代夫人存命中はチョコレートカフェ〝ヘンリエッタ〟の商品開発を、先代夫人と共に手がけさせていたんだそうだ。
カカオの産地であるアムレアン侯爵領との政略性はあるものの、その嫡男との婚姻は、ユティラ嬢にとっても望むところだったらしい。
確かに王宮で会った時も、仲は良さそうだった。
「この前の〝ロッピア〟でユティラ様とお会いした時にはあまり話せなかったので、楽しみです」
聞いている分には、お花畑には住んでいないであろうユティラ嬢と、仲良くなれれば良いなと思う。
「あら、レイナちゃん。お義姉様って呼んであげないと、多分あの子拗ねるわよ?」
そんな私の内心を察したかの様に、エリィ義母様は微笑った。
気を付けます、と私も笑い返して、まだ空き店舗である旧〝ツェツィ・オンペル〟の中へと足を踏み入れた。
「前回イデオン公とご一緒にお越しになられた際に、ある程度はご希望を口にされていらっしゃいましたが、あれから何か変わられたところはありますか?」
少し狭くなっているフロント風の受付で立ち止まりながら、イフナースがこちらを振り返った。
前回怒涛の様にイメージを語っていたところに、彼もいたからだ。
ある意味イチから説明する必要がなくなって、よかったのかも知れない。
「いえ、今のところは。一階はツェツィーリア夫人がお直しをされていた所はそのままで、今いる場所をイデオン公爵領の製品を展示する場所、外の一部を試食兼休憩場所的に考えています。二階部分は販売する服の試着や採寸、打ち合わせの場所にしたいです。三階はユングベリ商会の事務所、屋根裏は倉庫――そんな感じですね」
細かい設計図は、業者が決まった後、ヘルマンさんの意見を聞きながら起こして貰えば良いと思っているので、今からガチガチの内部設計図は不要で、大まかな改装費が出せれば良いと、私は言った。
「あ、全部潰して建て直すのはなしでお願いします。もともとこの辺りの人たちも、外観や花は残して欲しいって思ってるみたいですし、開業前から軋轢は生みたくないので……」
近所の人たちに愛されていたと言うツェツィーリア夫人。
その想い出が少しでも残るように、すり合わせが出来ればと思う。
「なるほど……では業者にはそれとなく、周囲の景観と溶け込ませたいと仄めかしておきます。どこまでそれを汲み取れるかも、業者の判断基準になると思いますよ」
自分のところの利益優先で、施主の意向に反する設計図を出してくるようなら、その時点でふるい落とせば良いと言うことだろう。
イフナースの提案に、私も頷いた。
「エリィ義母様、外に作ろうと思っている試食は、今のところ〝ヘンリエッタ〟とユルハ領とオルセン領が共同開発を進めているチョコレートを考えているんです。なるべく店内の商品をチョコで汚さないようにと思って……」
ただ、ここで販売までしてしまうのか、気に入ったら〝ヘンリエッタ〟に買いに行ってくれ――とするかは、今のところまだ未定だ。まだ、そこまで話は詰められていないのだ。
「ここでカカオ料理を出すのは難しいと言うことね?」
ざっと店舗内を見回しながら問いかけるエリィ義母様に「難しいと思います」と、私も正直に答えた。
「厨房や食品庫を確保する必要も出てきますし、出来れば服飾品と料理を同じ店舗では扱いたくないんです。臭い移りとかあっても困りますし、衛生面でもちょっと不安が残りますし……」
この世界にいるのかどうかは知らないけど、ネズミに生地をかじられるとか、コックローチさん(ゴ……と言いたくなかった)とかが床を走ったりしたら目も当てられない。
どう考えても、チョコボンボンを置くくらいでギリギリだろう。
エリィ義母様も、衛生面……と私が言葉を濁したあたりで何となく察してはくれたみたいだった。
うん、淑女が口にする言葉ではないと思います、ハイ。
「――ああ、では、こうしましょう」
店舗内を見回したエリィ義母様が、不意にポンッと手を叩いた
「この店舗に設置する灯り用魔道具――ランプシェードを、全てダリアン侯爵領の鉱石で作らせましょう」
「え⁉」
「宣伝じゃなくてよ、レイナちゃん。今回の詐欺事件のお詫びとして、お兄様からとっておきの鉱石を出させるの。それを職人ギルドで加工して貰えば良いわ。もちろん費用はフォルシアン公爵家が持ちます。積極的に宣伝はしなくて良いから、もしもどこで買ったかと聞く様な目端の利く貴族や商人がいれば、ユングベリ商会として仲介をすれば良いわ。お兄様との間は私が取り持ちましょう」
パッと見、ランプは今は普通のガラスシェードで覆われている。
これらを全て、ダリアン侯爵領産の鉱石、宝石で作り替えると言うことか。
「エリィ義母様……あまり仰々しいランプはちょっと……」
「あら、そう言うのは職人ギルドから誰か来て貰って、この店舗を見ながら、それに合わせて作って貰えば良いのではなくて?この店舗の雰囲気を損なわない物と言えば、ちゃんと応えてくれる筈よ?」
ちょっと素材が高級なだけじゃない――。
そう言って片目を閉じたエリィ義母様に、私はとっさに続ける言葉を失くしてしまった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
旧〝ツェツィ・オンペル〟のイメージ図です。
左はスイス・ツェルマットのマクドナルド、右側はスイス・グリンデルワルドのレストラン付ホテルになります。
グリンデルワルドのホテルは横長なので、それを左の様に縦長にしたイメージでしょうか……。
今週は不定期更新になります。
ご了承下さいm(_ _)m
王都中心街を少し歩いて、旧〝ツェツィ・オンペル〟の空き店舗の前に立った時、エリィ義母様は扇で口元を覆うようにしながら、目を輝かせて店舗を見上げていた。
うん。
シャレースタイルのホテルって、異世界や身分に関係なく、割と女性に好まれるスタイルだと思う。
飾り彫刻やバルコニー、そこに飾られた花なんかは特徴的だし、木の枠組みは素朴で暖かな雰囲気満載だ。
「エリィ義母様、この前イル義父様とも話していた、宿泊施設付のレストランなんですけど、ちょうどこんなイメージなんです。湖畔沿いとか景色の良いところで建てたら、旅の疲れも癒えそうな気がしませんか?」
王都ならともかく、誰も旅の途中の宿にそこまでの豪華さは求めていない筈。
例えば最上階を少し広くして、調度品を整えて、それなりの値段設定にしておけば充分だと思うのだ。
中間層市民でも奮発したければ利用すれば良いし、予算を押さえたい人たちは二階で一階レストランの喧騒を感じながら休めば良い。
「そうね……良いかも知れないわね。建てるのなら、アムレアン侯爵領への道中のどこかが良いと思うし、ユティラが帰って来たら、夫も交えて話し合ってみましょうか」
カカオのチョコレート商品以外の使い道を模索中だと言う、レクセル・アムレアン侯爵令息と婚約中のユティラ嬢。
どうやら先代公爵夫人の血を色濃く引いていそうなユティラ嬢は、本来の後継者であるユセフ青年よりも、フォルシアン公爵領内の経営に関わっているらしかった。
長男が社交を忌避して高等法院での職務に没頭しているせいか、早くに夫を亡くしたために積極的に領地経営に関わっていた先代夫人を見ていたせいか、イル義父様はユティラ嬢を淑女教育だけに縛り付けるようなことはせず、先代夫人存命中はチョコレートカフェ〝ヘンリエッタ〟の商品開発を、先代夫人と共に手がけさせていたんだそうだ。
カカオの産地であるアムレアン侯爵領との政略性はあるものの、その嫡男との婚姻は、ユティラ嬢にとっても望むところだったらしい。
確かに王宮で会った時も、仲は良さそうだった。
「この前の〝ロッピア〟でユティラ様とお会いした時にはあまり話せなかったので、楽しみです」
聞いている分には、お花畑には住んでいないであろうユティラ嬢と、仲良くなれれば良いなと思う。
「あら、レイナちゃん。お義姉様って呼んであげないと、多分あの子拗ねるわよ?」
そんな私の内心を察したかの様に、エリィ義母様は微笑った。
気を付けます、と私も笑い返して、まだ空き店舗である旧〝ツェツィ・オンペル〟の中へと足を踏み入れた。
「前回イデオン公とご一緒にお越しになられた際に、ある程度はご希望を口にされていらっしゃいましたが、あれから何か変わられたところはありますか?」
少し狭くなっているフロント風の受付で立ち止まりながら、イフナースがこちらを振り返った。
前回怒涛の様にイメージを語っていたところに、彼もいたからだ。
ある意味イチから説明する必要がなくなって、よかったのかも知れない。
「いえ、今のところは。一階はツェツィーリア夫人がお直しをされていた所はそのままで、今いる場所をイデオン公爵領の製品を展示する場所、外の一部を試食兼休憩場所的に考えています。二階部分は販売する服の試着や採寸、打ち合わせの場所にしたいです。三階はユングベリ商会の事務所、屋根裏は倉庫――そんな感じですね」
細かい設計図は、業者が決まった後、ヘルマンさんの意見を聞きながら起こして貰えば良いと思っているので、今からガチガチの内部設計図は不要で、大まかな改装費が出せれば良いと、私は言った。
「あ、全部潰して建て直すのはなしでお願いします。もともとこの辺りの人たちも、外観や花は残して欲しいって思ってるみたいですし、開業前から軋轢は生みたくないので……」
近所の人たちに愛されていたと言うツェツィーリア夫人。
その想い出が少しでも残るように、すり合わせが出来ればと思う。
「なるほど……では業者にはそれとなく、周囲の景観と溶け込ませたいと仄めかしておきます。どこまでそれを汲み取れるかも、業者の判断基準になると思いますよ」
自分のところの利益優先で、施主の意向に反する設計図を出してくるようなら、その時点でふるい落とせば良いと言うことだろう。
イフナースの提案に、私も頷いた。
「エリィ義母様、外に作ろうと思っている試食は、今のところ〝ヘンリエッタ〟とユルハ領とオルセン領が共同開発を進めているチョコレートを考えているんです。なるべく店内の商品をチョコで汚さないようにと思って……」
ただ、ここで販売までしてしまうのか、気に入ったら〝ヘンリエッタ〟に買いに行ってくれ――とするかは、今のところまだ未定だ。まだ、そこまで話は詰められていないのだ。
「ここでカカオ料理を出すのは難しいと言うことね?」
ざっと店舗内を見回しながら問いかけるエリィ義母様に「難しいと思います」と、私も正直に答えた。
「厨房や食品庫を確保する必要も出てきますし、出来れば服飾品と料理を同じ店舗では扱いたくないんです。臭い移りとかあっても困りますし、衛生面でもちょっと不安が残りますし……」
この世界にいるのかどうかは知らないけど、ネズミに生地をかじられるとか、コックローチさん(ゴ……と言いたくなかった)とかが床を走ったりしたら目も当てられない。
どう考えても、チョコボンボンを置くくらいでギリギリだろう。
エリィ義母様も、衛生面……と私が言葉を濁したあたりで何となく察してはくれたみたいだった。
うん、淑女が口にする言葉ではないと思います、ハイ。
「――ああ、では、こうしましょう」
店舗内を見回したエリィ義母様が、不意にポンッと手を叩いた
「この店舗に設置する灯り用魔道具――ランプシェードを、全てダリアン侯爵領の鉱石で作らせましょう」
「え⁉」
「宣伝じゃなくてよ、レイナちゃん。今回の詐欺事件のお詫びとして、お兄様からとっておきの鉱石を出させるの。それを職人ギルドで加工して貰えば良いわ。もちろん費用はフォルシアン公爵家が持ちます。積極的に宣伝はしなくて良いから、もしもどこで買ったかと聞く様な目端の利く貴族や商人がいれば、ユングベリ商会として仲介をすれば良いわ。お兄様との間は私が取り持ちましょう」
パッと見、ランプは今は普通のガラスシェードで覆われている。
これらを全て、ダリアン侯爵領産の鉱石、宝石で作り替えると言うことか。
「エリィ義母様……あまり仰々しいランプはちょっと……」
「あら、そう言うのは職人ギルドから誰か来て貰って、この店舗を見ながら、それに合わせて作って貰えば良いのではなくて?この店舗の雰囲気を損なわない物と言えば、ちゃんと応えてくれる筈よ?」
ちょっと素材が高級なだけじゃない――。
そう言って片目を閉じたエリィ義母様に、私はとっさに続ける言葉を失くしてしまった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
旧〝ツェツィ・オンペル〟のイメージ図です。
左はスイス・ツェルマットのマクドナルド、右側はスイス・グリンデルワルドのレストラン付ホテルになります。
グリンデルワルドのホテルは横長なので、それを左の様に縦長にしたイメージでしょうか……。
今週は不定期更新になります。
ご了承下さいm(_ _)m
715
685 忘れじの膝枕 とも連動!
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
お気に入りに追加
12,976
あなたにおすすめの小説

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。

十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。

完結 穀潰しと言われたので家を出ます
音爽(ネソウ)
恋愛
ファーレン子爵家は姉が必死で守って来た。だが父親が他界すると家から追い出された。
「お姉様は出て行って!この穀潰し!私にはわかっているのよ遺産をいいように使おうだなんて」
遺産などほとんど残っていないのにそのような事を言う。
こうして腹黒な妹は母を騙して家を乗っ取ったのだ。
その後、収入のない妹夫婦は母の財を喰い物にするばかりで……

正妃である私を追い出し、王子は平民の女性と結婚してしまいました。…ですが、後になって後悔してももう遅いですよ?
久遠りも
恋愛
正妃である私を追い出し、王子は平民の女性と結婚してしまいました。…ですが、後になって後悔してももう遅いですよ?
※一話完結です。
ゆるゆる設定です。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。
樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。
ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。
国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。
「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」

石女を理由に離縁されましたが、実家に出戻って幸せになりました
お好み焼き
恋愛
ゼネラル侯爵家に嫁いで三年、私は子が出来ないことを理由に冷遇されていて、とうとう離縁されてしまいました。なのにその後、ゼネラル家に嫁として戻って来いと手紙と書類が届きました。息子は種無しだったと、だから石女として私に叩き付けた離縁状は無効だと。
その他にも色々ありましたが、今となっては心は落ち着いています。私には優しい弟がいて、頼れるお祖父様がいて、可愛い妹もいるのですから。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。