465 / 803
第二部 宰相閣下の謹慎事情
510 妄執の果て(5)
しおりを挟む
普通に毒だったら、夫人の食事に入れたフリでもして、逆に自白に追い込む……なんて策が使えたかも知れないけれど、実際には、疑いがあるのはアレルギー食材としてのビーチェ。
故意か過失かと言う点に関して、鑑識や科捜研の存在しない世界において、立証はこの上なく難しい気がした。
「んー……イユノヴァさんが戻るかも?って言う話が、いい意味で圧力になれば良いんだけど……」
「いや、確実に圧力はかかった筈だ」
私の呟きに、エドヴァルドが反応していた。
「エドヴァルド様?」
「部屋でモノに当たり散らしている時点で、充分だ」
どうやら、さっきのカップが割れた様な音は、私以外にも聞こえていたみたいだった。
「……レイナ。もう一度、同じ物を族長に飲ませたとしたら、どうなるか分かるか」
「え?」
「ああ、いや、専門家じゃないのは分かっている。想像で良い」
ふと隣を見れば、私見で良いから、何かしらの答えは欲しいと思っているみたいだ。
だから私も、少し首を傾げながら、考えてみた。
「ちょっと……命の保証が出来ないかも知れません」
「!」
私の言葉に、周囲は大きく目を見開いていたけど、エドヴァルドは「やはり、そうか」とでも言う様に、息を軽く吐き出していた。
「どの程度身体に合わないのかが人それぞれなので、ちょっと身体のどこかが痒い……くらいで済む人もいれば、一気に重症化して命に係わる様な人もいます。今の族長の症状を見ている限りは、限りなく後者に近いですよね。それと、どちらにしても、複数回同じ症状を引き起こせば、命を落としても不思議じゃないって言われてます。だから――基本、二度と口にさせちゃダメだと思います」
ただ、あくまで私が学生時代の恩師から見聞きした事で判断をしているので、根拠も証拠もこの場では示せない。
困った様に眉の下がった私の頭を、エドヴァルドは「大丈夫だ」とでも言いたげに、軽く数回ぽんぽんと叩いてくれた。
「族長の娘二人が蜂起に失敗した時点では、次期の座はもう自分の息子のものだと高を括っていた筈だ。族長自身が生きていようが、いまいが、大差はなかった。だが、ここへきて有力な対抗馬が、王都から戻って来ても良いと言い始めた。今のままだと、族長自身の意思も通るし、必ずしも息子が有利だとは限らない」
「そ……うですね。むしろ内部抗争で疲弊している一族内での経済状況を好転させるのに、イユノヴァさんの方が良いとさえ考えるかも知れないですね」
「だが、今、ここにいるイユノヴァは狙えない。そうそう毒はすぐに入手出来るものでもないし、暗殺を狙おうにも、他部族の腕の立つ者も多くいる分、狙うのが難しい。それなら――」
私は「あ」と、エドヴァルドの言いたい事を察して、顔を上げてしまった。
エドヴァルドは、微かに首を縦に振った。
私の考えた事は、正しいとでも言うように。
「族長に、もう一度同じものを食べさせようとする可能性はあるだろうな。今、族長が亡くなれば、十中八九、族長の血を引く息子の方が後継者だ。サレステーデの馬鹿王子どもの様な明確な瑕疵がない以上、ほぼ確実と言っても良い」
「……っ」
現時点では、ずっとこの村に帰って来ていなかったイユノヴァさんは、イラクシ族の民そのものからの信頼が足りない。
もちろん、同族としての誼はあるだろう。
ネーミ族のバラッキ族長と、アンジェス在住のバルトリとの関係を見れば分かる。
だけどすぐさま、次期族長として仰げるかと言われれば、それは別問題になる筈だ。
エドヴァルドの言う通り、族長が亡くなれば、次の族長には、順当にいけばトリーフォン君が指名される。
そうなれば、もう一連の話は「未必の故意」ではすまない。
これ以上ない、明確な「殺意」を持っての犯行となる。
「……もしかして、現行犯で押さえる事を狙うおつもりですか?」
「別に狙わずとも、我々は部屋に近付かない様、何かしらの偽装工作をしておいて、後は使用人を抱き込んでおけば、勝手に墓穴を掘るとさえ思っているが」
「……確かに」
「あとついでに、今回の抗争の罰として、イラクシ族だけはユングベリ商会が持つ販路とは提携しない。ユレルミ、ハタラ、ネーミ、とのみ当面は共存する。数日中にはバレス嬢をダルジーザ族との交渉に赴かせるとでも言えば、もしも夫人にその深刻さが分からなかったとしても、あのマカールと言う男から必ず伝わる筈だ」
時間がたてばたつほど、イユノヴァさんの必要性が増すのだと思い込んでくれれば、より、犯行に及ぶ可能性が高くなる。
「……イーゴス族長を、囮に?」
その時、私とエドヴァルドの会話から、意図を察したジーノ青年が、固い声でこちらに問いかけてきた。
そんなジーノ青年を、エドヴァルドが絶対零度の視線でひと撫でしている。
「私は別に、荒唐無稽な話をしているつもりはない。この果汁が族長の体質に悪影響を及ぼすものであるならば、そう遠くない未来の話として、族長は命を落とすだろうよ。将来の北部地域の在り方として、あの母親と息子で一族の舵取りが可能なのか。それを考えれば良いだけの話だ。強制はしない」
「まあ確かに、極端な事を言えば、我々が帰国した後でまたこの地域が荒れたとして、一番に困るのは我々ではないからなぁ……」
そしてテオドル大公がエドヴァルドの側に回って、ジーノ青年に決断を促すような圧力を言葉に滲ませていた。
イーゴス族長に万一の事があって、困るのは誰?
そう、オブラートに包んだ事になる。
貴族特有とも言える、嫌味と上品さが絶妙にブレンドされた、それは言い回しだ。
「……そもそも、お二人ともこの果汁の有毒性を認めていらっしゃるのですか?」
エドヴァルドにしろテオドル大公にしろ、私が「体質に合わない食材の話」を口にしている事、その内容をまったく疑っていない。
ものすごく嬉しい話だ。
だけどジーノ青年は、私と言う人間と関わりが出来て、まだ数日。
とてもじゃないけど、エドヴァルドほどの信は、私に対して持てないんだろう。
私の信用が、圧倒的にエドヴァルドの方に傾いているのと、同じ事だ。
「……おまえの考える『信頼』は、あくまでおまえにとって都合の良い世界の中でしか築かれない。そんな中途半端な男にどうこう出来るほど、彼女は安くない。出直せ」
「な……っ、貴方は、貴方は違うと……⁉」
「私は、いつ、いかなる時だろうと、彼女に対しては誠実であり続ける。彼女がその有毒性を私に説くのであれば、それを信じて動くだけの事。そこには私の地位も財力も関係がない。信じて動けないのなら、この件からは下りろ。たとえ国際問題になろうと、こちら側主導で全て解決してやる」
「「――――」」
一瞬、冷たい風が吹き抜けたところで、ようやく私はエドヴァルドが、求婚まがいに私の事を言っているのだと、否が応にも理解させられた。
イーゴス族長を囮に、エレメア側室夫人の出方を探る事に、エドヴァルド自身は何の罪悪感も持っていないし、今ならテオドル大公も、洩れなく賛同に回る感じだ。
(……何の公開処刑ですか、エドヴァルド様……)
答える以前に、ジーノ青年の眉間には、盛大な皺が寄っていた。
故意か過失かと言う点に関して、鑑識や科捜研の存在しない世界において、立証はこの上なく難しい気がした。
「んー……イユノヴァさんが戻るかも?って言う話が、いい意味で圧力になれば良いんだけど……」
「いや、確実に圧力はかかった筈だ」
私の呟きに、エドヴァルドが反応していた。
「エドヴァルド様?」
「部屋でモノに当たり散らしている時点で、充分だ」
どうやら、さっきのカップが割れた様な音は、私以外にも聞こえていたみたいだった。
「……レイナ。もう一度、同じ物を族長に飲ませたとしたら、どうなるか分かるか」
「え?」
「ああ、いや、専門家じゃないのは分かっている。想像で良い」
ふと隣を見れば、私見で良いから、何かしらの答えは欲しいと思っているみたいだ。
だから私も、少し首を傾げながら、考えてみた。
「ちょっと……命の保証が出来ないかも知れません」
「!」
私の言葉に、周囲は大きく目を見開いていたけど、エドヴァルドは「やはり、そうか」とでも言う様に、息を軽く吐き出していた。
「どの程度身体に合わないのかが人それぞれなので、ちょっと身体のどこかが痒い……くらいで済む人もいれば、一気に重症化して命に係わる様な人もいます。今の族長の症状を見ている限りは、限りなく後者に近いですよね。それと、どちらにしても、複数回同じ症状を引き起こせば、命を落としても不思議じゃないって言われてます。だから――基本、二度と口にさせちゃダメだと思います」
ただ、あくまで私が学生時代の恩師から見聞きした事で判断をしているので、根拠も証拠もこの場では示せない。
困った様に眉の下がった私の頭を、エドヴァルドは「大丈夫だ」とでも言いたげに、軽く数回ぽんぽんと叩いてくれた。
「族長の娘二人が蜂起に失敗した時点では、次期の座はもう自分の息子のものだと高を括っていた筈だ。族長自身が生きていようが、いまいが、大差はなかった。だが、ここへきて有力な対抗馬が、王都から戻って来ても良いと言い始めた。今のままだと、族長自身の意思も通るし、必ずしも息子が有利だとは限らない」
「そ……うですね。むしろ内部抗争で疲弊している一族内での経済状況を好転させるのに、イユノヴァさんの方が良いとさえ考えるかも知れないですね」
「だが、今、ここにいるイユノヴァは狙えない。そうそう毒はすぐに入手出来るものでもないし、暗殺を狙おうにも、他部族の腕の立つ者も多くいる分、狙うのが難しい。それなら――」
私は「あ」と、エドヴァルドの言いたい事を察して、顔を上げてしまった。
エドヴァルドは、微かに首を縦に振った。
私の考えた事は、正しいとでも言うように。
「族長に、もう一度同じものを食べさせようとする可能性はあるだろうな。今、族長が亡くなれば、十中八九、族長の血を引く息子の方が後継者だ。サレステーデの馬鹿王子どもの様な明確な瑕疵がない以上、ほぼ確実と言っても良い」
「……っ」
現時点では、ずっとこの村に帰って来ていなかったイユノヴァさんは、イラクシ族の民そのものからの信頼が足りない。
もちろん、同族としての誼はあるだろう。
ネーミ族のバラッキ族長と、アンジェス在住のバルトリとの関係を見れば分かる。
だけどすぐさま、次期族長として仰げるかと言われれば、それは別問題になる筈だ。
エドヴァルドの言う通り、族長が亡くなれば、次の族長には、順当にいけばトリーフォン君が指名される。
そうなれば、もう一連の話は「未必の故意」ではすまない。
これ以上ない、明確な「殺意」を持っての犯行となる。
「……もしかして、現行犯で押さえる事を狙うおつもりですか?」
「別に狙わずとも、我々は部屋に近付かない様、何かしらの偽装工作をしておいて、後は使用人を抱き込んでおけば、勝手に墓穴を掘るとさえ思っているが」
「……確かに」
「あとついでに、今回の抗争の罰として、イラクシ族だけはユングベリ商会が持つ販路とは提携しない。ユレルミ、ハタラ、ネーミ、とのみ当面は共存する。数日中にはバレス嬢をダルジーザ族との交渉に赴かせるとでも言えば、もしも夫人にその深刻さが分からなかったとしても、あのマカールと言う男から必ず伝わる筈だ」
時間がたてばたつほど、イユノヴァさんの必要性が増すのだと思い込んでくれれば、より、犯行に及ぶ可能性が高くなる。
「……イーゴス族長を、囮に?」
その時、私とエドヴァルドの会話から、意図を察したジーノ青年が、固い声でこちらに問いかけてきた。
そんなジーノ青年を、エドヴァルドが絶対零度の視線でひと撫でしている。
「私は別に、荒唐無稽な話をしているつもりはない。この果汁が族長の体質に悪影響を及ぼすものであるならば、そう遠くない未来の話として、族長は命を落とすだろうよ。将来の北部地域の在り方として、あの母親と息子で一族の舵取りが可能なのか。それを考えれば良いだけの話だ。強制はしない」
「まあ確かに、極端な事を言えば、我々が帰国した後でまたこの地域が荒れたとして、一番に困るのは我々ではないからなぁ……」
そしてテオドル大公がエドヴァルドの側に回って、ジーノ青年に決断を促すような圧力を言葉に滲ませていた。
イーゴス族長に万一の事があって、困るのは誰?
そう、オブラートに包んだ事になる。
貴族特有とも言える、嫌味と上品さが絶妙にブレンドされた、それは言い回しだ。
「……そもそも、お二人ともこの果汁の有毒性を認めていらっしゃるのですか?」
エドヴァルドにしろテオドル大公にしろ、私が「体質に合わない食材の話」を口にしている事、その内容をまったく疑っていない。
ものすごく嬉しい話だ。
だけどジーノ青年は、私と言う人間と関わりが出来て、まだ数日。
とてもじゃないけど、エドヴァルドほどの信は、私に対して持てないんだろう。
私の信用が、圧倒的にエドヴァルドの方に傾いているのと、同じ事だ。
「……おまえの考える『信頼』は、あくまでおまえにとって都合の良い世界の中でしか築かれない。そんな中途半端な男にどうこう出来るほど、彼女は安くない。出直せ」
「な……っ、貴方は、貴方は違うと……⁉」
「私は、いつ、いかなる時だろうと、彼女に対しては誠実であり続ける。彼女がその有毒性を私に説くのであれば、それを信じて動くだけの事。そこには私の地位も財力も関係がない。信じて動けないのなら、この件からは下りろ。たとえ国際問題になろうと、こちら側主導で全て解決してやる」
「「――――」」
一瞬、冷たい風が吹き抜けたところで、ようやく私はエドヴァルドが、求婚まがいに私の事を言っているのだと、否が応にも理解させられた。
イーゴス族長を囮に、エレメア側室夫人の出方を探る事に、エドヴァルド自身は何の罪悪感も持っていないし、今ならテオドル大公も、洩れなく賛同に回る感じだ。
(……何の公開処刑ですか、エドヴァルド様……)
答える以前に、ジーノ青年の眉間には、盛大な皺が寄っていた。
751
685 忘れじの膝枕 とも連動!
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
お気に入りに追加
12,974
あなたにおすすめの小説

山に捨てられた令嬢! 私のスキルは結界なのに、王都がどうなっても、もう知りません!
甘い秋空
恋愛
婚約を破棄されて、山に捨てられました! 私のスキルは結界なので、私を王都の外に出せば、王都は結界が無くなりますよ? もう、どうなっても知りませんから! え? 助けに来たのは・・・
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化

〖完結〗愛人が離婚しろと乗り込んで来たのですが、私達はもう離婚していますよ?
藍川みいな
恋愛
「ライナス様と離婚して、とっととこの邸から出て行ってよっ!」
愛人が乗り込んで来たのは、これで何人目でしょう?
私はもう離婚していますし、この邸はお父様のものですから、決してライナス様のものにはなりません。
離婚の理由は、ライナス様が私を一度も抱くことがなかったからなのですが、不能だと思っていたライナス様は愛人を何人も作っていました。
そして親友だと思っていたマリーまで、ライナス様の愛人でした。
愛人を何人も作っていたくせに、やり直したいとか……頭がおかしいのですか?
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全8話で完結になります。
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます

今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)
ここは私の邸です。そろそろ出て行ってくれます?
藍川みいな
恋愛
「マリッサ、すまないが婚約は破棄させてもらう。俺は、運命の人を見つけたんだ!」
9年間婚約していた、デリオル様に婚約を破棄されました。運命の人とは、私の義妹のロクサーヌのようです。
そもそもデリオル様に好意を持っていないので、婚約破棄はかまいませんが、あなたには莫大な慰謝料を請求させていただきますし、借金の全額返済もしていただきます。それに、あなたが選んだロクサーヌは、令嬢ではありません。
幼い頃に両親を亡くした私は、8歳で侯爵になった。この国では、爵位を継いだ者には18歳まで後見人が必要で、ロクサーヌの父で私の叔父ドナルドが後見人として侯爵代理になった。
叔父は私を冷遇し、自分が侯爵のように振る舞って来ましたが、もうすぐ私は18歳。全てを返していただきます!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。