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第二部 宰相閣下の謹慎事情
493 ライバル鳥だって、お仕事します
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ミラン王太子は、次期国王として、血も泥も被るつもりをしている――。
手紙から透けて見える覚悟に気圧されたのは、この中で最もミラン王太子に近い立ち位置にいる、ジーノ青年だったかも知れない。
半ば呆然と「殿下……」と呟いている声さえ聞こえてくる。
「ジーノ、其方も本気で次期宰相を目指すのであれば、腹を括った方が良いぞ。むしろ殿下以上に国の負の部分に目を向けねば、そう遠くない未来に、フォサーティ宰相家は立ち行かなくなるやも知れぬからな」
綺麗ごとで国が動かぬ事を「知っている」だけでは、どうしようもない――。
ジーノ青年、そしてラディズ青年と二人を見比べるかの様に、テオドル大公は敢えて厳しい言い方をとっていた。
公爵令息、しかも嫡男としては優しすぎるラディズ青年も、どのみち本人が望まないにしても、ミラン王太子の側近には決してなれないだろう。
「まあ、他国の儂が言えるのはここまでだ」
望むのであれば、今のままでは到底無理だと言う事くらいは、今の会話から悟れていれば良いけれど。
「――ジーノ」
そこへ、コンコンと扉を叩く音と共に、再びランツァさんが姿を現した。
彼女の腕には、へ〇ヴィク、もといシロフクロウ、もとい……えっと、ナイクティアだっただろうか。
一羽、そっと寄り添っていた。
「今、連絡が入って『イラクシ族のはねっかえり』は全て押さえたそうよ」
「「「‼」」」
部屋にいた全員の空気が、ピリリと引き締まった。
「カゼッリ含めた族長達は、息子のトリーフォン君と連携を取って、ジルダ、ゲルダ姉妹と彼女たちを推していた一族を押さえたようよ?拠点のネストレ村に、今は入っているみたい」
「……と言う事は、ベルセリウス達もじきに来るな」
ランツァさんの報告に、エドヴァルドがそう呟いた。
「こちらの部族の皆の状況は?あと、街道の事は何か?」
エドヴァルドにそう問われたランツァさんは、一瞬だけ手の中の手紙に視線を落とした。
ジーノ青年は、自分がまず聞くべき事だったと、唇を嚙んでいるけれど、エドヴァルドの方は素知らぬ顔だ。
「ユレルミ、ハタラ、ネーミの皆は、落馬によるケガなんかはちょっとあったみたいだけれど、重傷者はいないようですわ。街道の開通に関しては、今、イラクシ族から、シェーヴォラとサレステーデ側の通過都市であるランフランそれぞれに人を遣って、道の安全を確認させているそうです。それぞれの領主屋敷に到着したところで、街道封鎖は解除となるように、族長の連名で、双方の領主に働きかける…と」
なるほど、と頷いたエドヴァルドの隣で、テオドル大公がすっとシロフクロウを指さした。
「聞くが、その鳥はシェーヴォラへ向かっている者のところまで飛べるのかね?」
ランツァさんは、シロフクロウの背を撫でながら、少し考える仕種を見せていた。
「今、誰が向かっているかが分かれば、覚えさせる事は可能ですが……そうなると、夫のところに一度向かわせる必要が出てきますわね。それでしたら、直接領主様のお屋敷に飛ばす方が早いかと思いますわ」
なんでも、万一周辺の各民族がそれぞれに襲撃を受けた時を想定して、それぞれの街道の入り口である街への飛行ルートは、どの部族のシロフクロウたちも、覚えているんだそうだ。
「ふむ。ではシェーヴォラの領主に一筆書いて、無事に合流出来ている事と、シェーヴォラには寄らずに戻る事になりそうだと言う事を伝えれば、街道封鎖の解除の決断の一助となるのではないかね?」
「……それでしたら、ランフランへは私が一筆書きましょう」
ランツァさんが何かを答える前に、それまで黙って事態の成り行きを窺っていたシレアンさんが、そっと片手を上げた。
「私はその街のギルドに居た事があります。領主とも多少の顔見知りではありますし……ただ、私の名前程度では封鎖の解除までは指示出来ませんから『族長名でそれを証明する使者が来る』と書かせて貰う事になるとは思いますが」
「ああ、そう言う話なら儂とてバリエンダールの人間ではないしな。其方の言う通り、指示は出来ん。うむ、儂もそのように書くとしようか」
後は、ヘルガ湖畔に住むフェドート元公爵にも、無事の合流をシェーヴォラの領主経由で伝えて貰う事にしよう――と、テオドル大公も納得した様に頷いていた。
シレアンさんとテオドル大公、二人の視線を受けたジーノ青年が、少し考えるかの様に瞑目した後「……ランツァ伯母上、お願いしても?」と、彼自身の決断を口にした。
「分かったわ――貴方が、そう言うのなら」
ランツァさんは、この場での主導権を握れずに葛藤しているらしいジーノ青年の、心の内をある程度は察したんだろう。
分かった、と告げたその表情は、柔らかかった。
「それと伯母上、バレス嬢とラディズ殿、ギルドのシレアンを一度ダルジーザ族に連れて行き、今回の件での助力の礼を告げに行こうと思います。実際に渡河する必要はなくなったにせよ、一度は助力しても良いと言って貰った礼は必要だと思いますから」
「そうね……言われてみれば、そうかも知れないわね」
「ただ、サレステーデは今、王都が少し物騒だとの情報がありますので、一度またここへ戻った後で、バリエンダール王宮でほとぼりが冷めるのを待つと言う話になりました。王宮側からの許可は下りています」
王宮側、と言われたランツァさんの表情が、そこで少しだけ曇った様に見えた。
だけどクドクドと問い詰める事は彼女はせず「王宮側…なら、仕方ないのかしらね」とだけ、呟いた。
そのあたりは、さすが族長夫人と言うべきか、肝が据わっている。
「カゼッリによると、イラクシ族のイーゴス族長はやはり体調が思わしくないようで、村から動かすのは難しいそうよ?だから捕まえた連中と、族長代理としてトリーフォン君を連れて、ユッカス村で話し合いをするか、皆でイラクシ族の拠点であるネストレ村まで来るか、決めて欲しいと手紙にはあるわ。イラクシ族の次期族長問題を片づけてしまわない事には、封鎖を解除しても、誰も安心はしきれないのでは――とあるわね」
更にランツァさんは、手紙を見たまま驚きの一言を口にした。
「ネストレ村まで来る場合には、イーゴス族長のお屋敷から、今回限りならば〝転移扉〟を使っても良いと、カゼッリが許可を取ったみたいだわ。最後そこからシェーヴォラなり王宮なりに戻れば良い、と」
「―――」
その言葉に、エドヴァルドとテオドル大公が、思わずと言った態で顔を見合わせていた。
手紙から透けて見える覚悟に気圧されたのは、この中で最もミラン王太子に近い立ち位置にいる、ジーノ青年だったかも知れない。
半ば呆然と「殿下……」と呟いている声さえ聞こえてくる。
「ジーノ、其方も本気で次期宰相を目指すのであれば、腹を括った方が良いぞ。むしろ殿下以上に国の負の部分に目を向けねば、そう遠くない未来に、フォサーティ宰相家は立ち行かなくなるやも知れぬからな」
綺麗ごとで国が動かぬ事を「知っている」だけでは、どうしようもない――。
ジーノ青年、そしてラディズ青年と二人を見比べるかの様に、テオドル大公は敢えて厳しい言い方をとっていた。
公爵令息、しかも嫡男としては優しすぎるラディズ青年も、どのみち本人が望まないにしても、ミラン王太子の側近には決してなれないだろう。
「まあ、他国の儂が言えるのはここまでだ」
望むのであれば、今のままでは到底無理だと言う事くらいは、今の会話から悟れていれば良いけれど。
「――ジーノ」
そこへ、コンコンと扉を叩く音と共に、再びランツァさんが姿を現した。
彼女の腕には、へ〇ヴィク、もといシロフクロウ、もとい……えっと、ナイクティアだっただろうか。
一羽、そっと寄り添っていた。
「今、連絡が入って『イラクシ族のはねっかえり』は全て押さえたそうよ」
「「「‼」」」
部屋にいた全員の空気が、ピリリと引き締まった。
「カゼッリ含めた族長達は、息子のトリーフォン君と連携を取って、ジルダ、ゲルダ姉妹と彼女たちを推していた一族を押さえたようよ?拠点のネストレ村に、今は入っているみたい」
「……と言う事は、ベルセリウス達もじきに来るな」
ランツァさんの報告に、エドヴァルドがそう呟いた。
「こちらの部族の皆の状況は?あと、街道の事は何か?」
エドヴァルドにそう問われたランツァさんは、一瞬だけ手の中の手紙に視線を落とした。
ジーノ青年は、自分がまず聞くべき事だったと、唇を嚙んでいるけれど、エドヴァルドの方は素知らぬ顔だ。
「ユレルミ、ハタラ、ネーミの皆は、落馬によるケガなんかはちょっとあったみたいだけれど、重傷者はいないようですわ。街道の開通に関しては、今、イラクシ族から、シェーヴォラとサレステーデ側の通過都市であるランフランそれぞれに人を遣って、道の安全を確認させているそうです。それぞれの領主屋敷に到着したところで、街道封鎖は解除となるように、族長の連名で、双方の領主に働きかける…と」
なるほど、と頷いたエドヴァルドの隣で、テオドル大公がすっとシロフクロウを指さした。
「聞くが、その鳥はシェーヴォラへ向かっている者のところまで飛べるのかね?」
ランツァさんは、シロフクロウの背を撫でながら、少し考える仕種を見せていた。
「今、誰が向かっているかが分かれば、覚えさせる事は可能ですが……そうなると、夫のところに一度向かわせる必要が出てきますわね。それでしたら、直接領主様のお屋敷に飛ばす方が早いかと思いますわ」
なんでも、万一周辺の各民族がそれぞれに襲撃を受けた時を想定して、それぞれの街道の入り口である街への飛行ルートは、どの部族のシロフクロウたちも、覚えているんだそうだ。
「ふむ。ではシェーヴォラの領主に一筆書いて、無事に合流出来ている事と、シェーヴォラには寄らずに戻る事になりそうだと言う事を伝えれば、街道封鎖の解除の決断の一助となるのではないかね?」
「……それでしたら、ランフランへは私が一筆書きましょう」
ランツァさんが何かを答える前に、それまで黙って事態の成り行きを窺っていたシレアンさんが、そっと片手を上げた。
「私はその街のギルドに居た事があります。領主とも多少の顔見知りではありますし……ただ、私の名前程度では封鎖の解除までは指示出来ませんから『族長名でそれを証明する使者が来る』と書かせて貰う事になるとは思いますが」
「ああ、そう言う話なら儂とてバリエンダールの人間ではないしな。其方の言う通り、指示は出来ん。うむ、儂もそのように書くとしようか」
後は、ヘルガ湖畔に住むフェドート元公爵にも、無事の合流をシェーヴォラの領主経由で伝えて貰う事にしよう――と、テオドル大公も納得した様に頷いていた。
シレアンさんとテオドル大公、二人の視線を受けたジーノ青年が、少し考えるかの様に瞑目した後「……ランツァ伯母上、お願いしても?」と、彼自身の決断を口にした。
「分かったわ――貴方が、そう言うのなら」
ランツァさんは、この場での主導権を握れずに葛藤しているらしいジーノ青年の、心の内をある程度は察したんだろう。
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685 忘れじの膝枕 とも連動!
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
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