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第二部 宰相閣下の謹慎事情
492 銀狼殿下の決意を問う
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れっきとした宰相家関係者であるジーノ青年も、殊この件に関しては何も言えないと言う訳で、三国会談の是非に関しては、バリエンダール王宮に戻ってから、メダルド国王とミラン王太子の判断に委ねると言う形になった。
「ジーノ」
ところがそこに、ジーノ青年の伯母であるランツァさんが、手に一通の封筒を持って姿を現した。
それまでは、サラさんとラディズ青年に関して、街道封鎖解除後に出発、協力を申し出てくれたお礼や、可能であればユングベリ商会との将来の取引に関する下地を作っておいて貰う事も兼ねて、ダルジーザ族の拠点に立ち寄っておいて貰い、その拠点までは、シレアンさんとジーノ青年が付き添う――と言う事で決着しかかっていたのだけれど、そこにミラン王太子からの一通の手紙で、ストップがかかったのだ。
カゼッリ族長の館に〝転移扉〟を通じて届いたその手紙によると、ダルジーザ族との友好関係を強化する事は必要な事であるだろうから、そこに赴く事までは許可をするけれど、顔見せと商売上の話を済ませた後は、再度ユレルミ族の拠点まで戻るようにと、その手紙にはあったのだ。
「これは……」
言葉に詰まるジーノ青年の隣で、テオドル大公も「うむ」と重々しく頷いている。
「こちらから連絡を取るまでもなく、ミラン殿下は三国会談の必要性を感じておったのであろうよ。まだ正式な書面は預かっておらぬが、少なくとも殿下は、アンジェスの手を取る決断を下しておろうな。フィルバート陛下同様、先代先々代同士の禍根は、そろそろ断つべきであろう…と」
ミラン王太子は、自らの名を持って、サラさんとラディズ青年をサレステーデのバレス宰相への交渉の人質とする事にしたのだ。
たとえそれが父親である国王の嫌うやり方であっても、たとえ卑怯と誹られようとも、既に二国で協議をする時期は過ぎたと。
これ以上は、サレステーデもバリエンダールも、愚かな自国の貴族王族によって内部崩壊の憂き目に遭いかねないと考えたのだ。
うっかり、シロアリが屋台骨を食い尽くす想像をしてしまった私は、他の人に気取られない範囲でプルプルと首を横に振ってしまう。
実際に危害を加えての人質と言う訳ではないだろうけど、この北部から出さないと思わせる事で、バレス宰相に人質としての圧力をかけるつもりだろうと思われた。
「もしかすると、今回の会談を機に殿下が王位に就く……か?」
ポツリと漏らしたテオドル大公の呟きに、誰も「そんな筈はない」とさえ口に出来なかった。
メダルド国王は、自他ともに認める穏健派の国王だ。
己の欲のまま振舞ってきた先代国王を見てきたが故に、いきなり真逆の事をすれば、国が混乱するとの思いもあって、少しずつ、確実に先代派を挿げ替え、北方遊牧民達の権利をも回復させてきたのだろうけれど、基本的には国政を優先しての非情な決断を取る事は難しい人の様な気がしている。
自分を挟んでミラン王太子の代になった時に、確実に先代陛下の流れを汲む勢力を非主流に堕とす事が出来ていれば…と言った動き方をしている様に見えるのだ。
だけどミラン王太子の中には、メダルド国王の様な緩やかな権力の引き戻しを是とする心持ちがない。
国政の安定の為には、自らの手が血に染まる事を厭うつもりもない――実際に、先代陛下の暗殺を指示した時点から、既に彼は押しも押されぬ次期国王としての道を歩んでいる。
正規の手順で継承するもよし。
父である当代国王の優しさが、先代派によって潰されてしまう様なら、その時には自分が先んじて王位を――。
一生口にはしないだろうけれど、彼のそんな覚悟は、態度の端々から垣間見えている。
恐らくはこの手紙も、その意志の現れだ。
「メダルド国王は、もともと貴族間の権謀術数を、不得手ではないにせよ、好んではおられぬからな。今回の一連の騒動において、もしかしたら自らはそこまで非情にはなれぬと、身を引かれる可能性はゼロではないな」
ミルテ王女が生まれた後、正妃であるベネデッタ妃が表舞台に出て来られなくなっている事から言っても、下手をすれば二人してフォサーティ宰相夫人が暮らす島に移住する可能性すらあると、テオドル大公は天を仰いだ。
既に引き返す事も叶わないであろう息子を置いて……?なんて思ってしまう私も、あまり優しくはないのかも知れない。
先代陛下の鬼畜な所業がどれほどのもので、息子であるメダルド国王がどれほど苦労させられてきたのかを知る立場にはないのだから、そこに異を唱えられるのは、ミラン王太子だけだ。
その王太子が、父親にこれ以上、公人として国王である事を強制しないと言うのであれば、誰もそこには口を挟めないだろう。
ただ、意外とミラン王太子は、フィルバートが気に入りそうな思考の持ち主な気がすると思うのは私だけなんだろうか……。
三国会談、ミラン王太子が出てくる方が上手くいくのかも知れない…なんて。
私はじっとエドヴァルドを見上げてみたけれど、何だか、分かっているとばかりに頭の上に軽く手を置かれてしまった。
「……では、会談はアンジェスで行って、メダルド国王陛下に我が国に臨席いただき、バレス侯爵令嬢とロサーナ公爵令息には、ミラン王太子殿下の権限を持ってこの場に留まって頂くのが一番良いのではないですか」
あれ、珍しくエドヴァルドとは少し意見が異なってしまった。
だけど続けられた言葉には、思わず「なるほど」と思わされてしまった。
「そうしておけば、王太子殿下が国内を掃除するのに、倫理的最大の障害がなくなる。殿下こそが次期国王に相応しいと、誰をも納得させる事が出来る。サレステーデのバレス宰相には、会談の後でサレステーデではなく一度バリエンダールに渡って貰って、娘と娘婿を連れてサレステーデに戻れば良いのでは?」
掃除はベッカリーア公爵家の排除。
障害は、実父であるメダルド国王陛下。
「其方……ミラン殿下にベッカリーア公爵家を処分させるつもりか……」
「我が国の陛下の、短剣の血で染まるよりは余程建設的だと思いますがね」
自分はこれまでの王とは違うと、国の内外にも示す事が出来る――言わば「踏み絵」の様なものだ。
踏み絵の何たるかは、この場の誰も分からないだろうけど、恐らくエドヴァルドが思っている意味は、それに近い事の筈だと私は思った。
「詳しく説明する必要はないでしょう。今回の返信は、とにかく捕虜の処遇に関しての会談を是とする旨を記してあるだけの筈。日時、場所を決めて再度返信をする時に、国ではなくメダルド国王陛下を指定してお招き申し上げれば良い。恐らくミラン王太子ならば、それでこちらの意図を察するのでは?」
むしろそれで「自分が行く」と言い出すようであれば、それまでの次期国王と言うだけの話だ。
そう冷ややかに言うエドヴァルドに、テオドル大公の眉間に皺が寄った。
「その際、聖女ノヴェッラ女伯爵も共に来て貰う事にすれば、ミラン王太子にとっては、国内の粛清にあたっての弱みは一つ減る事になる。どこの国も〝扉の守護者〟を人質に取られる事は、それだけ行動の自由を狭くしてしまう。何ならレイナの友人としてでも、大公の賓客としてでも、ミルテ王女も招いてしまえば良い。そこまでされれば、イヤでも気が付く筈だ」
「―――」
黙り込むテオドル大公に加えて、ジーノ青年も反論が出来ずにいる。
「エ…エドヴァルド様…でも、それはそれでミルテ王女との縁談問題が浮上するのでは……」
そんなつもりはなかったのに、私は無意識の内にエドヴァルドの服の袖を引っ張ってしまっていた。
「……レイナ?」
「あっ、いえ、ごめんなさい、差し出口を……」
「……いや」
エドヴァルドの手が、衆人環視の中、気にも留めないとばかりに私の頬に添えられた為に、私はそのまま何も言えなくなってしまった。
「妬いてくれたのなら、嬉しい限りだが」
「‼」
自分でも意識していなかった事を言われて、カッと頬を赤くする事しか出来ずに、立ち尽くしてしまう。
そんなパニック状態の私に「大丈夫だ」と、エドヴァルドは微笑った。
「デビュタント前の王女の情報など、秘匿しておいたとて誰も文句は言えん。五公爵の間でくらいは情報を共有しておく必要もあるだろうが、彼らであるからこそ、間違っても私やフィルバート陛下に薦める事もない」
表向き「テオドル大公の知り合いの姫」のお忍びだとして、アンディション侯爵領にでも居て貰えば良いのだと言う。
「ううむ……思わず納得してしまう自分が、少々納得いかぬわ」
元王族として、エドヴァルドの「私用」渡航を諫めるつもりが、逆に答えに窮する返しをされてしまい、テオドル大公は、ハッキリと表情を痙攣らせていた。
「ミラン殿下を試すか」
「試すも何も、恐らく彼はもう、彼なりの結論を持っている筈。後はそれを確かめるだけではないかと」
誰もその言葉に、反論が出来なかった。
「ジーノ」
ところがそこに、ジーノ青年の伯母であるランツァさんが、手に一通の封筒を持って姿を現した。
それまでは、サラさんとラディズ青年に関して、街道封鎖解除後に出発、協力を申し出てくれたお礼や、可能であればユングベリ商会との将来の取引に関する下地を作っておいて貰う事も兼ねて、ダルジーザ族の拠点に立ち寄っておいて貰い、その拠点までは、シレアンさんとジーノ青年が付き添う――と言う事で決着しかかっていたのだけれど、そこにミラン王太子からの一通の手紙で、ストップがかかったのだ。
カゼッリ族長の館に〝転移扉〟を通じて届いたその手紙によると、ダルジーザ族との友好関係を強化する事は必要な事であるだろうから、そこに赴く事までは許可をするけれど、顔見せと商売上の話を済ませた後は、再度ユレルミ族の拠点まで戻るようにと、その手紙にはあったのだ。
「これは……」
言葉に詰まるジーノ青年の隣で、テオドル大公も「うむ」と重々しく頷いている。
「こちらから連絡を取るまでもなく、ミラン殿下は三国会談の必要性を感じておったのであろうよ。まだ正式な書面は預かっておらぬが、少なくとも殿下は、アンジェスの手を取る決断を下しておろうな。フィルバート陛下同様、先代先々代同士の禍根は、そろそろ断つべきであろう…と」
ミラン王太子は、自らの名を持って、サラさんとラディズ青年をサレステーデのバレス宰相への交渉の人質とする事にしたのだ。
たとえそれが父親である国王の嫌うやり方であっても、たとえ卑怯と誹られようとも、既に二国で協議をする時期は過ぎたと。
これ以上は、サレステーデもバリエンダールも、愚かな自国の貴族王族によって内部崩壊の憂き目に遭いかねないと考えたのだ。
うっかり、シロアリが屋台骨を食い尽くす想像をしてしまった私は、他の人に気取られない範囲でプルプルと首を横に振ってしまう。
実際に危害を加えての人質と言う訳ではないだろうけど、この北部から出さないと思わせる事で、バレス宰相に人質としての圧力をかけるつもりだろうと思われた。
「もしかすると、今回の会談を機に殿下が王位に就く……か?」
ポツリと漏らしたテオドル大公の呟きに、誰も「そんな筈はない」とさえ口に出来なかった。
メダルド国王は、自他ともに認める穏健派の国王だ。
己の欲のまま振舞ってきた先代国王を見てきたが故に、いきなり真逆の事をすれば、国が混乱するとの思いもあって、少しずつ、確実に先代派を挿げ替え、北方遊牧民達の権利をも回復させてきたのだろうけれど、基本的には国政を優先しての非情な決断を取る事は難しい人の様な気がしている。
自分を挟んでミラン王太子の代になった時に、確実に先代陛下の流れを汲む勢力を非主流に堕とす事が出来ていれば…と言った動き方をしている様に見えるのだ。
だけどミラン王太子の中には、メダルド国王の様な緩やかな権力の引き戻しを是とする心持ちがない。
国政の安定の為には、自らの手が血に染まる事を厭うつもりもない――実際に、先代陛下の暗殺を指示した時点から、既に彼は押しも押されぬ次期国王としての道を歩んでいる。
正規の手順で継承するもよし。
父である当代国王の優しさが、先代派によって潰されてしまう様なら、その時には自分が先んじて王位を――。
一生口にはしないだろうけれど、彼のそんな覚悟は、態度の端々から垣間見えている。
恐らくはこの手紙も、その意志の現れだ。
「メダルド国王は、もともと貴族間の権謀術数を、不得手ではないにせよ、好んではおられぬからな。今回の一連の騒動において、もしかしたら自らはそこまで非情にはなれぬと、身を引かれる可能性はゼロではないな」
ミルテ王女が生まれた後、正妃であるベネデッタ妃が表舞台に出て来られなくなっている事から言っても、下手をすれば二人してフォサーティ宰相夫人が暮らす島に移住する可能性すらあると、テオドル大公は天を仰いだ。
既に引き返す事も叶わないであろう息子を置いて……?なんて思ってしまう私も、あまり優しくはないのかも知れない。
先代陛下の鬼畜な所業がどれほどのもので、息子であるメダルド国王がどれほど苦労させられてきたのかを知る立場にはないのだから、そこに異を唱えられるのは、ミラン王太子だけだ。
その王太子が、父親にこれ以上、公人として国王である事を強制しないと言うのであれば、誰もそこには口を挟めないだろう。
ただ、意外とミラン王太子は、フィルバートが気に入りそうな思考の持ち主な気がすると思うのは私だけなんだろうか……。
三国会談、ミラン王太子が出てくる方が上手くいくのかも知れない…なんて。
私はじっとエドヴァルドを見上げてみたけれど、何だか、分かっているとばかりに頭の上に軽く手を置かれてしまった。
「……では、会談はアンジェスで行って、メダルド国王陛下に我が国に臨席いただき、バレス侯爵令嬢とロサーナ公爵令息には、ミラン王太子殿下の権限を持ってこの場に留まって頂くのが一番良いのではないですか」
あれ、珍しくエドヴァルドとは少し意見が異なってしまった。
だけど続けられた言葉には、思わず「なるほど」と思わされてしまった。
「そうしておけば、王太子殿下が国内を掃除するのに、倫理的最大の障害がなくなる。殿下こそが次期国王に相応しいと、誰をも納得させる事が出来る。サレステーデのバレス宰相には、会談の後でサレステーデではなく一度バリエンダールに渡って貰って、娘と娘婿を連れてサレステーデに戻れば良いのでは?」
掃除はベッカリーア公爵家の排除。
障害は、実父であるメダルド国王陛下。
「其方……ミラン殿下にベッカリーア公爵家を処分させるつもりか……」
「我が国の陛下の、短剣の血で染まるよりは余程建設的だと思いますがね」
自分はこれまでの王とは違うと、国の内外にも示す事が出来る――言わば「踏み絵」の様なものだ。
踏み絵の何たるかは、この場の誰も分からないだろうけど、恐らくエドヴァルドが思っている意味は、それに近い事の筈だと私は思った。
「詳しく説明する必要はないでしょう。今回の返信は、とにかく捕虜の処遇に関しての会談を是とする旨を記してあるだけの筈。日時、場所を決めて再度返信をする時に、国ではなくメダルド国王陛下を指定してお招き申し上げれば良い。恐らくミラン王太子ならば、それでこちらの意図を察するのでは?」
むしろそれで「自分が行く」と言い出すようであれば、それまでの次期国王と言うだけの話だ。
そう冷ややかに言うエドヴァルドに、テオドル大公の眉間に皺が寄った。
「その際、聖女ノヴェッラ女伯爵も共に来て貰う事にすれば、ミラン王太子にとっては、国内の粛清にあたっての弱みは一つ減る事になる。どこの国も〝扉の守護者〟を人質に取られる事は、それだけ行動の自由を狭くしてしまう。何ならレイナの友人としてでも、大公の賓客としてでも、ミルテ王女も招いてしまえば良い。そこまでされれば、イヤでも気が付く筈だ」
「―――」
黙り込むテオドル大公に加えて、ジーノ青年も反論が出来ずにいる。
「エ…エドヴァルド様…でも、それはそれでミルテ王女との縁談問題が浮上するのでは……」
そんなつもりはなかったのに、私は無意識の内にエドヴァルドの服の袖を引っ張ってしまっていた。
「……レイナ?」
「あっ、いえ、ごめんなさい、差し出口を……」
「……いや」
エドヴァルドの手が、衆人環視の中、気にも留めないとばかりに私の頬に添えられた為に、私はそのまま何も言えなくなってしまった。
「妬いてくれたのなら、嬉しい限りだが」
「‼」
自分でも意識していなかった事を言われて、カッと頬を赤くする事しか出来ずに、立ち尽くしてしまう。
そんなパニック状態の私に「大丈夫だ」と、エドヴァルドは微笑った。
「デビュタント前の王女の情報など、秘匿しておいたとて誰も文句は言えん。五公爵の間でくらいは情報を共有しておく必要もあるだろうが、彼らであるからこそ、間違っても私やフィルバート陛下に薦める事もない」
表向き「テオドル大公の知り合いの姫」のお忍びだとして、アンディション侯爵領にでも居て貰えば良いのだと言う。
「ううむ……思わず納得してしまう自分が、少々納得いかぬわ」
元王族として、エドヴァルドの「私用」渡航を諫めるつもりが、逆に答えに窮する返しをされてしまい、テオドル大公は、ハッキリと表情を痙攣らせていた。
「ミラン殿下を試すか」
「試すも何も、恐らく彼はもう、彼なりの結論を持っている筈。後はそれを確かめるだけではないかと」
誰もその言葉に、反論が出来なかった。
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