400 / 803
第二部 宰相閣下の謹慎事情
445 まさかのサンプル完成
しおりを挟む
「これはこれは、国王陛下。ご無沙汰しております」
王都商業ギルド長として、膝を折る唯一の人物――国王陛下に対して、ナザリオギルド長はまず、胸に手を当てて一礼していた。
「うむ。其方の活躍は複数の者から聞き及んでおるが、顔を合わせる事自体は久しぶりだったかも知れんな。息災そうで何よりだ」
「それは僕が言うべきコトですよ、陛下。昨今また、頭痛の種も増えたようですし?」
国王陛下にウインクしてどうするんだろうと思ったけど、天才ギルド長の考える事なんて、所詮誰も推し量れない。
メダルド国王も困った様に微笑っただけだった。
「それで、其方何を届けに来たのだ?」
「ああ、海産物と、ユングベリ商会が今後北方遊牧民たちと取引したい品物のサンプル?ジーノにも言いましたけど、海産物は今日持って帰れないでしょうし、いったん王宮の厨房で買い上げて貰えます?サンプルは、ちょうど良いから今、持って行けば良いと思って、職人ギルドにもちょっと協力して貰いましたよ。それでもし、今回の揉め事が上手く収まったら、王宮案件で請求書回して良いですよね?」
「……うん?」
怒涛の勢いで話すナザリオギルド長に、メダルド国王が面食らっている間に、テーブルの上に音を立てて、中身の詰まった革袋が置かれた。
置いたのは、シレアンさんだ。
何か遠い目になっているのは、ナザリオギルド長の破天荒ぶりに、何も言えなくなっているからかな。
淡々と袋の綴じ紐を解いて、中身を出してくれたけど、その瞬間に、今度は私の目が点になった。
「――ええっ⁉」
チェーリアさんのお店に置いてきたバスソルトに、何かが入っているらしい細長い木箱、極めつけは民族衣装を着た15cmくらいの人形が出てきたからだ。
思わず声を上げた私に、ナザリオギルド長が悪戯っ子の様な笑みを閃かせた。
「その入浴剤だっけ?それはユングベリ商会長が市場で働くハタラ族の女性にプレゼントしたヤツをちょっと借りたよ。あとその木箱は〝イユノヴァ・シルバーギャラリー〟からの借りモノ。中にアクセサリー入ってる。イラクシ族も協力するって言う良い証明になるだろうから」
「に、人形は……」
「ああ、それはね、髪とか帽子とか衣装とかはそのハタラ族の女性に、布と糸と融通して貰って、職人ギルドにあった木製の人形を拝借して、そのままギルドで縫って着せて貰ったんだ。要はイメージが掴めれば良いワケだし、職人ギルドなら初見の人形だったとしても情報は洩れないしね。まあ、木製にするか身体も縫製するかは、要相談にすれば良いだろう?」
カワイイかどうかはこの際目を瞑ってくれる?などと、ナザリオギルド長はあっけらかんと笑っているけど、こちらとしてはその行動力の凄まじさに、言葉が出ない。
「あ、何でそこまで…とか思ってる?それは簡単。時勢の読めないバカでなければ、各民族の族長とて、この話に喰いつくよ。僕としては、より少数民族の立場が上向いて、僕やシレアンが狙われる可能性を少なくしたいワケだから、見返りはあると思ってやっているんだよ」
元々の特産品であるカラハティ製品に関しては、各民族ごとにいくつか自薦して貰うと良いと、ナザリオギルド長は言った。
それはいくらでも彼らの手元にあるだろうから、と言う事らしい。
「すまぬな。ベッカリーア公爵家と〝ソラータ〟の件が上手く片付けば、狙われる事もほぼなくなるとは思うのだが」
狙われる、との言葉に反応したメダルド国王が、頭は下げない代わりに言葉と声で謝罪の意を示した。
普通なら恐縮をするところ、ナザリオギルド長はどこまでもマイペースだった。
「さすがに今回は何とかして下さいよ、陛下?もはや国際問題待ったなしでしょう」
「そうだな。其方も今回は大きく動いてくれている事だしな」
「一応僕は、国際問題が勃発した時の為に王都に残りますよ。北部地域にはこのシレアンをギルド長代理として行かせます」
万一、アンジェスから誰か抗議に来た時には、ナザリオギルド長が直々に、ユングベリ商会の立ち位置と意図は説明してくれると言う事らしい。
……大丈夫だろうか。
何だか、このギルド長を残して出発するのが、物凄く不安だ。
シレアンさんが、諦めろと言わんばかりに首を振っているのが、尚更に。
「――ナザリオっ!」
そして珍しく慌てた様子でジーノ青年が部屋に駆け込んで来たところからして、自分の到着に際して、何か妙な伝言を預けたに違いなかった。
「…っ、失礼いたしました、陛下、王太子殿下」
「ああ、いや、気持ちは分かるから構わんよ」
メダルド国王も、気を遣っているのではなく、本音だと言う風に見えた。
「本当に見本を用意してきたのか……」
そしてジーノ青年の目は、机の上にある人形やバスソルトに釘付けになった。
ああ…ねえ、さすがに人形は驚くよね…。
「ジーノ、僕は誰かな?」
「王都商業ギルドの本気を垣間見た……」
「うん、分かってくれれば良いよ。僕がここまでお膳立てしたんだからさ、ちゃんと交渉して、契約は成立させてきて欲しいね。それと、シレアンにケガはさせないように。何しろ次のギルド長なんだからさ」
「分かっている。なるべく、イラクシ族の当該者たちへの経済封鎖のみで音を上げさせたいと思っているんだ。武力行使には出ないつもりだ」
「長引くと商業ギルドにも影響が出かねないから、そのあたりは匙加減間違えないでくれよ?念押ししておくよ」
「……最善は尽くす」
そう言ったジーノ青年は、改めてメダルド国王に頭を下げた。
「危急時と言えど、蟄居中の身を北部に遣わせて下さる事、感謝の念に堪えません。ユレルミ族の血を持つ者として、此度の件必ずや収束させてまいります」
「うむ。私に言えた義理ではないのかも知れぬが、頼んだぞ。王宮内、宰相には手出しはさせぬ。そう言った脅し文句が出ても、揺らぐ必要はないと断言しておこう」
「――宜しくお願い致します」
頭を上げたジーノ青年は、そこでぐるりとこちらを見回した。
「皆さま方には〝転移扉〟の準備が整いましたので、その連絡に参りました。部屋の移動をお願いして宜しいでしょうか?」
「…承知した」
アンジェス組を代表する形でマトヴェイ外交部長が一言答えて、立ち上がる。
ジーノ青年が、じっとこちらを見ていた気がしたけど、マトヴェイ外交部長がさりげなくエスコートを申し出る形で軽く肘を曲げてくれたので、さっとそれに便乗させて貰う事にした。
ナザリオギルド長持参の革袋に関しては、いったん中身ごとお借りする形で、バルトリに持って貰った。
「では、ご案内します」
この場の全員が、その言葉に従う様に歩き始めた。
王都商業ギルド長として、膝を折る唯一の人物――国王陛下に対して、ナザリオギルド長はまず、胸に手を当てて一礼していた。
「うむ。其方の活躍は複数の者から聞き及んでおるが、顔を合わせる事自体は久しぶりだったかも知れんな。息災そうで何よりだ」
「それは僕が言うべきコトですよ、陛下。昨今また、頭痛の種も増えたようですし?」
国王陛下にウインクしてどうするんだろうと思ったけど、天才ギルド長の考える事なんて、所詮誰も推し量れない。
メダルド国王も困った様に微笑っただけだった。
「それで、其方何を届けに来たのだ?」
「ああ、海産物と、ユングベリ商会が今後北方遊牧民たちと取引したい品物のサンプル?ジーノにも言いましたけど、海産物は今日持って帰れないでしょうし、いったん王宮の厨房で買い上げて貰えます?サンプルは、ちょうど良いから今、持って行けば良いと思って、職人ギルドにもちょっと協力して貰いましたよ。それでもし、今回の揉め事が上手く収まったら、王宮案件で請求書回して良いですよね?」
「……うん?」
怒涛の勢いで話すナザリオギルド長に、メダルド国王が面食らっている間に、テーブルの上に音を立てて、中身の詰まった革袋が置かれた。
置いたのは、シレアンさんだ。
何か遠い目になっているのは、ナザリオギルド長の破天荒ぶりに、何も言えなくなっているからかな。
淡々と袋の綴じ紐を解いて、中身を出してくれたけど、その瞬間に、今度は私の目が点になった。
「――ええっ⁉」
チェーリアさんのお店に置いてきたバスソルトに、何かが入っているらしい細長い木箱、極めつけは民族衣装を着た15cmくらいの人形が出てきたからだ。
思わず声を上げた私に、ナザリオギルド長が悪戯っ子の様な笑みを閃かせた。
「その入浴剤だっけ?それはユングベリ商会長が市場で働くハタラ族の女性にプレゼントしたヤツをちょっと借りたよ。あとその木箱は〝イユノヴァ・シルバーギャラリー〟からの借りモノ。中にアクセサリー入ってる。イラクシ族も協力するって言う良い証明になるだろうから」
「に、人形は……」
「ああ、それはね、髪とか帽子とか衣装とかはそのハタラ族の女性に、布と糸と融通して貰って、職人ギルドにあった木製の人形を拝借して、そのままギルドで縫って着せて貰ったんだ。要はイメージが掴めれば良いワケだし、職人ギルドなら初見の人形だったとしても情報は洩れないしね。まあ、木製にするか身体も縫製するかは、要相談にすれば良いだろう?」
カワイイかどうかはこの際目を瞑ってくれる?などと、ナザリオギルド長はあっけらかんと笑っているけど、こちらとしてはその行動力の凄まじさに、言葉が出ない。
「あ、何でそこまで…とか思ってる?それは簡単。時勢の読めないバカでなければ、各民族の族長とて、この話に喰いつくよ。僕としては、より少数民族の立場が上向いて、僕やシレアンが狙われる可能性を少なくしたいワケだから、見返りはあると思ってやっているんだよ」
元々の特産品であるカラハティ製品に関しては、各民族ごとにいくつか自薦して貰うと良いと、ナザリオギルド長は言った。
それはいくらでも彼らの手元にあるだろうから、と言う事らしい。
「すまぬな。ベッカリーア公爵家と〝ソラータ〟の件が上手く片付けば、狙われる事もほぼなくなるとは思うのだが」
狙われる、との言葉に反応したメダルド国王が、頭は下げない代わりに言葉と声で謝罪の意を示した。
普通なら恐縮をするところ、ナザリオギルド長はどこまでもマイペースだった。
「さすがに今回は何とかして下さいよ、陛下?もはや国際問題待ったなしでしょう」
「そうだな。其方も今回は大きく動いてくれている事だしな」
「一応僕は、国際問題が勃発した時の為に王都に残りますよ。北部地域にはこのシレアンをギルド長代理として行かせます」
万一、アンジェスから誰か抗議に来た時には、ナザリオギルド長が直々に、ユングベリ商会の立ち位置と意図は説明してくれると言う事らしい。
……大丈夫だろうか。
何だか、このギルド長を残して出発するのが、物凄く不安だ。
シレアンさんが、諦めろと言わんばかりに首を振っているのが、尚更に。
「――ナザリオっ!」
そして珍しく慌てた様子でジーノ青年が部屋に駆け込んで来たところからして、自分の到着に際して、何か妙な伝言を預けたに違いなかった。
「…っ、失礼いたしました、陛下、王太子殿下」
「ああ、いや、気持ちは分かるから構わんよ」
メダルド国王も、気を遣っているのではなく、本音だと言う風に見えた。
「本当に見本を用意してきたのか……」
そしてジーノ青年の目は、机の上にある人形やバスソルトに釘付けになった。
ああ…ねえ、さすがに人形は驚くよね…。
「ジーノ、僕は誰かな?」
「王都商業ギルドの本気を垣間見た……」
「うん、分かってくれれば良いよ。僕がここまでお膳立てしたんだからさ、ちゃんと交渉して、契約は成立させてきて欲しいね。それと、シレアンにケガはさせないように。何しろ次のギルド長なんだからさ」
「分かっている。なるべく、イラクシ族の当該者たちへの経済封鎖のみで音を上げさせたいと思っているんだ。武力行使には出ないつもりだ」
「長引くと商業ギルドにも影響が出かねないから、そのあたりは匙加減間違えないでくれよ?念押ししておくよ」
「……最善は尽くす」
そう言ったジーノ青年は、改めてメダルド国王に頭を下げた。
「危急時と言えど、蟄居中の身を北部に遣わせて下さる事、感謝の念に堪えません。ユレルミ族の血を持つ者として、此度の件必ずや収束させてまいります」
「うむ。私に言えた義理ではないのかも知れぬが、頼んだぞ。王宮内、宰相には手出しはさせぬ。そう言った脅し文句が出ても、揺らぐ必要はないと断言しておこう」
「――宜しくお願い致します」
頭を上げたジーノ青年は、そこでぐるりとこちらを見回した。
「皆さま方には〝転移扉〟の準備が整いましたので、その連絡に参りました。部屋の移動をお願いして宜しいでしょうか?」
「…承知した」
アンジェス組を代表する形でマトヴェイ外交部長が一言答えて、立ち上がる。
ジーノ青年が、じっとこちらを見ていた気がしたけど、マトヴェイ外交部長がさりげなくエスコートを申し出る形で軽く肘を曲げてくれたので、さっとそれに便乗させて貰う事にした。
ナザリオギルド長持参の革袋に関しては、いったん中身ごとお借りする形で、バルトリに持って貰った。
「では、ご案内します」
この場の全員が、その言葉に従う様に歩き始めた。
766
685 忘れじの膝枕 とも連動!
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
お気に入りに追加
12,979
あなたにおすすめの小説

【完結】王女と駆け落ちした元旦那が二年後に帰ってきた〜謝罪すると思いきや、聖女になったお前と僕らの赤ん坊を育てたい?こんなに馬鹿だったかしら
冬月光輝
恋愛
侯爵家の令嬢、エリスの夫であるロバートは伯爵家の長男にして、デルバニア王国の第二王女アイリーンの幼馴染だった。
アイリーンは隣国の王子であるアルフォンスと婚約しているが、婚姻の儀式の当日にロバートと共に行方を眩ませてしまう。
国際規模の婚約破棄事件の裏で失意に沈むエリスだったが、同じ境遇のアルフォンスとお互いに励まし合い、元々魔法の素養があったので環境を変えようと修行をして聖女となり、王国でも重宝される存在となった。
ロバートたちが蒸発して二年後のある日、突然エリスの前に元夫が現れる。
エリスは激怒して謝罪を求めたが、彼は「アイリーンと自分の赤子を三人で育てよう」と斜め上のことを言い出した。

山に捨てられた令嬢! 私のスキルは結界なのに、王都がどうなっても、もう知りません!
甘い秋空
恋愛
婚約を破棄されて、山に捨てられました! 私のスキルは結界なので、私を王都の外に出せば、王都は結界が無くなりますよ? もう、どうなっても知りませんから! え? 助けに来たのは・・・

今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

【完結】略奪されるような王子なんていりません! こんな国から出ていきます!
かとるり
恋愛
王子であるグレアムは聖女であるマーガレットと婚約関係にあったが、彼が選んだのはマーガレットの妹のミランダだった。
婚約者に裏切られ、家族からも裏切られたマーガレットは国を見限った。

お前のせいで不幸になったと姉が乗り込んできました、ご自分から彼を奪っておいて何なの?
coco
恋愛
お前のせいで不幸になった、責任取りなさいと、姉が押しかけてきました。
ご自分から彼を奪っておいて、一体何なの─?

悪役令嬢、資産運用で学園を掌握する 〜王太子?興味ない、私は経済で無双する〜
言諮 アイ
ファンタジー
異世界貴族社会の名門・ローデリア学園。そこに通う公爵令嬢リリアーナは、婚約者である王太子エドワルドから一方的に婚約破棄を宣言される。理由は「平民の聖女をいじめた悪役だから」?——はっ、笑わせないで。
しかし、リリアーナには王太子も知らない"切り札"があった。
それは、前世の知識を活かした「資産運用」。株式、事業投資、不動産売買……全てを駆使し、わずか数日で貴族社会の経済を掌握する。
「王太子?聖女?その程度の茶番に構っている暇はないわ。私は"資産"でこの学園を支配するのだから。」
破滅フラグ?なら経済で粉砕するだけ。
気づけば、学園も貴族もすべてが彼女の手中に——。
「お前は……一体何者だ?」と動揺する王太子に、リリアーナは微笑む。
「私はただの投資家よ。負けたくないなら……資本主義のルールを学びなさい。」
学園を舞台に繰り広げられる異世界経済バトルロマンス!
"悪役令嬢"、ここに爆誕!
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。