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第二部 宰相閣下の謹慎事情
442 お留守番ヨロシクね
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ミラン王太子からの伝言が部屋に届いたところによると、北部在住のユレルミ族からの返信を待つ傍ら、どうやら今夜一晩は大公殿下側からの連絡を待ってみると言う事になったらしい。
もし今夜一晩、状況が膠着したままだったら、明日の朝アンジェス国への連絡と、その時点でユレルミ族からの回答が届かなければ、シェーヴォラの領主屋敷までは行ってみようとの話に落ち着いたそうだ。
それはそれで、本当にエドヴァルドが乗り込んで来たら入れ違いになって、更に泥沼――。
うん、どうせ今、バリエンダール王家側にそれは言えないし、もうそこは、匙投げて良いかな……?
『ユングベリ嬢、どうか……?』
遠い目になっていた私を気遣ってくれたマトヴェイ外交部長に、私は大丈夫です、と言う風に微笑って誤魔化した。
『いえ、明日、チェーリアさんとか海鮮市場の何軒かに頼んでた食料とか調味料とか、どうしようかと……』
…まあ、それも嘘じゃないしね。
ああ…と、それに反応したのはバルトリだった。
『ジーノ経由でギルド長に連絡とって、王宮に来る前に回収してきて貰ったらどうですか?』
『そっか……だけど、魚とかは明日持って帰れるとは限らないし……』
『いざとなったら、王宮の厨房が引き取ってくれるでしょう。今回は諦めて、事態が落着したところで、もう一回注文しに行くしかない気がしますよ』
『現状を考えれば仕方がないかぁ……じゃあバルトリ、フォサーティ卿にブローチ返すついでに話をしてきてくれる?さっき話してた、ここにいる全員で行くって伝える分も含めて』
『そう言えば、そう言う話をしていましたね。分かりました。明日北部地域に行くのに、このブローチを持ったままと言うのもどうかと思いますし、では、そうしてきますよ』
そう言ったバルトリは、立ち上がると、今日は堂々と正面の扉から出て行った。
今は「商会従業員」として表向きの滞在が認められているワケだから、それで良いんだろう。
『ユングベリ嬢、明日、もしアンジェスから誰かが来たりしたら、全員が北部地域に出てしまうと言うのはマズくはないか?』
今の会話を拾ったマトヴェイ外交部長が、微かに眉根を寄せている。
『もちろん、テオドル大公の安否確認を最優先にと言うのは分かる。だが、イラクシ族が内部抗争を起こしていると分かっていて、確実に安全だとは言い切れない状況下にある訳だろう。こちらの全員が向かってしまって、万一何かあったら全滅になる可能性も考慮すべきじゃないか?』
『では、マトヴェイ外交部長、お残りになられます?』
『いや、私は――』
条件反射のように答えたマトヴェイ外交部長に、私はちょっと苦笑した。
本人も、気まずそうに口元に手をあてている。
『誰も、残るなどとは言わぬか』
『ハッキリ言って、この中で一番弱いのって私ですよ?だけど私は、北部地域との話し合いの為には必要不可欠みたいですし。そうしたらもう潔く、全員付いて来て私の警護お願いします‼って深々とアタマ下げますよ。皆さんだって、王宮でじっと待つのって性に合わないでしょうし』
何より、エドヴァルドの怒りと苛立ちを真っ先に受け止めないといけないかも知れない場所には残りたくはない筈だ。
それだったら皆、前線に行く事を躊躇なく選択するだろう。
『うむ。確かに、一人王宮で待つなどと言うのは遠慮したいな』
ベルセリウス将軍も、そうだと言わんばかりに大きく頷いている。
『手分けしてレイナ嬢の護衛と、テオドル大公殿下をお探しする組とに分かれて動くべきだろうな。失礼ながらマトヴェイ卿にも、警護される側ではなく、ぜひ我々と同じ側に加わっていただきたい。我が防衛軍の若手にも良い勉強になるだろう』
ホントは自分が一緒にマトヴェイ卿と作戦行動とりたいんですよ、なんてウルリック副長が私のすぐ傍で囁いているけど。
『こんな古傷のある、定年寸前の身体でも良ければ、どこでも使ってくれて構わんよ。しかし我々は外交的な事を考えれば、こちらから仕掛けたり、経済封鎖に手を貸したりとかはしない方が良いだろうな。向こうから手出しをしてくれば別だが、そうでなければ、大公殿下の居場所を特定する事に注力した方が良いだろうよ』
まあ、大公殿下が万一にも囚われておいでだったりすれば、さりげなく参戦しても罰はあたらんだろうが――なんて事をしれっと仰っているあたりは、さすが元コンティオラ公爵領防衛軍のお方、血気盛んな部分はまだまだお持ちのようです。
『それなら、俺らが残ろうか?』
それまで黙って話を聞いていた双子のうち、リックが自分達を指で交互に指しながら、そう言った。
『その、アンジェスから誰か来た時に、俺らなら説明出来るし、ベッカリーア公爵家周辺の様子もそのまま探れるし』
確かに、そもそも双子はギーレンの人間であって、今回の騒動に知らぬ存ぜぬを通したところで、責められる筋合いもないし、同行しなくちゃいけないワケでもない。
うーん…と、私は天井を仰いだ。
『一人はこっちに来ても良いんじゃないかな?北方遊牧民族のお嬢様方の情報が得やすくなるよ?』
『……なあ、何でも「令嬢情報が得やすくなる」って言えば、俺らが断れなくなると思ってねぇか?』
『違う?』
『まあ、大きくは違わないけど…って、そうじゃなくて』
『いや、だって真面目な話、アナタたちの機動力は欲しいもの。だけど、自ら進んで「氷の魔王」サマに身を挺して事情を説明してくれるなら、これほど有難い話もないしね……』
『『‼』』
私が「氷の魔王」サマと言ったところで、双子がピシリと身体を膠着させた。
どうやら、誰の事かは理解が出来たらしい。
『あっ、前言撤回!じゃあ、オレだけ残るのはどうだ⁉オレなら吹雪も氷柱も何とか回避するし!』
そしてシスコンお兄ちゃんは、迷わず妹のこちらへの避難を決定していた。
私がチラリとマトヴェイ外交部長を見れば、部長は「ふむ」と、少し考える仕種を見せていた。
『彼が王宮官吏ではなく、ユングベリ商会の関係者と言う点では少し気になるが、大公殿下さえもご存知の少年となれば、残っても不自然ではないと言う事になるのか』
『明日王都商業ギルド長にでも言付けておけば多分、何かトラブルがあっても、ギルド長が良いように指示してくれますよ』
『まあ……確かに、そうかも知れないな。もし王宮内で情報が洩れているとすれば、今回の行方不明や人員を北部に割いている事がバレた時点で、馬脚を現して別の動きをわざとしてくる可能性もあるしな』
これ幸いとばかりに、ベッカリーア公爵家周辺がおかしな動きを見せる可能性もある。
――そうして結局、リックだけは、私達に付いて北部へ行かない事が決定した。
もし今夜一晩、状況が膠着したままだったら、明日の朝アンジェス国への連絡と、その時点でユレルミ族からの回答が届かなければ、シェーヴォラの領主屋敷までは行ってみようとの話に落ち着いたそうだ。
それはそれで、本当にエドヴァルドが乗り込んで来たら入れ違いになって、更に泥沼――。
うん、どうせ今、バリエンダール王家側にそれは言えないし、もうそこは、匙投げて良いかな……?
『ユングベリ嬢、どうか……?』
遠い目になっていた私を気遣ってくれたマトヴェイ外交部長に、私は大丈夫です、と言う風に微笑って誤魔化した。
『いえ、明日、チェーリアさんとか海鮮市場の何軒かに頼んでた食料とか調味料とか、どうしようかと……』
…まあ、それも嘘じゃないしね。
ああ…と、それに反応したのはバルトリだった。
『ジーノ経由でギルド長に連絡とって、王宮に来る前に回収してきて貰ったらどうですか?』
『そっか……だけど、魚とかは明日持って帰れるとは限らないし……』
『いざとなったら、王宮の厨房が引き取ってくれるでしょう。今回は諦めて、事態が落着したところで、もう一回注文しに行くしかない気がしますよ』
『現状を考えれば仕方がないかぁ……じゃあバルトリ、フォサーティ卿にブローチ返すついでに話をしてきてくれる?さっき話してた、ここにいる全員で行くって伝える分も含めて』
『そう言えば、そう言う話をしていましたね。分かりました。明日北部地域に行くのに、このブローチを持ったままと言うのもどうかと思いますし、では、そうしてきますよ』
そう言ったバルトリは、立ち上がると、今日は堂々と正面の扉から出て行った。
今は「商会従業員」として表向きの滞在が認められているワケだから、それで良いんだろう。
『ユングベリ嬢、明日、もしアンジェスから誰かが来たりしたら、全員が北部地域に出てしまうと言うのはマズくはないか?』
今の会話を拾ったマトヴェイ外交部長が、微かに眉根を寄せている。
『もちろん、テオドル大公の安否確認を最優先にと言うのは分かる。だが、イラクシ族が内部抗争を起こしていると分かっていて、確実に安全だとは言い切れない状況下にある訳だろう。こちらの全員が向かってしまって、万一何かあったら全滅になる可能性も考慮すべきじゃないか?』
『では、マトヴェイ外交部長、お残りになられます?』
『いや、私は――』
条件反射のように答えたマトヴェイ外交部長に、私はちょっと苦笑した。
本人も、気まずそうに口元に手をあてている。
『誰も、残るなどとは言わぬか』
『ハッキリ言って、この中で一番弱いのって私ですよ?だけど私は、北部地域との話し合いの為には必要不可欠みたいですし。そうしたらもう潔く、全員付いて来て私の警護お願いします‼って深々とアタマ下げますよ。皆さんだって、王宮でじっと待つのって性に合わないでしょうし』
何より、エドヴァルドの怒りと苛立ちを真っ先に受け止めないといけないかも知れない場所には残りたくはない筈だ。
それだったら皆、前線に行く事を躊躇なく選択するだろう。
『うむ。確かに、一人王宮で待つなどと言うのは遠慮したいな』
ベルセリウス将軍も、そうだと言わんばかりに大きく頷いている。
『手分けしてレイナ嬢の護衛と、テオドル大公殿下をお探しする組とに分かれて動くべきだろうな。失礼ながらマトヴェイ卿にも、警護される側ではなく、ぜひ我々と同じ側に加わっていただきたい。我が防衛軍の若手にも良い勉強になるだろう』
ホントは自分が一緒にマトヴェイ卿と作戦行動とりたいんですよ、なんてウルリック副長が私のすぐ傍で囁いているけど。
『こんな古傷のある、定年寸前の身体でも良ければ、どこでも使ってくれて構わんよ。しかし我々は外交的な事を考えれば、こちらから仕掛けたり、経済封鎖に手を貸したりとかはしない方が良いだろうな。向こうから手出しをしてくれば別だが、そうでなければ、大公殿下の居場所を特定する事に注力した方が良いだろうよ』
まあ、大公殿下が万一にも囚われておいでだったりすれば、さりげなく参戦しても罰はあたらんだろうが――なんて事をしれっと仰っているあたりは、さすが元コンティオラ公爵領防衛軍のお方、血気盛んな部分はまだまだお持ちのようです。
『それなら、俺らが残ろうか?』
それまで黙って話を聞いていた双子のうち、リックが自分達を指で交互に指しながら、そう言った。
『その、アンジェスから誰か来た時に、俺らなら説明出来るし、ベッカリーア公爵家周辺の様子もそのまま探れるし』
確かに、そもそも双子はギーレンの人間であって、今回の騒動に知らぬ存ぜぬを通したところで、責められる筋合いもないし、同行しなくちゃいけないワケでもない。
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685 忘れじの膝枕 とも連動!
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
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