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第二部 宰相閣下の謹慎事情
350 馬鹿もクズもお断り!
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
予想通りと言うか何と言うか、キリアン第一王子に関しては、重要な事はほとんど聞かされていなかったらしい。
「と言うか、王族としての基本的なところからして危うかったな」
手にしていた紅茶をテーブルに戻したエドヴァルドの声は、やや呆れ気味だった。
傀儡になります、と言うのを地でいっているようなものだったらしく、彼に関しては早々に事情聴取を諦めて、お休みいただく事にしたらしい。
「むしろその後が、時間がかかった」
バルキン公爵は逆に、国内の複数の高位貴族家と思われる家の情報、それも醜聞交じりの情報をいくつも握っていたらしく、書記担当者の転記が追い付かないくらいにペラペラと情報を喋り倒したそうだ。
それはそれでよく覚えていられるな…と思ったのが表情に出たのか、エドヴァルドは「他人の家の醜聞ばかりを記憶して、真面な礼儀作法が出来ないのもな…」と苦々しげだった。
「あー…でも、そう言う情報がたくさんあれば、こちらから総督が着任した後、国内を静かにさせるのにちょっと便利かも知れないですよね……」
ただ、そう呟いた私の言葉に思うところがあったのか、やや目を瞠るように私に視線を向けた後、しばらくして「……確かにな」と、ちょっと何かを考える仕種を見せた。
「それ、私が聞いても良さそうな話があれば、バリエンダールに行くまでに教えて下さい。ミラン王太子が知っているかも知れない事と、話を繋ぎ合わせるのに役立ちそうな気がします」
「……そうだな」
開いた一瞬の間を、私は敢えて気付かないフリを通した。
「今ひとつ言えるのは、第三王子とその周辺に関しての情報だな」
「え。第一、第二も問題大アリでしたけど、第三も何かあるんですか?」
驚いた私は、うっかり全員「王子」の呼称をすっ飛ばしてしまっていた。
「ああ。聞いた時には、アレでもドナート第二王子が一番マシだったのかと、その場にいた皆がため息をついていた程だった」
そして今もため息をつくエドヴァルド。
えーっと…それが昨日の遅い帰宅の原因ですか?
「レイナは、第二王子も第一王子も婚姻すらまだなのに、どうして第三王子だけが早々に臣籍降下が決まっているのか、不思議だとは思わなかったか?」
「言われてみれば……」
「どうやら、地方の有力侯爵家の令嬢を妊娠させたらしい。しかもその責任を取ると言う形ではなく、その侯爵令嬢の妊娠自体が表沙汰になっていない」
………ゲスい背景を感じる。
私は思わず顔を顰めてしまったけど、エドヴァルドの話は更に続いた。
「その侯爵令嬢は、どうやら当初はドナート第二王子の婚約者候補だったらしいが、それを妬んだ別の侯爵家の令嬢が、第三王子をけしかけて襲わせたんだとか。第三王子はもともと、襲われたその侯爵令嬢を気に入っていてよく夜会で声をかけていたらしいが、令嬢側は家の勢力のバランスもあって、応える訳にもいかなかった。ところが第三王子の方は、周りから煽られてその気になった…と」
「えーっと……事実上の中央からの追放処分、ですね?」
ぐりぐりとこめかみを揉み解した私を、エドヴァルドは責めるような事はしなかった。
多分、昨夜のうちに誰かが通った道なんだろう。
「ドナート第二王子は、知っての通りキリアン第一王子に対抗する意味でも、国内の侯爵家の令嬢などと、誰であれ娶るつもりがなかった。第三王子をけしかけた令嬢の方も、先走った挙句に自滅したんだ」
「それはアレですか……けしかけた方の令嬢も、第三王子と関係があったパターンですよね、やっぱり」
他人の事は鋭いんだな…って、何気に失礼です。
「本来なら、発覚した時点ですぐさま追放するのが正しいのだろうが、何しろ今は国王陛下が病床にあり、次期王位継承者が未決定と言う状態。普通にいけば第三王子に国なぞ任せられないが、第一王子、第二王子のどちらかにせめて次期王の座が決まるまではと、臣籍降下だけが決定事項のまま、今に至っていたらしい」
どうやらその後は、第三王子をけしかけた方の令嬢との婚姻が、双方を罰する意味でも決められていたらしい。
もちろんその令嬢の家など継げる筈もなく、落ち着いたところで平民に落とされる筈だったと言う。
「えっ、でも、第一王子と第二王子、第一王女まで他国でやらかしちゃったら、第三王子を追放出来るのかって話になりません?」
某ギーレンの元第一王子は、単にハニトラに引っかかっただけ、本人は「真実の愛」を信じて、ハニトラ男爵令嬢には誠実に接していた筈だ。
噂が本当なら、サレステーデの第三王子は、それ以下のクズ中のクズと言う話になる。
馬鹿かクズか。
一国の国王を決めるのに、そんな二者択一はしたくない。付き合わされる国民が、泣くに泣けない。
「今はサレステーデの宰相が事実上国を動かしている。第三王子の処分を内々に決めたのも、その宰相だ。どうやら宰相はどの王子にも付いていない、中立派の筆頭だったらしい。表向きは、第三王子は早々に王位継承権の放棄と臣籍降下を決断して、次期国王となる兄の支えとなる――などと言う美談で、醜聞を外へ洩らすまいとしていたようだな」
第一王子、第二王子不在の今だからこそ、第三王子は名前だけでも国王代理を名乗っていられるのだと言う。
第二王子が先にアンジェスの王宮でやらかしたと聞き、これはもう傀儡だろうが何だろうが第一王子を後継として、後見を挿げ替える方法を考えた方が良いと判断していたであろうところの、第一王子のさらなる暴挙で、今頃サレステーデの宰相は頭を抱えているに違いない。
そのまま第三王子を国王になど据えれば、被害者である侯爵家を筆頭に、叛旗を翻されたところで文句も言えまい。
頭を抱えるどころか、胃に穴が開いていそうだ。
「妊娠したと言われている侯爵令嬢に関しては、その事実すら表には出ていなかったところが、バルキン公爵は例のビリエル・イェスタフから情報を入手していて、父親である侯爵に、自分達の派閥に付くよう強要していたとの事だった」
「……ビリエル・イェスタフ。王族を自称している手練れの男ですよね」
「こればかりはな……当人以外、病床で口もきけない国王しか真実を知らないと言うのなら、もはやどこまでいっても話は平行線だ。仮に本当に死んだと言われている王族だったとしても、だ」
「ちなみに、よく喋るお薬の効果はあったんですか?」
「………」
急にエドヴァルドが言い淀んでしまったので、どうしたんだろうと思ったら、効果はあるにはあったが、そこに至るまでが大変だったらしい。
軍務、刑務、公安…と、およそ罪人を相手にする部署で在庫がある様々な種類の自白剤(何でそんなにバリエーションに富んでいるのかは、怖くて聞けず)、そのどれもがほとんど役に立たず、最終的には〝鷹の眼〟ナシオが「イザク直伝」と言う、王宮にない薬を調合して、そこにシーグが協力をして割合を濃くすると言う離れ業で出来た薬が、ようやく効き目を発揮したんだとか。
月神の間での出来事と言い、イデオン公爵家のお抱え護衛はどうなっているのかと、王宮内では密かに慄かれているとか、いないとか。
「結局、それぞれの王子の本当の親は誰なのか――聞き出す事は出来たんですか?」
ファルコが最初に掴んだ噂も、その後で「シーグリック」が現地でバルキン公爵から聞かされた噂も、全てが又聞きで決定打に欠けている。
サレステーデを自治領に落とすなら、王族をどう扱うかは、避けては通れない話になる。
ああ――と、エドヴァルドは静かに口を開いた。
予想通りと言うか何と言うか、キリアン第一王子に関しては、重要な事はほとんど聞かされていなかったらしい。
「と言うか、王族としての基本的なところからして危うかったな」
手にしていた紅茶をテーブルに戻したエドヴァルドの声は、やや呆れ気味だった。
傀儡になります、と言うのを地でいっているようなものだったらしく、彼に関しては早々に事情聴取を諦めて、お休みいただく事にしたらしい。
「むしろその後が、時間がかかった」
バルキン公爵は逆に、国内の複数の高位貴族家と思われる家の情報、それも醜聞交じりの情報をいくつも握っていたらしく、書記担当者の転記が追い付かないくらいにペラペラと情報を喋り倒したそうだ。
それはそれでよく覚えていられるな…と思ったのが表情に出たのか、エドヴァルドは「他人の家の醜聞ばかりを記憶して、真面な礼儀作法が出来ないのもな…」と苦々しげだった。
「あー…でも、そう言う情報がたくさんあれば、こちらから総督が着任した後、国内を静かにさせるのにちょっと便利かも知れないですよね……」
ただ、そう呟いた私の言葉に思うところがあったのか、やや目を瞠るように私に視線を向けた後、しばらくして「……確かにな」と、ちょっと何かを考える仕種を見せた。
「それ、私が聞いても良さそうな話があれば、バリエンダールに行くまでに教えて下さい。ミラン王太子が知っているかも知れない事と、話を繋ぎ合わせるのに役立ちそうな気がします」
「……そうだな」
開いた一瞬の間を、私は敢えて気付かないフリを通した。
「今ひとつ言えるのは、第三王子とその周辺に関しての情報だな」
「え。第一、第二も問題大アリでしたけど、第三も何かあるんですか?」
驚いた私は、うっかり全員「王子」の呼称をすっ飛ばしてしまっていた。
「ああ。聞いた時には、アレでもドナート第二王子が一番マシだったのかと、その場にいた皆がため息をついていた程だった」
そして今もため息をつくエドヴァルド。
えーっと…それが昨日の遅い帰宅の原因ですか?
「レイナは、第二王子も第一王子も婚姻すらまだなのに、どうして第三王子だけが早々に臣籍降下が決まっているのか、不思議だとは思わなかったか?」
「言われてみれば……」
「どうやら、地方の有力侯爵家の令嬢を妊娠させたらしい。しかもその責任を取ると言う形ではなく、その侯爵令嬢の妊娠自体が表沙汰になっていない」
………ゲスい背景を感じる。
私は思わず顔を顰めてしまったけど、エドヴァルドの話は更に続いた。
「その侯爵令嬢は、どうやら当初はドナート第二王子の婚約者候補だったらしいが、それを妬んだ別の侯爵家の令嬢が、第三王子をけしかけて襲わせたんだとか。第三王子はもともと、襲われたその侯爵令嬢を気に入っていてよく夜会で声をかけていたらしいが、令嬢側は家の勢力のバランスもあって、応える訳にもいかなかった。ところが第三王子の方は、周りから煽られてその気になった…と」
「えーっと……事実上の中央からの追放処分、ですね?」
ぐりぐりとこめかみを揉み解した私を、エドヴァルドは責めるような事はしなかった。
多分、昨夜のうちに誰かが通った道なんだろう。
「ドナート第二王子は、知っての通りキリアン第一王子に対抗する意味でも、国内の侯爵家の令嬢などと、誰であれ娶るつもりがなかった。第三王子をけしかけた令嬢の方も、先走った挙句に自滅したんだ」
「それはアレですか……けしかけた方の令嬢も、第三王子と関係があったパターンですよね、やっぱり」
他人の事は鋭いんだな…って、何気に失礼です。
「本来なら、発覚した時点ですぐさま追放するのが正しいのだろうが、何しろ今は国王陛下が病床にあり、次期王位継承者が未決定と言う状態。普通にいけば第三王子に国なぞ任せられないが、第一王子、第二王子のどちらかにせめて次期王の座が決まるまではと、臣籍降下だけが決定事項のまま、今に至っていたらしい」
どうやらその後は、第三王子をけしかけた方の令嬢との婚姻が、双方を罰する意味でも決められていたらしい。
もちろんその令嬢の家など継げる筈もなく、落ち着いたところで平民に落とされる筈だったと言う。
「えっ、でも、第一王子と第二王子、第一王女まで他国でやらかしちゃったら、第三王子を追放出来るのかって話になりません?」
某ギーレンの元第一王子は、単にハニトラに引っかかっただけ、本人は「真実の愛」を信じて、ハニトラ男爵令嬢には誠実に接していた筈だ。
噂が本当なら、サレステーデの第三王子は、それ以下のクズ中のクズと言う話になる。
馬鹿かクズか。
一国の国王を決めるのに、そんな二者択一はしたくない。付き合わされる国民が、泣くに泣けない。
「今はサレステーデの宰相が事実上国を動かしている。第三王子の処分を内々に決めたのも、その宰相だ。どうやら宰相はどの王子にも付いていない、中立派の筆頭だったらしい。表向きは、第三王子は早々に王位継承権の放棄と臣籍降下を決断して、次期国王となる兄の支えとなる――などと言う美談で、醜聞を外へ洩らすまいとしていたようだな」
第一王子、第二王子不在の今だからこそ、第三王子は名前だけでも国王代理を名乗っていられるのだと言う。
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685 忘れじの膝枕 とも連動!
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
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