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第二部 宰相閣下の謹慎事情
289 侍女の本分です? ☆
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
――寝返りがうてない、と最初は思った。
感覚から言って、あと何分かは、二度寝とは言わないまでも、寝台の中でゴロゴロ出来る筈で。
それが、寝返りどころか身動き一つ取れない。
…じわじわと、覚えのある感覚が蘇ってきた。
頭の後ろに手があって、寝間着越しの肩口に、頭が押し付けられるようにして抱き寄せられていて。
もう一方の手は、反対側の首元から背中にかけて回されている。
視界が暗闇に馴染まない状態のまま、すぐ近くで軽い寝息だけが聞こえている、この状態。
「――っ!」
眠気をすっ飛ばして、ビクッと身体をのけぞらせて、腕の中から逃れようともがいた結果、相手を起こすところまでが―― 繰り返し。
「………起きたのか」
頭上に降る、ちょっとアンニュイな感じのバリトン声の破壊力も、相変わらずですね、ハイ。
「…エ…ド…ヴァルド…様…」
「…私は、貴女の部屋に行くと言っておいた筈だが?」
目の毒ならぬ、耳の毒なため息も―― 繰り返し。
「色々あった事は確かだが…まさかすっかり忘れて寝入っているとは思わなかった。てっきり書庫あたりで昼食会の料理でも考えているかと」
「す…すみません……」
道理で昨夜、ヨンナがちょっと微妙な表情になっていた筈だ。
私がすっかり忘れていたのだ。
それでも眠らないよりはと、敢えて黙っていたに違いなかった。
「いや…元より『添い寝』の許可は得ていたからな。私も、敢えて起こす事をしなかった」
「!」
言いながら、エドヴァルドの腕に力が入って、尚更距離が近くなってしまった。
いや、もとからほぼゼロメートル状態なんだけど。
「ただまあ……少し『お仕置き』はしておこうか……」
「⁉」
意味が分かりません!と思ったけれど、手遅れだった。
あっと言う間に背中が寝台に押し付けられる恰好になって、エドヴァルドの唇が、耳のすぐ傍から鎖骨の辺りへと滑り降りた。
「……っ……」
くすぐったさと、最大級の恥ずかしさで、身体が跳ね上がる。
微かな痛みを時々感じるところからして、せっかく薄くなりかけた「痕」を、エドヴァルドがまた濃くしているのは明らかだ。
よりによって、ミカ君やシャルリーヌ以外にも人が来るとか言っている今日に!
「エドヴァルド様…今日食事会……っ」
「国の方針として、王子除けに私が貴女を利用していると思われるのも心外だ。どうせある程度はフェリクスのストールで覆うんだろう。そこから少し見えていれば、黙っていても皆が察する。公爵の名を持つ連中に、そこまで察しの悪い人間はいない」
いや、そんなコトを断言されても!
「……そろそろ慣れても良いだろうに」
なんでそんな、私に問題があるみたいな言い方!
って言うか、慣れません!無理っ!!
――などなど、私の方は声になっていないんだけれども。
ハクハクと、真っ赤になって口を開いている私を、気付けばじっとエドヴァルドが見下ろしていた。
右手がそっと、私の頬を撫でている。
「……まったく。起きぬけから何の拷問だ。私の自制心と忍耐力をそんなに揺さぶりたいか?」
「⁉」
「貴女はもう少し、その破壊力を理解した方が良い――」
そのまま今度は唇を塞がれて、息継ぎもままならない程に激しさを増した――ところで、扉がノックされた。
「おはようございます、レイナ様。起きていらっしゃいますか?」
「……絶対にわざとだな……」
ありがとうございます、ヨンナお母様。
危うく朝からライフがゼロになるところでした……。
* * *
いくら何でも、食事会に差し障る程の事はするつもりはなかった――などと言うエドヴァルドの呟きは、寝台のシーツの中で私に覆い被さっていた時点で、信頼度ゼロだったらしい。
文字通りにシーツごとエドヴァルドが引き剝がされて、セルヴァンに引き渡されているのには、私もちょっとびっくりして、おかげで目が醒めた。
「ベッドメイクは侍女の本分にございますので」
どこにそんな力が――と、茫然としている私に、そう言ってニッコリと微笑ったヨンナは、あっという間に私を着替えさせると、ダイニングに先導した。
今はコルセットのない、ゆったりとした室内着だけれども、キノコ狩りの時と昼食会の時には、またそれぞれ着替えをするらしい。
そうして何着も何着も、公爵家の中に私の衣装が増えていく事にまだ慣れずにいるものの、その度に経済を回す為だと、やんわり言われてしまう。
ダイニングに入ると、何とも不貞腐れた感じに見えるエドヴァルドが先に座っていて、思わず吹き出しそうになってしまった。
「……レイナ」
「す、すみません。まさかあんなにヨンナとセルヴァンに頭が上がらないと思わなくて……」
きっと多分〝心の父と母〟になっているのは、エドヴァルドにとっても同じなのかも知れない。
既に10歳時点で両親を亡くしていては、私以上にそうなっても仕方がないのかも知れなかった。
咳払いを一つして、エドヴァルドは話題を今日の昼食会の件へと切り替えてきた。
「本当は昨日のうちに言っておきたかったんだが、フォルシアン公爵夫人も昼食会に参加する事になった」
え、と思わず声に出た私に、その表情は予想していたとばかりに、エドヴァルドも苦笑する。
「何の媚薬かまだ分かっていないと言うのもあるが、ユセフは私の時の様にすぐに吐き出せた訳ではないし、少し時間もたっている。もう少し王宮医務室で様子を見た方が良いとの話になっているんだ。その上でまだ、ユセフに通常食を食べさせて良いのかも分からないから、病人用の栄養食が出される予定だ。だが、さすがに夫人に同じ食事と言う訳にもいかないし、一人で食堂に行かせるのも論外だ」
護衛や同伴者を付けて食堂に、と言うところはフォルシアン公爵が嫌がったらしい。
そちらはただの嫉妬だ、とエドヴァルドはすげなく言い切っている。
「とにかくそんな話で、昼、夫人を同行させて欲しいとフォルシアン公爵から頼まれたんだ。もちろん貴女の国では『庶民食』とされている事と、新商品の試食になるから、高位貴族女性からすると口に合わない、あるいは常識の枠に収まらない可能性がある点は、公爵に了承させている」
「あー……何と言うか、既に私が言いそうな事に先回りしてますね、エドヴァルド様……」
拒否権も何もあったものではない。
「もう、時間的にぶっつけ本番なので、エドヴァルド様に先に朝、試食をして貰う訳にもいかないので、どう転んでも諦めて下さいね?」
「無茶な事を言っている自覚はこちらにもある。他に知られずに、サレステーデの今後の話を根回しするには一番公爵邸が良かったんだ。ミカやボードリエ伯爵令嬢には聞こえない様にするつもりだ。この際、護衛代わりにベルセリウスとウルリックもまとめて呼んでおいたが、彼らにも話は聞かせないつもりだ。まあ、公爵のみで集まれば、自然と彼らは弁えるだろうがな」
「……何で三人だった筈がいきなり倍の人数増えるんでしょう……」
がっくりと肩を落とす私に「すまない」とエドヴァルドも、軽くだけれど頭を下げる。
「それで、いきなり料理を振る舞うのは理解したが、具体的に何を出す予定なのかは聞いても?」
問われた私は「それなんですけどね」と、昨日から気になっていた事を聞いてみた。
――寝返りがうてない、と最初は思った。
感覚から言って、あと何分かは、二度寝とは言わないまでも、寝台の中でゴロゴロ出来る筈で。
それが、寝返りどころか身動き一つ取れない。
…じわじわと、覚えのある感覚が蘇ってきた。
頭の後ろに手があって、寝間着越しの肩口に、頭が押し付けられるようにして抱き寄せられていて。
もう一方の手は、反対側の首元から背中にかけて回されている。
視界が暗闇に馴染まない状態のまま、すぐ近くで軽い寝息だけが聞こえている、この状態。
「――っ!」
眠気をすっ飛ばして、ビクッと身体をのけぞらせて、腕の中から逃れようともがいた結果、相手を起こすところまでが―― 繰り返し。
「………起きたのか」
頭上に降る、ちょっとアンニュイな感じのバリトン声の破壊力も、相変わらずですね、ハイ。
「…エ…ド…ヴァルド…様…」
「…私は、貴女の部屋に行くと言っておいた筈だが?」
目の毒ならぬ、耳の毒なため息も―― 繰り返し。
「色々あった事は確かだが…まさかすっかり忘れて寝入っているとは思わなかった。てっきり書庫あたりで昼食会の料理でも考えているかと」
「す…すみません……」
道理で昨夜、ヨンナがちょっと微妙な表情になっていた筈だ。
私がすっかり忘れていたのだ。
それでも眠らないよりはと、敢えて黙っていたに違いなかった。
「いや…元より『添い寝』の許可は得ていたからな。私も、敢えて起こす事をしなかった」
「!」
言いながら、エドヴァルドの腕に力が入って、尚更距離が近くなってしまった。
いや、もとからほぼゼロメートル状態なんだけど。
「ただまあ……少し『お仕置き』はしておこうか……」
「⁉」
意味が分かりません!と思ったけれど、手遅れだった。
あっと言う間に背中が寝台に押し付けられる恰好になって、エドヴァルドの唇が、耳のすぐ傍から鎖骨の辺りへと滑り降りた。
「……っ……」
くすぐったさと、最大級の恥ずかしさで、身体が跳ね上がる。
微かな痛みを時々感じるところからして、せっかく薄くなりかけた「痕」を、エドヴァルドがまた濃くしているのは明らかだ。
よりによって、ミカ君やシャルリーヌ以外にも人が来るとか言っている今日に!
「エドヴァルド様…今日食事会……っ」
「国の方針として、王子除けに私が貴女を利用していると思われるのも心外だ。どうせある程度はフェリクスのストールで覆うんだろう。そこから少し見えていれば、黙っていても皆が察する。公爵の名を持つ連中に、そこまで察しの悪い人間はいない」
いや、そんなコトを断言されても!
「……そろそろ慣れても良いだろうに」
なんでそんな、私に問題があるみたいな言い方!
って言うか、慣れません!無理っ!!
――などなど、私の方は声になっていないんだけれども。
ハクハクと、真っ赤になって口を開いている私を、気付けばじっとエドヴァルドが見下ろしていた。
右手がそっと、私の頬を撫でている。
「……まったく。起きぬけから何の拷問だ。私の自制心と忍耐力をそんなに揺さぶりたいか?」
「⁉」
「貴女はもう少し、その破壊力を理解した方が良い――」
そのまま今度は唇を塞がれて、息継ぎもままならない程に激しさを増した――ところで、扉がノックされた。
「おはようございます、レイナ様。起きていらっしゃいますか?」
「……絶対にわざとだな……」
ありがとうございます、ヨンナお母様。
危うく朝からライフがゼロになるところでした……。
* * *
いくら何でも、食事会に差し障る程の事はするつもりはなかった――などと言うエドヴァルドの呟きは、寝台のシーツの中で私に覆い被さっていた時点で、信頼度ゼロだったらしい。
文字通りにシーツごとエドヴァルドが引き剝がされて、セルヴァンに引き渡されているのには、私もちょっとびっくりして、おかげで目が醒めた。
「ベッドメイクは侍女の本分にございますので」
どこにそんな力が――と、茫然としている私に、そう言ってニッコリと微笑ったヨンナは、あっという間に私を着替えさせると、ダイニングに先導した。
今はコルセットのない、ゆったりとした室内着だけれども、キノコ狩りの時と昼食会の時には、またそれぞれ着替えをするらしい。
そうして何着も何着も、公爵家の中に私の衣装が増えていく事にまだ慣れずにいるものの、その度に経済を回す為だと、やんわり言われてしまう。
ダイニングに入ると、何とも不貞腐れた感じに見えるエドヴァルドが先に座っていて、思わず吹き出しそうになってしまった。
「……レイナ」
「す、すみません。まさかあんなにヨンナとセルヴァンに頭が上がらないと思わなくて……」
きっと多分〝心の父と母〟になっているのは、エドヴァルドにとっても同じなのかも知れない。
既に10歳時点で両親を亡くしていては、私以上にそうなっても仕方がないのかも知れなかった。
咳払いを一つして、エドヴァルドは話題を今日の昼食会の件へと切り替えてきた。
「本当は昨日のうちに言っておきたかったんだが、フォルシアン公爵夫人も昼食会に参加する事になった」
え、と思わず声に出た私に、その表情は予想していたとばかりに、エドヴァルドも苦笑する。
「何の媚薬かまだ分かっていないと言うのもあるが、ユセフは私の時の様にすぐに吐き出せた訳ではないし、少し時間もたっている。もう少し王宮医務室で様子を見た方が良いとの話になっているんだ。その上でまだ、ユセフに通常食を食べさせて良いのかも分からないから、病人用の栄養食が出される予定だ。だが、さすがに夫人に同じ食事と言う訳にもいかないし、一人で食堂に行かせるのも論外だ」
護衛や同伴者を付けて食堂に、と言うところはフォルシアン公爵が嫌がったらしい。
そちらはただの嫉妬だ、とエドヴァルドはすげなく言い切っている。
「とにかくそんな話で、昼、夫人を同行させて欲しいとフォルシアン公爵から頼まれたんだ。もちろん貴女の国では『庶民食』とされている事と、新商品の試食になるから、高位貴族女性からすると口に合わない、あるいは常識の枠に収まらない可能性がある点は、公爵に了承させている」
「あー……何と言うか、既に私が言いそうな事に先回りしてますね、エドヴァルド様……」
拒否権も何もあったものではない。
「もう、時間的にぶっつけ本番なので、エドヴァルド様に先に朝、試食をして貰う訳にもいかないので、どう転んでも諦めて下さいね?」
「無茶な事を言っている自覚はこちらにもある。他に知られずに、サレステーデの今後の話を根回しするには一番公爵邸が良かったんだ。ミカやボードリエ伯爵令嬢には聞こえない様にするつもりだ。この際、護衛代わりにベルセリウスとウルリックもまとめて呼んでおいたが、彼らにも話は聞かせないつもりだ。まあ、公爵のみで集まれば、自然と彼らは弁えるだろうがな」
「……何で三人だった筈がいきなり倍の人数増えるんでしょう……」
がっくりと肩を落とす私に「すまない」とエドヴァルドも、軽くだけれど頭を下げる。
「それで、いきなり料理を振る舞うのは理解したが、具体的に何を出す予定なのかは聞いても?」
問われた私は「それなんですけどね」と、昨日から気になっていた事を聞いてみた。
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