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第二部 宰相閣下の謹慎事情
287 既婚公爵サマ方は意外に愛妻家
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
サレステーデをバリエンダールの自治領にして、レイフ殿下を…云々と言った話は、まだエドヴァルドとフィルバートの間で、内々で語られた事でしかない。
五公爵会議と言う公の場においては、第一王子からの先触れに添った外交対応を――と言うのを、まずは優先させる必要があるんだろう。
「あまり日時を先延ばしにすると、それはそれで『庇いだてするつもりか』といらぬ憶測を向こうに呼びそうだな。既に先触れは受け取っているしな」
…との国王陛下の一言に合わせるように、サレステーデの第一王子には、二日後にアンジェス側の〝転移扉〟を稼働させるとの返信を出す事がその場で決まった。
これも一般的な礼儀作法からすれば、異例中の異例な話ではある。
ただ、そもそもが勝手に押しかけてきた上に、アンジェス側としては、とっととお帰り願いたい訳である。
いつに設定しようが、条件をどう付けようが、サレステーデ側に拒否権など存在しないのが現状だった。
その上で、それまではまたぞろ王都内で勝手な転移を試みる人間が湧いて出てはいけないと言う事で、王都内〝転移扉〟の当面の使用禁止が各所通達される事になった。
もともと、王宮の〝転移扉〟を使うか、簡易型の転移装置を使うかしか、アンジェス国としての移動手段は認可されておらず、その許可申請が出来るのは五公爵のみ、それ以下の貴族や商人が天変地異などの緊急時に使用をしたいとなった場合は、それぞれの領主を通じて公爵に、そこから国王へと申請が届く流れになっているところが、クヴィストを除く王都各公爵邸と王宮との行き来以外、いったんその全てが停止処分となった。
もちろん、政治に左右されない事が信条である、ギルド経由の手紙だけは話が別と言う事らしいけど。
これで、無許可で〝転移扉〟を使おうとすれば、問答無用に王宮内「真判部屋」に飛ばされる事になり、警備、防衛と言う点で恐らくはその措置がとられたものと思われた。
(あー…これじゃ簡易型転移装置を借りて、ミカ君だけでもハルヴァラ領に帰らせようって言う話も、自動的に棚上げだよね……)
そう思った空気が届いたのか、視線が交錯したエドヴァルドも、目でそれとなく頷いた様に見えた。
その後エドヴァルドが、恐らくフォルシアン公爵が聞きたいだろう、第一王女がフォルシアン公爵令息に盛った薬の詳細が分かるかと、公平性の観点からクヴィスト公爵令息に話を振っていたけれど、そもそも彼は、ただお見合いをすると思っていた様で、まさか拉致だの媚薬だのといった暴挙に出られるとは思ってもみなかったとの事だった。
自分たちが厄介になっている家なのに、報・連・相の発想が欠如しているあたり、いかにも王族のやる事だなー…と私は遠い目で話を聞いていた。
いきなりスパッとこの国の公爵を斬って捨てた国王陛下然り。
「陛下、そう言う事でしたら、フォルシアン公爵令息はせめて今夜は、王宮医務室で様子を看させた方が良いのではないかと。ただの媚薬なのか何なのか、思わぬ副作用があっても困りますし、それと同時に、下手に自宅に帰らせるよりも一連の情報を秘匿出来ます」
「あー…まあ、内容はともかく、第一王子が来て帰るまでは、色々洩れると拙い事は確かだな……」
公爵家の使用人ともなれば、それこそ最高に近い教育を施されているだろうけれど、それでも万全とは断言出来ない。
フィルバートもエドヴァルドの発言に正当性を認めて、ユセフ・フォルシアンの王宮医務室での看護に許可を出した。
「……陛下。王宮医務室であれば、妻を呼んでも宜しいでしょうか?もちろん国政に関わる話は致しません。ただ、邸宅からいきなり息子が連れ去られたところは目にしております。せめて傍に付いていてやらせたく思うのですが」
そう言うなり、フォルシアン公爵は立ち上がると、国王陛下に向かって頭を下げた。
性格的に、絆される様な人間ではないと分かっていても、それしか思い浮かばなかったんだろう。
ふむ…と呟くフィルバートの声にも、何の感情も乗っていないのだから。
「箝口令に命をかけられるかと聞いたところで、諾としか言わなそうだな」
「その通りです、陛下」
「……コンティオラ公、スヴェンテ老公」
間髪入れずに答えたフォルシアン公爵に何を思ったのか、フィルバートは二人の思いがけない公爵の名前を呼んだ。
「クヴィスト家に拒否権はないし、私と宰相には子がいない。この件に関しては公平な判断は下せまいよ。おまえ達二人の判断で決めてやれ」
「「―――」」
コンティオラ公爵とスヴェンテ老公爵は軽く目を瞠った後、思わずと言った態で顔を見合わせていた。
コンティオラ公爵には、少々性格に難があると思われる娘さん以外にも、現在学園に通っている息子さんがいるらしい。
こちらは父親同様に、なかなかに苦労を背負っているらしいと、エドヴァルドからは聞いている。
スヴェンテ老公爵に至っては、既に孫持ちだ。
その二人は無言のまま頷きあい、代表する形でコンティオラ公爵が口を開いた。
「陛下。仮にも公爵家正夫人を名乗る者であるならば、今の状況下であっても、また決着後であっても、話を茶会の話題とするような事はないかと存じます。子を思う母としての心情を慮る事に、我らは異を唱えようとは思いません」
「ほう」
意外だ、と正直にフィルバートが顔に出せば、コンティオラ公爵は一瞬怯んだ後で、小さく咳払いをした。
「陛下、我が妻の事でしたら、アレは少々教育熱心なだけにございます。公爵夫人としての矜持は人一倍持ち合わせておりますので、国の為にならぬ様な事までは決して致しません」
「まあ……夫として手綱を握れると言うのであれば、お家の事として好きにすれば良いが。要するにそれと同じ理屈で、フォルシアン公爵夫人を王宮内に留め置く事も問題はないと言う訳だな。スヴェンテ老公もそれで良いと?」
「心身に痛手を負った時に寄り添う事は甘やかしではないと考えます。自己責任だと突き放した結果が、当家の長男夫婦ですからな。今回は、家族の付き添いはあった方が良いのではないかと。まして実母、実子なのですから」
話を振られたスヴェンテ老公爵も、コンティオラ公爵に倣う様に頷いている。
フィルバート以外の王子を支持し、結果として毒杯を仰ぐ事になった長男の話を持ち出されては、他の出席者達としても反論は困難だろう。
下手をすると、自虐ともフィルバートへの阿りとも取れる発言内容ではあるけれど、フィルバート自身も、そこを敢えてピックアップするつもりはないみたいだった。
多分、と言うかまず間違いなく、自分が国王となった政変自体が、フィルバートには何の感慨ももたらしていない。
火の粉を払っていたら、周りに誰もいなくなっていた――せいぜい、そんなところの筈だ。
この時も予想通りと言うか、コンティオラ公爵とスヴェンテ老公爵の意見が一致したと言う事にしか関心を持っていないようだった。
「ふむ……ならば、まあ良いだろう。フォルシアン公爵、夫人を王宮医務室に呼んでやると良い。息子もすぐには起き上がってウロウロ出来んだろうが、念の為、二人とも滞在中は医務室以外の場所へは出入りをしない旨誓約はして貰うとしようか」
「――もちろんでございます、陛下。有難き幸せ」
「礼ならば、妻子思いの両公爵に言ってやれ。ああ、宰相もクヴィスト卿も、それで良いな?」
「……は」
「仰せの通りに」
エドヴァルドは綺麗に感情を隠して頭を下げた…筈だったけど、そこはサイコパス陛下サマ、そのままお開きとはいかなかった。
「すまないな、宰相。今はまだ独り身だろう?故にここでの発言は控えて貰った」
「……っ」
「まあ、そう間を置かずにそこの公爵三人と同じ立ち位置になりそうだがな。それだけおまえの色で姉君を飾り立てた日には、あの第二王子でなくとも理解は出来るだろうよ」
ニヤニヤと笑うフィルバートとは対照的に、半目になったエドヴァルドの表情が――半端なく怖かった。
そしてその愛妻家公爵サマ方の視線をいきなり向けられた私は……今すぐ回れ右がしたくなった。
サレステーデをバリエンダールの自治領にして、レイフ殿下を…云々と言った話は、まだエドヴァルドとフィルバートの間で、内々で語られた事でしかない。
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もともと、王宮の〝転移扉〟を使うか、簡易型の転移装置を使うかしか、アンジェス国としての移動手段は認可されておらず、その許可申請が出来るのは五公爵のみ、それ以下の貴族や商人が天変地異などの緊急時に使用をしたいとなった場合は、それぞれの領主を通じて公爵に、そこから国王へと申請が届く流れになっているところが、クヴィストを除く王都各公爵邸と王宮との行き来以外、いったんその全てが停止処分となった。
もちろん、政治に左右されない事が信条である、ギルド経由の手紙だけは話が別と言う事らしいけど。
これで、無許可で〝転移扉〟を使おうとすれば、問答無用に王宮内「真判部屋」に飛ばされる事になり、警備、防衛と言う点で恐らくはその措置がとられたものと思われた。
(あー…これじゃ簡易型転移装置を借りて、ミカ君だけでもハルヴァラ領に帰らせようって言う話も、自動的に棚上げだよね……)
そう思った空気が届いたのか、視線が交錯したエドヴァルドも、目でそれとなく頷いた様に見えた。
その後エドヴァルドが、恐らくフォルシアン公爵が聞きたいだろう、第一王女がフォルシアン公爵令息に盛った薬の詳細が分かるかと、公平性の観点からクヴィスト公爵令息に話を振っていたけれど、そもそも彼は、ただお見合いをすると思っていた様で、まさか拉致だの媚薬だのといった暴挙に出られるとは思ってもみなかったとの事だった。
自分たちが厄介になっている家なのに、報・連・相の発想が欠如しているあたり、いかにも王族のやる事だなー…と私は遠い目で話を聞いていた。
いきなりスパッとこの国の公爵を斬って捨てた国王陛下然り。
「陛下、そう言う事でしたら、フォルシアン公爵令息はせめて今夜は、王宮医務室で様子を看させた方が良いのではないかと。ただの媚薬なのか何なのか、思わぬ副作用があっても困りますし、それと同時に、下手に自宅に帰らせるよりも一連の情報を秘匿出来ます」
「あー…まあ、内容はともかく、第一王子が来て帰るまでは、色々洩れると拙い事は確かだな……」
公爵家の使用人ともなれば、それこそ最高に近い教育を施されているだろうけれど、それでも万全とは断言出来ない。
フィルバートもエドヴァルドの発言に正当性を認めて、ユセフ・フォルシアンの王宮医務室での看護に許可を出した。
「……陛下。王宮医務室であれば、妻を呼んでも宜しいでしょうか?もちろん国政に関わる話は致しません。ただ、邸宅からいきなり息子が連れ去られたところは目にしております。せめて傍に付いていてやらせたく思うのですが」
そう言うなり、フォルシアン公爵は立ち上がると、国王陛下に向かって頭を下げた。
性格的に、絆される様な人間ではないと分かっていても、それしか思い浮かばなかったんだろう。
ふむ…と呟くフィルバートの声にも、何の感情も乗っていないのだから。
「箝口令に命をかけられるかと聞いたところで、諾としか言わなそうだな」
「その通りです、陛下」
「……コンティオラ公、スヴェンテ老公」
間髪入れずに答えたフォルシアン公爵に何を思ったのか、フィルバートは二人の思いがけない公爵の名前を呼んだ。
「クヴィスト家に拒否権はないし、私と宰相には子がいない。この件に関しては公平な判断は下せまいよ。おまえ達二人の判断で決めてやれ」
「「―――」」
コンティオラ公爵とスヴェンテ老公爵は軽く目を瞠った後、思わずと言った態で顔を見合わせていた。
コンティオラ公爵には、少々性格に難があると思われる娘さん以外にも、現在学園に通っている息子さんがいるらしい。
こちらは父親同様に、なかなかに苦労を背負っているらしいと、エドヴァルドからは聞いている。
スヴェンテ老公爵に至っては、既に孫持ちだ。
その二人は無言のまま頷きあい、代表する形でコンティオラ公爵が口を開いた。
「陛下。仮にも公爵家正夫人を名乗る者であるならば、今の状況下であっても、また決着後であっても、話を茶会の話題とするような事はないかと存じます。子を思う母としての心情を慮る事に、我らは異を唱えようとは思いません」
「ほう」
意外だ、と正直にフィルバートが顔に出せば、コンティオラ公爵は一瞬怯んだ後で、小さく咳払いをした。
「陛下、我が妻の事でしたら、アレは少々教育熱心なだけにございます。公爵夫人としての矜持は人一倍持ち合わせておりますので、国の為にならぬ様な事までは決して致しません」
「まあ……夫として手綱を握れると言うのであれば、お家の事として好きにすれば良いが。要するにそれと同じ理屈で、フォルシアン公爵夫人を王宮内に留め置く事も問題はないと言う訳だな。スヴェンテ老公もそれで良いと?」
「心身に痛手を負った時に寄り添う事は甘やかしではないと考えます。自己責任だと突き放した結果が、当家の長男夫婦ですからな。今回は、家族の付き添いはあった方が良いのではないかと。まして実母、実子なのですから」
話を振られたスヴェンテ老公爵も、コンティオラ公爵に倣う様に頷いている。
フィルバート以外の王子を支持し、結果として毒杯を仰ぐ事になった長男の話を持ち出されては、他の出席者達としても反論は困難だろう。
下手をすると、自虐ともフィルバートへの阿りとも取れる発言内容ではあるけれど、フィルバート自身も、そこを敢えてピックアップするつもりはないみたいだった。
多分、と言うかまず間違いなく、自分が国王となった政変自体が、フィルバートには何の感慨ももたらしていない。
火の粉を払っていたら、周りに誰もいなくなっていた――せいぜい、そんなところの筈だ。
この時も予想通りと言うか、コンティオラ公爵とスヴェンテ老公爵の意見が一致したと言う事にしか関心を持っていないようだった。
「ふむ……ならば、まあ良いだろう。フォルシアン公爵、夫人を王宮医務室に呼んでやると良い。息子もすぐには起き上がってウロウロ出来んだろうが、念の為、二人とも滞在中は医務室以外の場所へは出入りをしない旨誓約はして貰うとしようか」
「――もちろんでございます、陛下。有難き幸せ」
「礼ならば、妻子思いの両公爵に言ってやれ。ああ、宰相もクヴィスト卿も、それで良いな?」
「……は」
「仰せの通りに」
エドヴァルドは綺麗に感情を隠して頭を下げた…筈だったけど、そこはサイコパス陛下サマ、そのままお開きとはいかなかった。
「すまないな、宰相。今はまだ独り身だろう?故にここでの発言は控えて貰った」
「……っ」
「まあ、そう間を置かずにそこの公爵三人と同じ立ち位置になりそうだがな。それだけおまえの色で姉君を飾り立てた日には、あの第二王子でなくとも理解は出来るだろうよ」
ニヤニヤと笑うフィルバートとは対照的に、半目になったエドヴァルドの表情が――半端なく怖かった。
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