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第一部 宰相家の居候
250 正しい休日の過ごし方…ですよね?
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
聞けばアンジェス国内の高位貴族家と言うのは、周辺国に比べて国土が一回り小さい事もあってか、純粋な国粋主義とは逆の方向を向いているらしい。
人種差別なくと言えば聞こえは良いけど、どこからちょっかいをかけられるか分からない為に、いつでも対応が出来る様に、二世三世含めて、2カ国3カ国から人を雇う家がほとんどなんだそうだ。
ちなみに、ギーレンでベストセラー作家になりそうなラウラは、祖母がギーレン出身でアンジェスに輿入れしてきた移民3世と言う事らしい。
基本的に貴族家で働く使用人は、世襲勤務での癒着や不正を防ぐ意味でも、雇用は当代限り。
王宮直轄の、日本で言うところの職業訓練所兼人材派遣所の様な組織が王都にはあり、定年含め必要に応じて、そこから雇い入れる仕組みなんだとか。
ただ、世襲にしたければその組織さえ卒業すれば良いと言う事らしいので、まるっきり融通がきかない訳でもないようだった。
講師は前当主や元当主、元騎士や元家令…等々、貴族家や王宮マナーに詳しい人物が選りすぐられており、基本的なアンジェス語の読み書きが出来れば、身分は問わないと言う事で、家を継げない高位貴族、王都学園に入学出来ない下級貴族や移住あるいは婚姻によってアンジェスに来た子女に平民…等々様々な生徒がいるらしい。
そこを卒業すれば、希望する就職先への推薦状が発行され、それは身分証に等しいステイタスを持って、各貴族家に迎え入れられると言うからには、王都学園と同様に抜群の信頼と実績を誇っているんだろう。
料理人や庭師でさえ、守秘義務が生じる貴族の邸宅で働く為には入学卒業必須だと言うのだから、その徹底ぶりは恐れ入る。
「ですから仮にレイナ様が家出をされて、例えばふらっとどこかの邸宅で『雇って下さい』となっても、それが出来ない仕組みになっているのですよ。もちろん、街のレストランや商業店舗なんかは、徒弟制をとる所も多いですから、また話が変わるんですが」
公爵邸内は、侍女にしろ他の使用人達にしろ、主に午前中が忙しい。
なので料理レシピを黙々と書こうかと思い、紙やインクやあれこれ準備をしながら、何気にそれを手伝ってくれているセルヴァンに、公爵邸で働く皆はどこで他国語を学ぶのかと聞けば、そんな仕組みを説明してくれた。
「……じゃあ私、最初から随分とエドヴァルド様に配慮して貰ってたんだ……」
十中八九、国王陛下が宰相に、私をフォローしておくよう命じた召喚直後の時点では、エドヴァルドもその訓練所だか何だかで学ばせる事が、選択肢にあったに違いない。
それが宰相室で、文句を言って引っ叩いた事で、エドヴァルドの中で何かが変わった。
その結果の、公爵邸滞在だ。
「そうですね……意識されていらしたのかどうかはともかく、旦那様にとっては最初から、レイナ様は『特別』だったのだと思いますよ」
「……っ」
何だか生温かい笑顔を向けられてしまって、とてもいたたまれない。
同時に「間違っても家出なんて考えないように」と、釘を刺された気もしなくはないけど。
「それにしてもレイナ様……それは休んでいる内に入りますか?どう見ても、旦那様の帰国に関しての後始末をなさっておいでのように思いますが……」
一般的な貴族令嬢であれば、仕立て屋を呼んだり刺繍をしたり…となるのかも知れない。
セルヴァンのそれは、むしろ心配していると言う口調なので、私もとりたてて不快にはならなかった。
「いや…まあ、自分の撒いた種で国際問題引き起こす訳にはいかないしね。エドヴァルド様の立場が悪化するのも、もっての他だし」
「レイナ様……」
「あ」
書庫から引っ張り出した植物図鑑を眺めながら、私は途中でめくっていた手を止めた。
「ねぇセルヴァン、こっちの図鑑が国内図鑑で、こっちの図鑑が公爵邸の敷地内での生息が確認されている図鑑だった?」
「え、ええ。左様でございますね」
珍しく面食らった表情のセルヴァンに、私は「えーっと、ちょっと予定変更!」と立ち上がった。
「山菜狩りとキノコ狩りします!確認しないと数ページでネタ尽きちゃう!」
* * *
ギーレンに行った〝鷹の眼〟は皆、今日は休日だと聞いていたけど、基本的に訓練だけは欠かさずにやっているらしい。
エドヴァルドについて行った何人かを除くと、結局残っている面子の多くがギーレン組になっていた。
とりあえず綴じ紐を解いて、絵の一枚一枚を皆に振り分けていく。
何故か厨房の若手まで何人かいるのは、セルヴァンの采配で、夕食の材料になりそうならついでに採って来いと言う事らしかった。
「まぁ足腰の鍛練と薬の材料探すのと兼ねると思えば良いか……」
物凄く微妙な表情で、ファルコが手渡された紙を一瞥している。
「お嬢さんは邸宅の見える範囲にしておけよ。敷地内で迷子とか笑えねぇから。ナシオ、お嬢さんに付いてろ。皆が持ち寄った中で毒のあるものが混じってたら、除けておけよ」
…捨てるとは言わないんですね、ファルコさん。
って言うか、見えないところまで敷地なの⁉︎
「っつーか、食えんのかコレ」
ファルコの反応が、ギーレンの王立植物園の皆とそっくりだ。
「うーんと…私が国で見た野菜と同じだったら、食べられるよ?名前が違うから、試食して確かめたくて」
「まあコレ、結構前に書かれたヤツだから、枯れたりしてなきゃ良いけどな」
「じゃあ、最新情報に書き換える意味でもちょうど良いよね」
「……まあな。だったら庭師連中も巻き込むか。毒じゃなけりゃ、アイツらの方が詳しいぞ、下手したら」
そんな訳で最終的には、キノコ&山菜狩りの人数は、想像以上の大規模行事と化していた。
使用人の子ども達まで、いつの間にか加わっていたからだ。
まあ、日本でも家族行事の一つではあったよね。特にキノコ狩り。
「じゃあ、昼間は全員参加の『野外天ぷらパーティー』って事でラズディル料理長に天ぷら粉と油の用意して貰いつつ、私達は具材探しに行きましょう!」
「「「…てんぷら?」」」
私以外の全員が首を傾げたからには、レシピに載せられる事も自動的に決定だ。
片栗粉が見当たらないから、とりあえず小麦粉と冷水とマヨネーズで擬似天ぷら粉をセットしておいて貰うとして、私は嬉々としてキノコ&山菜狩りに出発した。
うん。これはこれで「正しい休日の過ごし方」って事で良いよね⁉︎
天つゆ作れないから、基本的には塩一択になるのかな。
大根おろしだけあっても、画竜点睛を欠くって感じだし。
天丼に出来ないのも悔やまれる。
とは言え皆が初見の食べ物だった為、特にキノコ類の天ぷらが大好評。
後日しょっちゅう公爵邸の食卓にのぼるようになり、遊びに来たシャルリーヌが狂喜乱舞したとか、しなかったとか。
お米探しの旅に出たい…なんて呟きも、冗談に聞こえないくらいだった。
エドヴァルドの方は、食べて一言「……ヤンネの仕事が増えそうだな」だったけど。
公爵領の中で(日本でいうところの松茸の様な)高級キノコ産地あるなら、その領で〝スヴァレーフ〟みたいな形でやって貰えば…?と、私が微妙な逃げに入ったところ、意外な事を聞いたとばかりに目を見開いて、確認してみると約束してくれた。
聞けばアンジェス国内の高位貴族家と言うのは、周辺国に比べて国土が一回り小さい事もあってか、純粋な国粋主義とは逆の方向を向いているらしい。
人種差別なくと言えば聞こえは良いけど、どこからちょっかいをかけられるか分からない為に、いつでも対応が出来る様に、二世三世含めて、2カ国3カ国から人を雇う家がほとんどなんだそうだ。
ちなみに、ギーレンでベストセラー作家になりそうなラウラは、祖母がギーレン出身でアンジェスに輿入れしてきた移民3世と言う事らしい。
基本的に貴族家で働く使用人は、世襲勤務での癒着や不正を防ぐ意味でも、雇用は当代限り。
王宮直轄の、日本で言うところの職業訓練所兼人材派遣所の様な組織が王都にはあり、定年含め必要に応じて、そこから雇い入れる仕組みなんだとか。
ただ、世襲にしたければその組織さえ卒業すれば良いと言う事らしいので、まるっきり融通がきかない訳でもないようだった。
講師は前当主や元当主、元騎士や元家令…等々、貴族家や王宮マナーに詳しい人物が選りすぐられており、基本的なアンジェス語の読み書きが出来れば、身分は問わないと言う事で、家を継げない高位貴族、王都学園に入学出来ない下級貴族や移住あるいは婚姻によってアンジェスに来た子女に平民…等々様々な生徒がいるらしい。
そこを卒業すれば、希望する就職先への推薦状が発行され、それは身分証に等しいステイタスを持って、各貴族家に迎え入れられると言うからには、王都学園と同様に抜群の信頼と実績を誇っているんだろう。
料理人や庭師でさえ、守秘義務が生じる貴族の邸宅で働く為には入学卒業必須だと言うのだから、その徹底ぶりは恐れ入る。
「ですから仮にレイナ様が家出をされて、例えばふらっとどこかの邸宅で『雇って下さい』となっても、それが出来ない仕組みになっているのですよ。もちろん、街のレストランや商業店舗なんかは、徒弟制をとる所も多いですから、また話が変わるんですが」
公爵邸内は、侍女にしろ他の使用人達にしろ、主に午前中が忙しい。
なので料理レシピを黙々と書こうかと思い、紙やインクやあれこれ準備をしながら、何気にそれを手伝ってくれているセルヴァンに、公爵邸で働く皆はどこで他国語を学ぶのかと聞けば、そんな仕組みを説明してくれた。
「……じゃあ私、最初から随分とエドヴァルド様に配慮して貰ってたんだ……」
十中八九、国王陛下が宰相に、私をフォローしておくよう命じた召喚直後の時点では、エドヴァルドもその訓練所だか何だかで学ばせる事が、選択肢にあったに違いない。
それが宰相室で、文句を言って引っ叩いた事で、エドヴァルドの中で何かが変わった。
その結果の、公爵邸滞在だ。
「そうですね……意識されていらしたのかどうかはともかく、旦那様にとっては最初から、レイナ様は『特別』だったのだと思いますよ」
「……っ」
何だか生温かい笑顔を向けられてしまって、とてもいたたまれない。
同時に「間違っても家出なんて考えないように」と、釘を刺された気もしなくはないけど。
「それにしてもレイナ様……それは休んでいる内に入りますか?どう見ても、旦那様の帰国に関しての後始末をなさっておいでのように思いますが……」
一般的な貴族令嬢であれば、仕立て屋を呼んだり刺繍をしたり…となるのかも知れない。
セルヴァンのそれは、むしろ心配していると言う口調なので、私もとりたてて不快にはならなかった。
「いや…まあ、自分の撒いた種で国際問題引き起こす訳にはいかないしね。エドヴァルド様の立場が悪化するのも、もっての他だし」
「レイナ様……」
「あ」
書庫から引っ張り出した植物図鑑を眺めながら、私は途中でめくっていた手を止めた。
「ねぇセルヴァン、こっちの図鑑が国内図鑑で、こっちの図鑑が公爵邸の敷地内での生息が確認されている図鑑だった?」
「え、ええ。左様でございますね」
珍しく面食らった表情のセルヴァンに、私は「えーっと、ちょっと予定変更!」と立ち上がった。
「山菜狩りとキノコ狩りします!確認しないと数ページでネタ尽きちゃう!」
* * *
ギーレンに行った〝鷹の眼〟は皆、今日は休日だと聞いていたけど、基本的に訓練だけは欠かさずにやっているらしい。
エドヴァルドについて行った何人かを除くと、結局残っている面子の多くがギーレン組になっていた。
とりあえず綴じ紐を解いて、絵の一枚一枚を皆に振り分けていく。
何故か厨房の若手まで何人かいるのは、セルヴァンの采配で、夕食の材料になりそうならついでに採って来いと言う事らしかった。
「まぁ足腰の鍛練と薬の材料探すのと兼ねると思えば良いか……」
物凄く微妙な表情で、ファルコが手渡された紙を一瞥している。
「お嬢さんは邸宅の見える範囲にしておけよ。敷地内で迷子とか笑えねぇから。ナシオ、お嬢さんに付いてろ。皆が持ち寄った中で毒のあるものが混じってたら、除けておけよ」
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使用人の子ども達まで、いつの間にか加わっていたからだ。
まあ、日本でも家族行事の一つではあったよね。特にキノコ狩り。
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685 忘れじの膝枕 とも連動!
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
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