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第一部 宰相家の居候
215 早朝、キスト邸にて
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
「ユングベリ嬢……」
邸宅の玄関ホールに現れたキスト室長は、その場に縫い付けられたかの様に足を止めて、これ以上はないと言うくらいに目を瞠っていた。
「その……どこをどう見ても、アンジェス国の宰相閣下に見えるんだが……」
ですよね。
ビックリするなって言う方が無理ですよね。
確か王宮で会ったって言ってましたもんね。
「そ…うですね、間違ってないです……」
「いやいや!宰相閣下が私に話があるのなら、普通は王宮経由だろう⁉」
思わず、と言った態で声を上げたキスト室長を宥めるように、エドヴァルドが片手を上げた。
「キスト室長。彼女はただ、私とエヴェリーナ妃の意向を受けて、この場を取り持ってくれただけだ。そもそも、頼んだのは私だ」
「閣下……ですが……」
「以前に貴方と話をした〝魔法薬〟――歴代〝扉の守護者〟の魔力安定の為の体調管理と言うよりは、当人の体力を回復させる物だとは聞いたが、その事で、貴方にお願いしたい事があって、今日は訪ねさせて貰った。言った通り、私とエヴェリーナ妃との非公式な話に拠るものだ。レイナに非はない」
「⁉」
ああ…エドヴァルドが絶妙なタイミングで私を呼び捨てるものだから、キスト室長の目が「どう言う事か」とこちらに向けられている。
「まさか……例の紙面、エドワード様はともかく、王宮に仲を裂かれようとしている、庶民の娘エレーナと言うのは――」
そもそもアレは、イデオン公爵邸屈指の文学侍女、ラウラが私が提供したネタを小説仕立てにした際に、全て名付けたモノだ。
例え羞恥心の限界が試される事態になろうと、紙面を広めなくてはならない以上、私とて受け入れるしかなかったのだ。
「し…室長、今日はその話は……」
本題はエドヴァルドの話だ。
ようやく驚愕から立ち直ってきたらしいキスト室長も、それを理解すると、咳払い一つして、呼吸を整えていた。
「あ、ああそうだな。閣下、大変失礼いたしました。どうぞ応接間にご案内致します。初代の持ち主が女性当主だったそうで、客間の仕様がそのようになっているのだが、さほど来客もない上に改装の必要性も感じていなかったので、どうかその辺りご容赦願いたい」
どうやらそれなりの家格の貴族の館と言うのは、ドローイング・ルームは女性のための部屋として、ダイニング・ルームや書斎は男性が主に使用する部屋として装飾されている場合が多いらしい。
そう言われればイデオン公爵邸の内部も、使われていない部屋として応接間の話を聞いたかも知れない。
そのうちシャルリーヌをガゼボじゃなく邸宅の方に招きたいと思うようになれば、そこを使うとヨンナが言っていたような。
「構わない。公的な場でもないのだから。内々の話が出来る環境でさえあれば、私もそこまで作法をとやかく言うつもりはない」
案内された応接間は、貴重な家具や装飾品で彩られてはいるものの、言われてみれば色合いを含めて部屋全体の雰囲気が柔らかい。
小花柄とか白木目とかのカントリーハウス仕様であればともかく、言われなければ女性向けの部屋とは分からない程度のインテリアだった。
なるほど確かに、これだと改装の必要性を感じる事もないだろう。
どうぞそちらに…とキスト室長に言われたエドヴァルドが、ベルベット生地の高級感満載のソファに腰を下ろした。
黙って右手でソファを軽く叩いているのは――隣に座れってコトですよね、分かってます。
「なるほど……そのネックレスも、贈り主が宰相閣下なのであればさもありなん、だ。門外漢の私でも、明らかに巷の宝石とは一線を画している事は分かったからな」
割と早い段階でキスト室長は気が付いていたみたいだけど、石自体がさほど大きくはないのによく分かったなぁ…と思っていたら、キスト室長は「貴族姓を名乗らない一般市民は、基本的に日常の中で宝飾品を身に纏う事はない。どうしたって目は向くし、それに普段は没交渉だろうと、一応実家は辺境伯家だしな」と、苦笑いを浮かべた。
なるほど、上位貴族はある程度目も肥えていなくてはならないと言う事か。
「失礼致しました、閣下。本日のご用件を伺いましょうか」
ふむふむと頷いている私を横目に、キスト室長が口調を正してエドヴァルドに向き直る。
「ああ。まずは……貴方が当代〝扉の守護者〟トバル・ラガルサ殿とそれなりに親しい関係になると言うのは間違いないか?」
この問いかけに、キスト室長は微かに目を瞠った。
「……そうですね。彼が〝扉の守護者〟になってからは、調合室に薬草の納入に行って、たまたま顔を合わせた時に挨拶を交わすくらいしか出来なくなりましたが、幼少期にはそれなりに交流はありましたよ」
先日王宮で、閣下も交えて話をしたのでさえ、しばらくぶりの事でしたねと付け加える。
「ただ、今は彼の魔力回復の速度と〝転移扉〟の稼働に必要な魔力量とが拮抗している状態で、このままいけば、いずれ彼の魔力が〝転移扉〟に根こそぎ奪われて、命が危うくなりかねない――か?」
「!そ…れは……」
例え事実であっても、それはキスト室長からは頷けない事だ。
エドヴァルドも、そこは強く追求するつもりはないようだった。
「キスト室長。これは私だけではなく、エヴェリーナ妃とコニー夫人の意向もあると思って聞いて貰いたい」
空気が変わったのを感じたのか、キスト室長の背が心なしか伸びた様に見えた。
「恐らく貴方の研究は、当代には間に合わない」
「―――」
「最後まで聞いて欲しい。今のまま当代を延命させる事は難しいが、今〝扉の守護者〟を交代させれば、例え研究が間に合わなくても、本人の命は永らえる事が出来る」
「交代⁉ですがシャルリーヌ・ベクレル伯爵令嬢のいない今、ラガルサ殿に匹敵する魔力の持ち主は、そうすぐに――」
言いかけたキスト室長の顔色が、ざっと青くなる。
「ほう……辺境伯家次男としても、王立植物園研究施設室長としても、その地位にいる事が惜しまれる頭の回転だ。その気になれば王宮の中枢でだってやれるだろうに」
「私は今の地位に満足していますよ。長男の予備として辺境に縛り付けられるのも、辺境伯家の地位固めの為だけに、王宮で使い潰されるのもご免被りたい」
その言葉に嘘は見えない。
エドヴァルドは「そうか」と呟いただけで、それが謙遜だとも嘘だとも詰らなかった。
「ならば地位の保障は私からエヴェリーナ妃に願い出ておくとしよう。ラガルサ殿の身を王宮から解放する事と、貴方の今の立場を保障する事。この二つがあれば〝扉の守護者〟の交代に手を貸してくれるか?」
そしてキスト室長も、当たり前の話だが即答しない。
「……まさか死んで楽になる事が『解放』だなどと、詭弁を弄するおつもりでは?」
とは言え、一言の下に拒否をする訳でもない。
揺れているのだと、私からも感情の起伏が垣間見える。
「知らなかったとは思うが、今〝転移扉〟はベルトルド国王あるいはエドベリ殿下からの命で無理矢理封じられた状態、決してラガルサ殿の体調云々で稼働していない訳ではないんだ」
「え……?」
「恐らくは私がイルヴァスティ子爵令嬢を娶ると口にするまで〝扉〟を稼働させるつもりがない――要は嫌がらせで、今、私はギーレンに縛り付けられている。これでラガルサ殿を死なせてしまったら、どうやって私はアンジェスまで帰る?むしろ生きていて貰わなければ困る」
「陛下や殿下が、まさかそんな……」
「エヴェリーナ妃とコニー夫人が協力を申し出ている理由を考えてみて欲しい。彼女たちは、イルヴァスティ子爵令嬢とその母親に無駄な権力を持たせたくないんだ。陛下たちに、ただ日陰の身だった母娘を表舞台に出してやりたい、なんて安易に考えられても困るんだろう。国が割れる元だからな。私が帰りたいと言っているのは、むしろ彼女たちにとっても都合が良いんだ。だから今回を最後に〝扉の守護者〟を交代させる事で、貴方とラガルサ殿の協力を得るのはどうかと、利害が一致した」
まさか、とは言ったものの、エドヴァルドが言うところの「利害の一致」に反論する術が、キスト室長には見つけられないようだった。
「――協力、とは?」
ややあって、キスト室長はそんな風にエドヴァルドを見返した。
「ユングベリ嬢……」
邸宅の玄関ホールに現れたキスト室長は、その場に縫い付けられたかの様に足を止めて、これ以上はないと言うくらいに目を瞠っていた。
「その……どこをどう見ても、アンジェス国の宰相閣下に見えるんだが……」
ですよね。
ビックリするなって言う方が無理ですよね。
確か王宮で会ったって言ってましたもんね。
「そ…うですね、間違ってないです……」
「いやいや!宰相閣下が私に話があるのなら、普通は王宮経由だろう⁉」
思わず、と言った態で声を上げたキスト室長を宥めるように、エドヴァルドが片手を上げた。
「キスト室長。彼女はただ、私とエヴェリーナ妃の意向を受けて、この場を取り持ってくれただけだ。そもそも、頼んだのは私だ」
「閣下……ですが……」
「以前に貴方と話をした〝魔法薬〟――歴代〝扉の守護者〟の魔力安定の為の体調管理と言うよりは、当人の体力を回復させる物だとは聞いたが、その事で、貴方にお願いしたい事があって、今日は訪ねさせて貰った。言った通り、私とエヴェリーナ妃との非公式な話に拠るものだ。レイナに非はない」
「⁉」
ああ…エドヴァルドが絶妙なタイミングで私を呼び捨てるものだから、キスト室長の目が「どう言う事か」とこちらに向けられている。
「まさか……例の紙面、エドワード様はともかく、王宮に仲を裂かれようとしている、庶民の娘エレーナと言うのは――」
そもそもアレは、イデオン公爵邸屈指の文学侍女、ラウラが私が提供したネタを小説仕立てにした際に、全て名付けたモノだ。
例え羞恥心の限界が試される事態になろうと、紙面を広めなくてはならない以上、私とて受け入れるしかなかったのだ。
「し…室長、今日はその話は……」
本題はエドヴァルドの話だ。
ようやく驚愕から立ち直ってきたらしいキスト室長も、それを理解すると、咳払い一つして、呼吸を整えていた。
「あ、ああそうだな。閣下、大変失礼いたしました。どうぞ応接間にご案内致します。初代の持ち主が女性当主だったそうで、客間の仕様がそのようになっているのだが、さほど来客もない上に改装の必要性も感じていなかったので、どうかその辺りご容赦願いたい」
どうやらそれなりの家格の貴族の館と言うのは、ドローイング・ルームは女性のための部屋として、ダイニング・ルームや書斎は男性が主に使用する部屋として装飾されている場合が多いらしい。
そう言われればイデオン公爵邸の内部も、使われていない部屋として応接間の話を聞いたかも知れない。
そのうちシャルリーヌをガゼボじゃなく邸宅の方に招きたいと思うようになれば、そこを使うとヨンナが言っていたような。
「構わない。公的な場でもないのだから。内々の話が出来る環境でさえあれば、私もそこまで作法をとやかく言うつもりはない」
案内された応接間は、貴重な家具や装飾品で彩られてはいるものの、言われてみれば色合いを含めて部屋全体の雰囲気が柔らかい。
小花柄とか白木目とかのカントリーハウス仕様であればともかく、言われなければ女性向けの部屋とは分からない程度のインテリアだった。
なるほど確かに、これだと改装の必要性を感じる事もないだろう。
どうぞそちらに…とキスト室長に言われたエドヴァルドが、ベルベット生地の高級感満載のソファに腰を下ろした。
黙って右手でソファを軽く叩いているのは――隣に座れってコトですよね、分かってます。
「なるほど……そのネックレスも、贈り主が宰相閣下なのであればさもありなん、だ。門外漢の私でも、明らかに巷の宝石とは一線を画している事は分かったからな」
割と早い段階でキスト室長は気が付いていたみたいだけど、石自体がさほど大きくはないのによく分かったなぁ…と思っていたら、キスト室長は「貴族姓を名乗らない一般市民は、基本的に日常の中で宝飾品を身に纏う事はない。どうしたって目は向くし、それに普段は没交渉だろうと、一応実家は辺境伯家だしな」と、苦笑いを浮かべた。
なるほど、上位貴族はある程度目も肥えていなくてはならないと言う事か。
「失礼致しました、閣下。本日のご用件を伺いましょうか」
ふむふむと頷いている私を横目に、キスト室長が口調を正してエドヴァルドに向き直る。
「ああ。まずは……貴方が当代〝扉の守護者〟トバル・ラガルサ殿とそれなりに親しい関係になると言うのは間違いないか?」
この問いかけに、キスト室長は微かに目を瞠った。
「……そうですね。彼が〝扉の守護者〟になってからは、調合室に薬草の納入に行って、たまたま顔を合わせた時に挨拶を交わすくらいしか出来なくなりましたが、幼少期にはそれなりに交流はありましたよ」
先日王宮で、閣下も交えて話をしたのでさえ、しばらくぶりの事でしたねと付け加える。
「ただ、今は彼の魔力回復の速度と〝転移扉〟の稼働に必要な魔力量とが拮抗している状態で、このままいけば、いずれ彼の魔力が〝転移扉〟に根こそぎ奪われて、命が危うくなりかねない――か?」
「!そ…れは……」
例え事実であっても、それはキスト室長からは頷けない事だ。
エドヴァルドも、そこは強く追求するつもりはないようだった。
「キスト室長。これは私だけではなく、エヴェリーナ妃とコニー夫人の意向もあると思って聞いて貰いたい」
空気が変わったのを感じたのか、キスト室長の背が心なしか伸びた様に見えた。
「恐らく貴方の研究は、当代には間に合わない」
「―――」
「最後まで聞いて欲しい。今のまま当代を延命させる事は難しいが、今〝扉の守護者〟を交代させれば、例え研究が間に合わなくても、本人の命は永らえる事が出来る」
「交代⁉ですがシャルリーヌ・ベクレル伯爵令嬢のいない今、ラガルサ殿に匹敵する魔力の持ち主は、そうすぐに――」
言いかけたキスト室長の顔色が、ざっと青くなる。
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その言葉に嘘は見えない。
エドヴァルドは「そうか」と呟いただけで、それが謙遜だとも嘘だとも詰らなかった。
「ならば地位の保障は私からエヴェリーナ妃に願い出ておくとしよう。ラガルサ殿の身を王宮から解放する事と、貴方の今の立場を保障する事。この二つがあれば〝扉の守護者〟の交代に手を貸してくれるか?」
そしてキスト室長も、当たり前の話だが即答しない。
「……まさか死んで楽になる事が『解放』だなどと、詭弁を弄するおつもりでは?」
とは言え、一言の下に拒否をする訳でもない。
揺れているのだと、私からも感情の起伏が垣間見える。
「知らなかったとは思うが、今〝転移扉〟はベルトルド国王あるいはエドベリ殿下からの命で無理矢理封じられた状態、決してラガルサ殿の体調云々で稼働していない訳ではないんだ」
「え……?」
「恐らくは私がイルヴァスティ子爵令嬢を娶ると口にするまで〝扉〟を稼働させるつもりがない――要は嫌がらせで、今、私はギーレンに縛り付けられている。これでラガルサ殿を死なせてしまったら、どうやって私はアンジェスまで帰る?むしろ生きていて貰わなければ困る」
「陛下や殿下が、まさかそんな……」
「エヴェリーナ妃とコニー夫人が協力を申し出ている理由を考えてみて欲しい。彼女たちは、イルヴァスティ子爵令嬢とその母親に無駄な権力を持たせたくないんだ。陛下たちに、ただ日陰の身だった母娘を表舞台に出してやりたい、なんて安易に考えられても困るんだろう。国が割れる元だからな。私が帰りたいと言っているのは、むしろ彼女たちにとっても都合が良いんだ。だから今回を最後に〝扉の守護者〟を交代させる事で、貴方とラガルサ殿の協力を得るのはどうかと、利害が一致した」
まさか、とは言ったものの、エドヴァルドが言うところの「利害の一致」に反論する術が、キスト室長には見つけられないようだった。
「――協力、とは?」
ややあって、キスト室長はそんな風にエドヴァルドを見返した。
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