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第一部 宰相家の居候
192 姐さんの親友だそうで
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
オネエこと、レノーイ・リーフェフットと、姐さんことリーリャ・イッターシュは、それぞれがギルド長になる以前、今、パトリック元第一王子が配されている辺境伯領で、同じギルドにいた事があるとの話だった。
ギルド長たるもの、一度は他国も見ておけとの不文律で、ギルド長になるためには、必ず他国での研修が必須になるとか。
レノーイは、バリエンダール国で研修を受けた後、ギーレンに戻って来てすぐの配属だったらしい。
ともかくもリーリャさんは、特にレノーイに宛てて紹介状を書いた訳ではなく、どこのギルド長が目を通しても良いようにと、多少はぼかした書き方で、私の身元を保証しようとしてくれていたらしい。
当時、親友と言っていい「飲み仲間」だったと聞けば、妙に納得をしてしまう。
ちなみに現・王都商業ギルド長であるシルデル・ファンバステンは、レノーイと王都の学園で同期だったと、これは後から副ギルド長に聞いた。
「ちょっと、何よコレ⁉」
そしてタブロイド判の「恋愛小説」編集版を呼んだレノーイが、まずは反応を示した。
ある意味、予想通りに。
女性の心を持つ男性、と言うところにレノーイが分類されるのなら、確実に「身分差」だの「立ちふさがる壁」だのと言った恋愛要素に揺さぶられると思ったのだ。
「どうですか、この編集版を読んだ後に書籍化がされれば、そちらの購入意欲ってそそられますか?」
「買うわよ!買うに決まってるわ!この公爵サマは、異国から無理矢理連れて来られたところを助けた、この少女を選ぶのよね⁉隣国で提示された地位も名誉も蹴り飛ばして、手に手を取って旅立つのよね⁉」
「良かったです。その反応がいただけるなら、心置きなくこの紙面は配布出来そうです。許可頂けますか?」
私が、さりげなくネタばらしを回避して問いかけてきた事に、レノーイはちょっと口惜しそうだったけど。
「――待て、リーフェフット」
そうしてこちらも、インテリヤクザ的な見た目そのままに、冷や水を浴びせかけるかのような声が発せられた。
「書き手の能力は素直に称賛しよう。通常なら確かに王都でだって売れるだろう。だが、この話の元ネタは大問題だ。余程のバカでなければ察しがつくぞ」
王都商業ギルド長シルデル・ファンバステンが苦い表情で、手にしていた紙面を指で弾く。
「あら、実名じゃないんだからイイじゃない。実名を想像させる、この絶妙さ加減が読み手を煽るんじゃないの」
「絶妙どころか、ほぼあからさまじゃないか。下手をすれば王家に潰されるぞ!」
シルデルから紙面を受け取った副ギルド長ロナートが、顔色を変えている。
ただ、レノーイ自身は涼しい顔をしていた。
「いやだわ。それこそユングベリ商会とやらの自己責任じゃないの。だから敢えての初回無料配布なんでしょう?商売じゃないから、ギルドは無関係で通せる――いいえ、通せって言ってるのよねぇ?」
さすが姐さんの親友は、タダモノじゃありませんでした。
絶句して言葉を呑み込んだらしいシルデルに、私はとりあえず微笑っておいた。
「ちゃんと第二弾は、王立植物園監修で、街のお店の広告宣伝込みで園内図と開花情報紙を予定していますから、何もリスクだけを押し付けるつもりはないですよ?」
「あら、そうなの?」
「広告宣伝費に二の足を踏みそうなお店でも、今回のこの記事がもし爆発的に広がれば、イヤでもその効果は実感するでしょう?最終的に広告掲載費だけで印刷費を賄えるようになれば、結果として長く出版出来るようになるでしょうし。一回や二回で企画倒れするのは本意じゃないですからね」
「そこに先々、ユングベリ商会で取扱う商品の宣伝も混ぜていくなら、例え初回が全額持ち出しでも、アナタの所もいずれは儲けに変わるって寸法なのね」
「まあ、そんなところです。ちなみに第二弾に関しては、元はチェルハ出版からの内容提案で、植物園の研究施設側のキスト室長の許可は貰いました。一般開放区側の園長とは、明日、キスト室長を交えて話を詰める予定です」
「やぁね、仕事の早いコト。植物園のソルディーニ園長より、研究施設のキスト室長の方が公の立場は上だから、キスト室長が許可を出したなら、事実上認可されたも同じコトになるわね」
それは知らなかった。
次男とは言え、辺境伯家の肩書がきっと効いているのだろう。
「そーゆーコトなら、シーカサーリの商業ギルドは、初回のヤンチャには目を瞑るわ。シルデルも、聞かなかったコトに出来るわよね?」
話を振られた方は一瞬言い淀んでレノーイを睨みつけていたけれど、やがて折れたと言わんばかりに、大きく息を吐き出した。
「……まあ、話題になるだろうからと、ギルドに筋を通しに来た点は評価しておこう。王都店舗でのバラ巻きは許可しないが、シーカサーリで紙面を手にした連中が、王都に持ち込む分には止めはしない。私に言えるのは、そこまでだ」
「いやね、相変わらず四角四面のオトコだわ」
「好き勝手したいからと、シーカサーリに留まった男にあれこれ言われる覚えはない。文句があるなら、おまえが王都のギルドに来い、リーフェフット。いつでもギルド長の地位は譲ってやるぞ」
「そんなモノ貰ったって、何の旨味も有難みもないじゃないのよ!」
あの二人はいつもあんな感じですから、お気になさらず――と、ロナート副ギルド長がこっそり耳打ちしてきた。
王都商業ギルド長は、事実上のギルドの長だ。
そこの長ともなると、叩き上げの清廉潔白を絵に描いたような人種か、王家に擦り寄ろうとする権力志向の人種か、どちらかに傾くのが常で、シルデルは前者、それも歴代でも指折りの潔癖ぶりらしい。
シーカサーリで出会ったのがたまたまだったとは言え、筋を通しに来たその姿勢は、ワケありなりに評価されたと言う事だろう。
「あ、ねえねえ、帰るまでに聞いておくわ」
そこで、さも今思い出したとばかりに、レノーイがこちらを振り向いた。
「アナタ、駆け落ちの予定は?」
「……っ」
目を瞠ったのは、私だけじゃなかった。
シルデルも、ロナートも、同様の反応を見せて、レノーイを凝視している。
「……こちらのギルド長は、想像力が豊かですね」
イエスともノーとも言わずレノーイを見れば、挑戦的な笑みを閃かせていた。
「あら、ありがと。いつかアタシもユングベリ商会の後ろ楯貰って、恋愛小説の作家デビューしようかしら」
「作品の持ち込みはいつでも歓迎しますよ。今回は少し、起承転結が足りないようですけど」
「いやだわ、手厳しい編集者だこと。流石にリーリャが目をかけているだけのコトはあるわ」
「有難うございます。じゃあ、お礼にネタバレを少しだけ」
ハッキリ言って、私のウインクはレノーイにさえ遠く及ばないところだけど、とりあえずパフォーマンスとして、一応。
「某国の宰相様は、既に隣国に連れて来られていて、意に沿わない縁談を強要されていますよ。少女側からの『駆け落ち話』になるか、宰相様側からの『攫って自国に戻る』話になるか、結末に乞うご期待です」
結末は言っていない。
ただしこの紙面の物語が実話ベースだと、認めたに等しい。
「ええっ、そうなの⁉」
「リーフェフット!黙っておけば巻き込まれなかったものを……!」
シルデルが慌てたところで、もう手遅れだ。
彼らが「聞かなかった事」にしておくのは、これで困難になった。
レノーイの方は全く堪えていないようだったけど。
「さっき言ったでしょ、シルデル。一文字違えば、それはもう実話じゃないし、ユングベリ商会の自己責任。アタシ達は楽しむだけよ」
「しかし……っ」
「結末楽しみにしてるわ。戻ったらリーリャに宜しくね?たまには手紙でも寄越せって伝えておいてちょうだい」
話は終わったとばかりに、ヒラヒラと手を振るレノーイに、私もニッコリ笑って一礼した。
「分かりました。――そこは確実に」
オネエこと、レノーイ・リーフェフットと、姐さんことリーリャ・イッターシュは、それぞれがギルド長になる以前、今、パトリック元第一王子が配されている辺境伯領で、同じギルドにいた事があるとの話だった。
ギルド長たるもの、一度は他国も見ておけとの不文律で、ギルド長になるためには、必ず他国での研修が必須になるとか。
レノーイは、バリエンダール国で研修を受けた後、ギーレンに戻って来てすぐの配属だったらしい。
ともかくもリーリャさんは、特にレノーイに宛てて紹介状を書いた訳ではなく、どこのギルド長が目を通しても良いようにと、多少はぼかした書き方で、私の身元を保証しようとしてくれていたらしい。
当時、親友と言っていい「飲み仲間」だったと聞けば、妙に納得をしてしまう。
ちなみに現・王都商業ギルド長であるシルデル・ファンバステンは、レノーイと王都の学園で同期だったと、これは後から副ギルド長に聞いた。
「ちょっと、何よコレ⁉」
そしてタブロイド判の「恋愛小説」編集版を呼んだレノーイが、まずは反応を示した。
ある意味、予想通りに。
女性の心を持つ男性、と言うところにレノーイが分類されるのなら、確実に「身分差」だの「立ちふさがる壁」だのと言った恋愛要素に揺さぶられると思ったのだ。
「どうですか、この編集版を読んだ後に書籍化がされれば、そちらの購入意欲ってそそられますか?」
「買うわよ!買うに決まってるわ!この公爵サマは、異国から無理矢理連れて来られたところを助けた、この少女を選ぶのよね⁉隣国で提示された地位も名誉も蹴り飛ばして、手に手を取って旅立つのよね⁉」
「良かったです。その反応がいただけるなら、心置きなくこの紙面は配布出来そうです。許可頂けますか?」
私が、さりげなくネタばらしを回避して問いかけてきた事に、レノーイはちょっと口惜しそうだったけど。
「――待て、リーフェフット」
そうしてこちらも、インテリヤクザ的な見た目そのままに、冷や水を浴びせかけるかのような声が発せられた。
「書き手の能力は素直に称賛しよう。通常なら確かに王都でだって売れるだろう。だが、この話の元ネタは大問題だ。余程のバカでなければ察しがつくぞ」
王都商業ギルド長シルデル・ファンバステンが苦い表情で、手にしていた紙面を指で弾く。
「あら、実名じゃないんだからイイじゃない。実名を想像させる、この絶妙さ加減が読み手を煽るんじゃないの」
「絶妙どころか、ほぼあからさまじゃないか。下手をすれば王家に潰されるぞ!」
シルデルから紙面を受け取った副ギルド長ロナートが、顔色を変えている。
ただ、レノーイ自身は涼しい顔をしていた。
「いやだわ。それこそユングベリ商会とやらの自己責任じゃないの。だから敢えての初回無料配布なんでしょう?商売じゃないから、ギルドは無関係で通せる――いいえ、通せって言ってるのよねぇ?」
さすが姐さんの親友は、タダモノじゃありませんでした。
絶句して言葉を呑み込んだらしいシルデルに、私はとりあえず微笑っておいた。
「ちゃんと第二弾は、王立植物園監修で、街のお店の広告宣伝込みで園内図と開花情報紙を予定していますから、何もリスクだけを押し付けるつもりはないですよ?」
「あら、そうなの?」
「広告宣伝費に二の足を踏みそうなお店でも、今回のこの記事がもし爆発的に広がれば、イヤでもその効果は実感するでしょう?最終的に広告掲載費だけで印刷費を賄えるようになれば、結果として長く出版出来るようになるでしょうし。一回や二回で企画倒れするのは本意じゃないですからね」
「そこに先々、ユングベリ商会で取扱う商品の宣伝も混ぜていくなら、例え初回が全額持ち出しでも、アナタの所もいずれは儲けに変わるって寸法なのね」
「まあ、そんなところです。ちなみに第二弾に関しては、元はチェルハ出版からの内容提案で、植物園の研究施設側のキスト室長の許可は貰いました。一般開放区側の園長とは、明日、キスト室長を交えて話を詰める予定です」
「やぁね、仕事の早いコト。植物園のソルディーニ園長より、研究施設のキスト室長の方が公の立場は上だから、キスト室長が許可を出したなら、事実上認可されたも同じコトになるわね」
それは知らなかった。
次男とは言え、辺境伯家の肩書がきっと効いているのだろう。
「そーゆーコトなら、シーカサーリの商業ギルドは、初回のヤンチャには目を瞑るわ。シルデルも、聞かなかったコトに出来るわよね?」
話を振られた方は一瞬言い淀んでレノーイを睨みつけていたけれど、やがて折れたと言わんばかりに、大きく息を吐き出した。
「……まあ、話題になるだろうからと、ギルドに筋を通しに来た点は評価しておこう。王都店舗でのバラ巻きは許可しないが、シーカサーリで紙面を手にした連中が、王都に持ち込む分には止めはしない。私に言えるのは、そこまでだ」
「いやね、相変わらず四角四面のオトコだわ」
「好き勝手したいからと、シーカサーリに留まった男にあれこれ言われる覚えはない。文句があるなら、おまえが王都のギルドに来い、リーフェフット。いつでもギルド長の地位は譲ってやるぞ」
「そんなモノ貰ったって、何の旨味も有難みもないじゃないのよ!」
あの二人はいつもあんな感じですから、お気になさらず――と、ロナート副ギルド長がこっそり耳打ちしてきた。
王都商業ギルド長は、事実上のギルドの長だ。
そこの長ともなると、叩き上げの清廉潔白を絵に描いたような人種か、王家に擦り寄ろうとする権力志向の人種か、どちらかに傾くのが常で、シルデルは前者、それも歴代でも指折りの潔癖ぶりらしい。
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「分かりました。――そこは確実に」
1,046
685 忘れじの膝枕 とも連動!
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
https://www.regina-books.com/extra
今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
書籍刊行記念 書き下ろし番外編小説「森のピクニック」は下記ページ バックナンバー2022年6月欄に掲載中!
2巻刊行記念「オムレツ狂騒曲」は2023年4月のバックナンバーに、3巻刊行記念「星の影響-コクリュシュ-」は2024年3月のバックナンバーに掲載中です!
そして4巻刊行記念「月と白い鳥」はコミックス第1巻と連動!
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今回から見方が変わりました。何か一話、アルファポリス作品をレンタル頂くことで全てご覧いただけますので宜しくお願いしますm(_ _)m
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