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第一部 宰相家の居候
164 方法は問わないんでしたよね、陛下?
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
「は?いやいや、ちょっと待て。腕っぷしゼロのアンタに、陛下も何をさせようってんだ⁉だいたい、今その〝転移扉〟はウソにしろ故障中ってコトで使えないようにされてんだろ?普通に行ってどんだけ日数かかると思ってんだよ」
私がギーレンに行くと言った時、誰もが一瞬絶句していたけれど、現実的なところで一番先に立ち直ったのは、ファルコだった。
「ああ、行きと帰りに関しては、陛下が保証してくれるって。まあ、だからこその『裏から』なんだけど」
大丈夫大丈夫、とヒラヒラ手を振る私に「そうじゃねぇだろ!」と、勢いよくファルコが机を叩く。
「行き帰りの話も確かに大事だけど、それよりも自分の身の心配をしろよ、アンタは!」
「うむ…さすがに一人でお館様を迎えに行くと言うのは…いくらなんでも首肯出来んな」
普段の大きな声を抑えるようにベルセリウス将軍も重々しく頷いている。
ああ、そうか…将軍、声を抑えたら覇気が内側にこもって、威圧感が倍増するのか。
ある意味大声の時よりも驚いたかも知れない。
さすが、軍の長に立つ侯爵サマだと思う。
私は慌てて「一人」を否定する。
「やっ、もちろん、ファルコかイザクか、付いて来て欲しいんだけど⁉」
「は⁉」
「いや…一人や二人では、あまり意味はないのではないか…?」
声を荒げたファルコと、眉を寄せるベルセリウス将軍が言っている事は、ほぼ同じと捉える事も出来る。
少なくともウルリック副長は、そう捉えたんだろう。
大きく息をついて、首を横に振った。
「だからと言って、防衛軍をかき集めてギーレンに乗り込むなんて、もっての他ですよ、将軍。それじゃ宣戦布告をしているも同然で、陛下のご意志にも反します」
「いや、しかしだな……」
「レイナ嬢の事ですから当然、お考えのところがあるのでしょう?」
一斉にこちらを向かれると、さすがに引く。
ミカ君だけは別のソファと椅子に腰かけて、ヨンナから飲み物のお代わりを受け取っていたけれど、それでも自分に分かる範囲で一生懸命に、この場の事を理解しようとこちらを見ているようだった。
どうしよう、私まで難しい話に巻き込んでいた日には、チャペックに対して強く出られなくなる。
……ちょっと不本意だ。
「レイナ様?」
頭の中が脱線しかけていたのが、セルヴァンの声で慌てて我に返った。
「はいっ?ああ、考えてる事…よね。ちょっとまだ、整理しきれていないところがあるんだけど……」
「お一人で考えていらしても、まとまらない場合もございますよ」
他の皆もそれに頷くので、まだ計画段階で、どこまでやれるか検討していないと前置きをした上で、私は今考えている事を、とりあえずこの場で明らかにしておく事にした。
一つ、ギーレンまでの往復の交通手段に関しては陛下の名で保証されている。ただし、何人連れて行けるかは未確認。
一つ、ギーレンでの滞在先についてはボードリエ伯爵令嬢からの紹介状を得ているので、そこを基点に状況を確認して、どう動くかを決める。
一つ、エドヴァルドが宰相としてギーレンに行った以上は、誘拐同然にアンジェスに連れ戻す訳にはいかない。ギーレンで軟禁状態にある事と「王女との縁談を強要されて、国に残した平民の恋人と引き離されている」と言う市民が喜ぶ噂を流して、王家の評判に揺さぶりをかける。
一つ、現ギーレン国王の正妃との接触を図り、実家の権力を借りて、王とエドベリ王子に、王女との縁談を諦めさせる。
一つ、第二夫人とも接触を図って、こちらはエドベリ王子にエドヴァルドを引き込む事を諦めるよう説得させる。
「今はこんなところかな……後は、行ってみないと分からない部分もあるし……」
ぶつぶつと呟く私を、唖然とした様に全員が見ている事に、この時の私は気付いていなかった。
「……悪ぃ、お嬢さん。最初の二つは俺でも分かった。何で今の段階で既に紹介状書かせてんだって言う疑問は、まぁ今は置いておくわ。それよりあとの三つ、もうちょっと具体的に説明してくれねぇか」
「え?」
ふと顔を上げると、声を発したファルコだけではなく、他の皆も同じような表情を浮かべていた。
「ああ、うん、市民受けする恋物語的な噂を流してからギーレンを出奔すれば、たとえ王家が認めていなかった事でも、対外的には『恋人の元へ戻ったんだ』ってなるでしょう?何なら、会えない辛さに耐えかねた恋人が迎えに来て、手に手をとって戻って行った――くらいの尾ひれを付けて流してやれば、王家も正式な〝転移扉〟を使わずに帰った事を責められなくなるでしょ?」
「おお…なんか、どっかの恋愛小説みたいな筋書きになってんな……」
「特に女性ってそういうの好きでしょ?何ならこっちでそれらしい本なり新聞なりを作って、向こうで先に仕込もうかと思ってるのよね。モノさえあれば〝鷹の眼〟の皆って、そう言うの流せるでしょう?」
「まあ、流言蜚語の操作は仕事の内みたいなところはあるな」
普通のお嬢さんは、そう言う事は思い浮かばねぇけどな――と呟いているのは、無視です無視。
「正妃に接触しようと思っているのは、まあ普通なら、自分の息子を辺境に追い出した第二夫人の息子が大きな顔をしているのも気に入らないだろうし、王が愛妾の娘を甘やかそうとしているのも気に入らないんじゃないかなと思って。エドヴァルド様をアンジェスに戻す事で、王とエドベリ王子にお灸を据えられますよって言えば、エドヴァルド様の軟禁場所とか、そこを脱出するのとか、諸々協力してくれそうな気がして」
「え、ならなんで第二夫人にも接触するんだ?正妃だけでコト足りるんじゃねぇのか?」
「そこはまぁ…『保険』かな?第二夫人だって、せっかく自分の息子が次期国王として擁立されようとしているのに、そこにエドヴァルド様が来て、庶子とは言え国王の娘と婚姻なんか結ばれたら、息子は本当に次期国王になれるの⁉って疑心暗鬼に陥りそうでしょう?エドヴァルド様はアンジェスに戻すべきですよね?って囁けば、こっちもいざと言う時の協力は得られるかなと思って」
そのうえ、エドヴァルドをアンジェスに戻すと言う一点においてのみならば、正妃と第二夫人とを共闘させる事だって出来るかも知れない。
「……正妃と第二夫人を巻き込んで、王家で内輪揉めをさせるつもりか」
「たくさん奥さんがいると大変よねー」
わざとらしく私が笑えば、ファルコが呆れた表情を見せた。
この場にいるのは、全員独身男性だ。
ハーレム願望のある人間がいるのかは不明だけれど、今のでそんな気も失せるかも知れない。
「だから、今回『腕っぷし』って、そこまで必要じゃないのよ。そりゃ目的はエドヴァルド様の帰国でも、私が行くのに殴り込み前提なワケないじゃない。もちろん護衛としての同行はお願いしたいんだけど、むしろ諜報活動が得意な人を中心に、付いて来てくれる人を選んでくれないかなー?」
「ギーレンに潜り込む……ってか」
視線の先で、ファルコは少し考える表情を見せている。
ベルセリウス将軍とウルリック副長は、今ので納得したのか「なるほど」と互いに頷いていた。
「……それならば、上手くいけば外交に罅は入らず、ギーレン国王と王子だけが臍を噛めば済むと言う話になりますね、確かに」
「うむ。ならばお館様の代行として、しばし王都に留まるのも致し方あるまい。我ら軍の人間は、下手に動かぬ方が良かろうからな」
「軍とて諜報部門はありますが、今から動かすには軍本部と王都との間に距離があり過ぎますからね」
話が既に確定事項のように転がり始めているので、私はそこで慌ててストップをかけた。
――まだ「あの子」から、何も話を聞けていない。
あの〝双子の片割れ〟が本当に矛先を私に向ける事を命じられたのなら、それを国王陛下に知らせる必要だってある。
「ストップです、ストップ!その前に、さっき将軍が捕まえて下さったあの子に、ちゃんと話を聞いて確認させて下さい!思い込みで突っ走った挙句に、エドヴァルド様が突然戻って来られたら、それだって外交問題になりますから!」
……全員の表情を見るに、どうやらすっかり存在を忘れていたっぽい。
「あー……じゃあ、ちょっと引っ張ってくるわ。悪ぃが地下は例え将軍と言えど見せらんねぇ」
ベルセリウス将軍に言っている傍ら、どうやらファルコは私にも言い聞かせたかったっぽい。
仕方あるまい、と将軍が納得してしまったので、私は何も言えなくなったんだけれど。
「は?いやいや、ちょっと待て。腕っぷしゼロのアンタに、陛下も何をさせようってんだ⁉だいたい、今その〝転移扉〟はウソにしろ故障中ってコトで使えないようにされてんだろ?普通に行ってどんだけ日数かかると思ってんだよ」
私がギーレンに行くと言った時、誰もが一瞬絶句していたけれど、現実的なところで一番先に立ち直ったのは、ファルコだった。
「ああ、行きと帰りに関しては、陛下が保証してくれるって。まあ、だからこその『裏から』なんだけど」
大丈夫大丈夫、とヒラヒラ手を振る私に「そうじゃねぇだろ!」と、勢いよくファルコが机を叩く。
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「うむ…さすがに一人でお館様を迎えに行くと言うのは…いくらなんでも首肯出来んな」
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ああ、そうか…将軍、声を抑えたら覇気が内側にこもって、威圧感が倍増するのか。
ある意味大声の時よりも驚いたかも知れない。
さすが、軍の長に立つ侯爵サマだと思う。
私は慌てて「一人」を否定する。
「やっ、もちろん、ファルコかイザクか、付いて来て欲しいんだけど⁉」
「は⁉」
「いや…一人や二人では、あまり意味はないのではないか…?」
声を荒げたファルコと、眉を寄せるベルセリウス将軍が言っている事は、ほぼ同じと捉える事も出来る。
少なくともウルリック副長は、そう捉えたんだろう。
大きく息をついて、首を横に振った。
「だからと言って、防衛軍をかき集めてギーレンに乗り込むなんて、もっての他ですよ、将軍。それじゃ宣戦布告をしているも同然で、陛下のご意志にも反します」
「いや、しかしだな……」
「レイナ嬢の事ですから当然、お考えのところがあるのでしょう?」
一斉にこちらを向かれると、さすがに引く。
ミカ君だけは別のソファと椅子に腰かけて、ヨンナから飲み物のお代わりを受け取っていたけれど、それでも自分に分かる範囲で一生懸命に、この場の事を理解しようとこちらを見ているようだった。
どうしよう、私まで難しい話に巻き込んでいた日には、チャペックに対して強く出られなくなる。
……ちょっと不本意だ。
「レイナ様?」
頭の中が脱線しかけていたのが、セルヴァンの声で慌てて我に返った。
「はいっ?ああ、考えてる事…よね。ちょっとまだ、整理しきれていないところがあるんだけど……」
「お一人で考えていらしても、まとまらない場合もございますよ」
他の皆もそれに頷くので、まだ計画段階で、どこまでやれるか検討していないと前置きをした上で、私は今考えている事を、とりあえずこの場で明らかにしておく事にした。
一つ、ギーレンまでの往復の交通手段に関しては陛下の名で保証されている。ただし、何人連れて行けるかは未確認。
一つ、ギーレンでの滞在先についてはボードリエ伯爵令嬢からの紹介状を得ているので、そこを基点に状況を確認して、どう動くかを決める。
一つ、エドヴァルドが宰相としてギーレンに行った以上は、誘拐同然にアンジェスに連れ戻す訳にはいかない。ギーレンで軟禁状態にある事と「王女との縁談を強要されて、国に残した平民の恋人と引き離されている」と言う市民が喜ぶ噂を流して、王家の評判に揺さぶりをかける。
一つ、現ギーレン国王の正妃との接触を図り、実家の権力を借りて、王とエドベリ王子に、王女との縁談を諦めさせる。
一つ、第二夫人とも接触を図って、こちらはエドベリ王子にエドヴァルドを引き込む事を諦めるよう説得させる。
「今はこんなところかな……後は、行ってみないと分からない部分もあるし……」
ぶつぶつと呟く私を、唖然とした様に全員が見ている事に、この時の私は気付いていなかった。
「……悪ぃ、お嬢さん。最初の二つは俺でも分かった。何で今の段階で既に紹介状書かせてんだって言う疑問は、まぁ今は置いておくわ。それよりあとの三つ、もうちょっと具体的に説明してくれねぇか」
「え?」
ふと顔を上げると、声を発したファルコだけではなく、他の皆も同じような表情を浮かべていた。
「ああ、うん、市民受けする恋物語的な噂を流してからギーレンを出奔すれば、たとえ王家が認めていなかった事でも、対外的には『恋人の元へ戻ったんだ』ってなるでしょう?何なら、会えない辛さに耐えかねた恋人が迎えに来て、手に手をとって戻って行った――くらいの尾ひれを付けて流してやれば、王家も正式な〝転移扉〟を使わずに帰った事を責められなくなるでしょ?」
「おお…なんか、どっかの恋愛小説みたいな筋書きになってんな……」
「特に女性ってそういうの好きでしょ?何ならこっちでそれらしい本なり新聞なりを作って、向こうで先に仕込もうかと思ってるのよね。モノさえあれば〝鷹の眼〟の皆って、そう言うの流せるでしょう?」
「まあ、流言蜚語の操作は仕事の内みたいなところはあるな」
普通のお嬢さんは、そう言う事は思い浮かばねぇけどな――と呟いているのは、無視です無視。
「正妃に接触しようと思っているのは、まあ普通なら、自分の息子を辺境に追い出した第二夫人の息子が大きな顔をしているのも気に入らないだろうし、王が愛妾の娘を甘やかそうとしているのも気に入らないんじゃないかなと思って。エドヴァルド様をアンジェスに戻す事で、王とエドベリ王子にお灸を据えられますよって言えば、エドヴァルド様の軟禁場所とか、そこを脱出するのとか、諸々協力してくれそうな気がして」
「え、ならなんで第二夫人にも接触するんだ?正妃だけでコト足りるんじゃねぇのか?」
「そこはまぁ…『保険』かな?第二夫人だって、せっかく自分の息子が次期国王として擁立されようとしているのに、そこにエドヴァルド様が来て、庶子とは言え国王の娘と婚姻なんか結ばれたら、息子は本当に次期国王になれるの⁉って疑心暗鬼に陥りそうでしょう?エドヴァルド様はアンジェスに戻すべきですよね?って囁けば、こっちもいざと言う時の協力は得られるかなと思って」
そのうえ、エドヴァルドをアンジェスに戻すと言う一点においてのみならば、正妃と第二夫人とを共闘させる事だって出来るかも知れない。
「……正妃と第二夫人を巻き込んで、王家で内輪揉めをさせるつもりか」
「たくさん奥さんがいると大変よねー」
わざとらしく私が笑えば、ファルコが呆れた表情を見せた。
この場にいるのは、全員独身男性だ。
ハーレム願望のある人間がいるのかは不明だけれど、今のでそんな気も失せるかも知れない。
「だから、今回『腕っぷし』って、そこまで必要じゃないのよ。そりゃ目的はエドヴァルド様の帰国でも、私が行くのに殴り込み前提なワケないじゃない。もちろん護衛としての同行はお願いしたいんだけど、むしろ諜報活動が得意な人を中心に、付いて来てくれる人を選んでくれないかなー?」
「ギーレンに潜り込む……ってか」
視線の先で、ファルコは少し考える表情を見せている。
ベルセリウス将軍とウルリック副長は、今ので納得したのか「なるほど」と互いに頷いていた。
「……それならば、上手くいけば外交に罅は入らず、ギーレン国王と王子だけが臍を噛めば済むと言う話になりますね、確かに」
「うむ。ならばお館様の代行として、しばし王都に留まるのも致し方あるまい。我ら軍の人間は、下手に動かぬ方が良かろうからな」
「軍とて諜報部門はありますが、今から動かすには軍本部と王都との間に距離があり過ぎますからね」
話が既に確定事項のように転がり始めているので、私はそこで慌ててストップをかけた。
――まだ「あの子」から、何も話を聞けていない。
あの〝双子の片割れ〟が本当に矛先を私に向ける事を命じられたのなら、それを国王陛下に知らせる必要だってある。
「ストップです、ストップ!その前に、さっき将軍が捕まえて下さったあの子に、ちゃんと話を聞いて確認させて下さい!思い込みで突っ走った挙句に、エドヴァルド様が突然戻って来られたら、それだって外交問題になりますから!」
……全員の表情を見るに、どうやらすっかり存在を忘れていたっぽい。
「あー……じゃあ、ちょっと引っ張ってくるわ。悪ぃが地下は例え将軍と言えど見せらんねぇ」
ベルセリウス将軍に言っている傍ら、どうやらファルコは私にも言い聞かせたかったっぽい。
仕方あるまい、と将軍が納得してしまったので、私は何も言えなくなったんだけれど。
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